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1980年神奈川県生まれ。滋賀大学経済学部情報管理学科専任講師、准教授を経て、現在は横浜国立大学大学院国際社会科学府・研究院准教授。日本企業における組織と個人の関わりあいや,経営学的な知識の普及の研究等に従事。2013年以降は、人材の「採用」に関する科学的アプローチである「採用学」の確立に向けた研究・活動にも従事。
この講義では,企業の「採用」に関する様々な問題についてお話をしていきます。企業の採用活動は、大きく分けて、「募集(候補者を集める)」と「選抜(候補者の中から選び出す)」と「定着(社員として一人前にする)」という3つのフェーズに分けることができます。 講義では、こうした3つのフェーズに合わせてお話をしていこうと思います。前篇では最初の2つのフェーズを,そして後編では最後のフェーズを取り上げる予定です。 前半の1時間は,募集と選抜という2つのフェーズについて解説をしたいと思います。良い人材を獲得するために,企業はまず,質の高い候補者母集団を集めなければならないわけですが,そのような質の高い母集団はどのようにすれば集まるのでしょうか。 その集団の中から、どのように優秀な人材を見抜けばよいのでしょうか。どのような点に注目して、どのような手法によって、それを見ればよいのでしょうか。このような「募集」と「選抜」の問題について,私自身の研究成果も含めて、現在の科学がたどり着いている知見を紹介したいと思います。あわせて、採用活動において企業がどのような理屈で、どのような活動をしているのか、その内幕にも迫りたいと思います。
この講義では,企業の「採用」に関する様々な問題についてお話をしていきます。企業の採用活動は、大きく分けて、「募集(候補者を集める)」と「選抜(候補者の中から選び出す)」と「定着(社員として一人前にする)」という3つのフェーズに分けることができます。 講義では、こうした3つのフェーズに合わせてお話をしていこうと思います。前篇では最初の2つのフェーズを,そして後編では最後のフェーズを取り上げる予定です。 後半の1時間は、「募集」、「選抜」フェーズを経て採用した人材を、入社後にいかにして定着させるか、という点についてお話をしたいと思います。 せっかく優秀な人材を採用したとしても、短期間で辞めてしまったり、期待通りのパフォーマンスを上げることができなかったりしては意味がありません。それでは人材の定着、そして活躍は、どのようにして可能になるのでしょうか。そのために、人事、そして現場にできることとは一体何でしょうか。入社後の新人は、いったいどのようなところでつまづきやすいのでしょうか。 このような、極めて重要で、そして極めて難しい問題について、さまざまなデータと研究成果を紹介しつつ,考えていきたいと思います。