業務改善に役立つフレームワーク5種類と具体的な活用方法
業務改善をするには闇雲に考えるのではなく、フレームワークを活用して考えると課題点が見つかりやすいです。 業務改善をすると会社の利益が増えるのはもちろんのこと、社員の負担も軽くなります。 この記事では業務改善に役立つフレームワーク5種類を紹介し、どのように活用するのか具体例を用いながら解説します。
- 01.業務改善とは?
- 02.1.ECRS(イクルス)
- 03.2.PDCAサイクル
- 04.3.ロジックツリー
- 05.4.KPT
- 06.5.バリューチェーン分析
- 07.人材育成にはSchooビジネスプランがおすすめ
- 08.まとめ
01業務改善とは?
業務改善をすることで会社の経営状況を良くすることができ、社員の負担も少なくなるjことで離職率も低くなります。それでは業務改善とは具体的にどのようなことを指して、どうなれば業務改善をしたといえるのでしょうか。
無駄をなくして費用対効果を高める
業務改善とは効率の悪い業務をやめるなど、無駄をなくして費用対効果を高めることです。最小限の経費で、大きな利益を出すことができれば費用対効果は高いといえます。 業務改善とは、いかにかけた費用に対して、大きく売り上げを出せるかを目指すことになります。
客観的な視点から課題点を見つける
業務改善をするには、客観的な視点から業務全体のフローを見直し、無駄だと思われることを削ったり、事業内容と合わないようなことを改善していきます。課題点を見つけて、どう改善していくのかを発見することが重要だといえます。 そのために業務改善に役立つフレームワークがいくつかあるので紹介します。
021.ECRS(イクルス)
まず1つ目はECRS(イクルス)と呼ばれるフレームワークです。 ECRS(イクルス)とはEliminate(排除)、Combine(結合)、Rearrange(交換)、Simplify(簡素化)の頭文字をとったものです。
ECRSとは?
ECRS(イクルス)とは排除、結合、交換、簡素化のそれぞれのワードに当てはまることはないかと検討するフレームワークです。 Eliminate(排除)とは不必要な業務や工程がないかを見つけだして、排除するということです。 Combine(結合)とは複数の部署がやっている業務のうち、同じような業務を統合できないか検討することです。 Rearrange(交換)とは、それまでやっていた業務や工程を見直し、効率的になる方法はないか検討することです。 Simplify(簡素化)とは複雑な業務や多くの人手が必要な業務を、省略したり、簡素化したりできないか検討することです。
具体例:大阪都構想
ECRS(イクルス)の具体例で最もよくわかりやすいのは大阪都構想の話です。 大阪都構想では大阪府と大阪市がおこなう行政の中で、重複しておこなっている二重行政を統合して経費を削減しようという計画でした。例えば公立大学を統合したり、開発をするにあたっての指揮系統を統合したりして効率化することを目指していました。 さらに市区町村を整理し、議会自体の数や議員の数、職員の数などを少なくすることで経費の削減を目指していた計画です。この大阪都構想の過程で実施された二重行政の解消で、経済効果は2012年度から2020年度までの累計で1994億円といわれています。
032.PDCAサイクル
PDCAサイクルはPlan(計画)、Do(実行)、Check(確認)、Action(改善)の頭文字を取ったものです。
PDCAサイクルとは?
PDCAサイクルとは計画、実行、確認、改善をそれぞれ順にサイクルとして回し、業務効率化を目指すフレームワークです。
具体例:コンビニの売上管理
PDCAサイクルはコンビニ経営を例に出すと分かりやすいです。 まずPlan(計画)では何曜日にどのような商品が売れるか、クリスマスなどのイベントがある時にはどのような商品が売れるかなどを計画します。 Do(実行)では、クリスマスの前にクリスマスケーキやチキンが売れるのではないかと仮説を立て、多めに発注して実際に計画を実行します。 Check(確認)では、クリスマスを終えてみてクリスマスケーキやチキンの売上はどうだったのか、またクリスマスでは何が売れたのかを確認します。 Action(改善)では、翌年のクリスマスに、今年のクリスマスで確認したデータを活かします。クリスマスでいつもより売れたもの売れなかったものをリストアップし、翌年は改善された計画に基づき発注します。 このようなことを毎年繰り返していると、必然的に業務改善となります。
043.ロジックツリー
ロジックツリーとは1つのキーワードから派生してキーワードを広げていき、問題の原因を様々な面から掘り下げることです。
ロジックツリーとは?
ロジックツリーとはまず課題点があり、その問題を解決するにはどうしたら良いのかを深掘りしながら考えるというフレームワークです。1つの課題に対して複数のキーワードがあり、さらにそのキーワードからも複数のキーワードがありツリーのようになっていることからロジックツリーといわれています。
具体例:人手不足解消するにはどうしたらいいか?
具体例として、人手不足を解消するにはどうしたらいいのかということを探るためにロジックツリーを作っていきます。 まず人手不足の理由を考えます。 考えられる人手不足の理由としては離職率が高い、給料が安い、募集人数が少ないなどが挙げられます。 さらにそこから離職率が高い理由を考えていきます。 離職率の高い原因として、仕事がきつい、休みが少ない、同業他社の待遇が魅力的、などが考えられます。 ロジックツリーで深掘りしていった結果、人手不足の原因は会社の社員に対しての待遇にあるのではないかという仮説が導かれます。 このように1つのキーワードから様々なキーワードを広げていき、その問題に関してどのような原因があるのかを分析することができ、その原因を改善することで業務改善に繋がります。
054.KPT
KPTとはKeep(継続)Problem(問題)Try(トライ)の頭文字を取ったものです
KPTとは?
KPTとは業務内容を継続、問題、トライに振り分けて整理することで業務改善をするフレームワークです。 Keep(継続)は、うまく機能しているので今後も継続していきたい業務ということです。 Problem(問題)は、実行してみたものの問題があり改善が必要な業務です。 Try(トライ)は、Keep(継続)やProblem(問題)に振り分けた結果や、理由を踏まえて新たに実行したい業務です。
具体例:レジのセルフ化でどう変わったか?
具体例として、飲食店のレジをセルフ化することで業務改善を図ろうと計画して、実行に移してみたところどうなったかを考えていきます。 まずKeep(継続)にあたる点ですが、従業員の業務の短縮につながることになり、以前より人手が少なくても対応できるという事がわかりました。 次に行くProblem(問題)ですが、途中でお釣りが切れることがあり、小銭の補充をしなければならなかったり、お客さんが操作方法を理解できないため説明しなければならず、業務改善につながらなかったということがありました。 最後にTry(トライ)ではKeep(継続)とProblem(問題)を踏まえてこれからどうするべきかを考えます。 レジのセルフ化の場合は、セルフ化自体は業務改善に繋がるので継続しますが、途中で釣り銭が切れたりしないように、ピーク前に釣り銭をあらかじめ多めに補充しておくというルールを作るようにします。また、お客さんが操作方法を理解しやすくするため、分かりやすく操作方法を絵で説明したPOPを作成する、ということになります。 このように業務の改善をした上で、効果的だった部分は残し、問題があった部分はなぜ問題なのかを検討し、次の業務の改善ではどこを改善するかを検討するという一連の流れが生まれます。
065.バリューチェーン分析
バリューチェーン分析とは、1つの商品においてどの部分が価値があるのかを分析するということです。
バリューチェーン分析とは?
バリューチェーン分析とは、開発、生産、マーケティング、アフターサービスなどの一連の事業に関わる業務をいくつかに分類し、どの工程で価値が生まれるのかを分析するフレームワークです。バリューチェーン分析をすることで、どこにどれだけコストがかかっているのか、何がこの商品の強みなのかを分析し、業務改善に役立てます
具体例:携帯電話の契約
バリューチェーン分析の例でわかりやすいのは携帯電話の契約です。携帯電話の契約では大きく分けて販売、利用、アフターサービスに業務が分類されます。携帯電話のバリューチェーン分析ではお客様アンケートなども活用して分析します。 まず販売については機種自体の魅力や、最新機種のアピールの仕方、販売店の接客態度などのサービスがどうなのかということを分析します。 次に実際に利用してみて、通信速度はどうなのか、音の質は良いのか、ちょっとした衝撃で画面が割れることなく使えるのかなどを分析します。 最後に、アフターサービスとして使い方講座などのサービスや、機種変更に関しての仕組み、コールセンターの質などで分析します。 これらの携帯電話の事業に関わるあらゆることを分析し、自分たちの会社はどの部分が強いのか、またどの部分が弱いのかを把握した上で、業務改善を検討します。
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■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など
07人材育成にはSchooビジネスプランがおすすめ
Schooビジネスプランでは約8,500本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schooビジネスプランの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。
1.研修と自己啓発を両方行うことができる
schooビジネスプランは社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。しかし、Schooの約8,500本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。
2.能力開発におすすめのSchooの講座
上記でも説明したように、Schooでは約8,500本もの動画を用意している上に、毎日新しいトピックに関する動画が配信されるため、研修に加えて自ら学び、成長する人材の育成が可能です。近年の社会のグローバル化やテクノロジーの進化などにより、企業を取り巻く環境が刻々と変化しています。それに伴い、社員の業務内容や求められるスキルも早いスパンで変化しています。このような予測のつかない時代の中で会社の競争力を維持するためには、社員一人一人が自発的に学び、成長させ続けることができる環境、いわば「学び続ける組織」になることが必要です。
Schooビジネスプランの講座では、体系的な社員研修だけでなく、自己啓発を通じて自発的に学び、成長できる人材を育成することが可能です。
3.受講者の学習状況を把握し、人材育成に役立てることができる
Schooビジネスプランには学習管理機能が備わっているため、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、受講者がどんな内容の講座をどれくらいの長さ見ていたのかも把握することができるため、社員のキャリアプランの傾向を掴むことも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。
管理画面では受講者それぞれの総受講時間を管理者が確認できるようになっており、いつ見たのか、いくつの講座を見たのか、どのくらいの時間見たのか、ということが一目でわかるようになっています。
さらに、受講履歴からは受講者がどのような分野の動画を頻繁に見ているかが簡単にわかるようになっており、受講者の興味のある分野を可視化することが可能です。これにより、社員がどのようなキャリアプランを持っているのかを把握できるだけでなく、社員のモチベーションを高めながら人材育成するためのヒントを得ることができます。
さらに、社員に自己啓発を目的として受講してもらっている場合、社員がどのような内容の授業を受講する傾向があるのかを把握できるため、社員のキャリアプランを把握することができます。
08まとめ
業務改善に役立つフレームワーク5種類を具体例をあげながら紹介しました。業務改善は最新の通信システムなどの普及により、常に新たなやり方が生まれてきます。 業務改善は一度やったのみで終わらせず、常に改善点はないか探さなければなりません。これ以上業務改善する部分がないと思っていても、実際にフレームワークを活用して検討してみると新たな改善点が見つかる可能性もあります。 フレームワークを活用して、業務改善出来る部分はないか常に検討するようにしましょう。