ウクライナ戦争から考える食糧危機

コース概要

この授業では、「ウクライナ戦争」と「食糧危機」という2つの問題を軸に、これらの社会課題が複雑に絡み合っていることを学んでいきます。

 

2022年2月24日にロシアによって侵攻が開始され、今もなお続いている「ウクライナ戦争」。なかなか出口の見えてこない状況や日本の立ち位置について、和平調停や平和構築が専門の上智大学・東大作教授に解説してもらいます。

 

また、ウクライナ戦争の影響からも今、世界で懸念されているのが「食糧危機」。ウクライナは世界有数の小麦の生産地であり、ロシアは農業に欠かせない肥料の輸出国なのですが、これら2つの物資の流通が戦争の影響で滞り、世界的な食糧危機が引き起っています。日本も少なからず、食料品の高騰などの影響を受けているので、皆さんも実感しているところなのではないでしょうか。

 

この問題については、現在、国連WFPエチオピア事務所で同問題に取り組まれている浦香織里さんに解説してもらいます。

 

そして、このウクライナ戦争と食糧危機という異なる社会課題がどう絡み合っていて、また日本にいる私たちにもどう関係しているのか、お二人から教えてもらいます。

 


▼ターゲット

社会課題および国際協力に関心のある人

 

▼学習ゴール

・社会課題は複雑に絡み合っていることを知る
・ウクライナ戦争と食糧問題について自分ゴトとして捉える

 


講師紹介

上智大学
グローバル教育センター 教授
東 大作 氏

 

上智大学グローバル教育センター教授。専門は、和平調停、平和構築、国際関係論。1993年-2004年、NHK報道局ディレクター。企画制作した主なNHKスペシャルに「我々はなぜ戦争をしたのか~ベトナム戦争・敵との対話」(放送文化基金賞)、「縛られない老後~ある介護病棟の挑戦」、「犯罪被害者なぜ救われないのか」、「憎しみの連鎖はどこまで続くか~パレスチナとイスラエル」、「核危機回避への苦闘~韓国、米朝の狭間で」、「イラク復興 国連の苦闘」(世界国連記者協会銀賞)等。2004年-2009年、カナダのブリテイッシュコロンビア大学の政治学科でMAとPhD。2008年にアフガニスタンと東チモールで現地調査を行い、その報告書は国連PKO局から出版され、提案したアフガンでの和解プログラムは実現に至った。2009年12月から2010年12月まで、カブールで国連アフガニスタン支援ミッションに勤務、和解・再統合チームリーダーを務める。2011年1月より東京大学大学院総合文化研究科准教授。2012年8月、ブリテイッシュコロンビア大学から博士号取得。2012年8月から2014年8月まで、東京大学と外務省の人事交流により、ニューヨークの国連日本政府代表部の公使参事官として勤務。2014年8月に東大に復職。2016年4月、上智大学グローバル教育センター(上智大学国際関係研究所兼務)に着任。2018年より、外務大臣の委嘱による公務派遣で、イラクや南スーダンにも度々訪問し、現地での講演や、現地指導者との意見交換などを通じて平和構築に関する知的貢献を行っている。著書に『内戦と和平』(中公新書 2020年)、『平和構築』(岩波新書 2009年)などがある。

 

 

国連WFPエチオピア国事務所
支援事業責任者
浦 香織里 氏

 

神奈川県出身。2001年Wesleyan University卒業、2002年London School of Economics国際関係学修。民間企業で投資銀行業務に従事後、NGOのJEN(東京、レバノン、南スーダン)にて主に緊急人道支援に従事。国連WFPギニアビサウ国事務所にてモニタリング、モザンビーク国事務所にて支援事業を担当。その後、在カメルーン日本大使館にて経済協力、国連WFP西アフリカ地域局にて支援事業のアドバイザーを担当。JICAセネガル事務所、国連WFPローマ本部を経て、2014年より南部アフリカ地域局プログラム・アドバイザー。2019年に国連WFPレバノン国事務所にて支援事業責任者、2020年より現職。現在、エチオピア北部紛争及びアフリカの角の飢餓に対するエチオピアでの緊急援助を含めた6つの事業を統括・指揮する。

こんな人にオススメ

社会課題や国際協力に関心のある人

担当の先生

東 大作

東 大作

上智大学 グローバル教育センター 教授

上智大学グローバル教育センター教授。専門は、和平調停、平和構築、国際関係論。1993年-2004年、NHK報道局ディレクター。企画制作した主なNHKスペシャルに「我々はなぜ戦争をしたのか~ベトナム戦争・敵との対話」(放送文化基金賞)、「縛られない老後~ある介護病棟の挑戦」、「犯罪被害者なぜ救われないのか」、「憎しみの連鎖はどこまで続くか~パレスチナとイスラエル」、「核危機回避への苦闘~韓国、米朝の狭間で」、「イラク復興 国連の苦闘」(世界国連記者協会銀賞)等。2004年-2009年、カナダのブリテイッシュコロンビア大学の政治学科でMAとPhD。2008年にアフガニスタンと東チモールで現地調査を行い、その報告書は国連PKO局から出版され、提案したアフガンでの和解プログラムは実現に至った。2009年12月から2010年12月まで、カブールで国連アフガニスタン支援ミッションに勤務、和解・再統合チームリーダーを務める。2011年1月より東京大学大学院総合文化研究科准教授。2012年8月、ブリテイッシュコロンビア大学から博士号取得。2012年8月から2014年8月まで、東京大学と外務省の人事交流により、ニューヨークの国連日本政府代表部の公使参事官として勤務。2014年8月に東大に復職。2016年4月、上智大学グローバル教育センター(上智大学国際関係研究所兼務)に着任。2018年より、外務大臣の委嘱による公務派遣で、イラクや南スーダンにも度々訪問し、現地での講演や、現地指導者との意見交換などを通じて平和構築に関する知的貢献を行っている。