4/27(Sat)

今日の生放送

やまだ くみ

山田 久美

科学技術ジャーナリスト

早稲田大学教育学部数学科卒。2005年、東京理科大学大学院修了(技術経営修士)。 都市銀行システム開発部を経て現職。科学技術、技術経営関連の記事を中心に、執筆活動を行っている。希望ある未来社会を実現するための科学&技術の追求をライフワークにしている。日経ビジネスオンラインにてコラム「日本キラピカ大作戦」を連載中。

山田 久美

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担当のコース

科学技術の発展で、私たちの生活は便利で快適なものになった。しかし一方で、地球環境の悪化やエネルギー問題など負の局面も顕在化している。発展途上国の経済発展が急速な勢いで続く中、今後、我々が持続可能で、なおかつ心豊かな生活を送っていくためには、科学技術の方向性を見直す必要がある。パラダイムシフトが求められていると言えるだろう。 そういった中、私が最も関心を寄せている分野に、「バイオミメティクス(生物模倣)」がある。これは、「自然に学ぶものづくり」だ。最も身近なものとしては、服や毛にくっつく植物の実をヒントに発明された面ファスナーがこれに当たる。数年前、サメの肌を模して、水の抵抗を減らした水着を着たオリンピック選手の多くがメダルを獲得したことを思い出す方も多いことだろう。水中を高速に泳ぐマグロの皮膚をヒントに開発し、燃費10%削減を果たした船底防汚ペンキなども登場している。 実は、長い年月をかけて進化してきた「自然」には、環境にあまり負荷を与えることなく、少ないエネルギーで、効率良く機能する仕組みが満載だ。廃棄物を出すこともない。そのため、今、自然に学ぶことで、環境負荷が少なく、廃棄物をあまり出さない、21世紀の新たなものづくりができるのではないかと、さまざまな研究者や技術者が研究開発を加速させているのだ。

担当の授業一覧 全1授業

注目が集まる科学技術、バイオミメティクスに迫る!

第1回 注目が集まる科学技術、バイオミメティクスに迫る!(60分)

2013年6月25日放送

科学技術の発展で、私たちの生活は便利で快適なものになった。しかし一方で、地球環境の悪化やエネルギー問題など負の局面も顕在化している。発展途上国の経済発展が急速な勢いで続く中、今後、我々が持続可能で、なおかつ心豊かな生活を送っていくためには、科学技術の方向性を見直す必要がある。パラダイムシフトが求められていると言えるだろう。 そういった中、私が最も関心を寄せている分野に、「バイオミメティクス(生物模倣)」がある。これは、「自然に学ぶものづくり」だ。最も身近なものとしては、服や毛にくっつく植物の実をヒントに発明された面ファスナーがこれに当たる。数年前、サメの肌を模して、水の抵抗を減らした水着を着たオリンピック選手の多くがメダルを獲得したことを思い出す方も多いことだろう。水中を高速に泳ぐマグロの皮膚をヒントに開発し、燃費10%削減を果たした船底防汚ペンキなども登場している。 実は、長い年月をかけて進化してきた「自然」には、環境にあまり負荷を与えることなく、少ないエネルギーで、効率良く機能する仕組みが満載だ。廃棄物を出すこともない。そのため、今、自然に学ぶことで、環境負荷が少なく、廃棄物をあまり出さない、21世紀の新たなものづくりができるのではないかと、さまざまな研究者や技術者が研究開発を加速させているのだ。