公開日:2020/05/12
更新日:2024/06/04

中小企業の人材育成の現状と課題は?効果的な施策についても解説

中小企業の人材育成の現状と課題は?効果的な施策についても解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

人材育成はどの企業にとっても重要な問題です。特に従業員数が大手企業に比べて少ない中小企業にとっては、従業員一人ひとりの働きが業績への影響が大きいだけでなく、大手企業に対抗するためには、人材育成がより重要になってきます。 中小企業で働く人の中には、人材育成に頭を抱えている方は少なくないと思われます。 この記事では、中小企業の人材育成における現状と直面している課題を提示し、それらの課題に対する解決策や、改善事例を紹介します。

 

01中小企業における人材育成の実態

結論から言うと、人材育成の環境構築の面において大手企業と中小企業には大きな乖離があります。 ここでは、多くの中小企業において人材育成の実態について説明します。

人材育成を経営課題と捉えている企業は多い

人材育成を経営課題と捉えている企業の割合

経済産業省が平成29年に発表した「中小企業の経営人材の育成に関する実態調査」によると、調査対象となった2000社の中小企業のうち、約60%が「人材の確保・定着・育成」が課題だと捉えていることがわかりました。 昨今では、一つの企業に定年まで勤めるのではなく、転職をして自分に合った企業を探すような流れが若手世代を中心に一般的になりつつあります。 雇用の流動性が高まっているということは、一から業務内容やビジネススキルを指導する必要性が出てくるため、人材に関する課題を解決したいと考えている企業が多いと考えられます。

そもそも人材育成を行っていない中小企業は多い

人材育成を行っていない中小企業の割合

先ほどの「中小企業の経営人材の育成に関する実態調査」では、中小企業の人材育成のプログラムに関する実施状況も調査しており、中小企業の58.6%が「特段の人材育成は行っていない」と回答していることもわかっています。 この結果は、中小企業が人材育成への取り組み意識が低いとも言えるかもしれませんが、教育のための予算が捻出できなかったりするなど、様々な経営課題が複雑に絡んでいることにより引き起こされているとも考えられます。

 

02中小企業が抱える人材育成における課題

“中小企業が抱える人材育成における課題

商工中金が2022年に実施した調査によると、中小企業が人材育成に関して感じている課題として、「時間的余裕がない」が最も多く44.8%という結果となっています。

次いで、育成プログラムの策定や担当者の確保が続いており、総じて人手不足によって時間も工数も確保できないという課題が浮かび上がってきます。

▶︎参考:商工中金|中小企業の人材育成の状況について

1.指導するための時間・人材がない

従業員数が大手企業に比べて少ない中小企業では、従業員一人あたりに割り振られている業務量が多く、研修・教育するための時間を確保できないケースが考えられます。 また、しっかりと指導・教育ができる従業員が社内にいないという企業も少なくないのではないでしょうか。 そういった場合には、実際の業務を通じて学んでもらうOJTの実施が一般的ではありますが、担当する上司や先輩社員によって教え方が異なるため、複数の従業員に同質の教育ができないという問題が発生しています。

2.人材育成を行うノウハウがない

従業員が少ない中小企業ではしっかりと研修を受けた後に業務に取り組むというよりも、実際に業務を行うなかで自分で学んでいくことが多いのではないでしょうか。 人材育成に関するノウハウがないと、物事を体系的に教えることができなかったり、どのような研修方法が効果的なのがわからず、非効率な選択肢を採ってしまいかねません。 そういった不確実性要素が強い場合には、なかなか本格的な人材育成に乗り出しづらくなってしまうのではないでしょうか。

3.人材育成のための予算を出せない

中小企業の中には財務基盤が弱かったり、経営難に陥っているために人材育成のために費用を捻出することが難しいことが挙げられます。 また、特に経営的に不調ではなくとも、外部研修などの教育コストが高いために、人材育成を行うことが億劫になっているのではないでしょうか。 自社で研修会場を持っていない場合、外部の会場を確保するためには1日あたり数十万円が必要です。また、外部から講師を招待する場合にも数万円~数十万、著名人などの有名講師を招待する場合には100万円以上を要することになるため、1回研修を行うにしても莫大な金額になってしまいます。

 

03中小企業が取り組んでいる人材育成の施策

“中小企業が取り組んでいる人材育成の施策

商工中金が2022年に実施した調査によると、中小企業が取り組んでいる人材育成の施策は「OJT」が最も多く77.9%という結果となっています。

次いで、社内研修や金銭的支援が続いており、OJTを中心にした人材育成となっていることがわかります。

▶︎参考:商工中金|中小企業の人材育成の状況について

OJT

中小企業の大半が取り組んでいる施策にOJTがあります。OJTとはOn The Job Trainingの略称で、業務を通じた学習・訓練という意味です。

OJTは追加で費用が発生することも、業務外の時間を割く必要もなく、通常業務の中で自然と発生する人材育成施策であるため、OJTを意図的に実施しているという企業は少ないでしょう。

研修(Off-JT)

OJTに次いで、研修も人材育成の施策として挙げられることが多いです。昨今では、アーカイブ型の講座を視聴する形式のオンライン研修も増えてきており、安価で高品質な研修が受けられるようになってきています。

一方で社内で講師を立てて研修を実施している企業も、まだまだ多いのが現状です。ただし、さらに人手不足が深刻化していくと社内で講師を調整するのも難しくなることが予想され、外部ベンダーの活用は避けられなくなってくるでしょう。

金銭的支援

書籍購入や資格取得に対しての金銭的支援を実施している企業も多いです。特に書籍購入制度は導入もしやすく、多くの企業で取り入れられているようです。

また、昨今ではオンライン学習サービスを会社で契約をして、希望する社員にIDを渡すという取り組みを実施している企業も増えてきています。

 

04中小企業が人材育成に活用できる助成金の例

費用面の問題で人材育成を進めることができない、というケースも少なくないと思われます。そういった課題を解消するために、さまざまな助成金が用意されています。ここでは、様々ある助成金について解説します。

キャリアアップ助成金

人材開発のための助成金として、「キャリアアップ助成金」があります。非正規雇用の労働者のキャリア形成を図るため、体系的な人材育成制度を導入する取組みに対しての助成金です。非正規社員の「正社員化」や、非正規社員への人材育成など、厚生労働省が定めた8つのコースに当てはまる企業が受け取ることができます。非正社員の扱いを正社員に近づけ、正社員になれるようにキャリアアップ支援を行っていることが条件となります。

参考:厚生労働省 キャリアアップ助成金

人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、正社員のキャリア形成を図るため、体系的な人材育成制度を導入する取組に対しての助成金です。「キャリアアップ助成金」とは違って、主に正社員のスキルアップ・キャリアアップに対しての取組みを支援しようとする助成金が、この人材開発支援助成金です。教育訓練をする、「訓練関連コース」とキャリアカウンセリングの導入などの制度作りに関する「制度関連コース」の2つがあり、コースによって補助金の額が変わります。

参考:厚生労働省 人材開発支援助成金(特定訓練コース、一般訓練コース、教育訓練休暇等付与コース、特別育成訓練コース、人への投資促進コース、事業展開等リスキリング支援コース)

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、経路計画に基づいて、小事業者の地道な販路開拓などの取組を支援するための補助金です。対象となる経費としては、機械装置費、開発費、広報費など、比較的幅広い経費を補助してもらえる補助金です。補助の上限はおよそ50万円で、補助率は2/3以内と、他の補助金と比べると補助額は少し小さくなってしまいますが、小規模事業者向けの補助金として活用することができます。

参考:小規模事業者持続化補助金(一般型)
 

05企業における人材育成事例一覧

中小企業の人材育成について解説してきましたが、ここでは人材育成に関する企業事例について3社ご紹介します。

株式会社アントレ

2019年に親会社から独立したことで、社員研修の仕組みが一切無い状態となったことがきっかけで、オンライン学習サービスを導入し、社員一人一人の成長に活用されているそうです。活用方法としては、まず初めに上司と部下の社員で面談を行い、学習の到達目標を設定します。そして、社員が目標達成に必要な講座を選択して受講し、学んだこととその講座を受けたことで得られた成果を面談で報告するという形でオンライン学習サービスを活用しています。さらに、半期に一度学んだことを共有する場を設け、社員同士が刺激し合うように成長できる人材育成を行っています。

デジタル・アドバイタイジング・コンソーシアム株式会社

この会社では、元々内製で研修を計画・作成し、人材育成を進めてきましたが、内製の研修と外部の研修を組み合わせた方が効果的であると考え、オンライン学習サービスを導入されました。インターネット広告をメインの事業として行っている会社であるため、どうしても環境の変化が激しく、新しい情報や業界のトレンドに常にキャッチアップしていく必要がるため、日々コンテンツが新しく更新されるオンライン学習サービスを活用し、社員を育成しているそうです。

株式会社小学館集英社プロダクション

この会社では、デジタル人材を育成したいという大きな目標があり、オンライン学習サービスを活用した人材育成を行うことを決めたそうです。デジタル人材として必須のスキルであるwebリテラシーを身につけてもらうためにオンライン学習サービスを活用しています。活用方法としては、会社が推奨する講座を組み合わせてカリキュラムを作成し、受講した社員が社内チャットなどで感想を述べあったり、おすすめの講座を紹介するなどして学びの幅を広げているということです。


 

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06中小企業の人材育成にSchoo for Business

Schoo for Business

Schoo for Businessでは、約8,500本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。階層別研修やDX研修なども実施でき、さらにアセスメント機能も標準で備わっています。また、自律学習の支援ツールとしても活用いただいており、「主体的に学び、成長する人材」の育成を目的にして、ご導入いただくことが多いです。

受講形式 オンライン
(アーカイブ型)
アーカイブ本数 8,500本
※2023年3月時点
研修管理機能 あり
※詳細はお問い合わせください
費用 1ID/1,500円
※ID数によりボリュームディスカウントあり
契約形態 年間契約のみ
※ご契約は20IDからとなっております

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人材育成に関するSchooの講座例

Schooでは8,500本以上の動画をすべて自社で作成します。この章では、人材育成・研修に関するSchooの講座を紹介します。研修担当者の方であれば、10日間限定でSchooの全授業をお試し視聴できるデモアカウントを発行可能ですので、気になるものがあれば、お気軽にお問い合わせください。

社員研修のあるべき姿

この授業では、社員研修の必要性や役割についてインストラクショナルデザイン(ID)を軸に学びます。研修担当者として「何のために社員研修を行うのか」「研修の役割と担当者としての立ち位置」など、研修の根本的な考え方をまず問い直すために、インストラクショナルデザイン(ID)をもとにした研修のあるべき姿について学んでいきましょう。

 
  • 熊本大学教授システム学研究センター 教授

    1959年生まれ。Ph.D.(フロリダ州立大学教授システム学専攻)。ibstpi®フェロー・元理事(2007-2015)、日本教育工学会監事・第8代会長(2017-2021)、教育システム情報学会顧問、日本教育メディア学会理事・第7期会長(2012-2015)、日本医療教授システム学会副代表理事、日本イーラーニングコンソシアム名誉会員など。主著に「学習設計マニュアル(共編著)」、「研修設計マニュアル」、「教材設計マニュアル」、「教育工学を始めよう(共訳・解説)」、「インストラクショナルデザインの原理(共監訳)」、「学習意欲をデザインする(監訳)」、「インストラクショナルデザインとテクノロジ(共監訳)」などがある。

ビジネスパーソンの『学習設計マニュアル』

この授業では、学校教育の勉強とは異なるおとなの「学び方」について学びます。社会に出てからの「学び」は、学校教育での「勉強」とは言葉は似ていますが、まったく異なる行動です。そこで、「学び方」を学ぶことによって、今の自分に適した学習を設計できるように、インストラクショナルデザイン(ID)の研究者である熊本大学・鈴木克明教授からおとなの「学び方」について学んでいきましょう。

 
  • 熊本大学教授システム学研究センター 教授

    1959年生まれ。Ph.D.(フロリダ州立大学教授システム学専攻)。ibstpi®フェロー・元理事(2007-2015)、日本教育工学会監事・第8代会長(2017-2021)、教育システム情報学会顧問、日本教育メディア学会理事・第7期会長(2012-2015)、日本医療教授システム学会副代表理事、日本イーラーニングコンソシアム名誉会員など。主著に「学習設計マニュアル(共編著)」、「研修設計マニュアル」、「教材設計マニュアル」、「教育工学を始めよう(共訳・解説)」、「インストラクショナルデザインの原理(共監訳)」、「学習意欲をデザインする(監訳)」、「インストラクショナルデザインとテクノロジ(共監訳)」などがある。

研修の組み立て方 ‐ 設計・実施・評価

この授業では、研修の設計から実施、評価までの一連の組み立て方について学びます。研修担当者のために研修の設計・実施・評価がデザインできるように、インストラクショナルデザイン(ID)をベースにヒューマンパフォーマンスインプルーブメント(HPI)、プロジェクトマネジメント(PM)の考え方を掛け合わせたビジネスインストラクショナルデザイン(BID)を基に研修の組み立て方について、講師2名のデモンストレーション形式で学んでいきます。

 
  • サンライトヒューマンTDMC株式会社 代表取締役社長

    熊本大学大学院 教授システム学専攻 非常勤講師。製薬業界での営業、トレーニング部門を経て、起業。HPIやIDを軸とした企業内教育のコンサルティングやインストラクショナルデザイナー、インストラクターを育成する資格講座の運営を行っている。IDの実践方法を提供してきた会社は100社、4,000名を超える。 主な著書:『魔法の人材教育(改訂版)』(幻冬舎、2017年)、『ビジネスインストラクショナルデザイン』(中央経済社、2019年)

全講座を無料視聴可能!10日間のデモアカウントを発行する

※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。

導入実績

Schoo導入企業ロゴ

Schoo for Businessは、大企業から中小企業まで幅広い企業にご導入いただいております。利用用途も各社さまざまで、階層別研修やDX研修としての利用もあれば、自律学習としての利用もあり、キャリア開発の目的で導入いただくこともあります。

導入事例も掲載しているので、ご興味のあるものがあれば一読いただけますと幸いです。以下から資料請求いただくことで導入事例集もプレゼントしております。そちらも併せて参考にいただけますと幸いです。

Schooの導入事例集をもらう

 

07まとめ

経済産業省が公開したデータによると、人材育成に課題を感じている中小企業は全体の約60%に上ります。また、中小企業の58.6%が人材育成について特に人材育成を行っていないと回答しており、課題と感じつつも本格的な改善に取り組めていないのが現状です。

多くの中小企業が、「指導するための時間や人材が不足している」・「人材育成に関するノウハウがない」・「人材育成のために捻出する予算がない」などの課題を感じています。そのため、なるべく予算や工数を抑えながら、社員に教育機会を提供するにはアーカイブ型のオンライン研修を活用してみるのも1つの手です。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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