組織風土とは?理想的な組織風土と変革へのアプローチについて解説

公開日:2021/12/02
更新日:2022/06/16
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組織風土という言葉を耳にする機会は多いのではないでしょうか。 風土とは抽象的・概念的で曖昧に捉えられ、説明しにくい言葉でもあります。 組織風土は、その組織の有り様を形成する重要なものです。良い風土をもつ組織においては、従業員は活き活きと働けるのではないでしょうか。 当記事では理想的な組織風土とはどのようなものか、また組織風土を変革するためのアプローチについて解説します。

 

01組織風土とは

組織風土とは、「組織の構成員の間で共通の認識となっている、独自のルールや価値観・考え方」のことを指す経営学用語です。組織風土は、その組織に所属する人物の思考や行動特性に強い影響を及ぼすものであるといえます。 組織風土は、企業活動のプロセスで長い時間をかけて醸成され、根付くものです。そのため会社の規模や業界・業種によってもさまざまであり、その組織(企業)のあり方を形づくるものであるといえるでしょう。

 

02組織風土と混同しがちな用語

組織風土という言葉は概念的・抽象的であるため、ときに似た用語と混同しがちです。組織文化(企業文化)や社風といった言葉がそれにあたります。ここではこうした用語との違いを整理していきます。

組織文化

組織文化とは、「組織を構成する集団により獲得された価値観や信念」のことを指します。組織風土は組織がこれまでに培ってきた「性格」のようなものです。これに対し、組織文化は組織を構成する人々が作り上げるものといえます。 よって、組織文化は時代の変化により組織を構成する人々の価値観や意識が変化すれば、変わっていく可能性があります。

社風

社風とは組織風土や組織文化に影響を受け、その会社に所属する人々が感じている「組織がもつ雰囲気」のことを指します。 「明るい社風」「風通しの良い社風」のように良いイメージを表現するものもあれば、「ピリピリした社風」「人間関係がドライな社風」というように、マイナスイメージを抱かせるものもあります。

 

03働き方の変化により組織風土に注目が集まっている

新型コロナウイルス感染症などの時代の変化も相まって、組織風土に注目が集まっています。では、具体的に組織風土に注目が集まっている要因は何になるのでしょうか。大きく3つの理由について解説していきます。

予測困難なVUCA時代の到来

みなさんはVUCA(ブーカ)という言葉をご存じでしょうか。端的にいうと「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」という意味ですが、テクノロジーの進化で、私たちの将来は予測が困難になり、これまでの常識は非常識になってきました。VUCA時代に適応していくために必要なスキルも変化してきています。必要なスキルを習得できる環境を形成していくためにも、組織風土に注目が集まっているのです。

働き方の多様化

新型コロナウイルス感染症の拡大により、リモートワークや在宅勤務などが推進されていきました。リモートワークや在宅勤務下では、従来のマネジメント方式や管理体制では従業員のエンゲージメントを担保しづらくなってきているため、組織風土を変化させていく必要が出てきました。したがって、様々な企業で組織風土の改革に注目が集まっています。

転職率の高まり

フリーランス人口の増加や終身雇用制度の盤石性が失われつつあることから、転職率が高まってきました。これにより、多様なバックボーンを持つ人材が組織内で増えており、企業はより柔軟な職場環境を醸成する必要があります。したがって、均一的な価値観をもつ組織ではなく、多様性を持った組織を作り上げていくためにも組織風土の見直しが必要不可欠となっています。

 

04組織風土の構成要素

組織風土は一般的に、制度・規則・戦略といった会社が定めるハードの部分と、人間関係やモチベーションといった人材に関わるソフトの部分から構成されます。 また、ソフト面にも心理的に影響を及ぼすものとして、メンタル面が存在します。それぞれ、具体的な内容を見ていきましょう。

ハード面

ハード面の構成要素は、経営層が積極的に働きかけることで、比較的簡単に大きな変化を生み出せるものです。 例えば「企業理念」「経営計画」「人事制度」「就業規則」などがそれにあたります。 こうした規範やルールは、明示できる要素です。特に人事制度は、組織風土に大きく影響を及ぼします。昇進や昇格などの処遇に直接関わるものであるため、評価基準を設定することにより、会社が求める行動を従業員に促すことにつながります。

ソフト面

一方、ソフト面は人間関係やモチベーション、チームワークといった、人の内面や従業員間の関わりといった、明示しにくい要素であるといえます。 変化を生み出すには、従業員の意識や行動を変えることが必要です。定量的に図ることができないため、ハード面に比べ、変革が難しいものとされています。

メンタル面

ソフト面の中でも、とりわけ心理面に大きな影響を与えるものがメンタル面です。メンタル面へのアプローチは時間と労力を要しますが、従業員のモチベーションに大きく影響します。これらは、部署ごとに異なるメンタル要素があり、経営層や人事からは把握することが難しいとされています。また、社員それぞれの人柄や価値観は異なるため、アプローチが難しい領域とされています。

 

05良い組織風土が企業にもたらすメリット

組織風土が従業員の行動や思考に大きな影響を及ぼすことは前述しました。そのため、良い組織風土が醸成されていることは、その企業の価値を高めることにつながります。

エンゲージメントの向上

良い組織風土が醸成されることはエンゲージメントの向上につながるでしょう。 エンゲージメントとは従業員が会社に対して抱く「思い入れ」「愛着」のことを指します。 エンゲージメントの高い組織では、従業員と会社が一体となり、目標達成や成長に向けて協力しあう関係が生まれます。 結果として、健全な人間関係や高いモチベーションを育むことにつながり、働きやすい会社として企業価値が高まるのです。

生産性の向上

良い組織風土のもとでは、従業員は会社の方針に対して高い納得感をもち、日々の業務に邁進するようになります。生産性も高まり業績も向上するでしょう。 円滑な人間関係からコミュニケーションも活性化され、新たなアイデアや価値を生み出す可能性も高まります。 個人間や部門間の連携が強くなり、組織としての一体感が生まれるのではないでしょうか。

人材が育つ

人材が育つ環境は、良い組織風土をもつ企業の特徴です。 従業員同士の関係性が良く、関わりが濃密になるため人材育成に対する意識が高まります。 上司は熱心に部下の指導にあたるようになり、人材の成長が加速するでしょう。 指導を受ける部下の側もさまざまな経験を積むことができ、仕事に対する興味が強くなることで向上心が生まれるといった良い循環が生じます。 人材が育ちやすい組織風土をもつ企業は、安定的・長期的な成長が見込めるのではないでしょうか。

 

06組織風土のパターン

組織風土は企業の規模や業種・業界の違いによりさまざまであることは前述しました。しかし、ある程度パターン化することは可能です。大きく分けて4つに分類できるので、以下で解説していきます。

ブリリアンス型

ブリリアンス型の組織風土は、チームワークと成果への意識が高く保たれた、理想的な組織風土であるといえます。 人間関係が良好であり、協力しあって成果を求める風土であるため、職場の雰囲気は明るく楽しいものになるでしょう。 こうした環境では従業員は充実感をもって、日々の仕事に取り組めるのではないでしょうか。

仲良しクラブ型

仲良しクラブ型の組織風土は、チームワークは高くなりますが、成果への意識は低くなります。衝突を嫌い、指摘をしあわない風土であるため、成長につながりにくいのです。 また指摘をしない風土は、組織としてのチェック機能が働きません。大きなトラブルや不祥事に発展するリスクを抱えることにもなります。 従業員同士の仲は良いため、職場の雰囲気は悪くないですが、本質的なつながりが薄い傾向にあります。

ギスギス型

ギスギス型の組織風土では、成果への意識は高くなりますが、個人主義的でチームワークは低くなります。 個人の成果に固執するあまり協力関係が構築できず、場合によっては足を引っ張りあうといった不健全な状態に陥る可能性もあります。 個人目標の達成を淡々と目指すドライな組織風土となり、離職率も高くなりがちです。

腐敗型

腐敗型の組織風土は、もっとも好ましくないものであるといえます。成果意識、チームワークともにレベルが低く、社内の雰囲気はどんよりと暗いものになるでしょう。 従業員間のつながりも希薄であり、お互いが無関心な態度をとるようになります。 こうした組織風土ではチェック機能が働かず、不正の温床となるケースも多いようです。

 

07理想的な組織風土とは

4つの組織風土のパターンを見てきましたが、理想的な組織風土がブリリアンス型であることは言うまでもありません。従業員間の精神的なつながりが強固で、協力しあって成果を求める風土のもとでは、人材も育ちやすくなるでしょう。 理想的な組織風土とは、「人材が育つ組織風土」にほかなりません。 変化の激しい現代において企業力を高めつづけるには、新たな人材を戦力として育成し、定着させる取り組みが求められるのではないでしょうか。

 

08組織風土は変えられる

自社の組織風土を顧みたときに、変革の必要性を強く感じる場合もあるかもしれません。一般的に組織風土は、その企業の歴史に根ざしたもので変革は容易ではありません。 しかし、時間はかかるかもしれませんが、強い意志をもって取り組めば必ず変革できるものでもあります。そのためには、経営層や管理職が強い危機感を抱き、変革の必要性を十分に認識することが重要となります。

経営層の課題認識と発信

組織風土の変革には経営層をはじめ、会社の根幹を担う幹部の意識変革が必須です。そのためには、現場で生じている問題や、従業員が抱える不満を直視する必要があります。 こうした課題を正しく認識し、変革していくという姿勢を明確に従業員に発信し、理解を得る努力をしなくてはなりません。

組織体制や制度を改革する

変革への姿勢を発信したら、次は行動で示す段階に入ります。ハード面の改革を、企業側が主導で行うのです。 前述したとおり、ハード面の変革はソフト面の変革よりも比較的容易であり、経営層の働きかけで実現可能です。 組織体制を再構築し、新たな方針を打ち出したり、それにともない制度を改善したりというように実際の行動を示すことで、従業員の意識変革につなげます。

業務の進め方を変える

制度改革の一端として、これまでの業務の進め方を大きく変えるのも有効な手段です。 ペーパーレス化の取り組みにより、デジタル機器を使いこなす風土に変革した例もあります。 また、昨今のテレワークの導入は、働き方を変える大きな出来事であるといえます。こうした変化は組織風土改革のきっかけになるのではないでしょうか。

価値観を再構築する

組織風土の改革では、従業員がもつ共通の価値観を再構築する必要があります。従業員の思考といったソフト面のアプローチであるため容易ではなく、変革には時間もかかります。 成果主義からプロセス重視の考え方にシフトすることも良いでしょう。リーダーシップ発揮の形態をこれまでのトップダウン型から、サーバント型に変えるのも良い方法かもしれません。これまでの価値観をゼロベースで見直すことは、想像以上に大変なことです。 しかしこの過程なくしては、組織風土の改革を成し遂げることはできないでしょう。


 

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09まとめ

組織風土は、その会社が長い期間をかけて培ったものであり、変革することは容易ではありません。時代の変化によって改革を迫られることもあるかもしれません。 しかし、いつの時代においても「人が育つ組織風土」が、ひとつの理想であることは普遍的な事実であるといえます。 自社の組織風土を今一度、見直してみてはいかがでしょうか。

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