1/28(Thu)
2017年8月25日公開
60min
【エクスペリエンスデザインとは】
あらゆるヒトやモノを一元的な環境の内にとらえること。その上で、ユーザーとサービスの「関係」を観察し、構造をデザインすること。この視点を、サービスやそのUIの利用体験を指すUXデザインと区別して、「エクスペリエンスデザイン」と名付けました。
では、エクスペリエンスデザインによって何ができるのでしょうか。
なぜ今この考え方を学ぶ必要があるのでしょうか。
ユーザーをとりまく環境は、さまざまなテクノロジーやサービスによって、ますます複雑になっています。この状況を明快にするには、まずわたしたちの見方をシンプルにすることからはじめなくてはなりません。そこで、このエクスペリエンスデザインの視点が有効なのです。
エクスペリエンスデザインは、短期的で量的な目標を達成するのには向いていませんが、長期的で質的な改善をすることを可能にします。つまり、どんなユーザーとどんな関係を築いていくのかを考える「ブランディング」に適しているのです。
この授業では、エクスペリエンスデザインの基礎を学ぶことで、事業でもサービスでもユーザーでもなく、それらすべての関係をとらえるための視点を身につけることを目指します。
■東洋美術学校(https://www.to-bi.ac.jp/ )について
イラスト、デザイン、3DCG、マンガ、そして伝統的な絵画技法から最先端技術を用いた保存修復まで様々な学科・コースを設置するデザインとアートの専門学校です。2016年に70周年を迎えました。
スクー放送部
2017年8月25日公開
60min.
■授業のアジェンダ
・エクスペリエンスデザインとは何か
・エクスペリエンスデザインの方法論
・具体的な事例で考える
・質疑応答
■エクスペリエンスデザインについて知ると、どういったことができるようになるのか
・サービスの質的な改善を可能にする
・プロジェクトの初期段階や上流工程で、やるべきことを考えることができる
・デザインの実践につながる思考なので、制作へとスムーズに連携できる
■授業のゴール
・プロジェクトの全体像を把握する視点を持つことができる
・ブランディングの観点でプロジェクトを進めることができる
■今回の先生 株式会社OVERKAST代表取締役 大林寛 氏
エクスペリエンスデザインを専門とする設計事務所、株式会社OVERKAST代表。思想としてのデザインを紹介するWebメディア「ÉKRITS / エクリ」発行人。制作プロダクションから独立後、情報設計とエクスペリエンスデザインを専門に、事業・サービスのデザインに関するコンサルティングや戦略策定、制作支援を行っている。ピーター・モービル『Intertwingled 錯綜する世界 / 情報はすべてを変える』監修。学習まんが「アフォーダンス」「記号とアブダクション」原作・監修。東洋美術学校 クリエイティブデザイン科 高度コミュニケーションデザイン「UXデザイン」講師。
スライド資料
先生
大林 寛
エクスペリエンスデザインには、難しい理論やメソッドもありません。ただいつもの視点をすこし切り替えるだけなので、デザイン関係者以外の方でも身につけることのできるものだと思います。それが余計に難しく感じられるかもしれませんが、頭で考えて「理解」しようとせず、コツのようなものを身につけて「把握」してもらえると嬉しいです。