5/29(Mon)
1978年生。東京大学教育学部卒、東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。山口大学教育学部講師、法政大学キャリアデザイン学部講師を経て、現職。 主著に『虐待された子どもたちの自立――現象学からみた思春期の意識』(東京大学出版会・単著・2009年)、『現象学から探る豊かな授業』(多賀出版・共著・2010年)、『家族と暮らせない子どもたち――児童福祉施設からの再出発』(新曜社・共著・2011年)、『教育を原理する――自己にたち返る学び』(法政大学出版局・共著・2013年)、『エピソード教育臨床――生きづらさを描く質的研究』(創元社・共編著・2014年)、『あたりまえを疑え!――臨床教育学入門』(新曜社・共著・2014年)、など。 小説が好きで、巨人(ジャイアンツ)が好きで、散歩が好きで、人が好きで、チョコレートが好きで、でもホワイトチョコが嫌いで、お酒が好きで、料理が好きで、音楽が好きで、小物が好きで、惰眠が好きで、やっぱり小説と人が好きで、だけど実は人間が苦手で、睡眠不足と旺盛な食欲と怠け心に日々戦いを挑んでは敗れ、ちっともデザインできないこの人生を、それでも愛おしみつつ生きています。大学では「学校論」「発達教育キャリア入門」「教育原理」などを担当。
フリーターやニートや非正規雇用の問題が荒れ狂う2000年代になって、教育に突如課せられた大きな使命、「キャリアデザイン」。でもそこには、たくさんの落とし穴があることに、私たちは少しずつ気づき始めている。 例えば、やりたいこと探しのキャリア教育って、本当に役に立つの? ——夢のとおりに仕事してる人ってそんなに多くないはずです。 やりたいことが見つからなくて焦ってる私って、変なの? ——やりたいこと以前に、やれることが何なのかって話ですよね。 私たちの生き方(キャリア)は、私たちのデザイン(設計)できる範囲をはるかこえて、制度や文化や生得的特性の文脈に埋め込まれている。日本で唯一の「キャリアデザイン学部」(法政大学)の教育学担当教員(教育心理学、臨床教育学、教育社会学)が、文脈に埋め込まれた私たちのキャリアというこの重い事実と、そこからできることを見つめなおし、いま流行りの「明るい」キャリアデザインのウラ・オモテに迫ります。