公開日:2022/01/26
更新日:2024/01/10

タスクフォースとは?そのメリットや進めるポイントについて解説|導入事例も紹介

タスクフォースとは?そのメリットや進めるポイントについて解説|導入事例も紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

近年、緊急の重要課題を解決するため企業内に「タスクフォース」と呼ばれるチームが編成されるようになりました。そこで本記事では、ビジネスにおけるタスクフォースとは何か、そのメリット・デメリット、効果的にタスクフォースを進めるためのポイントについて解説し、企業の導入事例もご紹介します。

 

01ビジネスにおけるタスクフォースとは?

タスクフォース(Task force)は、もともと軍事用語で、ある特定の任務を行うために編成された機動部隊を指していました。近年、ビジネスにおいても使われるようになり、特定の目的を果たすために、社内外から横断的に適任者が選出され、臨時に招集されたチームをタスクフォースと呼んでいます。 緊急性の高い重要課題を速やかに解決することだけでなく、業務改善や組織改革、生産性の向上を目指します。このように、グローバル経済に対応可能な組織を変えていく役割を担っているのです。

 

02タスクフォースのメリット

タスクフォースを導入することで、得られるメリットについて解説します。ぜひ自社に導入する際の参考にしてみてください。

緊急性の高い課題に対して迅速に対応できる

緊急性の高い課題は、短期間での解決が望まれます。タスクフォースはチームを招集する際に解決すべき課題が明確になっており、それに対して必要なスキルを有するメンバーが注力することで迅速な対応が可能となるのです。このように、課題が明確になっているため、どのような人材が必要になるかの判断がしやすい点もタスクフォースの特徴といえます。

組織横断型プロジェクトの推進が可能になる

タスクフォースは緊急性の高い課題だけでなく、商品開発やブランディングなど組織横断型プロジェクトの推進にも召集されます。会社内外の多様な人材が集まることで、革新的なアイデアが生み出されるのです。また、組織横断型プロジェクトは長期的なスパンを視野に入れるため、タスクフォースで次世代の有望な人材に対してリーダーシップの育成を行いながら、組織力を強化する取り組みもあります。

リーダーシップやマネジメント力の強化につながる

タスクフォースのメンバーは、経営陣を含む複数の社員で構成され、重要課題を解決するために事業戦略を検討を重ねることで、リーダーシップやマネジメント力の強化につながります。とくに通常業務で接点のない社員が横断的に招集された場合は、コミュニケーション力やチーム力の向上にもつながるでしょう。

 

03タスクフォースのデメリット

実際にタスクフォースの導入を検討する場合、デメリットも考慮する必要があります。デメリットを知ったうえで、十分な対策を考えておくことが重要です。

ノウハウとして蓄積しにくい

タスクフォースは、招集から解散までが短期間になるため、そこで得られた知識やスキルをノウハウとして蓄積しにくい点がデメリットとして挙げられます。このノウハウを蓄積し、他のプロジェクトに活かせる仕組みを構築することが課題になるでしょう。

通常の業務に支障が出ることも

タスクフォースのために部署から人材が抜けてしまうことで、所属する部署は一時的な人員不足になり、業務に支障が出てしまう可能性があります。人材の補填など、サポート体制をどのように構築するのかが課題になります。課題の重要度によっては、タスクフォースのメンバーは社運を賭けた重責を担うことになるため、サポート体制の構築も会社全体で取り組むことが必要です。

 

04効果的にタスクフォースを進めるためのポイント

効果的にタスクフォースを進めるために、押さえておくべきポイントがあります。任務遂行を成功させる重要なポイントにもなるため、ぜひ確認してみてください。

 

05タスクフォース導入による企業事例

ここでは、タスクフォースを導入し問題解決を行った2社の企業事例についてご紹介します。日本マクドナルドホールディングス株式会社と、味の素株式会社では、どちらの企業も経営陣がメンバーに加わり、企業の最優先課題という位置づけのもと取り組んだ事例となっています。

日本マクドナルドホールディングス株式会社|お客様対応プロセス・タスクフォース

2015年に、マクドナルド店舗で販売した商品に異物が混入していたトラブルを受けて、タスクフォースが導入された事例について紹介します。 「お客様対応プロセス・タスクフォース」は、代表取締役・上席執行役員である佐藤仁志を委員長に、品質保証、法務、お客様対応、オペレーションなど各部署の代表、外部有識者、危機管理の専門家で構成されました。目的は、顧客からの問い合わせについての対応プロセスを再検証し、さらなる改善点を見つけ、適切かつ迅速な対応ができるようサービス品質を向上させることにあります。 「お客様対応プロセス・タスクフォース」からの最終答申書を受けて、異物の取り扱いおよび、情報伝達基準の見直しとプロセスの徹底・お問い合わせの情報管理、未然防止のための情報の活用・聞く姿勢、見ていただく姿勢を持つ・お客様対応に関する基準の見直しと一元化の実施しています。 さらに、「食の安全と品質についてのお客様とのコミュニケーションに関わる自主行動計画」が策定されました。従来の管理運営基準に加えて、さらなる強化策を実施しています。

味の素グループ:全社オペレーション変革タスクフォース

味の素グループが導入した、CEO直轄のタスクフォース「全社オペレーション変革タスクフォース」についてご紹介します。 味の素グループは、創業以来一貫して事業を通じた社会課題の解決に取り組み、社会・地域と共有する価値を創造することで経済価値を向上し、成長につなげてきました。この取り組みをASV(Ajinomoto Group Shared Value)と称し、グループ全社、全従業員で実現を目指してきました。 新たなビジョンとして、「アミノ酸のはたらきで食習慣や高齢化に伴う食と健康の課題を解決し、人びとのウェルネスを共創します」を掲げ、従業員一人ひとりが理解・共感し、ASVを自分事として捉えること、その上で組織の実行力を上げていくことが必要であると考えたのです。 企業文化を変革し、社会課題を解決することを目的に、基盤や仕組みづくりを担うのが、常務執行役員の藤江太郎氏をリーダーとする「全社オペレーション変革タスクフォース」です。 全社オペレーション変革タスクフォースでは、サプライチェーンマネジメント改善、直接・間接材コストダウ ン、スマートコーポレート推進等にも取り組んでいます。また、これとは別に「食と健康の課題解決企業」を目的とする「事業モデル変革タスクフォース」も導入しています。


 

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06まとめ

ビジネスにおけるタスクフォースのメリット・デメリットや効果的にタスクフォースを進めるためのポイントについて解説しました。 タスクフォースが緊急性の高い重要課題に対して正しく機能できれば、業務改革や生産性の向上を実現させることができるでしょう。また、味の素グループの事例のように、企業改革を目的として同時期に複数のタスクフォースを導入するケースもあります。 ぜひタスクフォースを導入を検討し、戦略的な課題解決を目指しましょう。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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