ワシントン大学大学院MBA、神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了。博士(経営学)。モルガン・スタンレーとUBS証券で資産運用担当者、ヘッジファンド運用会社の経営者などを歴任後、現在、データ・マイニングの専門家らと行動ファイナンスとアルゴリズム運用を組み合わせてポートフォリオ構築を行う投資顧問会社(株)Magne-Max Capital Management社を共同経営。
「投機」と「投資」は何が違うのでしょうか?日本人は投資に対して投機のイメージを持つことが多いですが、投資と投機は全く異なります。一般の人に「投機」は勧められませんが、「投資」は長い人生における資産形成を考える上で大変重要です。投資理論をしっかり理解して計画的に過ごす人と、無計画に過ごす人では、将来資産に大変な違いがでてきます。 この授業では「行動ファイナンス」という新しいファイナンス理論を学びます。「行動ファイナンス」は、普段私たちがいかに非合理的に考え、間違った投資をしてしまうかということを明らかにします。まずは、ファイナンスの基礎から学び、行動ファイナンスが教えてくれる投資の罠を学びましょう。本授業をしっかり学習すれば、これからの金融市場をどう読んでいけば良いかについて、羅針盤を手にすることができるはずです。
この授業では、行動経済学という新しい経済学を学びます。 『経済学』に『行動』とついているだけですが、実は、従来とは全く異なる発想(パラダイム)の経済学です。人間は合理的に意思決定して行動する、と考える従来の経済学に対して、行動経済学では、人間は感じたまま行動するから、必ずしも合理的ではないと主張します。 ■ どちらの状況で従業員は頑張るのか? 例えば、同じ給料をもらうのにも、そのもらい方で従業員の喜びは全然違います。社長さんが工場の従業員に、『仕事頑張って、生産目標を達成してね。達成してくれた暁には、月給を3割アップしますからね』と励ます場面を想像してください。 よくあるお金を対価として部下を鼓舞するやり方です。 でも、同じお金を使うのでも、『皆さんは頑張って生産目標を達成してくれると思うので、先に月給を3割増しで払いますね。でも、もし達成できなかった場合は、申し訳ないですが、返却してくださいね』と鼓舞するやり方もあります。 さあ、どちらの方が従業員は頑張るでしょうか? 答えは授業でお教えします。これはプロスペクト理論という新しい経済理論で説明できます。授業では、行動経済学をつかって、株価から異性の選択まで様々な非合理的選択を解説します。 ■ この授業で学べること プロスペクト理論について、様々な実験に触れながら学ぶ ■ どういうことを授業で取り扱うか ・行動経済学の領域で実際に行われた実験について取り上げる ・ビジネスの現場で考えられる状況を元にプロスペクト理論について説明する