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試用期間とは?企業や試用期間を設ける目的や期間・解雇時の注意点について解説

公開日:2021/05/31
更新日:2021/06/02
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試用期間とは?企業や試用期間を設ける目的や期間・解雇時の注意点について解説  | オンライン社員研修・eラーニング研修 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

企業が労働者と労働契約を締結する際、本採用前に試用期間を設けるケースが多くあります。試用期間は当該労働者の勤務態度や能力・適性などを把握するために有益な期間として認知されているからです。今回は試用期間について法的性質や期間中の待遇や解雇など運用の注意点をご紹介します。

 

試用期間とは

試用期間とは、採用後に実際の勤務を通して従業員の適性などを評価し、本採用するか否かを判断するために企業が設ける期間です。 雇用の契約期限のない、長期の雇用を前提としているため、こちらは就業規則や雇用契約書に明確に記載しておく必要があります。

試用期間と研修期間との違い

試用期間と類似した言葉に研修期間があります。試用期間とは、企業が労働者を本採用するかどうか検討している期間であるのに対し研修期間は、採用するか否かに関係なく業務を行うために必要なスキルや知識を身に付けるための教育期間を指します。

 

企業が試用期間を設ける目的とは

企業が労働者を採用する際、試用期間を設定する目的は、労働者の評価、判断です。自社の社員として、「勤務態度が良好か」「スキルや知識があるか」といった労働者の適性を判断するため試用期間を設定します。企業は労働者確保のため、採用活動で面接や適性検査などを実施しますが、短時間で当該労働者の適性を正確に見極めることは困難で、その部分を見極めるため採用後の一定期間を試用期間として設定するのです。

 

試用期間の設定方法とは                          

試用期間はそれぞれの企業で独自に設定し裁量による部分が大きいため試用期間の長さなどに関する基準はありません。企業が試用期間を設定する際、一定の合理性が認められる、通常解雇よりも解雇しやすいという点を踏まえています。ただし、試用期間中は労働者がいつ解雇されるかわからない不安定な立場に置かれるのため、企業には適切な運用が求められます。「労働者の適性を判断するために必要な合理的期間を超えた」と捉えられる長期間の試用期間の設定は問題で、そのような試用期間を設定した場合、民法の公序良俗違反として試用期間が認められない可能性もあります。

試用期間の根拠となる法律

試用期間に関しては、「試用期間を設けなければならない」、「試用期間は●ヶ月でなければならない、という条文は労働基準法始め、他の法律(実定法)にもありません。しかしながら試用期間が余りにも長すぎる場合は、民法上の公序良俗違反に問われる可能性がありますし、この条文が適用された判例(判例法)もあります。
参照:労働委員会事務局「職場のトラブルQ&A ~解雇の予告~」

一般的な試用期間の長さは1~6ヶ月程度

試用期間の長さは雇用形態や導入する目的、企業の考え方によって異なりますが、一般的には、アルバイトで1ヶ月~3ヶ月、正社員の場合で3ヶ月~6ヶ月程度がほとんどです。試用期間の長さについては法律などで決められているわけではなく、導入する背景を鑑みた上で「客観的に見て合理的な長さ」で設定しなければいけません。過去の判例を見ると1年以上の試用期間を設定していた企業が、「必要以上に長い不当な期間」と判断され処罰された事例もありますので、長くても1年程度までと考えるのが妥当です。

試用期間の延長は考慮が必要

試用期間の延長は無制限にできるわけはなく、あらかじめ就業規則・労働条件通知書な記載がある、延長しなければならない合理的な理由がるという条件を満たせば、合理的な範囲で試用期間を延長することができます。

 

試用期間中の給与・社会保険の扱い

試用期間中とはいえ、長期雇用を前提とした採用であるため、原則として各種社会保険(雇用・健康・労災・厚生年金)への加入が義務付けられています。本採用より試用期間中の方が低い額に設定されることもありますが、その際には、各都道府県の最低賃金を下回っていないかを確認しましょう。

 

試用期間中でも労働者への賃金支払い義務が生じる

試用期間中でも労働力提供の対弁償としての賃金支払い義務が生じます。試用期間中の給与について本採用前よりも低い金額設定になっていることがありますが、これが認められるためには試用期間中の給与額が本採用後よりも低くなることについて使用者と労働者との間で合意が必要で、使用者は労働者に対して合意内容を記載した書面を交付しなければなりません。

時間外労働を命じた際には割増賃金を支払う義務あり

試用期間中の従業員は雇用契約に基づき雇用されているため、36協定の締結と届出さえしていれば企業は労働基準法に定める範囲内で残業の要請ができ、従業員は企業の残業要請に正当な理由なしに拒否することができず、労働基準法に従って残業代を支払わなければなりません。時間外労働や休日労働、深夜労働に伴う割増賃金の規定にも従う必要があり、試用期間であるから。従業員と合意したからとの理由で残業代を支払わないことは認められません。

賞与の査定期間に含むかは企業による

賞与算定期間があり、最初のボーナスは「貰えない」もしくは「少ない」と思っておくのが良いでしょう。試用期間の賞与は満額もらえないということになり、これも会社によりますが、試用期間中にたとえ減額されたとしても支給されることもありますが、これは稀なケースだといえます。

加入要件を満たしている場合は社会保険の加入義務あり

試用期間中の労働者は社会保険に関しては本採用されている労働者と同様の扱いとなり原則として社会保険に加入しなくてはなけませんが、例外として次の場合は労災保険を除き適用除外となります。

  • ・2ヶ月以内の期間を定められた臨時雇用者
  • ・日々雇い入れられ期間が1ヶ月以内の者
  • ・4ヶ月以内の季節労働者
  • ・6ヶ月以内の臨時的事業の事業所に使用される者
  • ・所在地の一定しない事業に使用される者
  • ・船員保険の被保険者
  • ・国保組合の事業所に使用される者

参照:厚生労働省

 

試用期間中の解雇に伴う手続きとその条件とは

まずは解雇を通告する前に十分な話し合いと指導を行うことが望まれます。それでも改善さ れない場合は解雇の手続きに入ることとなります。どういったことが必要になるのか、またその注意点などをご紹介します。

解雇の30日前に予告通知書を作成する

試用期間中に解雇を行うには、解雇の30日前の予告にあたり、まずは解雇予告通知書を作成します。必要な情報や解雇理由のほか、解雇するという確定的な解雇の意思表示の文面を記載する必要があります。 この通知書は、解雇する日より30日以上前に相手に届いている必要があるため郵送する場合は注意が必要です。ただし、解雇予告手当として30日分の賃金を支払って解雇する場合や、労働基準第20条但し書きと労働基準法第21条によって解雇する場合は解雇予告通知書は必要ありません。

給与の支払いや離職票などの対応も別途必要

その他、最後の給与の支払いや、離職票、源泉徴収票の交付など、通常の退職と同様の事後手続きが必要です。解雇した従業員から請求があった場合、最後の給与は請求日から7日以内に支払う必要があります。積立金や会社に残された私物も同様に「請求日から7日以内」に返還するルールがあります。 また、解雇した従業員から請求があった場合、「解雇理由証明書」を従業員に交付しなければなりません。これは労働基準法により義務付けられており、請求があれば遅滞なく交 付することが求められています。おおむね2〜3日中には交付するようにしましょう。

試用期間中の解雇が認められる場合とは

試用期間内とはいえ、雇用契約を結んでいる従業員。採用取り消しであっても試用期間中の 解雇であっても、労働契約法第16条「合理的かつ論理的で、社会通念上妥当な理由が存在 しなければ解雇できない」に基づき、正当な理由がなければ解雇は認められません。解雇に あたって正当とされた理由としては下記のような例が挙げられます。 ・業務を遂行する能力がない ・遅刻や欠勤が多く、勤務態度が極めて悪い ・他の社員と協調できない ・解雇相当の不正行為があった 上記のようなケースに当てはまる場合は、試用期間中でも解雇が認められる可能性が高いと言えます。

試用開始から14日以内に解雇する場合

試用開始から14日以内に解雇する場合は、労働基準法第21条の規定により、解雇予告をすることなく解雇を行うことが可能です。しかし、この規定は、試用開始から14日以内の解雇が完全に自由であるとするものではありません。試用開始から14日以内であっても、客観的に合理的な理由が存在し、社会通念上相当と認められる場合でなければ解雇を行うことはできないことに留意が必要です。

試用開始から14日を過ぎて解雇する場合

試用期間中であっても、試用開始から14日を過ぎて解雇を行う場合は、通常の解雇と同様の手続きを踏まなければなりません。具体的には、解雇の際には少なくとも30日前に労働者に対して解雇予告をする必要があり、30日前に予告をしない場合は、解雇までの日数に応じた日数分の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければなりません。 すなわち、解雇予告をせずに解雇する場合は30日分の、解雇日の10日前に解雇予告をする場合は20日分の平均賃金を「解雇予告手当」として支払うことが必要です。

 

まとめ

試用期間は、本採用よりも解雇のハードルは低いとされているものの、それでも本採用時とあまり変わらない条件や理由が求められます。どうしても解雇や本採用拒否をせざるを得なかったという、やむを得ない理由を客観的に証明することが必要となります。不当解雇をしないことはもちろんではありますが、正当な理由で解雇せねばならなくなったときにも、従業員と企業側の双方に負担にならない対応ができるよう、日頃から準備をしておきましょう。

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