経営学という学問の中でも、経営戦略論はその中核と言えます。組織が持つべき「共通の目的」を定めるものだからです。それなくして、組織は存続しうるでしょうか?
ビジネスに携わる者にとって、経営戦略論は「後で学ぶもの」では決してありません。組織内で今、どんなレベルにいたとしても、戦略的考え方は役に立ちますし、その力を将来、存分に奮うためにも、将に今、学ぶべきものなのです。
この授業では2013年4月に出版された『経営戦略全史』をベースにして、経営戦略論の理念やコンセプトの概要を学びます。
「経営戦略」という言葉は、わずか80年ほどまえに発明されました。そこから、ポジショニング派とケイパビリティ派の戦いがはじまったのです。しかし、どちらも迫っているのは「トレードオフ」。二兎を追わずに一兎を追えと言っているのです。その流れを概観します。
1990年以降、単純なトレードオフだけでは勝てないようになってきました。イノベーション時代の到来です。しかし、イノベーションってなんでしょう? どうやったらそれを引き起こし、自分のものにできるのでしょう?
使えないビジネス知識に意味はありません。学んだコトを2回連続の授業内で、即使い、その経験をシェアすることも、今回は試みます。耳学問派でない、実務派のみなさんの参加を期待します。