「自慰の歴史を学ぶ授業です。」
人間は、古くから今に至るまで自慰を行ってきました。
しかし、同じ自慰行為であっても、時代や場所が違えば、その意味するものは大きく異なります。
時に、宗教の教えから悪とされ、
時に、身体への悪影響を指摘され、
時に、社会から後ろ指を刺されました。
そして人類は悪戦苦闘の末、オナニーの自由を獲得しています。
今、私たちが持つ「オナニーをする自由」「オナニーからの自由」は、決して当然ではなかったのです。
そこで本授業は、宗教・医療・社会といった複合的視点から、オナニーの社会的意味を紐解きます。
・明治以前、明治から現代にかけてのオナニーの意味の歴史
・宗教をバックボーンとした欧米におけるオナニー思想と、近代日本への輸入について
・社会におけるオナニーの扱いの社会的変遷(いかがわしいもの/健康を損ねるもの/自由であるべきもの)
・育児において、子供にオナニーをいかに伝えるべきか悩んでいる人
・オナニーが好きな人/嫌いな人
オトナの性的義務教育 -TENGAヘルスケアと性をオープンに語ろう-
赤川 学/東京大学大学院教授