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確証バイアスとは?人事で起こり得る事例や対処法について解説

公開日:2021/08/26
更新日:2021/09/09
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確証バイアスとは?人事で起こり得る事例や対処法について解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

確証バイアスとは、人間が誰しも持っていて避けられない考えの偏りです。誰しもが持っているものですが、気を付けなければ差別や不公平につながってしまいます。特に人事業務において公平性を欠くことは従業員のモチベーションに大きく影響をします。当記事では、確証バイアスの概要やその例、対処法について解説します。

 

確証バイアスとは?

確証バイアスは認知バイアスの一種です。自分が既に持っている先入観や仮説を肯定するために、都合の良い情報ばかりを集める傾向性のことを指します。これは誰しもが持っている心理的傾向です。そもそもバイアスとは思い込みや思想などにより意見が偏っていることです。 アデコグループが行った「人事評価制度に関する意識調査」では「あなたは勤め先の人事評価制度に満足していますか。」という質問に対して、「どちらかというと不満」「不満」と回答した人が62.3%いました。しかし、評価する側に「自分が適切に評価を行えていると思いますか。」という質問では「そう思う」「どちらかというとそう思う」の合計が77.8%です。このように、自分が正しいと思っている行動が他人からはそうは思われていないという認識の差も確証バイアスの影響です。
参考:アデコ株式会社「人事評価制度に関する意識調査」

認知バイアスとは

認知バイアスとは、自分の思い込みや周囲の環境などの要因により非合理的な判断をしてしまう心理現象です。確証バイアスのほかにも、自分に都合の悪い情報を無視する「正常性バイアス」、物事が起きた後に「予測が可能だった」と錯覚してしまう「後知恵バイアス」などがあります。 認知バイアスは、人間なら誰しもが持っています。そのため、認知バイアスは企業のマーケティング活動などに上手く利用されているケースも少なくありません。例えば5,000円と書かれた値札に二重線が引かれ、3,000円となっていたら「お得だ」と考えるでしょう。それは「アンカリング」という認知バイアスです。最初に得た情報によって選択が変わってしまう現象で、本来の値段とは関係なく購買意欲が高まってしまいます。

 

確証バイアスがもたらす影響

確証バイアスは、認知バイアスのなかでも最も普遍的で誰しもが陥る可能性の高いバイアスです。そして人事業務においても確証バイアスに陥りやすいことが考えられるため、注意が必要です。確証バイアスは誰しもが無意識に持っているため、どのような場合に発生しやすいのかを理解し、都度自分の考えを振り返ることが大切です。人事業務における確証バイアスの事例を紹介します。

人事評価で公平性を阻害する

人事担当者は、従業員を評価する際に確証バイアスに陥らないように意識しなければいけません。先入観や思い込み無しに物事を見ることは、非常に困難で誰しもが陥る可能性があります。例えば、体育会系出身の従業員に対して「打たれ強い」「根性がある」などのイメージを持つこともあるでしょう。しかし、実際に業務を行いギャップを感じてしまうと必要以上に評価を下げてしまいます。また、元々高い実績を出していた従業員が成果を出せなくなった時にも「今回はたまたま調子が悪いだけ」と都合良く解釈してしまい、公正な評価を妨げることもあります。

採用面接での弊害

採用面接においても、確証バイアスに陥りやすいとされています。まず第一印象で感じたことを無意識に引きずり、その印象を追従する情報のみを集めてしまう傾向があるためです。例えば、転職理由を答える際に「キャリアアップをしたい」という回答に対して異なる評価を下してしまいます。印象の良い求職者であれば「向上意欲がある」という評価になりますが、印象の悪い求職者には「とって付けたようなありがちな回答だな」などと違う評価をして自分の第一印象を正当化使用とする傾向があります。

ステレオタイプによる誤った評価や対応を導く

日常生活において、ステレオタイプによる誤った評価や対応をしてしまうことは少なくありません。採用活動では、性別や学歴などでステレオタイプに陥ってしまうことはよくあるケースだといえます。「〇〇大学だから優秀だろう」など、採用担当者によってはしっかり適性を加味せず判断してしまうことが懸念されます。

 

確証バイアスを回避する方法

確証バイアスは誰しもが持っており、無意識のうちに陥ってしまっています。そのため、回避することは用意ではありません。しかし、確証バイアスによる影響を少なくすることは可能です。常に確証バイアスに陥っていないかを意識することにより、誤った評価や決断を避けることができます。その方法をご紹介します。

クリティカルシンキングで常に考える

クリティカルシンキングとは批判的思考のことです。自分の感覚に誤りがあることを認めて批判的な反論や疑問を考えます。「自分の意見は本当に正しいのか?」「第三者の視点から考えるとどうなのか?」など客観的に吟味することが大切です。 しかし、確証バイアスにとらわれているとクリティカルシンキングをするという考えにすらたどり着かないこともあります。自分が当たり前だと考えていることや、自分の中での常識を疑うことは困難です。そのため、重要な決断以外でも考える際に疑問を持つ癖を付けておくことが重要です。

第三者の意見を聞く

確証バイアスに陥っている時に自分の考えを変えることは簡単ではありません。そのため、第三者の意見を参照することは非常に重要です。どのような第三者に頼るかは、その状況とは関係無くバイアスを持っていない人を選任するのが良いでしょう。また信頼できる人の意見であれば耳を傾けやすく、自分の考えを見直すきっかけになります。

相手の確証バイアスを認知する

確証バイアスは、自分だけではなく誰しもが持っています。しかし、自分のバイアスにはなかなか気づけません。そのため、相手の確証バイアスを探すことで自分を見つめ直すことは有効です。例えば、採用面接に面接官をもう一名追加して、二対一で面接を行うことなどは有効な方法といえるでしょう。同じ状況で同じ言葉を聞いていたとしても評価は完全には一致しないでしょう。面接のフィードバックを行い、もう一人の面接官の評価とその評価をした理由を聞くことで相手の確証バイアスを認知することができます。その際には自分の考えていることとの差異が明確になるでしょう。相手と比べて初めて確証バイアスに気づくこともあります。

 

人事評価で起こり得るバイアス

人事評価で起こり得るのは確証バイアスだけではありません。様々なバイアスが起こっているといえます。代表的なバイアスをそれぞれご紹介します。

ハロー効果

ハロー効果とは、ある対象を評価するときに目立ちやすい特徴に目を引きつけられ、他の特徴についての評価がゆがめられる現象です。例えば、一流大学の学生に対して、学力だけでなく人格的にも優れていると思い込んでしまうことなどが挙げられます。ハロー効果は採用面接だけでなく、取引や社内でも起きうることでもあるため、客観的な視点を保つには常に意識しておかなければいけません。

寛大化傾向

寛大化傾向は、評価を行う際に全体的に結果が高くになってしまうことを指します。評価者が批評家者の業務内容に精通していない場合や、批評家者から良く思われたいという意識から生まれるものです。反対に全体の評価が低くなってしまうことを「厳格化傾向」と言います。評価者がその業務内容に精通しており、評価者自身を基準にしてしまうことから現れます。寛大化傾向と厳格化傾向は、いずれもビジネスにおける客観的な判断を阻害してしまうケースがあるため、未知の分野で業務を行う際、また専門家として従事する場合のいずれでも意識しなければならないでしょう。

中心化傾向

中心化傾向は、評価結果が両極端を避け標準に集まる傾向です。評価に自信がない場合や部下の能力を的確に把握していない場合などに起こります。また、評価基準が曖昧であることも原因の1つです。批評価者からすると、成果を挙げたのに差がつかないためモチベーションの阻害要因になります。

 

人事評価からバイアスを取り除くための方法とは

上記の通り人事評価にはバイアスがつきものです。確証バイアス以外にもさまざまな考えの偏りがあります。しかし、人事評価では公正であるべきです。どのように対処すべきかその方法をご紹介します。

評価基準を数値化して明確にする

人事評価からバイアスを取り除くためには、組織で「評価基準」を明確にすることが重要です。特に定量評価と定性評価の評価軸をそれぞれ明確にしておく必要があります。事業に直接関わる目標は定量でおこない、それ以外のプロセスや行動面などをどのように定性的に評価するかを明確にしておかなくてはいけません。また、職位や職種によって、定量・定性評価の基準をそれぞれ明確に設ける必要があります。

1人だけで評価を決定しない

人事評価や面接において、1人だけでおこなってしまうと考えが偏ってしまい、バイアスが生じてしまいます。そこで、評価医者を複数人設けるとバイアスを取り除くことが可能です。また、評価者同士で意見を交わして決定することが良いでしょう。評価者が上司と部下の関係であると、どうしても上司の意見が優遇されてしまいます。同じ立場で議論ができる評価者2人以上で議論を交わし決定するといいでしょう。

360度評価を利用する

360度評価とは、複数の様々な立場の関係者が1人の従業員の評価を行います。上司だけでなく同僚や部下、他部署の社員などからも評価される仕組みです。中には、取引先や顧客の声も評価として抽出されることもあります。実際に同じ現場で業務をする人だからこそ気づく点や部下だからこそ気づく点があるでしょう。 しかし、360度評価には評価者の選定や集計など多くの工数が必要になります。また、評価者同士が話あって評価すると結局バイアスがかかってしまう恐れもあります。日ごろから評価者からのデータを集め、かつ評価を共有しないことを約束して取り組むなどのルール設定をすることが必要となるでしょう。

 

まとめ

バイアスは人間誰にでもあるものです。そのなかでも確証バイアスは人の思い込みから発生します。それは根強くその人のなかに根付いておりなかなか取り除けるものではありません。取り除くのではなく、そのバイアスに惑わされないようにバイアスを認識していることが大切です。これを機にご自身の行動や考えを一度見直してみてはいかがでしょうか。

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