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こすぎ さいこ

小杉 宰子

京都造形芸術大学 環境デザイン学科 准教授 / 建築家

1995年東京藝術大学美術学部建築科卒業。1994年より約9年間安藤忠雄建築研究所にて美術館・博物館・住宅プロジェクト等を担当。2003年より現職。2005年に小杉宰子建築計画事務所設立し現在に至る。

小杉 宰子

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担当のコース

建築を設計する際に、規模や予算の関係で、1/1スケールで実物をつくって検討するということはできません。そこで、図面や模型、CGなどを組み合わせてコンセプトやまだ見ぬ建築空間を第3者に伝えます。今回の講座では、その表現ツールを手掛かりに、建築デザインの検討過程や表現手法を、時代や地域へ旅をしながら、社会とのかかわりの中で学んでいきます。 1限目 手書き図面・ドローイングからかたちにする 建築をデザインする過程では、直感や頭のなかで考えたことなどをスケッチや図面、模型、コンピュータグラフィックスなどを使って具体的なかたちに練り上げていきます。この授業では、建築家のスケッチやドローイングで表現されたインスピレーションやアイデアが、実際にどのような建築空間となって結実していくのかを、皆さんにもっとも身近な住宅を例に見ていきたいと思います。 2限目 モデルメイキング・模型をつくるということ 建築デザインにおける模型表現は、将来出来上がる建築物を模していて、ほとんどの場合、実物よりも小さなスケールです。想像力を働かせ、アイデアを俯瞰するために、さまざまな種類の模型を用います。茶室の起こし絵から、住宅プロジェクトまで、実物の模型をご覧いただきながら、自由な発想の源泉となるツールを学びます。 3限目 手描きとCADのあいだのはなし CADが登場して出てきた平面的な建築表現から、断面的で複雑な建築が登場したその歴史を建築作品を紹介しながら解説します。 建築を始めてみようと思う人ならば、CADという言葉をすでに知っている人は多いと思います。CADはComputer Aided Designの略で、直訳すればコンピューター支援設計。平たく言えばコンピューターで設計することです。CADが登場する前は製図板で図面や透視図を描き、模型で立体的な確認をしていました。CADが登場することによって建築の世界はどのように変わったのか、そして最新のCADツールから建築の未来はどうなるのか、実例を交えながら建築表現におけるCADと手書きの間の話をします。 4限目 アイデアをみえるかたちにする3次元CADのはなし 3次元CADが建築デザインに広く活用され始めてから30年近くになります。その活用方法はコンピュータグラフィックスというアイデアを視覚化して共有するための表現ツールというところからはじまり、一見不可能とも思えるような発想をかたちにするというデザインを拡張するためのツールとして、さらには加工生産技術と結びつき建築の素材や工法を拡張することで建築デザインに新たな展開を与えています。3次元CADの導入が比較的早かった当時の欧米の実験的な建築デザイン、中国をはじめとする昨今のアイコン的大規模建築作品、そして3Dプリンティングをはじめとする素材や加工技術の新たな可能性を追求するプロジェクトなどを紹介しながら、3次元CADの建築デザインにおける役割についてみて学びます。

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