公開日:2021/04/28
更新日:2023/10/29

新人研修の評価は必須項目!適正な評価を行うためにはどうしたらいい?

新人研修の評価は必須項目!適正な評価を行うためにはどうしたらいい? | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

新入社員に対して行われる研修では、しかるべき評価を行う必要があります。この記事では、新人研修の評価を行う必要性と、その方法についてまとめています。人事担当者や教育担当者は、新入社員研修を行う際の参考にすることができるはずです。

 

01新人研修の評価はなぜ必要なのか?

社会人として、他社評価の必要性を自覚できる人材を育てるためのファーストステップとなるのが、新入社員研修の評価です。人事評価の基本は自己評価ではなく、他社評価となります。そのため、組織に貢献できる人間になるためには、他社評価を基軸に考えることが重要となってくるのです。 新入社員にとっても研修の評価を提示されることで、自身が成長するのに何が必要か、上司から何を期待されているのかを理解することが可能となります。そのためにも、研修のフィードバックとなる評価は必ず行えるように、体制を整えてください。

新人研修の評価が必要な理由

新人研修の評価が必要とされている理由として以下のものが挙げられます。

他者評価の意識を醸成するため

新人研修評価の重要な理由の一つは、新入社員に他者評価の意識を醸成することです。新入社員が自己評価だけに頼るのではなく、同僚や上司からの評価を受け入れ、成長につなげる能力を養うことが必要です。他者からの評価は、個人の強みや改善の余地を明らかにし、コミュニケーションスキルやチームワークを向上させます。

研修の投資対効果を把握するため

もう一つの重要な理由は、研修の投資対効果を評価するためです。新人研修評価を行うことで、その投資の効果を定量化し、改善の余地を特定できます。評価結果から、どのトレーニングが効果的であるか、どのスキルや知識が不足しているかを把握し、今後の研修プログラムを改良できます。

 

02新人研修の評価項目

教育担当者が自分をどういった場面で、どのように評価しているのかが分からないまま研修を行っていると、次第に研修に対する新入社員のモチベーションが低下していきます。モチベーションが低下することで、緊張感がなくなってくるといったリスクが考えられます。 また、企業側も新入社員の成長度を可視化することができず、研修の実りが実感できないため、双方にとって良いことがありません。そういった事態を避けるためにも、新入社員評価項目を作っておくといいでしょう。 では、その新入社員評価項目とはどういったものが適切になるのでしょうか。下記で必要な要素を紹介します。

ビジネスマナーや業界の基礎知識

か」という点です。一人前の社会人として社内や取引先からの信頼を得るためには、最低限のビジネスマナーは必須スキルといえます。 評価する具体的な項目としては、身だしなみは整っているか、社会人として適切な言葉遣いができているか、メールや電話のやり取りは適切か、社会人として適切な振る舞いができているか、といった内容になります。

仕事へのモチベーション

新入社員の段階では、実践で使えるようなスキルはまだ身についていません。そのため、研修の時期には仕事がどれだけできたかという点ではなく、仕事に対してどれほど意欲を持って行動できたかという点を評価します。 評価する項目としては、責任感を持って仕事をしているか、任された業務の仕上がりの期待度をさらに上回る仕事をしていこうという意識を持っているか、受け身の姿勢ではなく、常に自主性をもって作業に取り掛かるよう心掛けているか、といった内容になります。

協調性・コミュニケーションスキル

多くの仕事は複数の関係者と連携しながら進行するため、ビジネスシーンでは周囲に合わせる「協調性」が求められます。そのため新入社員の評価では、その社員が周りを見ながら動ける、協調性が十分にあるかどうかをチェックするといいでしょう。 具体的には、チーム内の状況把握に努めサポートできるような姿勢を取れているか、チーム内での振る舞いは適切だったか、といった内容になります。

 

03新人研修の評価に活用できるカールパトリックモデル

カークパトリックモデルは、トレーニングと開発プログラムの評価を行うために広く使用されるモデルの一つです。このモデルは、1959年にドナルド・カークパトリックによって提案され、研修効果を評価するために、4つの階層的な評価基準に沿って評価を行います。これらの評価基準は次のとおりです。

反応

反応の評価は、新人研修の受講者の満足度などを指します。新入社員のフィードバックと満足度を収集し、トレーニング内容や講師、資料などの要因の評価を行います。受講者の意見を取り入れることで、研修内容を改良し、受講者の参加度と関与を向上させることが可能です。

学習

学習の評価は、新人研修を受けた従業員がどれだけ知識、スキル、能力を習得したかを測定します。テストやスキル評価、または実務評価を通じて受講者の成績を評価します。この情報は、研修内容と効果を改良するために使用され、従業員の専門知識の向上をサポートします。

行動

行動の評価は、研修を受けた新入社員の仕事上の行動やスキルの変化を分析します。研修の成果が実務でどのように実現されているかを調査し、仕事における成果や成績の向上を特定します。この評価は、研修が実務にどの程度適用されているかを評価し、必要に応じて調整を行うために役立ちます。

結果

業績の評価は、最終的な成果を測定し、研修が組織にどのような影響を与えたかを調査します。業績の向上、生産性の増加、コスト削減などの結果を評価し、研修の効果をビジネス目標と連動させます。この評価は、新人研修が組織に対して提供する価値を可視化し、戦略的な意義を示すのに役立ちます。

【関連記事】カークパトリックとは?4段階評価法のメリットや問題点を解説
 

04新人評価に役立つ2つのツール

より良い研修カリキュラムを作成するためには、研修の目的に対しての達成度を見ることが重要になってきます。また、新入社員が研修を受けたことによって、どのような知識をどのくらい得ることができたのか、受講者の理解度を正確に計測する必要があります。ここでは新入社員研修の効果を測定する際に役立つ、2つのツールをご紹介します。

理解度チェックテスト

理解度チェックテストは、新入社員の理解度や習得度を測定するためのツールです。研修の前後に同じテストを実施することで、新入社員の能力がどの程度向上したかを確認することができます。研修の最後にまとめのテストをするだけでなく、セクションごとに確認テストを入れるなどして段階的に評価することで、受講者の習得度をより詳しく把握することができます。

インタビューシート

新入社員の声を直接聞くためのツールです。研修に対する気持ちや、研修を通じてどのような学びがあったのかをヒアリングすることで、新入社員の意欲や本音を知ることができます。また、会社にとっても研修生の生の声を直接聞くことで、カリキュラムの良し悪しが分かるきっかけとなり、次回以降の研修に活かすことができます。

 

04新人研修の評価するときの注意点

新入研修に対する評価を行う際にはいくつかの注意点が存在します。「とりあえず評価をする」という姿勢であると、その研修を後々の業務に活かすことができません。そのようなことがないように、ここでは新入研修の評価を行う際の注意点とその理由をご紹介します。

最初の評価はなるべく早いタイミングで行う

時間が経つにつれ、新入社員が研修の内容や研修での自分の言動を忘れてしまうおそれがあります。そのようなことがないように、フィードバックともなる研修の評価は、なるべく早いタイミングでおこなうようにしてください。研修終了の1週間後を、フィードバックのひとつのリミットとしてください。

短期目標と長期目標を分けて設定する

目標を設定する際は、数週間もしくは1か月単位の短期的な目標と、1年~2年先を見据えた長期的目標の両方を設定することをおすすめします。ふたつの目標を設定することで、モチベーションを低下させることなく、自分の課題に取り組めるようになります。

定量評価とコメントの両方を取り入れる

目標に対してクリアできたのか、できなかったのかが一目でわかる定量評価と、コメントの挿入の両方をおすすめします。定量評価では〇△×評価や1~5の五段階評価が一般的なスタイルです。 定量評価に加えてコメントをいれることで、どうしてこの評価を付けたのか、評価の根拠となる部分を理解でき、さらなる成長につなげることができます。新入社員の長所と短所もクリアにできるはずです。

コメントはわかりやすく、過剰な評価を避ける

コメントを書く際には、内容に具体性を持たせるようにしてください。「全体的に素晴らしかった」「もう少し進歩が欲しい」などといった抽象的な表現は、社員にとって自身の特長や改善点が分かりづらく、フィードバックとしては不十分です。「どこが素晴らしかったのか」「どの点が不足しているのか」を、より具体的にコメントすることが求められます。 また、新入社員に対する気遣いや、評価に対する批判や反発のおそれから、過剰な評価をしてしまうことにも注意が必要です。過剰評価は、結果、新入社員の成長をストップさせてしまうおそれがあるため、忖度のない評価を心掛けましょう。

長所と短所の両方を示す

研修の評価において、「プラス評価だけ」「マイナス評価だけ」のコメントは適切ではありません。具体的な書き方としては、初めにプラス評価について言及した後、マイナス評価について指摘し、最後に「しかし〇〇は大変よかった」など、プラス評価で締めくくるといいでしょう。 この順番を逆にすると、マイナスコメントで終わってしまうため、指摘されたマイナス評価の印象が強烈に残り、社員のモチベーション低下を招くおそれがあります。

達成できなかった新人のために新たな目標を掲げる

研修にて目標を達成できなかった新入社員については、新たな目標を設定するといいでしょう。未達の目標ばかりになってしまうと、新入社員は社会人としての自信を喪失してしまいかねません。 モチベーション低下の対策として、現状では達成できないけれども、その後の努力によって達成が可能な目標を再設定することが望ましいとされています。

フォローアップ研修を実施する

学んだ内容をどれだけ活かすことができたのか、そして自身の身にどれだけ定着しているのかを振り返ることができるフォローアップ研修の実施も効果的です。特に新入社員研修で学ぶ内容は、社会生活を営むうえで、とても大切な内容となりますので、一定期間経過後、研修の振り返りを行うと良いでしょう。


 

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■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
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05Schooのオンライン新人研修

Schoo for Businessでは約8,000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schoo for Businessの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。

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1.研修と自己啓発を両方行うことができる

Schoo for Businessは社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。しかし、Schooの約8,000本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。

2.新入社員研修におすすめのSchooの研修パッケージ

様々な研修に対応できるSchoo for Businessの研修パッケージですが、もちろん新入社員研修にも対応しています。Schooの新入社員研修パッケージには、新入社員がまず身につけなければならないビジネスマナーや報連相に関する知識から、ビジネスパーソンとして必要なOAスキルやコミュニケーションスキルまでがラインナップされており、新入社員に必要なスキルや知識をこの研修パッケージで網羅できます。

さらに、社員に研修動画を受講してもらった後に、意見の共有会やディスカッションを行うことで、学んだことをより効果的に定着させることができます。

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3.管理画面で受講者の学習状況を可視化できる

Schoo for Businessには学習管理機能が備わっているため、研修スケジュールの作成を容易に行うことができます。さらに、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、レポート機能を使って学んだことを振り返る機会を作ることも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

管理画面の使い方1

まず、Schoo for Businessの管理画面を開き、「研修を作成するという」ページで作成した研修の研修期間を設定します。ここで期間を設定するだけで自動的に受講者の研修アカウントにも研修期間が設定されるため、簡単にスケジュールを組むことができます。

管理画面の使い方2

この、管理者側の管理ツールでは受講者がスケジュール通りに研修を受けているかを確認することができます。もし決められた研修をスケジュール通りに行っていない受講者がいれば注意したり、話を聞くことができるなど、受講者がしっかりスケジュールを守っているかを確認することができます。

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Schooでは、ビジネスマナーやOAスキルなど新人研修に必要不可欠な授業が揃っております。このコラムでは、8,000本以上あるSchooの授業の中から、新人研修によく利用されている授業3本をご紹介いたします。10日間無料でSchooの授業を全てみることのできるトライアルも行なっておりますので、ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせいただければと思います。

人見知りのための結果を出す伝え方

 

この授業では、そんな人見知りの方がいい人間関係をつくり、望む結果を出していくための重要なポイントをお伝えします。

 
  • 作家・講師・起業家

    株式会社マインドプラス代表取締役。 長崎県西海市生まれ。26歳の時に、社会人経験1年で、人脈も実績もないまま貯金20万円で起業。 安さを売りにして、顧客の要望に何でも応えるやり方をし続けた結果、月5万円の収入の日々が続く。 その後、本当に自分がやりたいことを探し、みつけ、仕事のスタイルを180度変える。 その結果、大好きな顧客だけを集客し、信頼を集め、起業から2年で恵比寿に事務所を構える。 顧客からの要望により講師活動を始め、受講生は経営者を中心に4000人を超えている。 2016年からは作家業もスタート。

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仕事がデキると思われるビジネスマナーの基本

社会人として、どんなスキルを覚えるよりもまず初めに覚えたいビジネスマナー。なぜなら、社会では10代から上は60代、70代と幅広い年齢層の方々が活躍しています。その中で円滑に仕事を進めるためにはマナーは必要不可欠。すでに社会人の方もここで改めてマナーを復習しましょう。

 
  • キャリアカウンセラー/BRILLIANCE+執行役員

    東京外国語大学を卒業し、ウェディング司会・研修講師を経て、2007年 エイベックスグループホールディングス株式会社人事部にて教育担当に。2010年にキャリアカウンセラー・研修講師として独立。全国の企業や大学などで年間 約2,500人へビジネスマナーやコミュニケーション、キャリアの研修・セミナ―を行う。 現在はライフスタイリストとしてワーク(仕事)寄りだった人生を、生きること=ライフにシフト。自分らしく、かつ生き方を自分らしく美しくすることを自らも目指し、それを広める場作りに力を入れる。 2016年4月、著書「ビジネスマナーの解剖図鑑」(エクスナレッジ)発行。

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新入社員のためのExcel術

 

この授業では、新卒社会人向けに、実務で知っておきたいエクセルの使い方を学びます。全4回(各授業30分)で見やすい表&グラフの作り方、基本関数まで学びます。

  • 外資系投資銀行+ビジネスマネージャー=エクセルの鬼

    新卒でモルガン・スタンレー投資銀行本部に入社、顧客企業のM&A、資金調達案件に携わる。現在は、インターネット企業の事業マネージャー。仕事のかたわら、主に週末に「投資銀行が教える!エクセルで学ぶビジネス・シミュレーション」セミナーを全国各地および海外で開催し、8ヶ月で2,000名以上が参加。企業研修も実施中。 2014年10月27日発売のPRESIDENTのエクセル特集も監修。

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06まとめ

新入社員研修後の必須作業となる評価。社会人としての他者評価の重要さや、自身の短所と長所の把握、今後の研修内容をより充実させるための手法になるなど、たくさんのメリットがあるため、一度ぜひ実施を検討してみてください。

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  • 登壇者:高木 一史 様
    サイボウズ人事本部 兼 チームワーク総研所属

    東京大学教育学部卒業後、2016年トヨタ自動車株式会社に新卒入社。人事部にて労務(国内給与)、全社コミュニケーション促進施策の企画・運用を経験後、2019年サイボウズ株式会社に入社。主に人事制度、研修の企画・運用を担当し、そこで得た知見をチームワーク総研で発信している。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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