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ブラザーシスター制度とは?メリットや導入している企業事例を紹介

公開日:2021/08/26
更新日:2021/09/09
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ブラザーシスター制度とは?メリットや導入している企業事例を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

ブラザーシスター制度は、早期離職の防止策として昨今注目を集めていますが、どのようなメリットおよびデメリット、また、実施における課題があるのでしょうか。本記事では、ブラザーシスター制度の定義を改めて確認するとともに、導入フローや実際の企業事例をみていきます。

 

ブラザーシスター制度とは

ブラザーシスター制度とは、新入社員一人ひとりに先輩社員が指導役として、仕事の取り組み方や考え方を指導する制度です。また、この制度では、業務上の指導だけでなく、社会生活全般に関する不安や悩みもフォローの対象となっています。先輩社員を「ブラザー」もしくは「シスター」と見立てることから、ブラザーシスター制度と呼称されます。

OJT制度との違い

OJT制度とブラザーシスター制度との違いは、対象となる先輩社員の年齢と、先輩社員の業務内容にあります。ブラザーシスター制度は、先輩社員と新入社員の年齢が近くなるように設定しますが、OJT制度では年齢差は意識されないことがほとんどです。また、ブラザーシスター制度においては業務上の指導にとどまらず、幅広い悩みや不安の相談に乗るものです。しかし、OJT制度においては、業務上の指導のみが一般的です。

メンター制度との違い

メンター制度は、対象の新入社員と先輩社員は別の部署であることが一般的で、先輩社員の業務内容はメンタル面のサポートが中心となります。そのため、ブラザーシスター制度では、同じ部署の先輩社員が指導に当たる点と、業務上の指導も行う点において、ブラザーシスター制度とメンター制度は異なっているのです。

 

ブラザーシスター制度を導入するメリットとは

昨今、若年層の早期離職問題は顕在化しており、ブラザーシスター制度を早期離職防止策として取り入れている企業は増えてきています。また、ブラザーシスター制度には早期離職防止だけではなく、制度の対象となる社員を育成するものとして、注目を集めているのです。ブラザーシスター制度を導入することによって、どのようなメリットが期待できるのでしょうか。

新入社員の業務の習熟度が向上する

入社したばかりの新入社員は、業務内容を覚えることに精一杯で、わからないことがあっても上司には相談しにくいと感じることがあるでしょう。 ブラザーシスター制度では、先輩社員が一人ひとり新入社員の指導につくため、丁寧な指導とアドバイスを実施できると期待されます。また、新入社員はわからないことがあった際に先輩社員に相談すればよいと明確にわかるため、質問を躊躇せずに投げかけられると考えられます。結果として、新入社員の業務に対する習熟度が向上し、いち早く会社の戦力として主体的に業務を行えるようになるはずです。

新入社員のエンゲージメントが向上する

ブラザーシスター制度を通して、先輩社員は業務上の指導だけではなく、社会生活に関わる幅広い悩みや不安の相談に乗るため、新入社員との間に深い信頼関係が構築される可能性があります。その結果、新入社員は自社に対して帰属意識やエンゲージメントを抱くようになり、仕事に対するモチベーションや成長意欲が高まると期待できます。

先輩社員に問題解決能力やマネジメントスキルが身につく

先輩社員は新入社員が問題や悩みに直面している際に、有益なアドバイスを与えられるような問題解決能力が強化されます。また、新入社員への指導を通して、マネジメントの経験を積むことができるため、マネジメントスキルの体得を期待できるのです。

新入社員の早期離職を防止する

独立行政法人労働政策研究・研修機構が平成29年に公表した調査結果によると、新入社員の早期離職の原因は多岐にわたります。なかでも「人間関係がよくなかったため」「仕事がうまくいかず自信を失ったため」という職場環境や日々の業務が密接に関連している原因が2割から3割に及びます。 ブラザーシスター制度では、制度をうまく活用できれば先輩社員と新入社員の間に信頼関係や深い人間関係を構築できる可能性があります。また、新入社員が仕事に慣れてひとり立ちできるように、マンツーマンで指導を行うため、新入社員が仕事に対して自信を持てるようになると期待できるのです。したがって、ブラザーシスター制度の活用によって、新入社員の早期離職原因の発生を抑止できれば、早期離職の防止につながると考えられます。
参考:「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成|独立行政法人 労働政策研究・研修機構」

 

ブラザーシスター制度の課題とデメリットとは

ここまで、ブラザーシスター制度のメリットを紹介してきましたが、先輩社員の負担や制度がうまく運用されないことによる懸念事項も存在します。ブラザーシスター制度の導入にはどのような課題とデメリットがあるのか、また課題解決のための対策にはどのようなものがあるのか、みていきます。

先輩社員の負担が増加する

ブラザーシスター制度で指導役となる先輩社員は、通常業務に加えて新入社員の指導やフォローを行うため、先輩社員の負担が増加するおそれがあります。したがって、企業側は、先輩社員の通常業務の負担を軽減したり、指導経験の浅さをフォローしたりなど、対策を講じることが求められます。

先輩社員の指導力の差によって不公平感が生まれる

ブラザーシスター制度で指導にあたる先輩社員は、指導経験が浅いため、指導力は個々人のポテンシャルや適性に左右される可能性が高いです。先輩社員の間に指導力の差がある場合、新入社員同士で不公平感が生まれるおそれが懸念されます。指導力の差を解消するために、企業は先輩社員に対して指導力の研修を行うことで、ある程度能力を均一にするのが望ましいといえます。

信頼関係が構築できないと制度の運用が厳しくなる

ブラザーシスター制度はうまく運用できれば、新入社員と先輩社員の間に信頼関係が構築されますが、構築できなければ制度が機能しなくなってしまいます。お互いに信頼する気持ちや理解し合う気持ちがなければ、新入社員が業務に対してやる気を出さず、先輩社員も指導の意欲を低下させるおそれがあるのです。この対策としては、先輩社員の意識やマネジメントの心構えを学ぶ場を設けることで、新入社員と信頼関係を構築できるように企業がサポートする方法が有効です。

 

ブラザーシスター制度の導入フローとは

ブラザーシスター制度を導入する際には、制度の目的や運用方法を明確にしたうえで制度を運用することや、定期的なアフターフォローが必要となります。ここでは、ブラザーシスター制度を導入する際の主なフローを紹介しますので、自社に制度を取り入れることをイメージしながらみていきましょう。

制度の目的とKPIを策定する

まずは、ブラザーシスター制度を導入する目的を明確にして、目的達成可否を判断する指標であるKPIを策定します。仮に、制度の導入目的が「新入社員の早期離職防止」であれば、KPIは「新入社員の早期離職率」と設定するのがよいでしょう。

制度の運用方法や対象期間を計画立てる

次に、制度における先輩社員の指導内容の範囲や指導方法など、制度の具体的な運用方法を計画立てます。このときには、制度の運用期間も併せて設定するのが望ましいです。先輩社員に指導を一任するのではなく、企業側で指導の範囲や内容を定めることが求められます。

ブラザーシスターとなる社員を選定する

ブラザーシスターとなる社員の選定方法は、先輩社員の適性や能力を考慮した選抜、または立候補で募る方法などが考えられます。先に設定した、ブラザーシスター制度の目的に応じて、適切な選定方法を取り入れましょう。選定方法が確定されたのち、ブラザーシスターの対象社員を選定します。

ブラザーシスター制度を周知する

ブラザーシスター制度の詳細な内容が確定したあとは、対象となる先輩社員だけではなく、全社員に対して制度を周知することが大切です。全社員に制度の趣旨や注意点を周知することで、先輩社員は周囲からのサポートやフォローを得やすくなり、制度の運用が円滑に行われると期待されます。

定期的に進捗状況を確認してフォローを行う

ブラザーシスター制度の運用開始後は、新入社員と先輩社員の双方に対して、定期的な状況の確認やフォローが必要となります。新入社員に対しては、業務上のスキルの定着や業務内容の理解度を確認し、目標となる段階に達していない場合には対策を講じると良いでしょう。また、先輩社員に対してはレポートや報告書提出を課す、あるいは面談を行うなどして、新入社員との間に何か問題が生じていないかを把握するようにしてください。

 

ブラザーシスター制度を導入している企業事例

ブラザーシスター制度は、既にさまざまな企業で取り入れられており、各企業によって制度の具体的な運用方法は異なります。ここでは、ブラザーシスター制度を導入している企業が、どのような目的の下、どのような方法と内容で制度を運用しているのか紹介していきます。

アサヒビール株式会社

アサヒビール株式会社では、入社から4か月間、公募で集まった先輩社員が指導役となり、業務のサポートやビジネスマナーの教育、メンタルケアを行っています。同社では数十年前からブラザーシスター制度を取り入れているため、新入社員の指導やフォローに関するノウハウや実績が蓄積されています。また、新入社員の自立を促す研修を取り入れることで、先輩社員と新入社員の双方が成長できる制度の運用を行っている好例です。
参考:「社員が活き活きと働き、能力を伸ばしていける環境づくりに努力|アサヒビール株式会社」

三井住友海上火災保険株式会社

三井住友海上火災保険株式会社では、職場での人材育成支援対策として「ファミリー制度」を取り入れています。この制度は、新入社員一人ひとりに育成担当者であるファーストブラザー・ファーストシスターがつき、指導やフォローを行うものです。また、育成担当者だけでなく、職場の全員で「新入社員を成長させよう」という高い意識を共有し、日々コミュニケーションを活発に行っている点が特徴です。
参考:「人材育成|三井住友海上火災保険株式会社」

トヨタユナイテッド静岡株式会社

トヨタユナイテッド静岡株式会社では、入社1年目から3年目までの社員に1人ずつ指導役となるブラザーシスターがつく制度を導入済みです。同社では、3年間もの長い間、先輩社員のフォローがしっかりあるため、新入社員は安心して業務に取り組むことができます。また、「コミュニケーションノート」を通して、新入社員と先輩社員が交流を図ることが信頼関係の構築に寄与しています。
参考:「採用情報|トヨタユナイテッド静岡株式会社」

 

まとめ

ブラザーシスター制度は、早期離職の防止や新入社員の習熟度向上など、さまざまなメリットをもたらす一方で、成果が思うように挙げられるかどうかは、先輩の指導能力や信頼関係の構築に左右されるものです。ブラザーシスター制度を自社に導入する際には、制度の課題点をカバーする策を取り入れたうえで、定期的にフォローと見直しをしていきましょう。

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