日報を作成するメリットとは?書き方やその注意事項について解説する
一日の終わりに日報を書いて提出仕組みがあるが、どうして日報を書かないといけないのだろうと思う方は多くいらっしゃいます。人事部門として、日報を書く目的を伝えていけばいいのでしょうか。本記事では、日報作成を行うメリットから書き方、日報を出さない人へのアプローチ方法について解説していきます。ぜひ、今後の日報作成の参考にしてください。
- 01.日報を作成する目的
- 02.日報を書くメリットとは
- 03.日報を書く時の注意点
- 04.日報を書かない人へのアプローチ方法
- 05.日報を共有する方法
- 06.まとめ
01日報を作成する目的
日報を作成することには、どんな目的があるのでしょうか。日報が持つ意味と日報を作成する目的について解説していきます。日報は会社のルールだからではなく、日報を作成する意味を理解して日報を作成するようにしていきましょう。
日報とは何か
日報とは、「日々の業務を報告する書類」です。原則、当日行った業務に関する報告を日報作成し提出する形で運用されます。上司はメンバーが提出された日報を通してどのような進捗があり、どんな課題を保有しているかを把握することが可能となり、計画されている業務の目標が達成できるのか、軌道修正を行う必要があるかを判断し適切な方針を立てることにも役立ちます。
日報を作成する目的とは何か
日報を作成する目的は、上司による業務把握の意味だけはでありません。適切な業務状況の把握だけではなく、改善すべき事柄や他社の状況把握などを行い経営方針の見直しに役立てることも目的の1つです。メンバーが体感した、集めてきた意見を日報の形で吸上げ、適切に経営に反映することで、他社との差別化や社内の業務改善に役立ていきます。このように、日報は一日の感想だけではなく経営に必要な情報を集める手段でもあるのです。
02日報を書くメリットとは
日報を書くことで得られるメリットは様々です。次に、日報を書くことで得られるメリットについて解説していきます。日報を通して、上司とメンバーとの間でコミュニケーションを取り必要な手段を講じることなどについてご紹介していきましょう。
状況の把握とSOSの察知に繋がる
一日の業務を報告する日報を通して、上司に業務の状況を報告する役割があります。日報を通して、上司はメンバーがどのような状況にあるかを把握します。どのような成果を得ているのか、どんなことに悩んでいるかを把握することで、適切なサポートを行うことを実現します。同時に、メンタル面でのサポートが必要な場合を早期にキャッチでき対策を講じることが可能になります。
課題解決や改善が習慣化する
日報を作成することは、上司への報告だけが目的ではありません。日報を作成する側として、目標に対しての結果、課題や解決策などを整理し記載することで、目標の再確認や一日の振り返りを行うことが可能です。日報はただ作成すればいいということではなく、「PLAN:目標を立てる」「DO:実行する」「CHECK:振り返り改善点を見つける」「ACTION:考える」を意識して作成し、それを活用していくことに意味があります。このPDCAを回すことで、自分自身の行動の変化、工夫が行われるメリットを生んでいきます。
成長の記録となる
日報を書くことは、上司への報告だけではなく自分が活動した内容、企業へのアプローチ経緯などを記録として残せるため振返りを行う材料となります。入社したばかりの時に何を感じたかを振返ることで、初心に戻ることにつながり新たな気持ちで活動するきっかけとなります。社会人となり自分を振返ることが難しくなる場合には、日報を読み直すことは非常に有効な方法です。
03日報を書く時の注意点
次に実際に日報を書く時の注意点について解説します。実際に作成される方に周知すると同時に、内容を確認する中で日報を書く方法をレクチャーする際の参考にしてください。時には膨大な情報量となる日報は、書き方を改善することでより効果を生む書類になります。
その日のうちに書くこと
日報は基本原則「その日のうちに書く」を徹底します。その日起きたことを、日報に書く事で記憶が鮮明であり、かつ正しく作成することが可能です。数日分をまとめて書くと、情報があいまいになり正確性を欠くことになります。このような事態を防止するためには、その日あったことはその日のうちに書いて報告するという基本ルールを作り、徹底するように働きかけていく必要があります。
要点を整理しシンプルに書くこと
日報の書き方は要点を整理しシンプルに書く事が必要です。だらだらと文章を書き、文字数だけを稼ぐ日報では意味がありません。日報を作成する際には、5W1Hを意識して作成するように指導していくことも大事です。5W1Hを意識して書かれた日報は、何を報告したいのか、何を相談したかを上司に伝え、適切な対応を求めることが可能になります。
- 【5W1H】
- ・When(いつ・日時)
- ・Where(どこで・場所)
- ・Who(誰が・人物)
- ・Why(なぜ・理由)
- ・What(何を・物事)
- ・How(どのように・手段)
最も大切なのは所感
日報の中で最も重要視しておきたいのは、その日の「所感」です。何時に何をしたとういう報告も大事ですが、メンバーがどう感じているのか、どう考えているかを把握するには所感に記載されているメッセージを深く理解することが必要です。時には、メンタル面の相談や他メンバーとの相談を記載することや、成果があがらない悩みを書いている場合もあります。こうした相談を早期に救い上げ、どう対応していくかの判断材料に使っていきます。SOSがあがっていることは、放置せず早期に対応するようにしましょう。
04日報を書かない人へのアプローチ方法
社内には日報を書かない人がいます。上司から催促やアプローチをしても日報を書かない、提出しない人にはどう対応していけばいいのでしょうか。次に、日報を書かない人の心理やアプローチ法について解説していきます。日報を書かない人の心理
理解しておきたいのは日報を書かない人の心理です。日報を書かない人の多くが持つ心理は以下の3つです。
- ・(忙しくて)日報を書く時間がない、定時内には書いて提出できない。
- ・日報に何を書けばいいかわからない、どうやって日報を書くかわからない。
- ・何のために日報を書くのかわからない、提出する意味がわからない。
日報を書くこと自体が嫌という心理だけではなく物理的に日報を書けないというメンバーもいるということを理解しておきましょう。物理的に日報を書けないメンバーには、日報を書く方法を準備することで解決を促します。
日報を書く時間の確保を支援する
日報が書けない人の心理の1つ目である「(忙しくて)日報を書く時間がない」というメンバーには日報を書く時間を物理的に支援することで解決していきます。例えば、営業メンバーが外回りから戻る時間を定時と同時刻にするのではなく1時間前を設定することや朝の朝礼後に予定と前日の振り替えりとしての日報を書かせ提出させるなどの対応を取ります。日報を書く時間を物理的に準備、確保することで時間がないという理由はなくなり日報の提出を促していくことが可能になります。
日報の重要性や意味を説明する
「何のために日報を書くのかわからない」というメンバーには、日報を書く事でのメリットや目的について繰り返し伝えることが必要です。日報を書くことで何を行っているのか、どんな情報を集めているか自分自身にとっても日報を書く事が必要であることを理解してもらう日報を書く意味を理解してもうらいます。同時に、人事評価の項目に加わっているなど、今後の評価に関わることなども伝え業務の一部であり必要不可欠なことであることを伝えていくことで日報作成に対して前向きに取り組むよう指導していきます。
日報の簡素化やテンプレートの活用
「日報に何を書くのがわからない」「時間がない」メンバーに対応できるように日報の書式を見直す方法があります。必ず報告して欲しい項目に絞り込み、記載項目を簡素化できる工夫を行うことで課題を可決していきます。また、インターネット上でテンプレートなどをダウンロードし自社で必須の項目と不要の項目を整理して活用する方法を取るなどの工夫も可能です。日報のフォーマットを見直すことは、書く内容を簡素化するだけではなく必要な情報の吸上げ負荷を軽減する事にもつながります。
日報を書きたくなる仕組み作り
最後にご紹介しておきたいのは、日報を書きたくなる仕組みです。日報を書くことを依頼すると同時に、書かれていることを確認しコメントを記載する、改善提案などについて評価するなど、書いていることをきちんと読んでいることを伝えることが必要です。考え時間をかけて日報を書いたとしても読んでいないのでは、提出する側の意欲は失せます。この意欲を損なわないように読む側も時間を割き丁寧なコメントを行うことが必要です。
05日報を共有する方法
日報を書いたあとの共有方法についても解説していきましょう。情報が詰まった日報を社内で共有することは、情報の共有化を促進し業務改善などのきっかけ作りにもなります。次に情報共有を行う手法をご紹介していきます。
グループウェアでの管理
方法としてグループウェアでの管理を行う方法があります。社内で活用しているグループウェアの中には、日報機能が含まれているサービスがあります。このサービスを利用することで、フォーマットが統一され読みやすくなり、また、メンバー間でのリアルタイム共有が可能になります。現在主流となっているグループウェアの多くには、標準機能、オプション機能として日報機能を利用するアプリも多いため、自社で使っているアプリについて確認していくことも方法の1つです。
日報管理システムでの管理
グループウェアだけではなく、日報そのものを作成管理するシステムを導入し共有することも方法の1つです。日報管理システムには、日報の管理や共有だけではなく提出率や未提出時のアラート機能などもあり、提出の促進にもつながります。また、スマホを使って日報作成、提出ができるシステムもあり外出先から戻らなくても日報を作成し共有することが可能です。最近では、情報のキーワード検索や情報の蓄積、分析を行う機能もあり利便性は今後も拡大していくことが予想されます。
日報を共有する際の留意点
日報の共有方法にはメールで関係者に送るという方法がありました。しかし、これは得策の方法とはいえません。メールは時系列にたまっていくため、日報のメールが埋もれる可能性があります。また、誰が提出し誰が読んだかの確認は全て手動となるため、管理者の追いかけ負荷も高くなります。提出された日報を確実に確認するためには、ご紹介しているグループウェアや日報管理システムを利用することが最善です。
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・自己啓発への活用方法 など
06まとめ
本記事では、日報をテーマに日報の持つ意味や日報を書かない人向けの対策などを解説しています。日報は企業にとって大切な情報源の1つです。適切な管理を行うことで、情報の収集、状況の把握を行うアイテムとして活用していきましょう。