コニカミノルタの日本国内のお客様との接点である情報機器部門、ヘルスケア部門、計測機器部門が2016年にひとつになり、コニカミノルタジャパンが誕生。「新しい価値の創造」という経営理念のもと、コニカミノルタグループの総合力を活用し、さらに、多くのパートナー企業と協力して、課題提起型デジタルカンパニーとしてお客様の事業継続と拡大に取り組んでいる。
・会社が用意する研修以外で、自律的に学ぶ機会が不足していた
・働き方改革により顧客先への直行直帰が増え、各職場での勉強会などが少なくなっていた
・さまざまな事業、職種の社員が参加する階層別研修では基本スキルの研修にとどまり、個別の業務に応じた実践・応用スキルを学べていなかった
・基礎スキルだけでなく、エンジニア向けも含めて応用や実践につながるコンテンツが豊富
・第一線で活躍する専門性の高い講師から学ぶ機会を、スピーディーに提供できる
・社外の受講者と一緒に学べるので、自身を客観視して視座を高める刺激が得られる
①研修利用:事前課題としてスクーでスキル要素を学習し、集合研修では受講者同士で理解を深めながら、自身の行動にいかに結びつけるかを考える場をつくる
②公開講座(公募型):1ヶ月単位でのアカウント貸出し制で自分に必要な内容を選び、学習を進める。
受講後、社内SNSのYammerで受講レポートを提出して、他社と気付きや学びを共有する
・学びの機会づくりにつながっている
・人財開発部門の意識を変えることができた
コニカミノルタジャパン株式会社 コーポレート本部 人事総務統括部 人財開発部の河村さんにお話を伺いました。
河村さん:職場での変革推進について社内でヒアリングを行った結果、社員の方から人財開発に関わる課題感の声をお聞きしたことがきっかけです。
「研修を受けても実践をイメージしにくく、その場限りの学習になっている」「業務に必要なスキルを学ぶ機会が少ない」という意見があり、そこから2つの課題を設定しました。
1つ目が「複雑化する業務、多様化する働き方に学びの提供が追いついていない」ということ、2つ目が「従来の研修が基本スキル習得に留まっていて、実践・応用スキルを学ぶ場がない」という課題です。
これらを改善する方法を探したところスクーを知り、導入を決めました。
河村さん:特にはないですね。スクーは一般的なeラーニングと違って、基礎的なビジネススキルに留まらず、職場での実践につながる応用的なコンテンツが豊富にある点が良いなと思います。
また弊社が求めていたマネジメント層向けのコンテンツや、SEやWebエンジニア向けの専門教育も充実しています。
そのため、複数の事業を展開し多様な職種の社員がいる弊社でも、全社員を対象として展開できると感じました。
また自律的に学べるだけでなく、社外の受講者と一緒に学習できるので、自社や自分自身を客観視する刺激が得られるという点も魅力的でした。
最終的には、スクーを「集合研修の事前課題」と「自己啓発の公開講座」のハイブリットで導入することとしました。
河村さん:階層別研修では、様々な事業・職種の社員が参加するので、どうしても汎用的なスキルを扱うことになってしまいます。
それが「従来の研修が基本スキル習得に留まっていて、実践・応用スキルを学ぶ場がない」という課題に繋がっていたと思います。
人によって学びたいレベルや課題感は様々ですが、全員に同じ研修を提供するとなるとそれぞれに合った学びを提供する事は難しいんですよね。
その点、研修にスクーを効果的に組み合わせれば、研修が終わって職場に戻った後も自分が学びたいことや課題感から授業を選び、主体的に学習することを習慣化できるのが良いなと感じています。
そこで、2020年からは集合研修の目的を知識・スキルの習得に置かず、職場での実践をメインに位置づけ、それぞれの社員が職場で変革を推進し、変化・成長実感を得るための「意識変革」・「マインドセット」にフォーカスすることにしました。
河村さん:集合研修の中でスキルの習得をするのではなく、意識を変えるということを重視しています。
研修の中で「自分が何を課題だと感じていて、何を実現したいのか」ということをそれぞれ明確にしてもらい、職場で実行する意欲を持ってもらうような内容にしています。
具体的に新任管理職向けのプログラムを例にしますと、事前課題としてスクーで知識の習得を行った後に、3日間の集合研修で自分の想いを整理したり視座を高めたりして変革プランを練ります。
その後半年間、職場で実践するという形をとっています。
スクーで学んだことを職場で実践し、その中で感じた課題を解消するためにまたスクーを使うというサイクルです。
会社から指示されたから学ぶというだけでなく、自分で課題を見つけて自律的に学ぶツールとして、スクーで学んだことが現場に活きるようにしたいと思っています。
河村さん:1枚のシートに自分自身の課題、自組織の課題、自分自身と組織のありたい姿、三か年計画と、その実現に向けて阻害要因になりそうなメンタルモデルなどを分析してまとめてもらいます。
その後、職場でメンバーも巻き込みながら行動計画を具体化し、上司に合意を得てアクションするという形です。
実行する中で新たな課題が出てくるので、その解消にもスクーを使ってもらっています。
河村さん:研修で変革の当事者としての目的が明確になり、学びへの意識が高まりました。
「学びは職場で成果を生み出すための手段である」という意識があると、自分事として学ぶことができると思います。
自分で課題感をもって学びながら実践し、それを半年後に振り返ることで達成感が得られ、それがまた学ぶ意欲へとつながります。
あくまで学びは手段であって、目的は職場で成果を生み出すことなので、学びが目的化しないように、「学んだその先に実現したい事は何なのか?」それぞれの社員の想いを深められるようなサポートをしています。
それが人財開発部の役割だと思っています。
河村さん:まず研修前に、組織の課題感についてそれぞれ上司と話してもらいます。
そして研修後は「自分が作った変革プランが組織に合っているのか」を上司と話してもらい、現場を巻き込んで変革に取り組むことへの合意を取るというプロセスを踏んでいます。
各職場によって環境が違うので、こちらがあまり介入しすぎないようにしています。
河村さん:研修後その人にどれだけ変革意識があっても、いざ職場に戻ると今までの習慣に流されてしまってなかなか進められない、というのはよくある話かと思います。
変革を促進していくためにはその人の上司も含め意識変革のきっかけを作り、職場で対話を深められるように仕掛けることが必要だと考えています。
上司の方には、変革を支援する「変革支援者」としての役割を担っていただくためのプログラムを実施しています。
上司も傍観者・評価者ではなく、「支援者として関わっていく」という意識を持っていただくためのプログラムです。
受講者本人とその上司、両方が意識変革を行うことによって、職場での行動変容を促進する事につながります。
河村さん:研修利用以外でスクーの利用枠が空いている場合は、公募で利用したい人を募っています。
例えば100名分の利用枠のうち36名分を新人研修で使っている場合、残りの64名分の枠について利用したい人を募ります。
公募利用は受講できる期間を1ヶ月と定め、受講したい月に申し込めるようにしています。
期限を設けることによって、受講意欲も高まると考えています。受講数のグラフを見ても、月末の駆け込み受講も一定数あります。
1ヶ月受講してみて学び足りなければまた申し込めば良いので、スキルアップ意識を高めるために期限を設ける意義があると思っています。
河村さん:そうですね。その他にはお客様先への移動時間中に見ている方もいますし、リフレッシュしたいタイミングで見ている方もいます。
業務指示としての学習ではないので、通勤時間や家事をしながらなどの隙間時間に利用している方が多い印象です。
河村さん:MicrosoftのYammarというアプリを使い、スクーの「受講レポート」を全社員が見られるようにしています。
受講者には月に一件でいいので、受講レポートを投稿してもらうルールとしています。
学んだことをアウトプットすることで学びの定着につながると同時に、授業の感想やおすすめ度をレポートに記載してもらうことで、他の方が授業を選ぶ際の参考にもなります。
スクーは膨大な授業数がある中で、自分の課題にマッチする授業をうまく検索して見つけ出せない場合もあるので、他の社員の方の情報を通じて、良質なコンテンツや業務に役立つコンテンツに簡単に出会いやすくする仕組みになっていると思います。
河村さん:改善されつつあると思います。今では全社員の10%がスクーを受講したことがあるという状態になっています。
自律して学び合う“学習する風土”を醸成するために、今後は社内におけるスクーの認知度をさらに上げていきたいです。
そもそも自己啓発型の学習ツールに対して、いま切迫した必要性を感じていない人と、どのように接点を持てばいいかという課題があり、人財開発部としてこれから展開拡大に取り組んでいこうとしています。
河村さん:今後すべての階層別研修の事前課題に利用していく予定です。最初は強制的に触れてもらうことで、まずは認知してもらう効果があると考えています。
またその次のフェーズも重要で、初めて受講する講座があまりマッチしないと「スクーは自分には合わない」と思って使わなくなってしまうので、最初に「スクーは自分の役に立つツールだ」と思ってもらう必要があります。
スクーのトップ画面で「自社の社員向けのおすすめ講座」の設定をしたり、研修の事前課題をいくつか厳選したりして、自社の課題感に合った良質な講座に触れやすくする工夫もしています。
また来年度入社する内定者にも、内定者教育としてスクーに触れてもらっています。
一度触れてもらって利用障壁が低くなることで、入社後に学びのプラットフォームとして自然とスクーが使われるようになっていくと考えています。
あとは半年に一度、Yammarでスクーでの学びを発信している方にスポットライトを当てて、インタビューコラムを発信しています。
その方の人柄とともに、どんな環境で働いていて何を学び、どのように役立ったと感じているのかということを紹介しています。 社員も様々で、顧客先で営業をしている方もいれば、その裏方の支援業務に取り組んでいる方もいますし、エンジニアで分析技術を駆使した提案をしている方もいます。
様々な事業・職種の社員のストーリを伝えることで、「この人が使っているなら自分にもスクーを使ってみようかな」と思ってもらうことが狙いです。
人財開発部以外にも、人事部やダイバーシティ推進室、エンジニア教育部など、学びの場を提供する部署もありますので、そういった部署にもスクーを使うことによるメリットを共有し、上手く活用してもらうように提案しています。
河村さん:それぞれの社員にとっての学びのメリットを実感してもらうことが、学びの習慣化につながると思います。
そのためには、小さなことでもいいので変化を取り入れ、今までと違う新たな成果が生まれやすくなる手ごたえを得てもらうことが必要です。
階層別研修などを通じて実務課題と結び付けてもらうことで、研修後もスクーを使ってみようと思っていただくようにしています。
このように学びの動機付けは、スクー単体ではなく、実務とセットで自律的に進められるようにすることが大事だと思っています。
河村さん:スクーの導入によって、私たち人財開発部門の意識も変化したと感じています。
スクーを使うようになってから、私たちが用意した研修を社員に展開するよりも、社員自身が自分の業務に合った内容、自分に合った講師を「選択できる」方が、当事者意識をもってスピーディに学習てきで良いなという気づきがありました。
その気づきによって、私たちは「研修のデリバリー」に留まらず、様々な領域の専門家の力を活用しながら、「興味を持って学びたくなる仕掛けづくり」や「現場実践との接続」などに注力していこうという意識転換に繋がっています。
スクーで学んだことを、深めたり応用につなげていったりという環境づくりをした方が、効果的な人財開発になると感じています。
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