公開日:2021/09/10
更新日:2023/03/19

フォーマルラーニングとインフォーマルラーニングの違いや重要性について解説

フォーマルラーニングとインフォーマルラーニングの違いや重要性について解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

職場での学びは、大きくフォーマルラーニングとインフォーマルラーニングの2つに分類することができます。本記事では、フォーマルラーニングとインフォーマルラーニングの違いや重要性、それぞれのメリットとデメリットや活用する際のポイントについて解説します。

 

01フォーマルラーニングとインフォーマルラーニングの違い

企業における学びのスタイルは、フォーマルラーニングとインフォーマルラーニングの2つに分けることができます。まず、それぞれの意味や違いについて解説します。

フォーマルラーニングとは企業主体の公式な学習スタイル

フォーマルラーニングとは、企業が主体になって実施する、公式な学習スタイルのことを指します。代表的なものには、企業が企画する集合研修やセミナー、ワークショップが挙げられるでしょう。また、オンライン形式のeラーニングを、フォーマルラーニングの一環として取り入れる企業も増えています。 フォーマルラーニングでは、経営陣や人事部で企画を行い、計画的に人材教育を進めます。研修内容によっては、外部から専門の講師やインストラクターを招待し、対象となる社員に教育の場を与えます。

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インフォーマルラーニングとは個人主体の非公式な学習スタイル

インフォーマルラーニングとは、個人が主体になって取り組む、非公式な学習スタイルのことです。計画することなく、日常の場で偶発的に発生する学びのことで、具体的には、業務中に分からないことを上司や先輩社員に聞いたり、インターネットで調べて学んだりすることを指します。 オンライン形式で学べるeラーニングは、その利便性の高さから、インフォーマルラーニングにも導入されるようになっています。また、TwitterやFacebookなどSNSを活用して学ぶソーシャルラーニングも、インフォーマルラーニングにあたります。

 

02フォーマルラーニングのメリットとデメリット

ここでは、企業が主体で企画して実施するフォーマルラーニングのメリットとデメリットについて解説します。

企業主体で確実に実施できるメリットがある

フォーマルラーニングのメリットは、企業主体で確実に実施できることです。業務の一環として実施すれば、対象とする社員全員の参加を命じることも可能です。新人研修や階層別研修など、企業として確実にやっておきたい研修も、強制力のあるフォーマルラーニングによる実施が適しています。 また、社会環境の変化や企業のニーズに合わせて必要な時に開催できるのも、フォーマルラーニングのメリットです。経営層と人事部で企業の方向性に合わせた研修を実施して、一体感のある組織作りに繋げることもできるでしょう。また、ビジネス界の著名人や芸能人を含め、人気講師による講演会を企画する企業もあります。

強制参加により受動的になりやすいデメリットがある

フォーマルラーニングのデメリットとして、強制参加により参加者が受動的になりやすいことが挙げられます。社員の要望が考慮されることなく実施されることが多いため、「会社の命令で業務時間内に行われるから」という理由で、意欲的に望まない社員が出てくることも考えられます。 また、講師やインストラクターと受講者の関係が一方的になりやすく、分からないまま研修が進んだり、深い学びに繋がらなかったりするケースも少なくありません。このように、企業がせっかく実施しても、期待しているほどの効果が得られないデメリットもあります。

 

03インフォーマルラーニングのメリットとデメリット

フォーマルラーニングとは異なり、個人主体で非公式に行われるインフォーマルラーニングには、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

能動的な学習で身につきやすいメリットがある

インフォーマルラーニングには、能動的な学習で、学んだことが身につきやすいメリットがあります。社員は自ら「分からないので知りたい」「スキルを身に付けたい」などの理由で、積極的に学習に取り組みます。他者に依存しないため、自身が納得するまで学習を継続できるのもメリットとして挙げられるでしょう。 また、時と場所に縛られることなく、自身のペースで学習に取り組めるメリットもあります。業務に直接関係のない内容でも、自身のキャリアデザインに合わせて挑戦し、新たな可能性を切り開くことにも繋がります。

個人の裁量に任されるため企業がコントロールできないデメリットがある

インフォーマルラーニングのデメリットは、学習内容や学習量が個人の裁量に任されるため、企業がコントロールできないことです。普段から業務量の多い社員の中には、インフォーマルラーニングに取り組むことを苦に感じる人もいるでしょう。 また、自身の得意不得意や興味によって、学習に偏りが生じることも考えられます。社員が社員に期待する学習を必ず進めるとは限らないため、モチベーションを高めるための施策が必要になるでしょう。

 

04「7・2・1の法則」で比較する両者の関係

社内研修などで、企業での学びに関して「7・2・1の法則」が取り上げられることがあります。これは、アメリカの人事コンサルタント会社であるロミンガー社の創設者であるマイケル・ロンバルドとロバート・アイチンガーが、1996年に発表した書籍「Career Architect Development Planner」の中で発表した法則です。この法則に基づいて、フォーマルラーニングとインフォーマルラーニングの関係について解説します。

▶︎参考:レファレンス事例詳細

職場での学びの機会の70%はインフォーマルラーニング

職場での学びの機会を「7・2・1の法則」に当てはめると、70%はインフォーマルラーニングであるとされています。つまり、職場においては、仕事上の経験から学ぶことが非常に多いということです。 これには、仕事でわからないことを上司や同僚に直接聞いて学ぶことや、休憩時間に同僚と意見交換をすること、ベテラン社員の手本に倣うことなどが含まれます。また、顧客とのやり取りや失敗からヒントを得たり、インターネット検索で情報収集することもこれに含まれます。

研修などのフォーマルラーニングが占めるのは10%

職場での学びの機会の20%は「薫陶」で、上司からのフィードバックや顧客、取引先の経営者からの影響などが当てはまります。これは内容によってインフォーマルラーニングとフォーマルラーニングの両方に当てはめられるでしょう。 そしてこの法則では、研修などのフォーマルラーニングが占める割合は10%であるとされています。10%の捉え方は人にもよりますが、1年間で2,000時間働くとして、40時間の研修を受けたとしても2%ですから、決して割合が低いわけではありません。

重要なのは両者のバランス

「7・2・1の法則」は、仕事上の経験、薫陶、研修の3つがバランスよく組み合わさることで、人材育成に繋がることを示すものです。日常の仕事や上司の言葉を通して多くの学びが得られますが、日常を離れて研修により学習し気づくことも大切です。重要なのは、フォーマルラーニングとインフォーマルラーニングをバランスよく取り入れて、両者のメリットを十分に享受することだと結論できます。

 

05フォーマルラーニングと併せてインフォーマルラーニングを促進させる方法

フォーマルラーニングは、企業が主体となって実施できますが、インフォーマルラーニングは個人の裁量に任されます。そこで、社員がインフォーマルラーニングの機会をしっかりと捉えるよう促す必要があります。ここでは、フォーマルラーニングと併せてインフォーマルラーニングを促進させる方法を解説します。

現場での学びの機会を作る

インフォーマルラーニングを促進させる方法として、現場での学びの機会を作ることが挙げられます。具体的には、仕事での経験を積ませるために、新しい企画を考えたり、自ら課題を探して取り組むよう促すことができるでしょう。実際にやってみて、成功や失敗から多くの学びが得られると期待できます。 また、ベテラン社員と組ませて業務への取り組み方を観察してもらったり、ジョブローテーションで担当以外の業務に挑戦することも、スキルの開発に繋がると考えられます。

社員同士の情報共有の場を作る

インフォーマルラーニングを促進させるために、社員同士の情報共有の場を作ることもできます。例えば、掲示板や社内ポータルなど、誰もがアクセスできて意見が言いやすいオープンコミュニケーションの導入を検討できるでしょう。誰もが発言できて意見交換が活発な職場では、偶発的な学びや発見が得られる可能性が高くなります。 また、社内イベントを企画して、部署内外の交流を活発にすることもできるでしょう。楽しみながらコミュニケーションを図るうちに、意図していない学びが得られることもあります。

ジャストインタイム学習の場を作る

インフォーマルラーニングは、ジャストインタイム学習の場を作ることで促進させることもできます。例えば、社内FAQツールを導入して、社内でよくある質問の答えがすぐに得られるようにできます。また、ビデオライブラリーを導入して、必要な資料や情報が得られるようにすると、社員は分からないことを放置せず、自ら意欲的に学習するようになることが期待できます。

外部のeラーニングサービスを活用する

オンライン形式で学習するeラーニングは、フォーマルラーニングの一環として利用されることがありますが、その利便性から、インフォーマルラーニングを提供するツールとして活用することも可能です。 例えば、外部のeラーニングサービスを導入して、社員一人ひとりが与えられたIDを使って自由に学べるようにできます。eラーニングは場所や時間に縛られることなく、スキマ時間を活用した学習もできるため、インフォーマルラーニングを促進させるのに理想的なツールとなり得ます。


 

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05フォーマルラーニングにおすすめのSchooビジネスプラン

Schooビジネスプランでは約8,500本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schooビジネスプランの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。

1.研修と自己啓発を両方行うことができる

Schooビジネスプランは社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。しかし、Schooの約8,500本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。

2.自発的に学ぶ人材を育成できる

上記でも説明したように、Schooでは約8,500本もの動画を用意している上に、毎日新しいトピックに関する動画が配信されるため、研修に加えて自ら学び、成長する人材の育成が可能です。近年の社会のグローバル化やテクノロジーの進化などにより、企業を取り巻く環境が刻々と変化しています。それに伴い、社員の業務内容や求められるスキルも早いスパンで変化しています。このような予測のつかない時代の中で会社の競争力を維持するためには、社員一人一人が自発的に学び、成長させ続けることができる環境、いわば「学び続ける組織」になることが必要です。

Schooビジネスプランでは、体系的な社員研修だけでなく、自己啓発を通じて自発的に学び、成長できる人材を育成することが可能です。ここではSchooで提供している研修動画の一部をご紹介します。

チームワークの教科書

この授業は、自らの起業を通して部下のやる気を引き出し、組織を伸ばしながら業績を好転させた経験を持つ早川さんをお招きして、やる気ゼロのメンバーでも心を動かし行動を変え、信頼関係を築き上げるリーダーシップについて実体験を解説いただきながら学んで行きます。

 
  • 株式会社AHGS代表取締役/グローバル起業家

    最終学歴は中卒。15歳から社会人として働き始め、22歳で東証一部上場企業に入社し、27歳で子会社の代表に就任。その後、英語力ゼロで海を渡り30歳でセブ島にて自己資本で起業。立上げ当初は部下のやる気を全く引き出すことができずに赤字続き。半年後には全財産を失うが、リーダーシップとマネージメントの型を一から学びなおした結果、組織を伸ばし業績が好転。現在は250名を超えるスタッフを抱えるベンチャー企業へと急拡大。 日本とセブとオーストラリアの3ヶ国で「英語学校」「日本語学校」「IT開発」「コールセンター」などのサービスを展開する。 また、講演家としても全国で活動中で、2020年2月には東京都庁にて400人を超える聴衆に講演を行う。

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これだけは押さえたい社会人マナー

コミュニケーションを取る上での心構えとマナーから学んでいきましょう。 当たり前に行っている挨拶や敬語ですが、きちんと基礎を押さえられているでしょうか。 実践パートではみなさんも是非動画を見ながら一緒にお試しください。

 
  • コミュニケーションアドバイザー/大学講師

    大学講師、コミュニケーションアドバイザー。大手出版社で営業、編集経験を経て、2000年から大学で敬語、面接、マナー、コミュニケーション、就職講座の講師を担当。国際基督教大学、日本大学芸術学部、明治学院大学、東洋大学、上智大学、東北医科薬科大学など、全国の大学生に楽しくて分かりやすい熱血講義を展開中。 また、社会人研修やコミュニケーション講師として【オーダーメイドの伝え方】をアドバイス。 実務教育学会所属。イノベーションコンテストでビジネス企画賞を受賞。著書に10万部突破ベストセラー『さすがと言われる話し方・聞き方のビジネスマナー』、『敬語すらすらBOOK』など90冊。 近著に『大学生からはじめる社会人基礎トレーニング』、『きちんと伝える全技術』がある。またTBSテレビ『クイズ日本語王』『マツコの知らない世界』『王様のブランチ』、フジテレビ『ノンストップ』、テレビ朝日『SMAPがんばります』など多くのテレビ番組にも出演。

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グローバルリーダーたちが実践している交渉術

本授業は『世界のグローバルリーダーが使いこなす交渉の秘訣』をもとに、仕事が有利に進む交渉術について学んでいきます。欧米型の交渉術をはじめ、世界で活躍するリーダーたちの事例も交えながら、さまざまな場で活用できる交渉スキルを身に付けます。

 
  • ㈱ユニバーサル・エデュケーション代表取締役

    株式会社ユニバーサルエデュケーション代表取締役。一般社団法人スマートインクルージョン推進機構代表理事。本業はビジネス英会話講師。AllAboutビジネス英会話ガイド。英語発音矯正では25年、延べ8000人の指導実績を持つ。BBT:ビジネス・ブレークスルー大学(大前研一学長)グローバル経営学科専任講師。専門はグローバル教育と日本学。企業でのグローバル人材育成において読書は必須の素養となると痛感。この春、「知の巨人」に学ぶ読書ポータルサイト「グローバル読書術羅針盤-LIBERA」を立ち上げる。「知識はあなたを自由にする」を合言葉に読書推進の活動に努めている。著書に「世界基準のビジネス英会話」他多数。

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3.受講者の学習状況を把握し、人材育成に役立てることができる

Schooビジネスプランには学習管理機能が備わっているため、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、受講者がどんな内容の講座をどれくらいの長さ見ていたのかも把握することができるため、社員のキャリアプランの傾向を掴むことも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

管理画面の使い方2

管理画面では受講者それぞれの総受講時間を管理者が確認できるようになっており、いつ見たのか、いくつの講座を見たのか、どのくらいの時間見たのか、ということが一目でわかるようになっています。

管理画面の使い方1

さらに、受講履歴からは受講者がどのような分野の動画を頻繁に見ているかが簡単にわかるようになっており、受講者の興味のある分野を可視化することが可能です。これにより、社員がどのようなキャリアプランを持っているのかを把握できるだけでなく、社員のモチベーションを高めながら人材育成するためのヒントを得ることができます。

さらに、社員に自己啓発を目的として受講してもらっている場合、社員がどのような内容の授業を受講する傾向があるのかを把握できるため、社員のキャリアプランを把握することができます。

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07まとめ

フォーマルラーニングとインフォーマルラーニングの違いや重要性、両者のメリット、デメリットについてまとめました。企業における学びのスタイルに違いがあるものの、両者のバランスを取ることで、効果的な人材育成に繋げることができます。社員が学びの機会をしっかりと捉えられるよう、企業としてもさまざまな取り組みに挑戦することができるでしょう。

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働き方に関する制度改善を多数行ってこられた株式会社クロスリバー 代表取締役 越川慎司氏をお招きし、「残業削減ではない方法で働き方改革を行い、社員の自発性と意欲を著しく向上させ、離職率を低下させるための自律学習の制度設計」について語っていただいたウェビナーのアーカイブです。同社の調査・分析内容と自律学習の制度設計を深堀ります。

  • 登壇者:越川 慎司様
    株式会社クロスリバー 代表取締役

    ITベンチャーの起業などを経て2005年に米マイクロソフト本社に入社。業務執行役員としてパワポなどの責任者を経て独立。全メンバーが週休3日・リモートワーク・複業の株式会社クロスリバーを2017年に創業し、815社17万人の働き方と成果を調査・分析。各社の人事評価上位5%の行動をまとめた書籍『トップ5%社員の習慣』は国内外で出版されベストセラーに。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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