パソコンスキル研修とは|具体的なテーマやカリキュラム例を紹介

パソコンスキル研修とは、パソコンに関するスキルを習得するために行う研修のことです。現社会では、業務を行う上でパソコンを使うことは日常化しており、スキルがないと業務支障をきたしてしまう可能性を秘めています。本記事とは、パソコンスキル研修をテーマに、研修の基本的なテーマや注意点について解説しています。
01パソコンスキル研修とは
パソコンスキル研修とは、文字通りパソコンにまつわるスキルを習得する研修のことです。パソコンを扱う技術、業務に役立てる技術と幅広いスキルを総括している名称です。
特に、新入社員研修の場などで実施されることが多い研修であり、社会人の基礎研修として扱われます。パソコンの技術は、基本的な事柄から専門的な高度な技術まで幅広くあるため、継続してスキルアップをすると良いスキルだといえます。
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02パソコンスキル研修が必要な理由
パソコンスキル研修が必要な理由として、パソコンスキルが社会人の基礎力として求められていることが挙げられます。近年ではあらゆる業界でデジタル化が推進されており、どんな職種でもパソコンスキルが求められているのです。また、パソコンスキルを身につけることによって、業務効率化が可能となるため、パソコンスキル研修を行う必要があります。
パソコンスキルは社会人の基礎力の1つ
現在では、パソコンを利用することは日常化しており、社会人としての基礎力の1つに数えられています。パソコンスキルの研修は、新入社員で受講することが多く、社会人として活躍するためには必須のスキルとして扱われることも多い内容です。また、採用の部分においても、パソコンの操作ができることは当たり前としている企業も多く、現在では、その基礎スキルは必須スキルとなっています。
あらゆる業界や職種でデジタル化が推進されている
近年では、DX化の動きが活発となっています。例えば、リモートワークの推進など、あらゆる工程がデジタル化されつつある中で、パソコンを利用しない職種は少ないといわれています。つまり、どのような職種においても必須のスキルになりつつあると理解することができます。デジタル化の推進は、今後も加速していくため、今まで以上にパソコンスキルの必要度合は高くなることが予測されます。
▶︎関連記事:DXを推進する目的とは?DXにおける課題と目的達成のための方法を解説する
業務の効率化を促進できる
パソコンスキルを保有していると、業務の効率化を促進することが可能になります。基本的な操作を手作業でしていた頃に比べると、格段に効率化しより精度の高い業務にすることが可能です。このように、業務の効率化の側面からもパソコンを使うことは推進されており、今以上にパソコンスキルを向上させる必要性が増してきているといえます。
ミスやトラブルの防止
パソコンスキルが不足していると、誤操作やデータ管理の不備により業務上のミスが発生しやすくなります。例えば、Excelでの計算ミス、メールの誤送信、重要なデータの誤削除などが挙げられます。特に、情報セキュリティの知識が不足していると、ウイルス感染やフィッシング詐欺による情報漏えいのリスクも高まります。パソコンスキル研修を実施することで、社員の基本操作能力を向上させ、業務の正確性を高めることができます。また、トラブル発生時の適切な対処方法を学ぶことで、迅速な対応が可能となり、企業の信頼性を損なうリスクを軽減できます。これにより、業務の効率化と安全性が向上し、結果として生産性の向上にもつながります。
企業競争力の向上
現代のビジネス環境では、パソコンを活用したデータ分析や効率的な情報共有が競争力を左右します。高度なパソコンスキルを持つ社員が増えることで、業務の自動化やデータドリブンな意思決定が可能となり、企業の成長を加速させます。例えば、Excelのマクロを活用すれば、手作業で行っていた業務を自動化でき、時間とコストを削減できます。また、クラウドツールを活用すれば、リモートワークや異なる部署間での情報共有が円滑になります。これにより、業務のスピードと精度が向上し、市場の変化に柔軟に対応できる企業体制を構築できます。パソコンスキルの向上は、単なる個人の業務効率化にとどまらず、企業全体の生産性と競争力を強化する重要な要素となります。
新しい働き方への対応
近年、リモートワークやハイブリッドワークなど、新しい働き方が急速に普及しています。これに伴い、オンライン会議ツールやクラウドサービスの活用が不可欠となっています。パソコンスキルが不十分な場合、リモート環境での業務が滞るだけでなく、円滑なコミュニケーションにも支障をきたす可能性があります。例えば、ZoomやTeamsの基本操作を知らなければ、会議の進行がスムーズにできませんし、クラウドストレージの使い方が分からなければ、チーム内での情報共有が難しくなります。パソコンスキル研修を通じて、こうしたツールの活用方法を学ぶことで、新しい働き方にも柔軟に適応できるようになります。これにより、業務の効率を維持しつつ、働き方の多様化にも対応できる企業文化を醸成することが可能になります。
03パソコンスキル研修のカリキュラム例
本章では、Schoo for Businessを活用したパソコンスキル研修のカリキュラム例をご紹介します。今回は、タイピングといった基礎的なスキルに加え、WordやExcelに関する研修カリキュラムを作成しています。ぜひ参考にしていただき、効果的な研修設計にお役立てください。
パソコン基礎研修カリキュラム
パソコン基礎を取り扱う研修では、受講者が効率的な操作を習得できるよう、ショートカットキーの活用方法とタイピングの基本を重点的に指導することが重要です。コピー・ペースト、検索、ウィンドウ操作といった頻繁に使用するキー操作を中心にショートカットキーの活用方法を指導するといいでしょう。また、タイピングの指導では、正しい指の配置やホームポジションを説明し、速度と正確性を向上させることを心がけましょう。これらのスキルを習得することで、受講者は日常業務における生産性の向上が期待できます。
第1回 | 今さら聞けないショートカットキーのきほん |
時間 | 60分×1コマ |
研修内容 |
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第2回 | 業務のお悩み解決 - 逆引きPCテクニック大全 |
時間 | 60分×1コマ |
研修内容 |
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第3回 | ミスを減らす「タッチタイピング」 |
時間 | 60分×1コマ |
研修内容 |
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Excel研修カリキュラム
Excelを指導する際の研修カリキュラムは、基本操作から業務に直結する応用までを段階的に習得できる内容にすることが望ましいです。
まず、セルへの文字や数字の入力、列や行の挿入・削除、セルの結合といった基礎的な操作を指導します。その後、データ管理の効率化を目指して、フィルタ機能を活用したデータの絞り込みや並べ替えの方法を教えます。さらに、関数の指導では、SUMやAVERAGEなどの基本的なものから、IFやVLOOKUPといった業務で頻繁に使用する関数を重点的に取り上げ、実践的な活用方法を解説します。これにより、受講者は、日常業務における効率を大幅に向上させることができるでしょう。
第1回 | Excel入門 |
時間 | 40分×1コマ,30分×2コマ |
研修内容 |
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第2回 | Excel基礎 |
時間 | 40分×2コマ,35分×1コマ,30分×1コマ |
研修内容 |
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Word研修カリキュラム
Wordを指導する際の研修カリキュラムは、実務での活用を見据えた基礎スキルと効率的な操作方法を段階的に習得させる内容がいいでしょう。
まず、文書作成の基本として、文字入力、フォント設定、段落の整列、箇条書きや番号付けといった基本機能を指導します。次に、ビジネス文書の体裁を整えるため、余白設定やページレイアウト、ヘッダー・フッターの設定方法を教えます。また、効率向上を目的に、スタイルの適用やテンプレートの利用、ショートカットキーを活用した操作スピードの向上についても指導します。これにより、受講者が実務に直結した文書作成スキルを習得し、業務効率化に貢献します。
第1回 | Word基礎 |
時間 | 45分×1コマ,40分×4コマ |
研修内容 |
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04パソコンスキル研修の主なテーマ例
パソコンスキル研修で実施される主なテーマは以下のとおりです。
- 1:タイピングスキル
- 2:Microsoft Office
- 3:情報セキュリティ
- 4:メール作成
- 5:コミュニケーションツールの活用
- 6:社内システムの理解
ここでご紹介する研修事例は、開発技術などの専門的、高度なものではなく新入社員研修などで取り入れられる基礎力の研修テーマになります。あくまで基礎力となるため、ここでご紹介している以上の研修もあるということを理解しておきましょう。
タイピングスキル
最も基礎となるのが、パソコンのタイピング力です。ブランドタッチとよばれるタイピング力を保有していると、業務に必要な資料を作成する上でも有利です。正確に、かつ早くタイピングできる技術を保有していることは、パソコンスキルの最も基礎となると理解しておき、練習を重ねていきましょう。タイピング練習のアプリなども数多く発売されていますが、インターネットで検索すれば無料のアプリなども紹介されているため、手軽に効果的な練習ができます。
Microsoft Office
ExcelやWordの操作知識は、業務で利用する基本的なアプリ操作として研修に取り入れられることが多い研修です。Excelであれば、グラフ等の作成までを目指すなど、どこまでのスキルが必要であるかを明確に定義しておくことが必要です。専門的な機能も多いMicrosoft Officeは、スキル習得の書籍なども多く独学で学ぶこともできるアプリケーションになります。
情報セキュリティ
情報の取扱いに関する情報セキュリティに関する研修も必要なテーマです。情報化社会と言われる現在では、情報漏えいやSNSの活用など、有効に使わなければ企業の存続に関わる問題になる可能性もあります。しかし、正しく理解しておけば、企業成長にも役立つスキルになる点を踏まえ、研修を通して理解を促していきましょう。
メール作成
業務のやり取りや、顧客との連絡方法については、メールを利用することが日常になっています。正しいメールの書き方を知らないと、顧客からのクレームにもつながる可能性があるため、研修の場で、そのマナーを知ることも必要です。相手にとって読みやすいメールとは何か、どうやって書くことが適切であるかを研修を通して理解していきます。
▶︎関連記事:新入社員に教えるべきビジネスメールの基礎とは?書き方・添削・研修で教える際のポイントを解説
コミュニケーションツールの活用
近年、多くの企業でコミュニケーションツール(例:Microsoft Teams、Slack、Zoom、Google Meetなど)が活用されており、これらのツールを適切に使用することが業務効率の向上につながります。研修では、基本的なチャットやビデオ会議の操作方法から、適切なメッセージの送り方、ファイル共有やタスク管理機能の活用方法を学びます。また、オンライン会議のマナーや、適切なレスポンスのタイミングなど、円滑なコミュニケーションを図るためのポイントも重要なテーマとなります。さらに、ツールごとの特性を理解し、チームの業務に最適な活用方法を考えることで、より効果的な業務遂行が可能となります。
社内システムの理解
社内にある勤怠システムや各種管理システムの操作についても、パソコンスキル研修の中に含まれる研修テーマです。主に、新入社員研修開始の早い時期に実施されます。社内システムを正しく使えることは、業務運営上必須のスキルとなる点を踏まえ、研修テーマに盛り込んでおきましょう。
05パソコンスキル研修の効果を最大化させるポイント
パソコンスキル研修の効果を最大化させるポイントとして、以下の4つをご紹介します。
- ・目的の理解を促す
- ・ゴールの設定を明確にする
- ・スケジュールに余裕を持たせる
- ・進捗の確認方法を明確にする
パソコンスキル研修の効果を最大化するポイントとして、目的の理解促進とゴール設定の明確化が挙げられます。研修で身につけるべきスキルを具体的に明確化し、それを受講者と共有することで、研修の効果を最大限に引き出すことが可能です。また、研修スケジュールには余裕を持たせ、受講者が内容に集中できる環境を整えることが重要です。このような工夫により、研修の目的達成と学習効果の向上が期待できます。
目的の理解を促す
パソコンスキル研修の効果を最大化するためには、研修全体および各コンテンツやテーマ別に目的を明確に整理することが重要です。研修のテーマを設定する際には、どのような人物像を育成したいのかを具体的に描き、そのために必要なスキルや知識を明確化することが求められます。また、研修に参加する者には、事前に研修の目的を十分に周知しておくことが重要です。目的の周知によって、参加者の心構えを形成し、研修に対する意識を高めることができます。これにより、研修の効果を最大限に引き出すことが可能になります。
ゴールの設定を明確にする
パソコンスキル研修の効果を最大化するためには、各研修およびプログラムのコンテンツごとに、学習目的や到達ゴールを明確に設定することが重要です。研修開始時に学習目的やゴール地点を参加者と共有することで、研修の目標が明確になり、受講がスムーズに進む環境を整えられます。さらに、研修のゴールを設けることで、参加者は研修の方向性を理解しやすくなり、ゴールを目指しながらスキルの理解や習得に集中することができます。このような取り組みにより、研修全体の質が向上し、参加者の学びを最大化することが可能になります。
スケジュールに余裕を持たせる
パソコンスキル研修の効果を最大化するためには、実施スケジュールや当日のプログラムに余裕を持たせることが重要です。研修時間が一杯になると、受講生がついていけない場合があり、結果として学習効果が薄れてしまう可能性があります。また、カリキュラムをこなすことに重きを置きすぎると、深い理解や実践の時間が不足することもあります。これを避けるためには、研修計画にゆとりを持たせ、受講生が内容を十分に消化できるよう配慮することが必要です。適切な時間配分をすることで、研修内容に集中でき、スキルの習得が効果的に進む環境を作り出すことができます。
進捗の確認方法を明確にする
パソコンスキル研修の効果を最大化するためには、目標に向かって進んでいるかどうかを確認する方法を事前に決めておくことが重要です。進捗確認方法が曖昧だと、予定通りに進んでいるのか、遅れているのかを把握できません。そのため、研修の各段階で進捗状況を測るための指標やチェックポイントを設定しておき、受講生が自分の進捗を確認できるようにすることが大切です。定期的なフィードバックや簡単なテストを取り入れることで、進行状況を把握しやすくなり、必要に応じてサポートすることが可能です。こうした工夫によって、研修の効果を高め、受講生がゴールに向かって着実に進んでいける環境を整えることができます。
06パソコンスキル研修|Schoo for Business

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パソコンスキル研修のカリキュラム一覧
パソコンスキル研修の主なテーマには、OAスキル、基本的なパソコンの使い方、そして情報セキュリティが含まれます。OAスキルでは、WordやExcel、PowerPointなどオフィスソフトの基本操作から実務に役立つ効率的な活用方法までを学びます。基本的なパソコンの使い方では、ファイル管理やインターネットブラウジング、ショートカットキーなど、日常的な操作の習得を目指します。情報セキュリティの分野では、安全なパスワード管理、フィッシング詐欺やマルウェア対策、個人情報の取り扱いに関する知識を深めます。
パソコンの使い方
Excel
PowerPoint
Word
情報セキュリティ
大企業から中小企業まで累計4,000社以上が導入

Schoo for Businessは、大企業から中小企業まで累計4,000社以上に導入いただいております。利用用途も各社さまざまで、IT人材育成もあれば階層別研修やDX研修としての利用、自律学習としての利用やキャリア開発の目的で導入いただくこともあります。
導入事例も掲載しているので、ご興味のあるものがあれば一読いただけますと幸いです。以下から資料請求いただくことで導入事例集もプレゼントしております。そちらも併せて参考にいただけますと幸いです。
07まとめ
本記事では、パソコンスキル研修をテーマに基本となるテーマ例や研修実施時の注意点について解説しています。現在では、パソコンを利用しない職種が少なくなる背景を受け、今まで以上に基礎的なスキルを保有することが必要となってきています。社会人の基礎となるパソコンスキル研修について、本記事を参考に研修計画を立案して実践していきましょう。