10/5(Sat)
桑沢デザイン研究所卒業後、ホンダ技術研究所で様々な2輪車のデザインプロジェクトに参画。 その後、イタリアに単身で渡り、ペルージャ大学に入学。 世界的デザイナーのジウジアーロがトップを務めるイタルデザインにて、 ビー・エム・ダブリュー,フィアット,フォルクスワーゲン,セアト、ボルボ等のプロジェクトを手がける。 その後、ヨーロッパフォード(英・独)に移籍し、量産車フィエスタやエスコート、スコーピオ、トランジットなどのデザイン開発を手がけ、日本に帰国。カーデザイン・プロダクトデザインの専門会社㈱デザインクラブインターナショナルを設立。ルノーやシトロエン、ポルシェ等の欧州メーカーや中国、韓国、国内メーカーのデザインプロジェクトを数多く手がけ、15年の間、日本を代表するデザイン開発会社に成長させた。2001年、新たなデザイン会社、NORI INC.を設立し、国内外のカーデザインプロジェクト、開発コンサルタントとして現在に至る。量産されているデザインも数多く手がけるが、あくまで秘匿性を貫いている。 また、2013年8月。世界初のオンラインで学べるカーデザインスクールである、CAR DESIGN ACADEMYの監修・講師を務めることが決定し、新しいデザイン教育の形で、隠れた才能の発掘と業界の裾野を広げることにチャレンジしている。
●カーデザイナーという仕事 何度か耳にしたことはあっても、実際何をしているか知らない方も多いのではないでしょうか? 人生の中で個人が買うものとしてはおそらく家の次に高く、趣味性が強いクルマをデザインするということは難しいけれどとても魅力のあるクリエイティブな仕事です。私がこれまでに多くのデザインプロジェクトを手がけてきた経験とともに、カーデザイナーという仕事をスケッチをお見せしながらご紹介させて頂きます。 ●デザインと文化的背景 デザインは個人の能力と仕事の環境、組織、文化によって違ったものが生まれます。 欧州車と日本車のデザインには明らかな違いがあります。 そしてその違いは、デザインプロセスや思考法、国民性に大きく影響されています。デザインの背景を掘り下げ、デザインは表面上の形をただ新しくすることだけではないということを、考察したいと思います。 ● デザインは心に訴えるもの 私が考えるプロダクトデザインにとって重要なことをお伝えしながら、改めて「心に訴えかけるデザインとは何か」ということを皆様と一緒に考えていきたいと思います。 ● クリエイティブな仕事を求めて海外で働く 私はホンダ技術研究所のR&D部門で働いた後、イタリアに単身で渡り、海外で様々な経験を積みました。セカ就という言葉を最近よく聞くようになりましたが、若者に限らず、クリエイティブな仕事を求めて海外に行かなければいけない時代がきているのではないでしょうか? もはや就職に国境はありません。クリエイティブな発想を持ったデザイナーはどこでも仕事ができる時代です。私が日本と世界、それぞれで体験したエピソードを交えながら、海外で働くことについての意義や人生について皆さんと考えてみたいと思います。