西洋における芸術が、社会史・精神史とどのように関わってきたのかを、古代からルネサンスまでの4名の人物とその活動を例に挙げながら考えます。 西洋芸術史において、さまざまな制作活動がそれを生み出した環境とどのような関係を持ってきたのか、具体的な認識を得ることができます。
1限目 古代ギリシアの喜劇詩人アリストパネース vs.哲学者たち
ギリシア演劇の社会的な位置付けについて、喜劇作家のアリストパネースの言葉をもとに考察します。古代ギリシアでは、演劇は単なる芸術作品というだけでなく、きわめて社会的な活動でもありました。古代ギリシアで生まれた芸術作品とそれを受容する社会の関係はどのようなものだったのでしょうか。そのあり方を、アリストパネースの作品にみられる表現や、哲学者プラトーンの演劇を巡る言説を紹介しつつ学びます。