10/15(Tue)
「オウンドメディア」や「コンテンツマーケティング」というキーワードがすっかり定着したように、自社サイトへの集客の重要性はますます高まっています。そんな中、株式会社LIGさんのサイトは、約3年間で月間300万PVを集められるメディアにまで成長を遂げました。Web制作会社のコーポレイトサイトに、なぜそれだけ多くの人が集まるようになったのでしょうか。何かイケナイ技でも使っているのでしょうか。
本記事ではそんな株式会社LIGメディア事業部のヨシキ先生、朽木 誠一郎先生、ソメヒコ先生の3名を先生として迎えた「月間300万PVの”LIGブログ”編集部による「人が集まる」Webマーケティング講座 」という授業を基に、LIGブログが300万PVを集めるWebメディアになった理由についてまとめました。
LIGさんの事例から、メディアのWebマーケティングについての実践的なノウハウを学び、今後のメディア運営などに活かしていきましょう。
(授業資料引用:月間300万PVの”LIGブログ”編集部による「人が集まる」Webマーケティング講座)
■目次
1.LIGブログって?
2.数字で見るLIGブログ
3.「人が集まる場」を作るためにやってきたこと
(1)社員全員をライター化
(2)常識よりも「自分たちが楽しめるか」を大切にする価値観を共有
(3)コーポレイトメディアであることを3つの強みに
4.まとめ
株式会社LIGという、Webサイト制作をメイン事業としている会社が運営している「コーポレイトメディア」です。企業情報などを載せるコーポレイトサイトの役割と、世の中に向けて情報発信をするブログの役割を同時に果たしています。
ヨシキ先生「ちなみに、現在コーポレイトメディアを名乗っているのは日本で僕らだけです。言ったもん勝ちです。つまり現時点では日本一です、日本一。」
では、そんな日本一のコーポレイトメディアであるLIGブログの現状について見てみましょう。LIGブログの現状を、数値で見るとこのような感じだそうです。
ヨシキ先生曰く、月間UU数の150万という数字は、分かりやすくいうとコンゴ共和国の人口と同じ数字だそうです。すごく分かりやすい例えですね。さすが日本一のコーポレイトメディアの広報のヨシキ先生。
続いてこちらはPV推移。
本当に綺麗な右肩上がりのグラフとなっていますね!「即戦力菊池内定」以降伸びが圧倒的に違いますね。
これだけ多くの人を集めるメディアに成長するまでに、LIGさんはいったいどんな取り組みを行ってきたのでしょうか?ここからはその秘訣に迫っていきたいと思いますが、その前にひとつ問題です。焦らしてごめんなさい。
だってLIGさんってブログ記事がバズったりしてるし、
Facebookとか
Twitterとか
はてブとか
たくさん
いろんなところで
流入
ありそう
で
す
し
(答えは予想できましたでしょうか?)
ソーシャル流入はなんと10%未満で、検索流入が75%を占めるそうです!多くの人が、検索からLIGさんのサイトに訪れているのですね。
ヨシキ先生「でも、SEO対策は全然してないんです。というかSEOなんて全然分かんないです。SEO怖い。」
SEO対策はしてないけれどPV数は右肩上がり。では、LIGブログはどのようにして「人が集まるメディア」に成長していったのでしょうか?その秘訣をLIGのメディア事業部の皆さんから学んでいきましょう。
なんと、LIGブログの記事の3分の2以上は社員が書いているそうです。その社内ルールがこちら。
「ライティングが本職ではなく、Web制作などの仕事を本職にしている社員さんはどのような記事を書いてきたのでしょうか?」という疑問にLIGブログ編集長の朽木先生にお答えいただきました。
朽木先生「基本的には仕事で学んだことをアウトプットしてもらっています。例えば、デザイナーやエンジニア自身が普段の業務から学んだことを記事にしています。その際に気をつけているのは、“他の人が読んでも役立つか”ということです。」
なるほど!仕事をしていて学んだことや疑問に思ったことを元に記事を書いているから、世の中のニーズを的確に捉えた記事が集まるんですね。また社員全員をライターにしたことでLIGブログに起きた変化について、ヨシキ先生はこう語ります。
ヨシキ先生「LIGでは主に顕在ニーズに応える記事を中心に書いてきました。ライティングが本職でない社員でも顕在化されたニーズなら見つけられること、顕在ニーズは言語化されやすいから検索で訪れてもらいやすいことの2つの理由からです。例えば、この記事「恥ずかしくないビジネスメールを書くための4つのステップ」だと<ビジネスメール 書き方>のようなキーワードで記事にたどり着いてもらっています。このような記事が、2014年11月時点で2000本近くあります。そうして、LIGブログには検索されやすいコンテンツが蓄積していきました。」
なるほど!LIGブログにおいて、ライティングが本業でない社員さんが記事を書くのにはそんな狙いがあったんですね。このように、LIGの社員全員をライター化して顕在ニーズに応える記事を着実に生み出し続けてきた結果、LIGブログには検索されやすい記事が大量に蓄積されたのですね。
・定型フォーマットより、オリジナル
・取り繕うより、胸を張る
・隠すより、さらけ出す
・自分たちが面白そうと思ったら、まずはやってみる そしてそれを共有する
これらは、LIGのライターさんたちが記事を執筆する際に大切にしている価値観だそうです。授業では、それぞれの価値観が表れている記事を実際に紹介していただきました。こうしたLIG社員自らが楽しんで記事を書くという文化が、数々のバズを生み出していったそうです。
例えばこの記事、「LIGに勤めて半年で長野に左遷され、ゲストハウスをやることになりました。本当にありがとうございました。」は、一見後ろ向きな内容の「社内の左遷」を堂々とさらけ出すことでコンテンツとし、結果的に大きな話題を生んでバズを生み出しました。バズが生まれると、それはドメインの強化に繋がります。その因果関係を図解するとこんな感じだそうです。とても分かりやすいです。
このように、LIGブログの原点である楽しむ文化がバズを生み出し、ドメインが強化されることで検索に強い基盤が出来ていったのですね。
唯一無二の「コーポレイトメディア」であるLIGブログ。このパートでは、そんなLIGブログのコーポレイトメディアであることの強みを語っていただきました。
ⅰメンバーの顔が分かること
ヨシキ先生「運営している人はもちろんなのですが、社員全員の顔が分かるというのがLIGブログのメンバーページの特徴です。個人ページも充実していて、趣味やそれぞれの個性などが分かるようになっています。」
たしかにこのように社員全員の顔が分かると、サイトを訪れた人に愛着を持ってもらえますよね。ちなみにSchooでもメンバーの写真を公開しています!
ⅱメンバー全員をコンテンツにすること
ヨシキ先生「社員がバナー広告のモデルとして出演しています。例えば、LIGの名物に背景ジャックというものがあります。」
ヨシキ先生「このように、LIGのサイトを訪れるとそのファーストビューの半分以上がバナー広告で占められているというものです。ちなみにメインコンテンツであるはずのブログ記事のタイトルはちょっとだけ見切れてます。ちょっとだけ。」
ソメヒコ先生「社員をモデルにするという文化が出来た背景には、社員をモデルにすればその場で撮影が出来ちゃうから、というのが大きかったかなと思います。そうして次第に社員全員のコンテンツ化が定着していきました。」
ⅲ会社の全てをコンテンツにすること
・制作事例
・社長挨拶
・オフィス風景
・急な辞令
上記の全てが、LIGブログではコンテンツになるそうです。
ヨシキ先生「例えばこちらの代表挨拶は、カタカナ言葉を並べた中身のない頭の悪そうな文章になっています。写真は改心の笑顔ですね。」
このように社員や会社の全てをコンテンツにしてしまうことで、どういう人たちが運営しているのか、どんな会社なのかが伝わり、ユーザーの印象に残ります。こうして、企業として親しみを持ってもらうことで、LIGさんはユーザーからの認知を獲得していったそうです。
LIGブログは、社員全員をライターにするというユーザー視点を持つということ。常識にとらわれない、自分が楽しむことが大事だという価値観を共有すること。コーポレイトメディアとしてサイトとブログを一緒にし、新たなメディアとしたこと。この3点が有機的に繋がり、検索流入がどんどん増え、「人が集まる場」になっていったのですね。
本記事を参考に、ぜひ今後のメディア運営やWebマーケティングに活かしていきましょう。Schooも頑張ります!
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いかがでしたでしょうか?
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