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経営理念とは?メリットや具体的な作り方を企業事例とともに解説

公開日:2021/07/20
更新日:2021/08/13
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経営理念とは?メリットや具体的な作り方を企業事例とともに解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

短いながらも深い意味が込められた経営理念は、「経営の神様」として知られる松島幸之助もその必要性を説くなど、事業経営の根本として欠かすことができません。本記事では、経営理念の定義や掲げることのメリット、具体的な作り方を企業事例とともに解説します。

 

経営理念とは?企業理念との違い

事業を経営する際に基本とされる経営理念ですが、企業理念など混同されやすい言葉も数多くあります。初めに、経営理念の定義について解説します。

経営理念とは経営の基本となる考えや価値観を言葉にしたもの

経営理念とは、経営の基本となる考え方や価値観を言葉で表したものです。そこには、創業者や経営者の思いが込められていることが多く、企業経営や事業活動を進める際の判断基準が指し示されます。 また、経営理念は従業員にとって行動の判断基準となる考え方、さらには顧客に向けた約束事も含まれています。経営理念は、社内だけでなく社外にも向けたメッセージとなり、社会環境や時代の流れに合わせて方向性を決めていきます。

企業理念との違いは「変化」のしやすさ

経営理念と混同されやすい言葉に「企業理念」があります。企業理念は、社会における企業としての在り方を明文化したもので、そこには創業時から受け継がれた考えや思いが含まれています。企業理念は、基本的に企業としての不変の真理が示されていると考えることができます。 それに対して、経営理念は社会情勢や時代に合わせて「変化」させることが可能です。また、経営者が変わる際に、企業の在り方としての企業理念はそのままにしつつ、経営方針に合わせて経営理念を変える場合もあります。

企業によって捉え方が異なる場合がある

企業理念の要素として「ミッション・ビジョン・バリュー」などの言葉が用いられますが、これらを切り離して、ミッションやバリューを経営理念と捉える企業もあります。また、経営上の方針として「社是」「社訓」などを掲げる企業もありますが、これらを経営理念や企業理念と同じように捉えている場合があります。

 

「経営の神様」松下幸之助から学ぶ経営理念の必要性

「経営の神様」として知られているパナソニックの創業者・末下幸之助は、自著「実践経営哲学」の中で、経営理念の必要性について説いています。ここでは、学べる2つのポイントについて解説します。

経営理念は事業経営の根本

松下幸之助は自著「実践経営哲学」の中で、経営理念は事業経営の基本であることを以下のように説いています。 「事業経営においては、たとえば技術力も大事、販売力も大事、資金力も大事、また人も大事といったように大切なものは個々にはいろいろあるが、いちばん根本になるのは、正しい経営理念である。」 自社の存在意義や経営の目的に関する基本的な考えが根底にあるからこそ、技術力や販売力、資金力や人が活かされることが説明されています。
参考:松下幸之助『実践経営哲学』(PHP文庫)より

正しい経営理念が力強い経営に繋がる

また、正しい経営理念が力強い経営に繋がることを以下のように説いています。 「一つの経営理念というものを明確にもった結果、私自身、それ以前に比べて非常に信念的に強固なものができてきた。そして従業員に対しても、また得意先に対しても、言うべきことを言い、なすべきことをなすという力強い経営ができるようになった。」 経営理念は経営者のみならず、従業員や顧客までを巻き込んで、力強い経営に繋がることが示されています。松下氏自身も、経営理念を明確にしてから力強い経営ができるようになり、本人が驚くほど事業は急速に発展したと述べています。

 

経営理念を掲げることのメリット

経営理念を掲げることにより、大きく以下の4つのメリットをもたらすことができます。

経営の判断基準になる

経営理念は経営の判断基準になります。新事業の立ち上げなど、企業として重要な決定を行う際に、経営理念はひとつの判断基準となります。経営陣の意見が分かれた場合も、経営理念を軸に話し合い、ひとつの結論へまとめることが可能になるでしょう。 さらに、決定を従業員に伝える際も、経営理念を共通言語とすることで、受け入れられやすくなると考えられます。こうして、議論や説明にかける時間を短縮することにも繋がります。

企業の方向性を示し従業員の意識を統一できる

経営理念を掲げることで、企業の方向性を示して従業員の意識を統一することができます。携わっている業務に関しても、経営理念とすり合わせることで、何のために行っているのか、どのような態度で取り組むべきかを理解しやすくなります。 特に、テレワークの導入などで、顔を合わせて仕事をする機会が減少する中でも、経営理念が軸となり、同じ理解、同じ思いで業務に取り組むことが可能になります。

従業員のモチベーション向上に繋がる

経営理念を掲げることが、従業員のモチベーション向上に繋がることもあります。経営理念には、社会における企業の役割や、顧客にもたらす益についての思いが込められていることが多く、それに共感する従業員は、携わる業務に誇りを持つようになるでしょう。 意欲をもって作業に取り組む従業員が増えると、チーム全体のパフォーマンスも向上し、生産性アップ、顧客満足度アップなど企業全体の成果にも繋がります。

企業のブランドイメージに繋がる

経営理念を掲げることで、企業のブランドイメージに繋げることも可能です。経営理念は、企業の公式サイトやパンフレットなどで社内外に発信されます。求職者の多くは企業の経営理念に注目し、感動または共感できる企業にエントリーする傾向にあります。 また、経営理念に共感した他社が取引に応じてきたり、ブランドイメージの向上により売上がアップしたりする可能性も考えられます。こうして、経営理念を掲げることが、企業のブランドイメージを作り、人材確保または顧客獲得にも繋がるのです。

 

経営理念の具体的な作り方

ここでは、経営理念の具体的な作り方を5つの段階に分けて解説します。

実現させたいことを書き出す

まず、実現させたいことを書き出すことから始めます。企業として、経営者として、将来実現したいことがあれば、何でも思ったまま書き出します。どのようなことで一番を目指すのか、社会に対してどのように貢献したいのか、理想とする従業員の形を書き出すこともできます。

絶対にやりたくないことを書き出す

次に、企業または経営者として、絶対にやりたくないことも書き出します。やりたくないことと実現させたいことが相反する場合や、上手くリンクする場合もあります。両方を書き出すことで、本当に実現させたいのかが確認できることもあるので、思いのままに本音を書き出すようにしましょう。

社会的意義や企業の置かれた状況を分析する

実現させたいことと絶対にやりたくなことのリストを、社会的意義や企業の置かれた状況とすり合わせます。共通するものを項目に分けて、優先順位を付けるようにしましょう。企業の強みや弱みとリンクさせながら考えることがポイントです。また、社会にどう役立つかも考えると、アイディアがだんだんと整理されていくでしょう。

キーワードを選び原案を作成する

整理されたリストを参考に、キーワードをいくつか考えて選びます。そして、キーワードをもとに原案を作成します。候補となる複数の原案を作って、後でゆっくりと選ぶこともできます。ただし、原案を作り過ぎると、かえって選ぶのが大変になるので注意が必要です。

納得がいくまで作り直す

原案ができたら、時間かけて考えて、納得がいくまで作り直します。経営理念として相応しい内容か、自社らしさが出ているか、従業員や外部にも伝わりやすい内容かなど、じっくりと確認します。「これだ!」というものが決まったら、社内報などで発表し、従業員に浸透するよう努めましょう。

 

有名企業の経営理念を紹介

最後に、有名企業3社の経営理念を紹介します。有名企業の経営理念を参考にしつつ、自社にぴったりの経営理念を作ることで、事業経営を正しい方向へ導くことになるでしょう。

創業者の思いを拠り所とする「パナソニック株式会社」

パナソニック株式会社は、創業者である松下幸之助の定めた綱領を、経営理念の根幹としています。 綱領 産業人たるの本分に徹し社会生活の改善と向上を図り 世界文化の進展に寄与せんことを期す 信条 向上発展は各員の和親協力を得るに非ざれば得難し 各員至誠を旨とし一致団結社務に服すること 私たちの遵奉すべき精神 産業報国の精神、公明正大の精神、和親一致の精神、力闘向上の精神、 礼節謙譲の精神、順応同化の精神、感謝報恩の精神 ブランドスローガンである「A Better Life, A Better World」は、綱領を現代風にアレンジして、端的に表現したものです。綱領を前面に押し出すことで、創業者の思いを拠り所にしていることが表れています。
参考:ブランドスローガン・経営理念

社会における存在意義を言葉にした「キリンホールディングス株式会社」

キリンホールディングス株式会社は、社会における存在意義を言葉にして、「グループ経営理念:ミッション」としています。 キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、 「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します コーポレートスローガンである「よろこびがつなぐ世界へ」を目指すキーワードとして「食と健康」に注目し、モノづくりの技術により高い品質を追求する姿勢が示されています。
参考:https://www.kirinholdings.co.jp/company/philosophy/

創業の精神と社是を組み入れた「グンゼ株式会社」

グンゼ株式会社は、「創業の精神」と「社是」を組み合わせて、経営理念としています。

  • 私たちは「人間尊重」「優良品の生産」「共存共栄」という創業の精神を経糸(たていと)に、「社是」の実践を通じて、社会からの期待に誠意をもって柔軟に応えることを緯糸(よこいと)として、社会に貢献してまいります。
  • 創業の精神 人間尊重と優良品の生産を基礎として、 社会をめぐるすべての関係者との共存共栄をはかる
  • 社是  1. 優良品の提供に徹し社会に貢献する 
  •  1. 誠意をつくし信頼の輪をひろげる
  •  
  • 1. 若さと創意をいかし世界の一流をめざす

衣料品メーカーならではの発想で、創業の精神を「経糸」、社是を「緯糸」として、社会の中での在り方を示しています。
参考:経営理念

 

まとめ

経営理念の定義や重要性、掲げることのメリットや具体的な作り方についてまとめました。強い組織には、立派で正しい経営理念が掲げられています。経営理念を通して経営陣から、従業員または社外に向けて、企業が目指す経営の形を示すことができます。 経営理念が感動や共感を呼び、人材確保や顧客獲得に繋がることにもなることから、経営理念の策定または見直しを検討してみると良いでしょう。

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