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タイムマシン経営とは?現代においての経営活路の見出し方について解説

公開日:2021/09/10
更新日:2021/09/10
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タイムマシン経営とは?現代においての経営活路の見出し方について解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

日常生活において身の回りにあふれるサービスや商品はどこからきたのでしょうか。いま生き残って利用されているサービスの多くが、もともとは海外から輸入してきたアイディアであったり、日本が発明して海外でも普及しているアイディアです。タイムマシン経営とは海外のビジネスモデルを先取りして日本で取り入れることです。日本企業の発展に欠かせない経営手法であるタイムマシン経営ついて解説します。

 

タイムマシン経営とは

タイムマシン経営とは、海外で成功したビジネスモデルやサービスを日本で展開する経営手法のことです。海外で成功しているサービスの日本法人を立ち上げるケースや、ビジネスモデルを模倣して日本向けにアレンジするケースがあります。 かつてはタイムマシン経営という言葉自体はなかったものの、その経営手法は以前からありました。コンビニエンスストアは1920年代にアメリカの氷販売店が食料品や日用品を売り始めたことを真似しています。その氷販売店はセブンイレブンと名前を変えて全米に拡大しました。これをイトーヨーカ堂がライセンス契約をして日本に持ち込んだのが日本のコンビニチェーンの発端です。

ソフトバンクの創業者孫正義氏の言葉

ソフトバンク株式会社やヤフー株式会社を創業した孫正義氏もタイムマシン経営を行っていました。孫正義氏はアメリカでインターネット関連のベンチャー企業を中心に関わっていました。そのなかにはアメリカのYAHOO!もあり、影響を受けてアメリカYAHOO!と合弁で日本にヤフー株式会社を設立しています。その後もインターネット関連企業を設立して、出資した企業を上場させるなどでソフトバンク株式会社を大企業に成長させました。 そもそも、タイムマシン経営は孫正義氏が命名した言葉といわれています。

逆タイムマシン経営

昨今、インターネットが普及して世界中の情報に簡単にアクセスできるようになったため、タイムマシン経営は成立しにくくなっています。世界中で情報格差が少なくなった今、注目されているのが一橋大学大学院の楠木建教授が提唱する逆・タイムマシン経営論です。楠木建教授は10年前の新聞や雑誌を読むことを勧めています。現在は情報があふれかえり、本質を見抜くことが困難です。そのため歴史をたどり本質を見抜き、現代に活きるアイディアのヒントを得ることが有効だと提唱しています。

 

タイムマシン経営の事例

ソフトバンク株式会社を筆頭に、タイムマシン経営に成功した事例は多くあります。例えば飲食チェーン店などで使われているフランチャイズ方式はもともとはアメリカのケンタッキー・フライドチキンが発祥とされています。日本では1960年に不二家やダスキン、1970年にセブンイレブンやモスバーガーなどがフランチャイズ方式を採用してチェーン展開をしました。 このように今日本で当たり前のように使われている経営手法の多くは海外の事例を参考にしています。

株式会社ロコンド

株式会社ロコンドは靴や衣料品の通販サイトを運営する日本企業です。ビジネスモデルはアメリカの靴通販会社のザッポスのモデルを参考にしています。24時間365日の顧客対応、送料・返品無料、何度でも返品可能、翌日配送など従来のECサイトの常識を覆すサービスを展開しました。今では当たり前のサービスですが、当時は日本にないビジネスモデルです。しかし、サービス開始直後は投資も嵩み、事業も上手くいきませんでした。2010年に設立された会社ですが、2015年にようやく黒字化しています。ECサイトのビジネスは小さな積み重ねが重要です。顧客を裏切らず信頼を積み重ねた結果、ようやくザッポスのスタイルが日本にも馴染んだのでしょう。 このように海外で上手くいっているからといって、日本ですぐに成功するわけではありません。市場や国民性などさまざまな条件が異なるため上手く行かないケースも多々あります。

株式会社ロッテ

株式会社ロッテは日本で成功した事例を韓国に持ち込んで韓国でも成功させました。このように海外の成功手法を日本に持ってくるだけでなく、日本から海外に持って行き成功しているケースも多くあります。株式会社ロッテは韓国においてガムの生産を行いました。株式会社ロッテが韓国に設立されたのは1967年です。そこからわずか5年で最新鋭の主力工場を立ち上げ、日本の製品を韓国で生産する体制を整えました。またガムに続きチョコレート工場も建設しています。その後はアイスクリームにも参入し、韓国においても総合菓子メーカーとして拡大しました。 株式会社ロッテを筆頭に、他企業も5つ星高級ホテルや日本式のデパート、コンビニエンスストアなど日本のモデルを韓国に輸出し、成功していきました。

 

現代でタイムマシン経営は難しいのか

前述のとおり情報格差が少なくなった現代においてタイムマシン経営は難しくなりました。しかし必ずしも可能性がないわけではありません。

情報格差が縮小

情報通信技術や交通の発達により国境を越えての交流が盛んになった今では、海外の模倣だけで戦うのは困難です。最先端の経営手法や理論はすぐに全世界に情報として流れていくためです。しかしそのなかでも可能性はあります。例えば経営手法や理論ではなく、一つの商品アイディアを海外から持ってくることです。タピオカブームもその一例です。タピオカは台湾発祥の商品で、そのほかにも魯肉飯、パイナップルケーキなど台湾の食べ物が人気を獲得しています。 また、SNSを通じて海外での遊びや文化を身近なものに感じられるようになりました。経営手法などの大きなアイディアではなく、その土地に馴染んでいる小さなアイディアにはチャンスがまだあるでしょう。日本の漫画やアニメなどは既に海外でも人気ですが、まだまだ知られていない作品もあります。情報格差が縮小した現代においても文化の差がなくなったわけではありません。

グローバルな人的ネットワーク

日本で働く外国人労働者は1,460,463人です。今や日本においても外国人と一緒に働くことは珍しくありません。海外と連携を取って仕事を進めるケースもあるでしょう。 海外企業と一緒に仕事をするとなれば、海外の仕事の進め方や経営手法は珍しいものではなくなります。そのまま輸入してもすぐに模倣されてしまうでしょう。 しかし、グローバルな人的ネットワークの魅力は各国の相乗効果です。前述のようアメリカから日本、日本から韓国の一方通行の情報伝達ではなく、双方向の情報伝達による相乗効果によって生まれるアイディアには期待できます。 昨今ではアメリカや欧州といった先進国ばかりではなく、アジアでもビジネスが大きく発展しています。これからはアジアやアフリカなどの新興国からもさまざまなビジネスモデルが生まれるでしょう。
参考:平成30年外国人雇用状況の届け出状況まとめ

これからはアジアに学ぶ

今急速に成長している中国やインドからは、まだまだ学ぶべき点は多いでしょう。中国ではAIサービスが続々と開始され、日常生活に多くの技術が取り入れられています。HUAWEIの易安検(Easy Pass)は空港の安全検査で金属類をカバンから取り出さずに検査することを可能にして搭乗時の検査待ちの列を解消しました。科大訊飛(iFLYTEK)のAIマウスは音声入力を高精度で可能にしました。中国の方言や外国語もリアルタイムに翻訳することもできます。欧米以外にも学ぶべき技術や経営手法はまだ世界には多くあります。 また日本人の留学生の多くはアメリカに行きます。文部科学省の調査によると2019年の海外留学は107,346人です。そのうちアメリカが18,138人と一番多く、次いでオーストラリア9,594人、カナダ9,324人と続きます。東アジアで学んでいる学生は少数です。欧米やアジア以外にも世界には多くの国と企業があります。まだまだ参考にできるアイディアは多数存在しているのではないでしょうか。

 

過去から学ぶ逆タイムマシン経営

前述の一橋大学大学院の楠木建教授が提唱する逆・タイムマシン経営論は、比較的新しい理論です。楠木建教授は2020年10月に「逆・タイムマシン経営論」という本を出版しました。書籍のなかで、技術革新への対応など過去の経営判断を振り返り今の経営に活かすことが大切と語っています。現代では情報や技術があふれ、本質を見抜けずに経営判断を誤ってしまうことがあります。 「逆・タイムマシン経営論」では3つのトラップとして紹介をしています。AIやIoTといった飛び道具トラップ、今こそ社会が激変する時代だという激動期トラップ、遠い世界が良く見えて自分のいる世界が悪く見える遠近歪曲トラップです。こうしたトラップに引っかからずに本質を見抜く経営をするためには過去から学ぶ必要があると提唱します。

古くて新しい方法

未来は誰にも予想ができません。ですが、過去は既に確定した事実です。予想や曖昧な情報ではなく事実を見ることで本質を学ぶことができます。変化する歴史を振り返ることで一貫性が見えてきます。最新の情報があふれる現代において、本質を考えられる思考をもつことにより他社との差別化が可能です。 「逆・タイムマシン経営論」ではウォーレン・バフェット氏の「われわれが歴史から学ぶべきは、人々が歴史から学ばないという事実だ」という言葉を紹介しています。 過去にさかのぼることで大局観のある判断ができるようになり、本質を見抜いた新しいアイディアが生まれるでしょう。

 

まとめ

タイムマシン経営は、現代においてもまだ価値があります。また逆・タイムマシン経営も重要でしょう。いずれも情報を集めて考察しなければいけません。まずはアンテナを広く張り、あらゆる情報を集めること、勉強を続けることが大切です。

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