全社導入・登録率95%の背景にある、経営方針と連動した学びのデザイン──東急コミュニティーが目指す人材育成

  • Twitter
  • Facebook
  • はてなブックマーク
  • LINE
株式会社東急コミュニティー ​​

東急コミュニティー様では、人材マネジメント方針に掲げる「ソーシャル・プロフェッショナル」の育成に向けて、全社で「Schoo for Business」(以下、Schoo)を活用中です。

同社では、社員5,000名への導入から5カ月で登録率95%以上となっており、社員一人ひとりの主体的な学びの推進に向けて着実に歩みを進めています。導入のきっかけや、学習を促す取り組みなどについて、経営管理統括部 グループ人材戦略部 部長の吉野貴士さん、同部 人材開発室企画チーム 主幹の石田咲さん、同部 人材開発室企画チームの陣内美穂さんにお話を聞きました。

課題

・理念体系を17年ぶり刷新し、それに伴い、人材マネジメント方針を策定。社会に欠かせないソーシャル・プロフェッショナル(「社会に根ざした広い視野」ならびに「成果を生み出すための自律と協調」を兼ね備えた人材)を育成することが重要テーマとなった。

・ソーシャル・プロフェッショナルを育成するために、業務経験にとどまらず幅広い視野や高い視座を育む仕組みが求められていた。

・社員の職種・勤務形態が多様で、誰もが自律的に学べる環境を全社的に整える必要があった。

導入理由

・Schooの「幅広さ」と「入りやすさ」が、社員一人ひとりの多様な学習ニーズに応えられると期待した。

活用方法

・社員が自ら学びに向き合うための環境整備を重視し、Schooを必須研修と自律学習支援の両軸で活用。キャリアに関する動画を設定し、全社共通での学びを提供。

・日常的な自発学習を促すため、月1回以上の情報発信や部署ごとの受講率ランキングを実施。

・管理職層には管理者用アカウントを付与し、部内の受講状況を把握・声かけを行うなど、チーム単位での学びを促進。

導入後の効果・成果

・全社導入5カ月で登録率95%、利用率89%を達成した。

・管理職層が率先して活用し、学びを推進する文化が広がった。

・通勤時間などの隙間時間で学ぶ社員が増え、学習の習慣化に繋がっている。

01

ソーシャル・プロフェッショナルになるために、社員が自ら学ぶ環境を整備

━━はじめに、東急コミュニティー様の人材育成方針について、お聞かせください。

吉野さん:当社では2025年、新たにコーポレートスローガンとして 「The Social Company」を掲げ、2030年までの新中期経営計画がスタートしました。併せて17年ぶりに理念体系を刷新し、人材マネジメント方針を策定しました。事業の根幹をなす⼈材の価値を最⼤化し、社員⼀⼈ひとりが社会課題と向き合い、お客様と社会のために⾏動する「ソーシャル・プロフェッショナル」を育成するというものです。

これらを刷新した背景には、日本経済がデフレからインフレ局面に入ったという大きな環境変化があります。デフレの時代は人材をコストとして捉える傾向がありましたが、近年は人材がリターンを生み出す資本になるという人的資本の考えに移行しています。当社も労働集約型のビジネスモデルから転換するにあたり、経営戦略と人材戦略を一体化させる必要が生じました。

事業領域も、当社単独での契約内容に準じた建物管理にとどまらず、他企業と様々な取り組みを共に行い、建物からその地域へ目を向けていく案件が増えてきております。当社の知見に基づいた価値の発揮が求められるようになり、建物単体のみではなく、地域全体のあり方を提案する方向に向かおうとしています。この変化に適応し、事業成長をけん引するこれまでとは異なる人材育成が必要でした。

 

━━Schoo導入をご検討いただいた背景について、教えていただけますか?

石田さん:「ソーシャル・プロフェッショナル」を育成するには、既存事業から得られる経験だけでなく、社会全体を捉える幅広い視野や、高い視座が求められます。そこで、社員一人ひとりが「ソーシャル・プロフェッショナル」とは何かを考えるための学習環境を整えることが必要だと考えたのです。

また、将来予測が難しい時代において、キャリアの歩み方を自ら考えられるようにするために、学ぶ内容を選択できる環境を用意したいと考えました。 Schooを選んだ決め手は学びの「幅広さ」と「入りやすさ」に長けていたからです。当社の社員は職種も勤務形態も多様であるため、あらゆる社員が学びやすいサービスが必要でした。また、場所や時間を問わず学べるツールを全社導入するのは初めてだったため、学ぶ動機づけをしやすいことも重要なポイントでした。

この点において、Schooは「見てみようかな」「学んでみようかな」という気持ちにさせてくれるコンテンツが豊富で、当社の人材育成に最適だと判断しました。

02

人材マネジメント方針と整合した学びをデザイン

━━Schoo導入後、どのようなことを意識して運用していますか?

石田さん:当社の社員は課せられた課題に対して真面目に取り組む傾向がありますが、今回意識したのは、「学びの重要性」を認識してもらうことです。そこで、経営管理統括部長の太田、経営管理統括部グループ人材戦略部長の吉野から導入に向けた思いを載せたメッセージを、Schooのアカウントを発行する対象者全員に直接メールで届けました。これまでeラーニングなどの施策を行う際は、各部門の企画担当者経由で対象者に展開していたので、変化を感じた社員も多かったと思います。

 

━━学びを促進するために、具体的にどのような取り組みをしていますか?

陣内さん:社内ポータルへの掲載や、紙資料の配布など複数の方法で周知しタッチポイントを増やすことで、社員の目に留まるようしています。ポータルにはSchooの情報ページを作成し、社内ポータルのお知らせページに掲出しました。研修以外の場面でも、折に触れておすすめ動画を紹介しています。

社内施策をグラフィックで周知し、わかりやすく登録や利用が進んでいることを可視化することで、学びの促進にも繋げています。

さらに、社員が定期的にSchooの存在を意識できるよう、毎月9日に情報発信を行っています。そこで部署ごとの受講率ランキングも公開しており、社員の目に触れる機会を増やしています。

03

管理職層がSchooを積極活用。業務に自主的に取り入れるケースも

━━導入から数カ月で、登録率95%、利用率89%という高い実績を挙げています。この状況をどう受け止めていますか?

陣内さん:95%という登録率は、必須コンテンツを設定した効果だと思います。また、これまで教育機会が限られていた階層から「この機会を活かしたい」という声を聞くこともあり、学ぶ機会を求めていた社員が多かったことを実感しています。

石田さん:若手社員にインタビューした際、「今まで、通勤電車ではSNSを見ていたがSchooに変わった」という声もあり、自分のスマートフォンで手軽に自由に学べるという感想をもらいました。会社が導入した施策を生活に取り入れて活用する様子がわかり、うれしく思っています。

 

━━特に積極的に学んでいる社員の特徴などはありますか?

陣内さん:導入前は、若手社員が多く活用することを想定していたのですが、管理職層が予想以上に利用しており、リスキリングへの意識の高さが感じられます。

石田さん:管理職はいつでも部内の受講状況を確認できる体制としています。このため、部署によっては学習の進捗が芳しくない社員には声をかけてもらっている場合もあります。また、部門内で視聴してほしい動画を設定しているケースも多々あります。管理職全員が管理者アカウントを持つことで、自分が学ぶだけでなく、学びを推進する点でもSchooを役立ててくれています。

管理職自らがSchooを活用推進することで、部署全体で積極的に学んでいることがデータに表れています。また、各部門でも必須研修を設定するなどして、人材育成にSchooを活用しています。事務局が学習を促すだけに留まらない、「学びの輪」が全社に広がっているのです。

陣内さん:その一例として、生成AIを活用するプロジェクトを立ち上げた事業部では、プロジェクトメンバーの共通認識をつくるために、関連動画を視聴したとのことでした。業務にSchooを取り入れて自主的に学んでいるのは、よい傾向だと捉えています。

 

━━短期間でここまで全社に浸透するのは、容易ではないと思います。管理職層がここまで積極的に推進しているのはなぜでしょうか?

吉野さん:昨年から、部長層全員でコーポレートメッセージの「コミュニティーの枠を超えて もっと、ソーシャルに。 」への理解を深めご自身が伝道師となっていただくべく、ワークショップ等で議論してきたことが実を結んでいると思います。部長自身が主体的に考え、率先して行動し、メンバーの行動変容にもつなげていく必要があることを議論の中で認識していただきました。

また、エンゲージメントサーベイの結果を部長層まで公開し、部内における改善の取り組みは、経営と現場の結節点である部長がリードする責任を負っています。

これらの取り組みが土台となり、部長層が経営方針の浸透や組織づくりをけん引するという共通認識が生まれた結果、Schooの活用が進んでいるのだと思います。

04

より多くの社員が自ら学ぶことで、人材価値を最大化していきたい

━━最後に、人材育成について今後の展望をお聞かせください。

陣内さん:自ら学習する社員がさらに増加するよう、すでに学んでいる方から刺激を受ける機会を設けたり、事務局からのおすすめコンテンツを紹介したりすることを考えています。管理職を中心に、チーム単位での学習も更に促進したいです。

石田さん:社員によって勤務時間や勤務地が異なる当社では、終日の集合研修を実施する負担は大きいものがあります。そこで、Schooを活用した2時間程度のワークショップを行うなど、動画視聴と組み合わせた学びの場も設けたいと考えているところです。

吉野さん:これらの案を実践しつつ、結果が芳しくなければやり方を変えればいいと考えています。トライアンドエラーを繰り返して、多くの社員がSchooを積極活用する状態にしていきたいです。 こうして、既存の延長線上に閉じない成長ができることが示せると、優秀な人材が当社を魅力的に感じ、採用面でもよい効果があると考えています。多様な人材が活躍し、定着、成長していくサイクルを回すことで人材価値を最大化し、会社としての持続的成長につなげていくことを目指します。

ご回答いただきありがとうございました。

20万人のビジネスマンに支持された楽しく学べるeラーニングSchoo(スクー)
資料では管理機能や動画コンテンツ一覧、導入事例、ご利用料金などをご紹介しております。
デモアカウントの発行も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

お電話でもお気軽にお問い合わせください受付時間:平日10:00〜19:00

03-6416-1614

03-6416-1614

法人向けサービストップ