社員1万6,000人の成長に資する「学びのプラットフォーム」を構築——能力開発と自律的学習の両立を目指す大和ハウス工業の挑戦

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大和ハウス工業株式会社 ​​

大和ハウス工業株式会社様は、2055年の創業100周年に向け、「Keep Learning, Growing, and Dreaming.」をコンセプトとする人財育成ポリシーを策定し、その理念を具現化した学びのプラットフォーム「&D Campus(アンドディーキャンパス)」を構築しました。1万6,000人の社員が利用するこのプラットフォームは、Schooが提供する9,000本以上の動画を核に、一人ひとりにあわせた能力開発機会の提供と自律的な学習習慣の定着を目指すものになっています。&D Campusの構築を推進した、人財・組織開発部の部長・菊岡大輔さん、次長・松本由香子さん、主任・小山内翔太さんに、Schooを活用した取り組みの成果や、今後の展望について伺いました。

課題

・社員一人ひとりのスキルや資質に応じた、十分な能力開発の機会を提供することが難しかった

・人財育成のコンセプト「Keep Learning, Growing, and Dreaming.」の実現に向けて、社員一人ひとりに自律的な学習習慣を定着させたかった

導入理由

・Schooの豊富な学習コンテンツが、社員の学習意欲を刺激し、自律的な学習習慣の定着に寄与することが期待できた

・Schooは、ワークフォース・アジリティ(組織の即応性)プラットフォームを提供しているコーナーストーンと連携しており、学習コンテンツの一元管理や、体系的な学習環境の提供が期待できた

活用方法

階層別研修や昇格要件の見直し、新たに「階層別能力開発コース」を開始しSchooを活用。各等級で必要とされるスキル・資質の習得を支援するSchoo動画を選定し、動画の視聴を上位級への昇格要件とすることで、キャリアアップと能力開発を同時に進めている

導入後の効果・成果

・全社員の93.7%にあたる約1万5,000人が毎月1回は新たな学習プラットフォームにアクセスしており、自律的な学習習慣の定着に向けて順調なスタートを切っている

・各職場の研修教材としてもSchooが自発的に活用されており、グループの意見交換や議論をより深める役割を果たしている

・Schooの豊富なコンテンツは、事業ポートフォリオの変化にともなうリスキリングのニーズにも対応できるものであり、経営層からも大きく期待されている

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社員1万6,000人が利用する学びのプラットフォーム「&D Campus」をオープン

───まずは、大和ハウス様が運営されているラーニングプラットフォーム「&D Campus(アンドディーキャンパス)」について教えてください。

菊岡大輔さん(以下、菊岡):2024年7月、大和ハウス工業は全社員約1万6,000人に向けて学びのプラットフォーム &D Campusをオープンしました。自社業務に関する研修コンテンツに加えて、Schooが提供する9,000本以上の研修動画を公開しています。社員は業務指示を受けて学ぶほか、余暇時間を利用して自分の好きなコンテンツを自由に学ぶことができます。

&D Campusのインターフェースは外部のWEB制作会社にデザインを依頼し、親しみやすさや分かりやすさを大切にし、社員の学習意欲を少しでも高める工夫をしました。公開しているSchooの動画は全部で20カテゴリあり、マネジメント、マーケティング、DXなどのビジネススキル系から、社会課題、英語・語学、ヘルスケアといった分野まで幅広く提供しています。

オープンから7カ月が経過した現在、全社員の93.7%にあたる約1万5,000人が毎月1回はアクセスしており、順調なスタートを切ることができました。

学びのプラットフォーム「&D Campus」のユーザーマイページ

 

───&D Campusを立ち上げた背景には、どのような人財育成の課題があったのでしょうか。

菊岡:当社は、2055年の創業100周年に向けて、大和ハウスグループのパーパス「将来の夢」を策定しました。これにともない、人財・組織開発部では人財育成のあり方を根本から見直すことを決め、2023年末に人財育成ポリシーを完成させました。そのコンセプトは、「Keep Learning, Growing, and Dreaming.」というものです。これはつまり、すべての社員が自発的に学び続け、成長し、夢を追い続けることを目指すものです。

しかし、従来の人財育成体系ではこのコンセプトを実現するのに十分とは言えませんでした。例えば、階層別研修は、新入社員時に実施したあとは、役職が付くタイミングでの実施で、社員の能力開発と言うよりは、役割教育に近い内容になっていました。「Keep Learning, Growing, and Dreaming.」を実現するには、社員一人ひとりに個別最適化された学習をより多く提供すること、また、その過程で社員に自律的な学習の習慣を身に着けてもらうことが必要でした。これらの課題を解決する手段として、新たに構築されたのが&D Campusです。

02

Schoo選定の決め手は、「コンテンツの幅広さ」と「コーナーストーンとの連携」

──&D Campusで提供するコンテンツにSchooを採用した決め手を教えてください

松本由香子さん(以下、松本):複数の教育サービスを比較検討する中で、一番重視したのはコンテンツの幅の広さでした。社員が自律的に学ぶ習慣を身につけるには、「面白そう!ちょっと学んでみようかな?」と思ってもらえる多様なコンテンツが必要だと考えたからです。

比較検討したサービスの中には、ビジネススキル系に強いサービスや、リベラルアーツなど特定分野に特化したものもありましたが、Schooは幅広いジャンルのコンテンツを網羅的に提供していました。動画本数も9,000本以上と国内最大級の規模ですから、社員の学びのトリガーとして大いに期待ができました。

あとは、コンテンツのレベル感がちょうど良かったんですね。難しすぎず、かといって、易しすぎず、動画の長さも60分のものが中心で、スマートフォンで通勤時間中に視聴するのにちょうどいい長さでした。自律的な学習習慣の少ない社員への入り口として、Schooはとてもバランスが良かったことも導入を後押ししました。

小山内翔太さん(以下、小山内):&D Campusは、ワークフォース・アジリティ(組織の即応性)プラットフォームを提供しているコーナーストーンで構築しているのですが、コーナーストーンとSchooがコンテンツ連携していたことも決め手の1つでした。

以前の研修では、社内システムやEメールなどバラバラの媒体から学習指示が届き、コンテンツもEラーニングや共有フォルダなどに分散しているので、「一体どれを見ればいいの?」と社員には混乱があったと思います。コーナーストーンとSchooが連携していることで、すべての学習コンテンツを&D Campusに集約することができ、社員にとってわかりやすく、一貫した教育体験を提供できる点が良かったです。

 

03

Schooの視聴を昇格要件に組み込むことで、キャリアアップと能力開発を同時に実現

──Schooを利用した人財育成の施策を教えてください

小山内:&D Campusのオープンにあわせて、これまでの階層別研修や昇格要件の見直し、新たに「階層別能力開発コース」というものを始めました。この施策の動画研修教材としてSchooを活用しています。

本施策の目的は、社員が次の等級にステップアップする準備として、上位級に求められるスキルやコンピテンシーを身につけることにあります。現在、大和ハウス工業には1~9まで等級がありますが、部長クラス(1~2等級)と新入社員(9等級)を除く、4~8等級の社員に対して、上位級に必要な資質を習得するための教材をSchooで提供しています。なお、新入社員から3年目(9等級)までは、「&D Basic」という名称で、Schooのコンテンツも含めた学習プログラムもこの機に構築しました。

上位級に進むには、昇格試験に合格する必要がありますが、試験を受けるための推薦要件として、定められたSchoo動画の視聴完了を必須条件としました。こうすることで、社員がキャリアアップと能力開発を同時に進められる仕組みを構築しました。

各等級向けの動画選定では、Schooの「周知徹底パッケージ」を活用して選定に協力してもらいました。等級ごとに求められるスキルやコンピテンシーを明文化した資料があるので、これをSchooに提供して、対応する動画教材の候補を選定してもらいました。大量の資料を解読する作業は大変だったと思いますが、ご支援いただいたおかげで動画教材の選定作業がスムーズになり、とても助かりました。

 

──社員のみなさんは、普段Schooをどのように利用されていますか。

小山内:個人が余暇時間を利用して自発的に利用するほか、職場内の研修などで、グループの意見交換や議論のきっかけにSchooの動画を利用しているケースがあります。私たちの人財・組織開発部でも研修に利用していまして、最近では「私たちはいつまで『うな丼』を食べられるのか」というSchooの動画を教材にしました。いわゆるリベラルアーツ分野の動画でしたが、業務に活かせる要素も多くあり、とても興味深い研修になりました。研修後には、実際にみんなでうな丼を食べに行ったのですが(笑)、その体験も含めて印象に残る学びの機会になりました。

人財・組織開発部の研修に利用された「私たちはいつまで『うな丼』を食べられるのか」

菊岡:当社では、上司と部下による1on1ミーティングや、社員のキャリア志向をヒアリングする自己申告を定期的に実施しています。社員がこれらの活動に取り組む前に、コーチングやキャリア形成に関するSchoo動画を社内に周知して、取り組みの成果を高めるための活用も行っています。

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Schoo「周知徹底パッケージ」を活用し、社員向けの告知バナー&CM動画を制作

──Schooの利用を促進するためにどんな取り組みを行われていますか。

松本:当社の各拠点にはデジタルサイネージが設置されているので、そこで&D Campusの告知バナーを掲示したり、社員への学びに関するインタビュー動画を15秒にまとめたスポットCMを放映しています。これらのクリエイティブは、Schooの学習活性化・運用のコンサルティング支援「LEARNING DRIVE」のひとつ「周知徹底パッケージ」で制作されたもので、&D Campusの利用促進のために大いに利用させていただいています。

Schooの「周知徹底パッケージ」で制作されたサイネージ向けの告知バナーの一例

Schooの「周知徹底パッケージ」で制作された、大和ハウス社員様へのインタビュー動画

 

その他の利用促進施策としては、全社員向けに定期的に実施している「人権啓発」や「セキュリティ対策」などの教育も&D Campusで行うようにしました。とにかくいろんな取り組みを&D Campusで行うことで、まずは存在を認知してもらい、そこから自律的な学習につなげていきたいと考えています。

今後の構想として、どのぐらいの社員がSchooを自律的な学習に使用しているかをKPIにする構想もあります。将来的にはKPIを100%に近づけ、自律的な学習に取り組む文化を社内に根付かせたいと考えています。

 

──Schooの導入は、大和ハウス様の経営にどのようなメリットをもたらしましたか。

菊岡:「人生100年時代」と言われて久しいですが、当社でも来年度から定年を67歳に延長するため、準備を進めています。働く期間が長くなれば、その間に当社の事業ポートフォリオが変化し、自身に求められるスキルの変化に対応しなければいけない機会も増えていくでしょう。

いわゆるリスキリングの重要性がますます高まっていくわけですが、当社にはそれに対応するためのプラットフォーム &D Campusがすでにあり、そこではSchooの豊富なコンテンツを利用することができます。このような基盤を整備できたことは、経営の観点からも非常に大きな意義があると考えています。

人財・組織開発部は、経営環境や社員のニーズの変化にこれからも柔軟に対応していきたいと考えています。Schooには、そのような変化に対応できるポテンシャルがあると思いますので、今後も私たちと共に進化を続けていただきたいと期待しています。

※肩書きや所属は全て2025年2月取材時点のもの

ご回答いただきありがとうございました。

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