株式会社しまむらは、日本全国に衣料品チェーンストアを展開している、大手アパレル小売企業です。出店・仕入・物流・販売の各段階において、ローコストオペレーションを基本とした独自の仕組みを用いて良質低価な商品を提供し、全都道府県に店舗を構え売上高業界2位という不動の地位を築いています。
正社員・パート社員の垣根を越えて教育の機会を提供するべくSchooを導入し、運用を担当している教育部主任の水野さんと内藤さんにお話を伺いました。
・会社の成長を見据えて人材育成に注力するも、制度のアップデートが追いつかず、社員の自主的な学びのハードルが高くなっていた
・パート社員の方のキャリアアップにもつながる、馴染みやすく充実した学習コンテンツを探していた
・難易度やジャンルが多様で、幅広い層の社員が興味を広げられるコンテンツ
・時間や場所の制約なく学べる、学びのハードルの低さ
・正社員・パート社員問わず手挙げ制で募集。自社の「自己啓発支援制度」に組み込み、受講料の半額を会社が負担
・制度の利用人数が過去最高を記録
・社員各自の課題にあった受講により、学びが日々の業務へ活かせる手応えを得られた
水野さん:直接的なきっかけは、以前から社内にあった「自己啓発支援制度」の利用者が右肩下がりだったことにあります。
通信教育を期日内に修了すると、受講料の半額を会社が負担するという制度なのですが、肝心の教材が時代に合っていませんでした。テキストベースのものしかなく、eラーニングというジャンルが抜け落ちていたのです。
また、社員が求める学びと受講できる内容がずれていること、そして金額も社員が一時負担するには高額すぎるといった問題もありました。
弊社では正社員・パート社員といった雇用形態の区切りなく、学習機会の提供に努めています。全国に展開している約2200店舗のうち、約7割の店舗の店長が、パート社員から正社員にキャリアアップしています。
店長昇進後は、上位職であるブロックマネージャーを目指すことも可能です。パート社員のライフステージに合わせたキャリア形成と能力向上を会社として積極的に応援しています。
本来であれば、次のキャリアステージを見据えた学びに「自己啓発支援制度」を活かしてもらいたいと思っていたのですが、時代に合わせたアップデートが遅れていたため、利用のハードルが上がってしまったという課題がありました。
内藤さん:企業としては「いい会社を造る」という経営ミッションを掲げています。お客様、取引先、株主、社会にとってはもちろん、何より社員にとって「いい会社」こそが、しまむらの原点であり、会社の成長にもつながると考えているからです。
4年ほど前に、人材育成にフォーカスした専門部署として教育部が誕生したのも、社内育成のテコ入れが目的でした。
水野さん:動画で見て学べる、かつ多様な講座が用意されていたらいいなと、WEB上で「eラーニング 会社」と検索。そこで候補の一つに挙がったのが「Schoo for Business」でした。
パート社員は、経歴もさまざまで多様なバックグラウンドを持っています。そのため、専門的で高度な内容よりも、学び始めとしては基礎を学べる講座や、とっつきやすいテーマの講座が用意されていることが望ましいと考えていました。
類似サービスに比べて、Schooには8500本と豊富なコンテンツがあり、その中にも難易度やジャンルの幅が広く、これならば弊社の社員に馴染むと判断しました。
内藤さん:コンテンツ量がとにかく豊富なことで、どんな人にとってもご自分の興味にヒットしやすいものがあるのではないかという点も魅力的でした。例えば、歴史やお金の知識など、直接業務にかかわるわけではないけれど、思わず心惹かれる講座もあります。
まずは「面白そう」と思ってもらうことで受講のハードルをグッと下げ、自主学習の第一歩を踏み出しやすくしたいと考えました。
水野さん:多くの手が挙がった1番の理由は、「しまむら学習帳」という、今年度の通信教育についてまとめた冊子を制作して学習の楽しさをアピールした点だと思います。
冊子の配布と合わせて、月1回開かれる店長会議で、今年の通信教育のポイントや思いを教育部から「直接」伝えて、受講のハードルを下げる工夫を行いました。「勉強は大変だ・難しい」といったイメージを外して、未知のものを知る楽しさ、社会人の勉強のおもしろさを伝えられた結果かもしれません。
また、Schooの案内方法も工夫しました。本社の各部署から数人、トライアルを2〜3か月実施し、感想や視聴データをもとに案内チラシを作成し、配布しました。
しまむらは中途採用者がおらず本社社員のほとんどが顔見知りなので、口コミが広まりやすい環境なんです。各階にいる知り合いに「初回キャンペーンがあるから見てみてよ!」と宣伝して歩きました(笑)。
内藤さん:私も前年度まで別部署にいましたが、週1回あるミーティングで、部長から「Schooという新しいシステムがある」と説明を受けたことが、知るきっかけになりました。同じように、部署内で共有された人は多いと思います。
通勤中や寝る前、家事をやりながらなど、スマートフォンでどこでも受講できる手軽さが気に入っているという店長の声を最近よく耳にしますね。
水野さん:店舗社員はタイムマネジメントや仕事の生産性に関する講座が人気でした。しまむらは「できる限り社内・自分たちでやろう」という自前主義のカルチャーがあります。
自前のビジネスモデルにより業務の無駄とコストを落とせる反面、忙しくて業務に追われてしまうことが多い。受講によって、自分の業務効率化につながり、隙間時間を作って別の仕事に充てることができたという社員もいたようです。
また、本社社員の反響が大きかったのは、PC関連の講座です。店長として勤務する間はほとんど使わないのですが、本社勤務に移るとPCのスキルが求められます。同じデスクトップ上で操作画面を見比べながら学べる、eラーニングならではの学習方法が大変好評でした。
内藤さん:自前主義は社内研修にあたっても同様で、研修の講師も社内の人間が行い、外部と触れる機会がほとんどありません。そのため、Schooを通じて、社外のさまざまな講師の方から学ぶことで「会社以外の人の考え方が聞けて面白かった」など、視野が広がったという声があがりました。チャット欄でほかの受講者の意見を見られる点も好評でしたね。
また、数字に苦手意識を持つパート社員が多い傾向にあるため、業務で必要そうな講座を集めて「しまむら学習帳」で「数字シリーズ」として紹介したところ、大変好評でした。今後も特定の業務に特化したレコメンドを作るなどの工夫を行っていきたいですね。
内藤さん:教育部に着任してから人前で話す機会が増えたのですが、自分はもともと緊張しやすいタイプ。緊張しない話し方を解説した授業『どんな時でも緊張しない話し方 ドS兼子の人間UP GRADE』をすぐに視聴しました。
水野さん:普段は私自身が講師側なので、元NHKアナウンサー松本和也さんによる伝え方のメソッド『元NHKアナウンサーが教える「心が動く話し方」』は大変参考になり、著書まで買いました。そのほか、パワーポイントなど資料の作り方の講座も実務で活きましたね。
また、授業ではないですが、Schooのカスタマーサクセスチームのみなさんとのやり取りも活発にできた点はありがたかったです。授業の選定の相談など、こちらの意見を吸い取ってくれた点がとても心強かったですね。
水野さん:まだ実験段階のため50名ほどしか受けていませんが、受講者からは全国平均や社内平均と比較できたことで、学習へのモチベーションにつながったという意見がありました。
教育部の目線からは、「スキルの有無」が数字としてよりはっきりと判明したので、今後の教育方針の策定に役立っています。
内藤さん:これまでの通信教育は資格習得を目的にしていた傾向がありました。Schooでは自分の興味関心の引き出しを増やすことができる授業が豊富に用意されているので、資格や実用性だけに捉われず、学習を通じて新しい気づきを得る社員が増えてくれたら嬉しいです。
水野さん:教育部としては、社員にとっての「いい会社を造る」サポートをしたいと考えています。そのために、やりがいを持って働ける仕組みを生み出し、社員一人ひとりのスキルアップを後押ししたいです。
特に、必要なコンテンツの提供や手段の提示などを行い、社員が抱える個々の課題にフィットした情報を届けられるようにしたいですね。
弊社では中期目標として「ネクスト・チャレンジ(成長への挑戦)」を掲げており、当たり前を改めるのが今年のテーマ。マニュアルが整備されている弊社ですが、最も求めているのは、自発的に動いて改善点を提案し新たなマニュアルを作っていける、PDCAを回せる人材です。
個人的には、成功体験を得られる人を増やすことが、会社が求める人材育成につながるのではと考えます。Schooをきっかけに勉強を始めて学ぶ楽しさを知り、知識を身につけて会社に貢献できるような成長を遂げる人材が現れてくれるように、これからも利用を勧めていこうと思います。
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