公開日:2021/09/09
更新日:2022/07/15

ダイアローグとは?実践方法や効果を高めるポイントを解説

ダイアローグとは?実践方法や効果を高めるポイントを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

ダイアローグは、相互理解を深めてチームワークを高める役割が重要視されて、近年ビジネスにおいて注目を集めている概念のひとつです。本記事では、ダイアローグの定義を解説するとともに、導入のメリットや実践方法の具体例、効果を高めるポイントについて紹介しています。

 

01ダイアローグとは

ダイアローグの直訳は対話・対談ですが、ビジネスにおいては、単なる情報交換にとどまりません。「相互理解を深めて、互いに共感や意識および行動の変化を引き出す創造的なコミュニケーション」という意味で用いられます。

ディスカッションとの違い

ディスカッションは、設定したテーマに対する最終的な判断を下すために、参加者同士が意見や論を交わして、最有力な説を選ぶ目的があります。 一方、ダイアローグにおいて、最終的にひとつの意見にたどり着くことや、互いの意見に優劣をつけることは目的ではありません。ダイアローグの一番の目的は、対話を通して、お互いの立場や価値観を理解して、行動やものの考え方を変えるきっかけを作り出すことにあるのです。

ダイアローグが注目を集める背景

ダイアローグが注目を集める背景には、人材や働き方のダイバーシティが潜んでいます。近年、人材が有する価値観や考え方は多様化を極めており、希望する働き方に応じて、勤務時間や勤務形態は個々人で異なっています。 このような状況において、企業の生産性を高めるためには、多様化した人材が相互理解を果たし、ひとつの方向を向いて業務を行うことが重要と考えられたのです。 また、メールやSNSなどのツールを通して簡単に情報交換ができるようになり、直に対話を行う大切さが見失われていることも、ダイアローグが注目を集める要因のひとつです。ダイアローグを通じて対話の大切さを再認識することで、従業員同士のコミュニケーションが活発になり、協力して業務を行う姿勢と風土が育まれると期待されます。

 

02ダイアローグを導入するメリットとは

ダイアローグを導入すると、チームワークの強化や新たな価値観の発見など、さまざまなメリットがもたらされる可能性があります。ここでは、ダイアローグ導入によって期待できるメリットを詳しくみていきます。ダイアローグの活用は、従業員と企業の双方にとって、うれしい効果をもたらすはずです。

相互理解と自己理解が深まる

ダイアローグでは、対話を通してお互いの価値観や考え方を知れるため、深い相互理解を得られます。相互理解が進むことで、業務において協力する姿勢や気持ちが育まれるうえに、気遣いや思いやりが生まれて、職場の雰囲気を良好にする可能性があるのです。また、自分の意見を改めて言葉に出したり、相手と自分の考え方を比較して相違点を探ったりするなかで、自分の内面に関する新たな気づきを得ることもあるでしょう。このように、ダイアローグは、対話相手の価値観を理解するだけでなく、自分自身の内面を見つめ直すきっかけとなるため、自己理解が深まるといえます。

新たな価値観やビジョンを発見できる

ダイアローグにおいては、参加者全員が平等に自らの意見を発言するため、従来の価値観や既存の考え方に捉われない、斬新で画期的な意見が生まれる可能性があります。その結果、ダイアローグの参加者は、対話を行わなければ知り得なかった、新たな価値観やビジョンを発見できるのです。新たな価値観を得ることは、ものの見方や思考様式において視野を広げるきっかけとなり、これまでにないアイデアの創造につながるといえます。

チームの結束感と団結力が高まる

ダイアローグでは、参加者全員が発言を行って、話し合いに平等に関わることが実現されます。その結果、メンバーには連帯感や目的意識が生まれるため、チームの結束間と団結力の高まりを期待できます。チームワークの強化によって、業務やプロジェクトにおける協力意識が育まれて、業務パフォーマンスや企業全体の生産性の向上につながる可能性があるのです。

 

03ダイアローグの実践方法とは

ここまで、ダイアローグ導入のメリットをみてきましたが、ここからはダイアローグを実践する方法の具体例を紹介していきます。ダイアローグは、対話を通じた相互理解を目的としていますが、具体的にはどのような方法を対話のなかに取り入れていけばよいのでしょうか。

対話前にアイスブレイクを行う

ダイアローグの最も重要なのは、「参加者全員が平等に発言する」ことですが、対話を行う前にアイスブレイクを行って、発言しやすい空気を作り出すようにしてください。あまり深い話はせず、普段通りで当たり障りのない雑談やアイスブレイクゲームを行うのがおすすめです。 アイスブレイクにふさわしい話題としては、天気や地域にまつわる話が挙げられます。また、アイスブレイクゲームのお題は、後だしじゃんけんやジェスチャーゲーム、心理テストなど、簡単な内容がおすすめです。

参加者全員に発言の機会を与える

アイスブレイクを通じて、発言しやすい空気が出来上がったあとは、本題の対話に入ります。対話では、司会役が全員に話を振るようにして、参加者全員に発言の機会を与えます。 また、参加者が他の人の意見を聞くときには、発言者の年齢や役職による先入観を持たず平等に、好奇心を持って内容を理解するようにしてください。誰の、どのような意見であっても、決して否定したり遮ったりせず、最後まで真摯に聞いて受け止めることが重要です。

他の意見に問いかけを行って話を広げる

他の参加者が発した意見に対して、「なぜそう考えるのか」「具体例を知りたい」などの問いかけを行い、話に広がりを持たせるようにしましょう。対話において問答を繰り返すことで、意見の背景に潜む価値観や考え方が徐々に明らかになるため、より深い相互理解を得られます。 また、問いかけを受けた人が回答を考える過程で、自分自身の内面や価値観について見つめなおすことになるため、その人自身の自己理解の深まりも期待できます。

仮説に対する意見を出し合い検証を行う

発言に対する問答の繰り返しを経て話が深まったところで、意見に関する仮説を立て、参加者全員で意見を出し合って検証を行います。 仮説検証において、参加者それぞれが内省を行うと、自分自身の価値観の変化、新たな発想に気づける可能性が高まります。また、参加者全員がひとつの意見について話し合うことで、チームの結束や団結が強まるうえに、思い描くビジョンの統一が実現するはずです。

 

04ダイアローグの効果を高めるポイントとは

ダイアローグを実施するうえでは、話し手および聞き手双方の姿勢や心構えにおいて、気をつけるべきポイントがあります。ここでは、ダイアローグの実施目的である、「相互理解を深める」ことの効果を高めるために、注意したいポイントを4つ紹介します。

参加者が主体的に発言を行う

ダイアローグでは全員の平等な発言が求められますが、司会役が参加者に対して無理に発言を強いてはいけません。参加者の主体的な意見でなければ、本人の価値観を引き出すことができず、話が深まらないおそれが懸念されます。司会役は、あくまで発言しやすい空気づくりに徹するように心掛けて、参加者の主体性を尊重してください。

アイメッセージを意識する

他人の意見を否定したり、断定的な口調で話したりしないためには、アイ(わたし)を主語にするアイメッセージの意識がおすすめです。「わたしはこう思う」「わたしは~してほしい」などがアイメッセージの一例です。伝える言葉の最初に、「わたし」を付けるようにすることで、発言全体がきつくならず柔らかな雰囲気になる効果があります。 アイメッセージの反対はウィーメッセージで、これは「わたしたち(ウィー)」を主語にする話し方です。「わたしたちはその意見をおかしいと思う」などウィーメッセージを使用すると、相手は攻撃されている気分になって、場の雰囲気が悪くなるおそれが懸念されます。 ダイアローグでの発言時には、アイメッセージを意識して、相手の意見の否定や断定的な口調を行わないように心がけてください。


 

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05まとめ

ダイアローグの活用で、相互理解とチームワークの強化が進むだけでなく、参加者個人の自己理解や新たな価値観の発見につながります。その結果、新規事業の開拓や既存業務の改善が実現して、生産性と企業利益の向上がもたらされると期待できます。 多様化が進む現代だからこそ、SNSに頼ることなく対面でのダイアローグを実践し、従業員の結束を強めていきましょう。

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