スクーの活用で、組織で「学び合う」ことの価値を認識 利用満足度は98%! 共通言語の習得や他者理解にも効果を実感

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内閣官房内閣人事局 ​​

国家公務員の人事管理に関する戦略的中枢機能を担う、内閣官房内閣人事局。国家公務員の人事行政や行政組織、幹部職員人事の一元管理などの分野において、企画立案・運用を担っています。国家公務員の人事を管理する組織内で、スクーはどのように活用されたのでしょうか。同局で審議官を努める松本敦司さんと、人材育成ご担当の長野浩二さんにお話をうかがいました。

課題

・人材育成への課題認識がありつつも、スキルアップは個人に委ねるケースが多かった

・業務面では前例を踏襲する面もあり、多様化した時代への対応が必要

導入理由

・さまざまな業務や能力、興味関心に応えられる豊富なコンテンツ

・双方向性のある授業形式

活用方法

・個人学習、チーム学習として各々が興味を持った授業を視聴

・幹部が厳選した「おすすめコンテンツ」をリストアップし、共有

・授業の内容や推薦ポイントをつづった「おすすめコンテンツリレー」をメールで定期的に展開

導入後の効果・成果

・共通言語を獲得したことで、業務の質向上や進行の円滑さが見られた

・他者理解が深まり、部内のコミュニケーションも増加

・「学び合う」ことの価値を認識

・学びの入り口として効果的で、「学びたい」意欲が高まった

01

多様化した社会に対応する知識とスキルが必要に

−−−スクー導入前に抱えていた人事の課題を教えてください。

松本審議官:組織の特性上、2年に1度ジョブローテーションがあり部署を異動するのが通例で、業務習得はOJT(オンザジョブトレーニング)を基本としています。

人材育成や個々のスキルアップについては、現場に任せる面が大きく、属人化されていました。大学の講座に通ったり本を読んだりして学ぶ人もいれば、そのような時間を割けない人もいる。特に管理職は業務が忙しく、自らの学びや部下育成にまで手が回りにくいという課題感もありました。

 

 

長野さん:これまで業務においては、単に前例を踏襲しても、不都合はあまり生じなかったケースもあったと思います。しかし、昨今は特に社会環境や価値観が多様化し、従来の方法論では通用しない局面も増えてきました。そこで、OJTでは身につけられない、新たな知識を得られる場の提供が、組織として必要だと感じていました。

 

−−−さまざまな研修をすでに実施していると思いますが、「オンライン学習」を新たに選ばれた理由について教えてください。

長野さん:一律のプログラムを用意しても、すでに学んでいる人もいれば、逆に「難しすぎる」と諦めてしまう人もいる。習得状況に差があり、学ぶべき知識・スキルは人それぞれです。オンライン学習であれば、組織側が学ぶべき方針を示せば、各々が必要なコンテンツを選んで能動的に学ぶことができます。そういった意味では、既存の研修の補完的機能をも果たせるなと考えました。

 

−−−オンライン学習サービスのなかでも、スクーを導入した決め手はなんでしょうか。

長野さん:8,000以上の豊富な授業があり、既存の研修では手の届かない領域までカバーできる点です。また、参加しやすく学びが深められる授業の形式にも魅力を感じました。生放送では視聴者が質問やコメントを投稿し、講師がその場で答える。やりとりそのものが後で見返しても良質なコンテンツになっています。実際、アーカイブの視聴をしている際も、他の受講者たちのコメントの中には鋭い視点や興味深いものがあり、他者の視点も学ぶことができて勉強になりました。

 

 

02

厳選コンテンツが幹部のメッセージとなり得る

−−−スクー導入に際して決めたルールや活用方法について教えてください。

長野さん:個人とチーム利用のそれぞれに分けて、挙手制にしました。個人利用の際は、2カ月の運用期間で最低10時間は見るようルールを設定しました。

チーム利用に関しては、同じ動画を視聴しながら他のビジネスコミュニケーションアプリでコメントし合うなどの方法で行いました。参加者からは、「リアルタイムで意見交換することで、より効率的な学習になった」という感想もありました。また、松本審議官による「おすすめコンテンツ」の紹介も、スクー活用の意義づけになったと思います。

松本審議官:スクーはコンテンツが豊富なのが魅力な一方、活用してほしいと言われても何から見たら良いのか分からないと、戸惑う人が出るだろうと考えました。そこで自分自身で100本ほど視聴して、マネジメントや働き方改革、人事評価に関連する34本のプログラムを厳選しました。私が選ぶことで、「こういった領域を学んでほしい」と局内にメッセージを発することもできたと思います。

 

 

長野さん:幹部がコンテンツを選ぶことで、スクーを利用する目的を明確に提示できました。運用期間中のコンテンツ視聴数トップ20を出したのですが、そのうち16本が松本審議官のおすすめコンテンツという結果になり注目の高さも伺えました。受講後のアンケートでも、多くの人が幹部のオススメが役立ったと回答しており、松本審議官は選定が大変だったと思いますが実施して良かった施策の一つです。

 

−−−もう一つ、利用者による「おすすめコンテンツリレー」も実施されたと聞きました。

長野さん:継続して学んでもらえるような仕掛けとして考えたもので、リレーには28人が参加しました。視聴したコンテンツのおすすめポイントや感想、次回の執筆者をメールで共有するというシンプルな取り組みですが、職員の興味関心が表れるので非常に好評でした。リレーは2カ月で2周ほど行い、1周目は好きな動画を自由に選んでもらい、2周目はリレーで他の人が紹介した動画などを視聴するように促しました。みな面白がって積極的に参加してくれました。その他、キックオフの有識者勉強会、1ヶ月経過後の有識者勉強会や活用状況報告、コンテンツ講師からのメッセージなど、いろんな取組を行いました。なお、アンケート結果も利用者に公開しました。

03

共通言語の獲得など、業務に直結した効果も

−−−スクー導入後、効果や変化はありましたか?

松本審議官:利用者コメントで目立った意見は、「共通の話題の増加」です。業務の改善方法について授業を共有することで、各自の支援ができたり、コミュニケーションの観点でも「おすすめコンテンツリレー」で、互いのパーソナリティを知るきっかけが生まれたりしています。最近オフィスがフリーアドレス制になったので、あまりよく知らない人と隣り合うこともありますが、その際にスクーの話題が会話の糸口にもなっているようでした。

他にも、スクー内の人気コンテンツを把握することで、世の中の方が今、どんな分野に関心を持っているのかリサーチできるという意見や、自分の興味関心が広がったという変化も見受けられました。

長野さん:業務面では、共通言語を獲得し、課題を共有しやすくなりました。新しい言葉や用語は知ったつもりになっていたり、微妙に定義がズレていたりすることも多く、話がねじれるケースもあります。同じスクーの動画を視聴することで共通理解が形成され、前提を合わせた上で業務に取り組めるので、会話が円滑に進み質も向上しました。

また、「他人と学び合う意義」が広まったと思います。国家公務員は比較的、「勉強=個人で努力して学ぶこと」という意識を強く持っている人が多いように感じています。その意識は否定しませんが、しかしスクーの利用を通して、自分とは異なる他者の着眼点に気づいたり、おすすめコンテンツを他者に伝えることで学びを深めたりと、個人の学びとは違う体験を得たはず。利用者アンケートを見ると、そのこと自体に価値を見出している人もいて狙い以上の効果を感じています。

 

 

 

−−−スクーの価値をどのようなところに感じましたか?

松本審議官:職員のスキル向上に繋がりました。組織のコミュニケーション活性化も期待できますし、自律学習の第一歩となったと感じています。また、国家公務員の人材育成を担う部署として、今後の国家公務員全体のスキルアップにどのように生かせるか、今回の取り組みを検証し、他組織へも展開させていきたいですね。

長野さん:隙間時間の有効活用を考える職員が増えました。また、利用者アンケートを見ると、受講をきっかけに授業のテーマに関連した本を購入するなど、次の学びにつなげている人もいました。満足度も98%と非常に高い結果となり、「忙しいけど、本当は学びたい」という潜在需要を持った人にとっては価値ある機会提供となり、スクーが学びのファーストステップになったのだと思います。

また、常にコンテンツがアップデートされているので、トレンドを把握するためのニュース代わりにも活用できるのも良いですね。

 

−−−今後のスクーの活用方法や課題について教えてください。

長野さん:今回、視聴時間の目標を達成できなかった人が一定数いたのですが、その一因には繁忙期と重なっていた点も挙げられます。担当ごとに繁閑期が違うので、利用期間を考慮するなど対策を講じたいと考えています。

また、スクーを利用した人と利用しなかった人については、目的意識が強い人ほど利用回数が多く、自分に何が不足しているか理解している傾向があったと思います。利用時間が少ない人には、既存の制度などと紐づけるなど、更なる工夫の必要があるかもしれません。

松本審議官:さらに、スクーを通して得た知識をどう深めていくかも今後の課題です。私自身多くのコンテンツを視聴しましたが、どうしても時間の経過とともに忘れてしまう。インプットだけでなく対話型のようにアウトプットの機会を設けていきたいです。とはいえ、まずは導入したことで課題を洗い出せたこと自体、一つの実績になったと捉えています。

 

ご回答いただきありがとうございました。

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