海洋プラスチックごみ:日本周辺海域における実態把握の最前線

海洋プラスチックごみ:日本周辺海域における実態把握の最前線

コース概要

海洋プラスチックゴミ問題について、最前線の調査とその結果をとおして学びます。

日本にとって貴重な水産資源にとって、海洋ゴミの問題は最も大きな脅威の一つです。私たちの生活・経済活動が甚大な影響を及ぼしていることは想像に難くありませんが、とはいえ企業や各個人がどのように現在のスタイルの見直しをすればいいのか、その判断をするための知識が浸透しているとは言えないのではないでしょうか。
故に、海生生物に対する悪影響への懸念のみならず、間違った知識の流布に起因する風評被害もまた、日本の漁業を傷つけてしまう原因になってしまいます。

本授業では「海洋プラスチックゴミ問題」にフォーカスを当て、日本周辺海域で今なにが起こっているのか、その調査結果を学びます。


講師:内田 圭一  東京海洋大学学術研究院 海洋資源エネルギー学部門 准教授
…東京海洋大学学術研究院 海洋資源エネルギー学部門准教授(京都大学博士(情報学))。東京水産大学・同水産専攻科・同修士課程修了後、東京水産大学練習船に航海士として採用される。航海士として5年間務める中で、海洋ごみに関する調査を行ったことがきっかけとなり、現在では練習船による日本周辺海域での漂流プラスチックごみ調査の一線で活躍する。研究グループにおいて、東京海洋大学の練習船海鷹丸による南北太平洋での調査や既往研究が報告した浮遊量をコンピュータ・シミュレーションで再現し、40年先までの太平洋全域におけるマイクロプラスチック浮遊量を世界で初めて予測する研究など、最先端の研究に参画している。