公開日:2021/05/28
更新日:2022/09/08

福利厚生の目的とは?福利厚生を導入すると得られるメリットとユニークな事例を紹介

福利厚生の目的とは?福利厚生を導入すると得られるメリットとユニークな事例を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

「福利厚生」とは、基本的労働条件とは別に、それぞれの企業が従業員やその家族の暮らしの支えの一部として用意するものです。本記事では福利厚生の目的や、導入のメリット・デメリット、各社のユニークな導入事例についてご紹介いたします。

 

01福利厚生とは

福利厚生とは、給与などの基本的な労働対価に加えて、社員やその家族に提供する報酬のことです。社員のスキル向上を目的とした書籍購入制度やオンライン学習サービスなどもあれば、チーム力強化のためにランチ代負担制度など、福利厚生の種類はさまざまです。また、家賃補助のように社員の家族も恩恵を受けられる福利厚生もあるため、目的によって制度の中身は変わります。

福利厚生の種類

福利厚生の種類について、法定福利厚生と法定外福利厚生の2種類に分けられます。以下では、この2種類の違いについて詳しく解説していきます。

法定福利厚生

法定福利厚生とは、法律で定められている福利厚生のことです。法定福利厚生はどの企業にも設けられている最低限の福利厚生制度であり、法定福利厚生がない場合は法律違反となります。代表的な法定福利厚生は、会社による社会保険料の負担で、そのなかには健康保険、厚生年金、雇用保険、介護保険、労災保険、子供子育て拠出金などが含まれます。

法定外福利厚生

法定外福利厚生とは、企業が独自に制定している福利厚生のことです。代表的な法定外福利厚生は、各種手当(通勤手当、家賃手当、扶養手当、資格手当、地域手当、皆勤手当)・現物支給の福利厚生(社員旅行、レクリエーション、運動会、ホテル・旅館の割引券、招待券、社宅など)・財形貯蓄・融資(従業員持株会、社内預金、住宅取得融資など) などが挙げられます。この法定外福利厚生を充実させることが他社との差別化になり、従業員満足度の向上が期待できる重要な要素となります。

福利厚生の目的

福利厚生の目的は大きく分けて、採用促進と離職防止の2つに分けられます。前者の採用に関しては福利厚生の充実によって、新卒採用や中途採用で優秀な人材に選んでもらえる確率を上げるのが目的です。後者の離職防止は福利厚生を充実させることで、優秀な社員を自社に繋ぎ止めておくことを目的としています。いずれの目的でも自社を働きやすい・働きたいと思う環境にすることが目的であることに変わりありません。

福利厚生の対象者

福利厚生の対象者は正社員だけではありません。アルバイト(パートタイマー)、有期雇用の労働者、派遣労働者も福利厚生の対象に含まれます。厳密には、正社員と業務内容が変わらない非正規雇用の労働者です。これは「パートタイム・有期雇用労働法」と「労働者派遣法」によって義務づけられており、事業者は正社員と非正規雇用にかかわらず「同一労働」であった場合に、福利厚生などの待遇も同一にする必要があるのです。

参考:厚生労働省|パートタイム労働者、有期雇用労働者の雇用管理の改善のために

参考:厚生労働省|労働者派遣法が改正されました

 

02福利厚生を導入すると得られるメリットとは

福利厚生を導入することによって企業が得られるメリットは、多種多様です。ここからは福利厚生の代表的なメリットを紹介しますので、これからの導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

魅力のある福利厚生で新卒採用が有利になる

株式会社i-plugが行ったアンケート結果によると、新卒学生の企業選びの基準について、学生が特に重視するものの第3位に福利厚生となっています。福利厚生を充実させ、効果的な魅力づけをすることで、新卒採用を有利につなげることができます。

 
参照元:2020年卒マイナビ学生終活モニター調査

従業員の満足度が向上する

福利厚生を充実させることで、従業員はワークライフバランスが整いやすくなり、企業に対する満足度も高まります。従業員満足度アップは業務効率や働く意欲の向上に直結するため、企業にとってもうれしい変化を見込めます。

企業のイメージアップになる

福利厚生への注目度は年々高まっています。福利厚生が充実しているということは、企業が安定した経営基盤を築いている証明となります。福利厚生が手厚い企業は、「働く環境への配慮を怠らず、従業員を大切にする企業」という印象を抱きやすいことから、企業のイメージアップにもつながるはずです。

法人税が節約できる

福利厚生にかかる費用は、条件付きではありますが非課税対象です。条件を満たした福利厚生費は全額を経費に計上することができ、法人税計算からは損金として除外されるため、法人税の節税となります。法人税の節約は企業にとって大きなメリットとなるはずです。

従業員の健康維持に役立つ

社員食堂や、食事補助のほかフィットネスクラブの割引サービスなど、健康経営につながる福利厚生も多数存在します。従業員の健康を守ることで、従業員側も健やかな状態で業務に従事することができます。

従業員定着率が上がる

従業員のニーズに合った福利厚生を充実させられると、会社に対するエンゲージメントが高まり、従業員定着率アップにつながります。人手不足が問題視される昨今、従業員の離職は企業にとって大きな痛手となります。魅力ある福利厚生は、社員の定着アップとして有効な手法となるため、多少コストをかけてでも投資したほうがいいでしょう。

 

03福利厚生を導入する企業側のデメリットとは

福利厚生にはメリットが多いものですが、デメリットも決してゼロではありません。ここからは福利厚生を導入することで、企業が感じるデメリットを4つ紹介します。

福利厚生の充実させると費用がかかる

福利厚生の充実には、当然のことながらコストがかかります。日本経済団体連合会の調査によると、従業員1人1か月あたりの法定福利厚生費は年々増加傾向にあり、2018年度は一人あたり88,188円と過去最高の費用負担となっています。

 
参照元:経団連:第63回福利厚生費調査結果報告

福利厚生の管理負担が大きい

福利厚生を充実させることで申請書類の作成や受付、利用機関とのやりとり、利用後の処理など、手続きの作業が煩雑になり、管理負担が大きくなることも課題に挙げられます。それぞれの企業が適用される福利厚生制度によって処理方法が異なることから、担当者の業務負担が増大してしまいがちです。

全従業員のニーズをすべて満たすのはむずかしい

従業員のライフステージ、ライフスタイル、嗜好は個々によって異なるため、すべての従業員のニーズを満たす福利厚生の提供は、実現不可能ともいえます。本来は従業員満足度を高めるはずの福利厚生が、その制度の不公平感から企業に対する不満につながることも少なくありません。

 

04福利厚生を導入する際の注意点

この章では、福利厚生を導入する際の注意点について紹介します。

目的を明確にする

目的が曖昧だと、なんとなく他社が実施している福利厚生を導入することになりかねません。業績が悪化すると福利厚生の見直しが行われ、利用されていないものを廃止するという状態になります。そのため、目的を明確にすることが福利厚生を導入する上では非常に重要です。例えば、「働き方を自由に選べることによって、優秀な人材を採用しやすくする」のように、制度の導入によって、どこの指標に影響を与えるかも決める必要があります。

社員の声を尊重する

福利厚生は各企業によって異なるのが当たり前です。そのため、自社に本当に必要な福利厚生を見出すためには社員の声が最も重要な意見となります。こういう会社になってほしいという社員の声は、組織開発にも役立つので、アンケート結果は社内で共有しても良いでしょう。

社員への周知・利用促進をする

福利厚生を導入することが目的となってはいけません。その制度があることに意味を持たせてしまうと、形骸化した制度だけが乱立してしまいます。そのため、周知と利用促進はセットで継続的に行いましょう。企業にもよりますが、社内イントラへの掲示では社員の目に触れないことも往々にしてあります。必要とあれば各部署の管理職を巻き込み、周知と利用促進に協力してもらうと良いでしょう。

PDCAを回す

福利厚生制度は導入することが目的ではありません。社内での認知率はどうか、利用率はどうかをモニタリングしながら、必要とあれば制度自体の見直しもかける必要があるでしょう。特に認知率が不足している場合は、制度の良い悪いを判定する以前の話になってしまうため、周知は導入する段階で念入りに行う必要があります。

 

05福利厚生を導入している企業事例

会社独自のユニークな福利厚生を取り入れることで、新しいブランディングや会社へのエンゲージメントの工場、また人材確保につながる可能性大です。ここからはユニークな福利厚生を導入している企業をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

大和ハウス工業株式会社

大和ハウス工業株式会社では、経験豊富な人財の確保とシニア層のモチベーション向上を図るべく、65歳以降も現役として働き続けることができる「アクティブ・エイジング制度」と、自ら親の介護にあたる社員に対する支援である「親孝行支援制度」導入しています。他社では類を見ないユニークな制度です。

 
参照元:生涯現役制度「アクティブ・エイジング制度」

Chatwork株式会社

Chatwork株式会社では、社員の働きやすさを重視しており、「こんな働き方ができたらいいな」を実現するために、社員が実家へ帰省する際の費用を補助するゴーホーム制度や、男性社員向けの出産立ち合い制度、社員それぞれが使っているPCやデバイスから業務提携先にアクセスして、医学的相談サービスを利用できるチャット保険室など、ユニークな福利厚生を採用しています。

 
参照元:"これからのチャットワーク" を一緒に創る仲間を募集中!【東京/大阪】|Wantedly

株式会社バンダイ

株式会社バンダイでは、「産前・産後休暇」「育児休業」といった一般的な制度のほかに、子供を育てる社員の働きやすい環境づくりをめざし、子どもが生まれた時にお祝い金を送る出産子育て支援金制度を設けています。また、さまざまな子育てスタイルの応援をすべく、育児フレックス・時間短縮制度の導入といった、福利厚生に力を入れています。

 
参照元:会社情報ライフサポート|株式会社バンダイ

株式会社サイバーエージェント

株式会社サイバーエージェントでは、女性社員がより働きやすい環境を整えることを目的として、女性特有の体調不良の時に月1回まで取得できる特別休暇「F休」を設けています。また、不妊治療中の女性社員が、治療や通院なども目的に取得できる妊活休暇など、女性社員に配慮した福利厚生を導入しています。

 
参照元:福利厚生|株式会社サイバーエージェント

株式会社ジークレスト

株式会社ジークレストでは、アニメや漫画、ゲームのキャラクター、タレントや声優など、自分の一押しのメンバーの記念日に休暇が取得できる、「推しメン休暇」という型破りな福利厚生制度を取り入れています。また、同社では年に1度までお祝いを支援する活動費(上限5,000円まで)の負担も行っています。

 
参照元:UNIQUE SYSTEMジークレスト独自の制度

株式会社アカツキ

株式会社アカツキでは、従業員が誰でも月1回まで役員を指名してランチができる「役員ランチ」を設けています。ランチにかかった費用は全額会社持ちで、従業員は役員と直接意見交換やキャリア相談をすることができ、役員にとっても現場の声を知る機会となるため、双方にとってwin-winな制度となっています。

 
参照元:福利厚生・制度|株式会社アカツキ

 

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06福利厚生サービスおすすめ4社

この章では福利厚生サービスを提供している4社を紹介します。

Schoo for Business

オンライン学習サービスのSchoo for Businessを福利厚生で導入している企業も多くあります。7,000本以上の授業がオンラインで見放題のため、通勤時間などの隙間時間でスキル習得ができます。またリモートワークなど働き方が多様化している中で、社員の自律が求められています。このような背景を踏まえて、企業として「福利厚生でSchoo for Businessを入れた」ということを社員に向けた自律を促したいというメッセージとして利用している企業もあります。

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Wantedly Perk

Wantedly Perkは、ビジネススキルの研鑽から、プライベートの充実まで、社内の幅広いニーズにフィットする1000以上のサービスを、会社で働くメンバーとそのご家族に特別価格で提供している福利厚生サービスです。Wantedlyを利用している企業の社員であれば利用することができます。

参考:Wantedly Perk

オフィスおかん

オフィスおかんは、オフィスに冷蔵庫を設置しておき、毎月お惣菜が届くサービスです。3名規模から1000名超まで幅広い業界・業種の企業に選ばれており、管理栄養士が監修した惣菜をすべて一律100円で提供しているのが魅力です。

参考:オフィスおかん

OFFICE DE YASAI

OFFICE DE YASAIもオフィスおかんと同様に、オフィスに冷蔵庫を設置することで、新鮮なサラダやフルーツ、無添加や国産食材にこだわった惣菜など、健康的な食事が届き、社員は100円でそれらを購入することができます。

参考:OFFICE DE YASAI

 

07まとめ

福利厚生は、上手に制度化することで、社員の意欲や生産性の向上、優秀な人材の採用、定着といった効果を得られ、会社の顔にもなる素晴らしい制度です。近年は、入社時に福利厚生の内容をより重視する傾向が社会的に強まっていることもあり、企業としてはぜひ取り入れた方が良い制度だといえます。 福利厚生を新たに制定する際は、従業員の属性やライフスタイルに密着することで、より必要とされる制度の形が見えてくるはずです。前述した通り、社員の心を掴むユニークな福利厚生を導入することも、企業ブランディングとして有効な手法です。自社にあった魅力的な福利厚生を充実させ、従業員の働きやすい環境作りを整えましょう。

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