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教養としての「社会課題」入門シリーズ

PREMIUM
第12回

なぜ「痴漢問題」はなくならないのか——女性ではなく男性の問題として考える

2021年6月28日 60min

授業の概要

昨今、女性への性暴力を告発する流れが加速する中、現在に至るまでで“日常化”してしまっている性犯罪「痴漢」は、今なお解決への道筋が立っておらず、有効と言える対策はなされていません。

そもそもどんな人が、なぜ痴漢という行為に及んでしまうのか。そして、どうすれば痴漢をやめさせることができるのか。

痴漢撲滅を目指し、加害者臨床に取り組む性犯罪・依存症の専門家である斉藤章佳さんが、社会的にも誤解されている「痴漢の実態」を解明。多くの女性を苦しめ続ける問題の根幹に迫ります。

 

■講師

大船榎本クリニック精神保健福祉部長

斉藤 章佳

1979年生まれ。大卒後、アジア最大規模といわれる依存症施設である榎本クリニックにソーシャルワーカーとして、約20年に渡りアルコール依存症を中心にギャンブル・薬物・摂食障害・性犯罪・児童虐待・DV・クレプトマニアなど様々なアディクション問題に携わる。その後、2020年4月から現職。専門は加害者臨床で現在まで2000名以上の性犯罪者の治療に関わる。また、都内更生保護施設では長年「酒害・薬害教育プログラム」の講師をつとめている。小中学校では薬物乱用防止教育をはじめ、大学でも早期の依存症教育に積極的に取り組んでおり、全国での講演も含めその活動は幅広くマスコミでも度々取り上げられている。著書に「性依存症の治療」 金剛出版.2014(共著)、「性依存症のリアル」 金剛出版.2015(共著)「男が痴漢になる理由」 イースト・プレス.2017、「万引き依存症」 イースト・プレス.2018、「小児性愛という病-それは、愛ではない~」 ブックマン社.2019、「しくじらない飲み方-酒に逃げずに生きるには」 集英社.2020、「セックス依存症」 幻冬舎.2020、「行為依存と刑事弁護」 日本加除出版.2021(共著)、監修に漫画「セックス依存症になりました。」(津島隆太作、集英社)がある。

 

担当の先生/パーソナリティ