課題解決力とは?課題解決力とは何かを解説

「課題解決力」という言葉を聞いた事がありませんか?企業が人材に求められるスキルの1つが「課題解決力」です。でも、改めて自分自身に「課題解決力がありますか?」と問うと答えに困る方もいるのではないでしょうか。そこで、今回は企業が求める課題解決力とは何を整理することで、不足しているスキルであるかを確認していきましょう。
- 01.課題解決力とは?
- 02.企業が課題解決力を必要とする理由とは?
- 03.求められる「課題解決力」とは
- 04.課題解決力アップの手法(訓練方法)
- 05.課題解決力向上ならSchooのオンライン研修
- 06.まとめ
01課題解決力とは?
最初に整理しておきたいのは、「課題解決力」とは何かです。ターゲットとなる「課題解決力」とは何かを改めて理解することは、必要となるスキルを理解する近道であり王道です。ここでは、「課題解決力」について認識の整理と理解を深めていきましょう。
課題解決力とは何かを再確認する
一言で「課題解決力」といっても、その具体的な内容を説明できない方も多いと思います。
- 課題解決力の定義
- 生じている(発生している)問題について、 問題が発生した要因や事象の分析、発生原因を洗い出し、整理する。 その後に、問題を解決する対応可能な解決案を立案し、問題を解決に導く能力。
こちらが、課題解決力の定義です。
課題解決力が高い人の特徴を整理する
では、前述の定義を元に課題解決力が高い人とはどんな人かも整理していきましょう。
- 課題解決力の高い人の特徴
- ・課題に客観的に向き合うことができ、課題の本質を見極めることができること
- ・課題発生による影響範囲を整理・把握することができ、潜在的問題を含めて解決することができること
- ・課題発生による原因と立案した解決策から、リソースの確保や継続的維持ができること
この様に課題解決力がある人は、先に紹介している課題解決力の定義に即した内容が実践できる人といえます。最も必要な事は、「問題の本質を見極める」という部分です。起きている「課題」の本質(発生内容や影響範囲等も含む)として、何が課題であるかを理解することが解決する上での最初に一歩です。特に、起きておる表面的な課題ではなく潜在的な課題を見極めなければ、その根本的な解決には至りません。この取掛かりとなる部分に最もスキルを必要とされます。この部分のスキルが高い方は、必然的に課題解決力が高くなるとも言われています。
課題解決力と問題解決力との違いとは
「課題解決力」と類似して利用される「問題解決力」についても補足しておきましょう。「課題解決力」と「問題解決力」には違いがあります。そもそも、「課題」と「問題」は異なります。簡単に言えば、以下の違いがあります。
- ・問題:既に発生している事象のこと。 「現状」 が 「あるべき姿」 になっていない阻害要因
- ・課題:これから発生するであろう事象。 問題を解決するためにやること
発生しているタイミングの相違や内容についての違いがあります。2つは混同して利用さることが多い用語ですが、違いがあることからも解決するスキルに相違が出てくると理解しておきましょう。
02企業が課題解決力を必要とする理由とは?
最初にご紹介しているのは企業における雇用形態の変化を外すことは出来ません。現在は、働き方改革や派遣法の改正等、日々 働く環境は変化しています。同時に、人の働き方は様々に変化しています。この変化により雇用形態の変化や、勤務環境の変化も生じています。従来であれば、年功序列の雇用形態が主流であり長く勤務をすることでポジションも給与もアップしていました。しかし、現在では、スキルのある人材、結果を残す人材こそ企業に必要と考えています。企業は、単純に業務を行うのではなく自ら考える人材、課題解決力を持って業務に取り組む事を大きな評価軸にも盛り込んでいます。この様に雇用形態の変化とスキルの高い人材を評価する環境の変化が課題解決力を持つ人材をより必要としてきたのです。
課題解決力を保有する人材の不足
しかし、課題解決力を保有する人材は多くはありません。実際に課題解決力を保有する人材は多いのであれば、多くの企業が求める人物のスキルとして課題解決力を提示しません。保有する人材が少ないからこそ、課題解決力を持つ人材を企業が求めるのです。実際に転職市場においても、課題解決力を保有スキルとしてアピールする人も多く、その実績や経験について面接の場で確認することも多々あります。その場で、単純にスキルを保有しているというアピールでは不足しています。如何に簡潔に実績や経験をアピールすることが出来るかが評価ポイントになります。
企業サービスの提供が多様化する外的要因
そして、最後にご紹介したいのが企業におけるサービス提供の多様化という外的要因です。多くの企業が、従来のサービス提供のみではなく様々な業種、業界へのチャレンジを図っています。企業が従来のサービス提供をきわめていくことも必要です。しかし、よりサービスの満足度を向上させることは必須ですので、今のサービスをより充実させる工夫は絶えず行う必要があります。現在は、従来のサービス提供だけでは顧客に選ばれ続けることが難しくなっている時代とされています。だからこそ、サービス提供の方法も多様化しなければ選ばれ続けることはありません。こうしたサービス提供の多様化を展開するには、潜在的な課題を解決する必要性があるのです。
03求められる「課題解決力」とは
ここからは、より具体的に求められる「課題解決力」についてご紹介していきます。企業が人材に求めるスキル「課題解決力」とは具体的にどういうことかを理解していきましょう。
目指すのは「課題解決力がある組織」
企業は、今「課題解決力がある組織」作りを目指しています。これは、全社の中で1名だけ課題解決力がある組織ではなく、複数の人材が課題解決力を保有している組織であること。そして、従業員一人一人が常に課題認識を行い自ら行動する組織であることを求めているのです。企業の中には、サービスや役割別に組織を構築しています。具体的には、営業といっても法人営業とカスタマーサポート、総務や経理等です。それぞれのポジションで発生する課題は異なります。課題が発生した際に、一人で様々なポジションで課題を解決することは現実的ではありません。その為、各ポジションに課題解決力を保有する人材が必要となります。それだけではなく、企業においては経営課題や新たな投資、新規事業への参入などの課題は日々発生します。こうした規模の大きな課題については、複数の視点で課題を解決する必要があります。だからこそ、課題解決力を保有する人材を多く集め、企業全体が課題解決力のある組織化を図りたいと考えているのです。
課題と問題の相違点
企業における課題と問題には大きな違いがあります。2つの違いを整理しておきましょう。
- 「問題」…日常の業務やサービスにおけるネガティブな事象のこと
- 「課題」…発生した「問題」をポジティブに変えるための分析や行動のことこのように、企業においては、「問題→課題」という流れで事象が発生していきます。
それぞれは似ている用語として扱われていますが、実は根本的に違うことをご理解頂けると思います。企業においては「課題」「問題」を別物として扱い、それぞれのフェーズに対して対応を取る必要があります。
課題解決の具体的ステップ
課題解決を実際にする具体的なステップについてもご紹介しておきましょう。課題解決は5つにステップで実施していきます。
表面化しているかどうかは別として、課題の選択(抽出)を行い本質的な課題原因を分析していきます。
選択した課題に対して、複数の視点で課題の解決策を洗い出していきます。 ここでは、解決できる可能性のある策は全て洗い出すことが必要です。
洗い出した解決策を選択する必要があります。その為には、評価軸を整理し優先順位、採用する基準を定義します。
次に行うのは、評価軸に合わせて解決策をマッピングし選択をしていきます。時には即効性がある解決策ばかりではありません。問題の本質を解決する為には、時間が掛かる解決策の選択をする場合もあります。
選択した解決策の優先順位を受けて実施していきます。実際に実施したとしても、想定している効果を得られない場合もあります。そうした際には、再度STEP2やSTEP3に戻り対応を繰り返していきます。
- STEP1|課題の選択(抽出)と分析
- STEP2|解決策の洗い出し
- STEP3|評価軸の定義
- STEP4|評価軸による選択
- STEP5|解決策の選択と実施
この様になSTEPを踏んでいくことで課題解決をしていきます。
企業が求める課題解決力スキルとは
企業は求める課題解決スキルとは、既にご紹介している内容と重複する部分もありますが、改めて整理していきましょう。企業が求める課題解決スキル(▼)
- ①課題解決のSTEPを理解していること
- ②粘り強く課題解決を実施できること
- ③論理的思考(ロジカルシンキング)にて課題解決を図れること
上記の3つの要素を持ち合わせていることを求めています。特に論理的思考は、課題解決を進める上でも有効なスキルです。全てを兼ね備えていることも大事ですが、1つ1つに秀でていることも有効です。将来的には3つの要素を兼ね備えることを目指していきましょう。
04課題解決力アップの手法(訓練方法)
では、課題解決力をアップすることは可能なのでしょうか。それは、もちろん可能です。今度は、課題解決力をアップする方法をご紹介しましょう。
外的機関での訓練による課題解決力をアップする
課題解決力のアップをどうしたらいいか不明な場合には、外部機関での訓練を実施する方法も有効です。様々な外的機関で「課題解決力」をテーマにした訓練プログラムを展開しています。プログラムは短時間~数日かけてなど複数あるので、自分の目指すゴールを元に選択していきましょう。課題解決力をアピールした場合には、こうした外的機関での訓練を終了していることや「問題解決検定」や「ロジカルシンキングマスター」などの民間企業での検定を受けておくことも有効です。
日常の訓練で課題解決力をアップする
外的機関での訓練は、有料です。そして、必要となる時間も長くなるため、自分自身での訓練でも課題解決力をアップする方法があります。それは、日常の業務の中、日常の生活の中で意識的に行う方法です。日常で課題解決力のアップを図る場合には、常に課題の本質とは何かを考えること。そして、それを端的に説明できる訓練が最も有効です。実際に日々の業務で課題を洗い出すことや解決策をロジカルに整理、説明することは簡単ではありません。
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本授業では、生産性やアウトプットの質を高める上で重要な「課題設定力」をどのように磨いていくか、そのノウハウについて学んでいきます。
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株式会社アンド・クリエイト 代表取締役社長
大手アパレル企業を経て、1998年にプライスウォーターハウスコンサルタント(現IBM)入社。企業変革戦略コンサルティングチームのリーダーとして、多くの変革プロジェクトをリード。「人が変わらなければ変革は成功しない」との思いから、専門を人材育成分野に移し、人材開発のプロジェクトをリード。 2005年に当時の社長から命を受け、コンサルティング&SI事業の人材開発部門リーダーとして育成プログラムを設計導入。ベストプラクティスとして多くのメディアに取り上げられた。2013年に独立し執筆・講演活動を開始。講師として、大前研一ビジネス・ブレークスルー、日本能率協会、日経BPセミナー、大手銀行系研修会社などに多数のプログラムを提供し、高い集客と満足度を得ている。 著書は「一流の学び方」など現在18冊を出版。東洋経済オンライン、プレジデントオンラインなど連載多数。
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株式会社クロスリバー 社長 株式会社キャスター 執行役員
国内および外資系通信会社に勤務、ITベンチャーの起業を経て、2005年に米マイクロソフト本社に入社。 業務執行役員としてパワポなどの責任者を経て独立。 2017年にクロスリバーを設立し、メンバー全員が週休3日・リモートワーク・複業。国内外の700社以上にコンサル提供。 ムダな時間を削減し社員の働きがいを上げながら利益を上げていく「稼ぎ方改革」の実行を支援。
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株式会社朝日広告社ストラテジックプランナー。リサーチ・データ分析・戦略立案業務に従事。食品・エンタメ・アパレル・小売り企業・不動産・教育系など幅広くクライアント事業を支援。ウェブ解析士協会認定ウェブ解析士。『ブランディングの教科書: ブランド戦略の理論と実践がこれ一冊でわかる』(kindle direct publishing)共著。
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06まとめ
今回の内容は如何でしたか?「課題解決力」というテーマで、そのスキルの解説と企業が求めるスキルまでご紹介してきました。実際に、「課題解決力がある」と言うことは簡単です。しかし、その定義や意味を正しく理解しておくことは重要です。理解をした上で、よりスキルのアップをして頂く参考にしてください。そして今回ご紹介した内容が、自分自身のスキルアップだけではなく部下や組織の強化の参考になれば幸いです。