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デリバラブルとは?人事部の役割と目指す方向性について解説

公開日:2021/09/09
更新日:2021/09/10
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デリバラブルとは?人事部の役割と目指す方向性について解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

「デリバラブル」という言葉をご存知でしょうか。デリバラブルとは、人材マネジメント分野において、個人や組織が誰かの役に立つこととして、近年新たに生まれた言葉です。一体どのような事柄なのか、人材マネジメントにおけるデリバラブルの捉え方や育成のポイントについて解説します。

 

デリバラブルとは

「デリバラブル」とは、提供する・届けるといった意味の「delivery」と、できるを意味する「able」を掛け合わせた造語であり、「提供価値」を意味します。 行動をとるだけでなく、自分の行動により相手や社会へ何をもたらすことができたのか、何を提供できたのか、ということを考える視点のことを、デリバラブルな考え方といいます。 デリバラブル志向の人材マネジメントは、個々の活動よりも、人事部全体として果たすべき役割や提供すべき価値は何かという観点から、マネジメントや理想とするべき人事部門のあり方を構想するのが特徴です。

ドゥアブルとの違いとは

「ドゥアブル」とは、デリバラブルとは対極にある位置付けの概念で、「やろうと思えば実際にできること」を意味するものです。 仕事のあり方や存在意義について考える際、なにを行えるのか、に重きを置くのがドゥアブルで、なにをもたらすことができるか、という視点で考えるのがデリバラブルです。例えば、あなたの仕事は何ですか?と問われたとき、それぞれ次のように答えるのが特徴です。 ドゥアブルは「営業です」「商品企画を担当しています」と答えます。 一方、デリバラブルは「顧客が本当に求める価値を提供する営業をしています」「お客様により良い未来をもたらす商品を企画する仕事をしています」などと答えます。 このように、何ができるかという行為の内容ではなく、行為の結果、誰に何をもたらすことができるのかという回答をするのが、デリバラブルです。

人事におけるデリバラブルの意味とは

人事としての業務でいえば、セミナーや研修の企画・運営、採用活動といった毎年決められた業務をそつなくこなすことはドゥアブルに該当し、業務達成に必要な行動を正しただけ、という見解になります。 これをデリバラブルの視点で置き換えると「研修や採用は、一人ひとりの成長機会のヒントを提供し、会社に事業貢献する人や組織を増やしている」というような考え方ができます。 業務内容自体に変化はなくとも、その仕事を遂行する際に、どのような思いや考えを持って取り組むかで、起こすべき行動や業務への意識が大きく変わってきます。

 

人事部との役割とは

デリバラブルの概念を提起した、ミシガン大学のデイビッド・ウルリッチ教授は、「デリバラブルの視点をもった人間を育成するには、人事部が果たす役割が非常に重要となってくる」と説明しています。 実際にデリバラブルな視点を養うために、人事部がやるべき仕事とはどのにようなものがあるのでしょうか。デリバラブルのメリットに触れる前に、まずは企業における人事部の役割について今一度整理しておきましょう。

人事制度に基づいて人材を管理する

企業を形成する「人・物・金・情報」の中で、一番の基幹となる「人材」を管理するのが、人事部最大の役割です。人事部は、社員の採用から退職までのビジネスライフサイクルに関わる、いわば親のような役割を担っています。 自社の人事制度に基づいて社内の人材を適正に管理し、組織の活性化を促します。反対に言えば、自社の従業員のスキルや性格を把握できていなければ、人材管理もうまくいきません。大企業であればあるほど抱える従業員も多いため、日頃から従業員と積極的にコミュニケーションを取ることをおすすめします。

従業員代表として従業員への支援を行う

人事部は、企業のバックオフィスの要であり、従業員が働きやすい環境を整えることが役目です。そのため、時には従業員代表として、労務状況の改善や、人材育成の方法について経営層に提言する機会も出てきます。 このように日頃から従業員へのサポートを行うことで、社員もストレスを抱えることなく、業務を遂行できるようになる可能性大です。「これはこの従業員の仕事だから」と突き放すのではなく、ときには支援する立場にまわることをおすすめします。

経営戦略達成に向けて人事や組織面からサポートする

掲げられた経営戦略目標の達成には、人事や組織の力が必要不可欠です。いくら良い戦略、戦術を立てても、それを実行する戦力がないと戦略の実現は叶いません。戦力が十分に力を発揮する環境を整備することも、重要な人事の仕事です。

組織風土改革を進める

より良い組織作りを行なうためには、時代に合った組織風土の改革が必要不可欠です。組織目標の達成に向けた行動や規範を従業員一人ひとりが理解、共有しているかを確認しましょう。また、メンバー同士の意思疎通がスムーズにできているかどうかについても気を配るようにしてください。現場の声がトップ層や組織全体に届いているかを確認し、風通しの良い職場を目指しましょう。

 

人事業務をデリバラブルで考えるメリットとは

人材業務をデリバラブルで積極的に取り組めるようになると、企業に多くの好影響がもたらされます。ここからは、企業がデリバラブルな考えを持つ人材を育成することで得られる具体的なメリットについて、詳しく解説します。

組織の活性化や生産性が上がる

デリバラブルは、仕事を通じて何らかの価値をもたらし提供価値を考える思考であるため、自分の仕事に対する誇りややりがいの醸成を促します。担当業務に誇りを持ちながら仕事に邁進できることで、業務効率の向上が期待され、組織活性化や生産性アップに繋がります。

人材の定着率向上につながる

従業員は事業成長にとって大切な経営資産です。多額のコストを投資し、せっかく採用した人材も、早々に退職されてしまっては費用が無駄となってしまいます。 デリバラブルな考えを持てるようになると、自分は組織内でどのような役割を全うすべきなのか、自己理解が深まり、与えられた業務への責任感や充実感が得られます。その結果、満足度や会社に対するエンゲージメントが向上し、退職者の減少につながるため、人材の定着率向上を図ることが可能になります。

経営戦略に密接に関係した戦略人事が実現できる

デリバラブルな考え方を持つようになると、欠員補充のために人材を採用するのではなく、欠員補充のために採用する人材が会社にとってどのような成果をもたらすのか、配置配属によってどのような成果をもたらしたのかという視点で物事を判断できるようになります。これにより、経営戦略と密接に関係した戦略人事が実現可能です。

将来を見据えた人材の育成を行える

デリバラブルは物事の取組みの背景を考える思考です。背景を探ることで、物事の本質やその行動の目的を改めて深く理解できるようになり、日々の業務が作業から志事へと変化します。 社員全員がデリバラブルな視点を持つことができると、組織一丸となって目標到達に向けた意欲的な仕事への取り組みが行えるようになるため、中長期的な将来を見据えた人材の育成にもデリバラブルは役立つのです。

 

デリバラブルな人材を育成する方法

デリバラブルの考え方を固定化させるには、社内研修などを通じて繰り返し学び続けること必要です。しかし、実際にどのような手法を用いて教育を行えばよいのかわからない、といった方も少なくないでしょう。 ここからは、デリバラブルな人材を育成するための具体的な施策についてご紹介します。

スキルマップを作成する

スキルマップとは、従業員の年次や役職において身につけるべきスキルや能力、知識などを、時系列に一覧表でまとめたものです。これを作成するすることで、体系的な教育制度が容易に構築できるようになるため、効率的に人材育成に取り組めるようになります。 年次・役職ごとに求められる異なるスキルも明確になるため、今どの従業員がどの段階にいるかなど、人事評価面でも活用することができます。

役職に合わせた研修を実施する

デリバラブルな人材の育成は、役職の階層ごとに合わせた研修を用意します。現在、どの立場におり、どのような業務を担当しているかによって、習得すべきスキルが異なってくるためです。 新入社員向け、中級社員向け、管理職向けといった形で研修内容を分け、それぞれに合わせた内容を盛り込むといいでしょう。

コミュニケーションスキルを磨く場を設ける

ビジネスシーンでは、報告・連絡・相談をはじめとした、社内外の人間との円滑なコミュニケーションが欠かせません。 研修を通じて、相手のより良い関係性を築くためのコミュニケーションのポイントを押さえながら、実践の場面を増やしていくことで、コミュニケーションスキルはどんどん磨かれ、デリバラブルの考え方にも結び付いていくでしょう。

フィードバックをして自信を持ってもらう

人材育成を行う際は、教育だけでなく定期的なアフターフォローを行い、積極的なフィードバックにより自信を持ってもらうことが、非常に大切となってきます。従業員が掲げた目標の管理を、評価制度や教育制度と結び付け、向上心を保ちながら成長できるよう工夫を凝らしましょう。

 

まとめ

今回は、デリバラブルの概要や、育成の肝となる人事部の役割、具体的なサポート方法について詳しくご紹介してきました。これからの人材マネジメントはどのような方向に向かうのか、その牽引役を担う人事部はどうあるべきか、その問いに答えるための一つの視点として、デリバラブルの考え方は今後ますます注目を集めることになるでしょう。 ぜひ、本記事を参考にデリバラブルな視点を持つ社員を育成し、戦略人事を実現させるための足掛かりにしてください。

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