『PIXTA』に学ぶ、WEBサービスローンチに向けた段取りの立て方

ピクスタ株式会社 代表取締役 古俣 大介先生

多摩大学在学中から起業し、ECサイトなどの運営を手がける。大学卒業後に株式会社ガイアックスに入社。同社でいくつもの新規事業立ち上げに参画。その後、いくつかのECサービスを起業したのち、2005年8月に株式会社オンボード(現ピクスタ株式会社)を設立。翌年の2006年5月に「PIXTA」をリリース。


<学べるポイント>
月間1300万PVある『PIXTA』がサービス開発やバグチェックの前に行っていた「ユーザーヒアリング」。開発前にユーザーヒアリングを行うことがなぜ必要で、それによってサービスのローンチにどのような影響がでるのかについて学べます。


ユーザーヒアリングをかます、というのがあるのですが、これが非常に大事です。よくありがちなのが、「画面イメージを全部作る」から「デザイン・システム開発」に入ってしまうことがあります。

これが結構問題が大きいです。

『PIXTA』に学ぶ、WEBサービスローンチに向けた段取りの立て方

なぜ問題かというと、ひと通りこの流れで考えてやっているのですが、この段階で本当にこのサービスは生きるのかと、想定したユーザーに想定した価値を提供できるのか、というのは確認するべきです。この段階だと、人に確認してもらいやすいですね。画面もあるので。聞いている人も理解しやすい段階でありますので、ここでヒアリングしない手はないと。

逆にこれをせずに、明後日の方向で開発した時に、悲劇が起こってしまうパターンが多いですね。できるだけここで「ユーザーヒアリング」を行う。

その後、これで本当に行けるという確信が持てたら、デザインして、バグチェックやって、ローンチ、というパターンですね。PIXTAはまさにこの流れでローンチを行ったのですが、実は「ユーザーヒアリング」の結果でサービス内容を変えているんですよね。

具体的にいうと、僕らは今一般的なイメージ写真とかを売っているんですけど、当時は一般の人が撮ってきたスクープ写真を投稿してもらって、それをメディア新聞社とか、テレビ局に買ってもらうという、フライデーみたいなビジネスモデルを、パパラッチみたいな投稿を受けるサービスを想定していたんですけども、買ってくれそうな方々にヒアリングをしたんですね。

例えば記者とか、雑誌の編集者とか、テレビ局の人とか、十数人にヒアリングしたところ、ほぼ全員買わないという結果が出ました。このサービスは使わないと。

という非常にショッキングな自体が起きたんですけども。そこでやはり、一般の既にある市場、一般のイメージ素材にピボットして、そこから変更を加えて一気に開発に入ったという形になっています。

先ほど申し上げた、陥りがちなパターンというは、「サービス内容に確信を持てないまま開発に入ってしまう」ということです。作っている間に、本当にこれでいいのか、本当にこのままこれが、世の中に受け入れられるだろうか、価値を生み出せるのか、という迷いが出てしまいます。

そこで開発が迷走して、こっちがいいんじゃないか、こうあるべきではないか、となってローンチしきれない問題が起こってしまいます。

なので、「ユーザーヒアリング」をかます。もっと前にやっておいてもいいんですけど。これをまずやるということが非常に大事かなと思っています。

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