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ペタゴジーとは?企業の成人学習に効果的な方法を紹介

公開日:2021/09/09
更新日:2021/09/10
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ペタゴジーとは?企業の成人学習に効果的な方法を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

本記事では、企業の学習に効果的とされているアンドラゴジ―の概要や、ペタゴジーとの違いについてご紹介致します。教育担当者をはじめ、人材教育に力を入れたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

ペタゴジーとは

「ペダゴジー」とは、ギリシャ語で子どもを意味するpaidと、指導を意味するagogus の合成語で、子どもを指導する教育学のことを意味します。 「子どもを対象に物事を教える」というのが最大の特徴で、他者依存的な教育体系となります。 現在の日本で主流となっている、教室で教科書を広げて受け身的に教師の講義を聞くという姿勢はペタゴジーの典型と言えます。これでは学習者が主体的に学ぶ姿勢がいつまで経っても養われないのではないかと懸念する声があります。

アンドロゴジーとは

ペタゴジーの反対語として生まれたのが「アンドラゴジー」です。ギリシャ語の大人を意味するanerと、指導を意味するagogusを組み合わせた造語で、成人の学習を援助する教授法を意味しています。 物事を受動的に学ぶペタゴジーとは異なり、アンドラゴジーは能動的に学ぶことができます。教わることで習得する子どもに対し、大人は教え込まれなくても一人で自ら物事を習得していきます。 そのため、研究と探求によって習得することができる、子どもに対する教育と区別して考えられているのです。そんなアンドラゴジーは、近年企業でもより効果的な人材教育の方法として注目を集めています。

 

5要素におけるペタゴジーとアンドラゴジーの違い

アンドラゴジーは、大きく要約すると「成人学習」となりますが、「自発的」「経験ベース」「動機の違い」「問題解決目的」といった特徴をもっています。下記にて、それぞれの要素の詳細と、ペタゴジーとアンドラゴジ―の違いについて、見ていきましょう。

自己概念

自己概念とは、「自分がどんな人間であるか?」という問いかけに対して、自身が持っている考えのことを指します。成長につれて自然と「自分のことは自分で管理できる」という概念が強まっていくと考えられており、その速度や内容や人によって異なります。 成人の場合、教育者が一方的に情報を発信するだけの教育や、教育者が作り上げたものをただ受けるだけの教育では、学習者の持つ「自分のことは自分で管理できる」という自己概念との間に抵抗感を生む可能性があります。それもアンドラゴジーの場合は、学習者が主導だということを認識してもらえるように教育設計をしていく必要があります。 一方で子供の場合は、「自分のことは自分で管理できる」という自己概念が弱く、より依存的な学習者を前提に置いています。そのため、ペタゴジーでは受動的な学習が一般的となってしまうのです。

学習者の経験

生きた年数が長ければ長いほど、それと比例して人生の経験値は大きくなっていきます。そのためアンドラゴジーでは、それぞれが獲得してきた経験があることを前提に置き、それらを利用することで学習をより効果的にできるよう、さまざまな工夫がなされています。 一方でペタゴジーの場合は、それぞれが持つ経験の量が少ないため、経験の活用にはあまり価値がないとされています。学習の中で活用するよりも、学習のプロセスでえ築き上げるものとして捉えるのが一般的です。

レディネス

レディネスとは、「何かを学習する際に必要となる条件や、心身の準備、環境などが整っており、学習の準備ができている状態」を表す言葉です。 アンドラゴジーのレディネスでは、社会的な役割、つまり職業や役職、職位にフォーカスして学習者の課題を捉えることがポイントです。 例えば、管理職に昇進した人には、「マネジメントを基本から学ぶ」という課題に対し、新たに管理職に昇進した人たちのグループをつくります。こうすることで、アンドレゴジーにおけるレディネスを生むことができます。 一方でペタゴジーの場合は、年齢やカリキュラムにフォーカスするところがポイントです。心身の成長は個人によって多少の差がありますが、年齢によってある程度同じ成長度のグループを構成できすることができます。

学習の志向性

志向性とは、「なんのために学習するのか」という、学習の目的に関する観点です。 大人は学んだ知識を活用、応用したい、または、直近の課題の解決に利用したい、といった理由から学習の方向性を決定します。そのため、アンドラゴジーでは学習者の目的をしっかりと捉え、そこから逆算して学習を設計するようになります。ここでは理論的なものだけでなく、現場で活用できる、課題の解決に役立つ具体的な内容を伝えられるか否かが重要なポイントとなるのです。 反対に、子どもの学びは将来のために学ぶことが目的となりがちです。教科にもよりますが、実際の生活での活用は、学習の目的にあまり含まれていません。

学習への動機づけ

アンドラゴジーでは、「成人の学習者は、外発的動機よりも内発的動機に基づいている」という前提を置いています。 内発的動機付けとは、興味・関心・趣向・願望といった人の内側にあるものによる動機付けのことを意味します。反対の外発的動機付けとは、お金や報酬、罰則、叱責といったアメとムチによる動機を意味する言葉です。 成人学習者は、この内発的動機によって学習に参加することが多いとされています。反対にペタゴジーは、「テストでいい点を取って親にほめられる」ことや、「先生や親に叱られない」ことといった、外発的動機から学習に参加することが多いといわれています。

 

ペタゴジーよりもアンドラゴジーが企業で求められる背景

現在、企業での人材教育にはペタゴジーよりもアンドラゴジーによる教育が求められています。ここからは、アンドラゴジーによる指導法を行うことで得られるメリットを踏まえながら、アンドラゴジーが企業で求めれらる背景について触れていきます。

課題解決力が身につく

能動的な教育法であるアンドラゴジーでは、与えられた課題の答えを自分たちで考え、自分たちだけで導き出す能力が求められます。その過程で、論理的な仮説立てや、検証力を鍛えることができるため、より高度な問題解決力を身につけられます。

アンドラゴジーは受講者が自信をつけやすい

大人は、自信や自尊心を高めつつ、仕事で必要とされるスキルのコンピテンシーを獲得する方法を好みます。アンドラゴジーでは、学習者自らかわ学習計画を立て、主体的対話的で深い学びができるため、受講生が自信をつけやすくなるのです。

実践的な知識・スキルを身につけられる

自分の考えを述べるなどの能動的なアクションを行うことで、知識の定着率が向上し、一般的な座学の研修を導入するよりも学習の効果を高めることができます。また、実践的な知識、スキルを磨くことで、業務を早く覚えることができ、人材の早期戦力化を実現できます。

 

企業の研修をペタゴジー型にしないためには

どれだけ知識を与えられても、実務でその知識を活用して実績を上げることができなければ、その作業は意味をなしません。ここでは、企業の研修をペタゴジー型にしないための具体的な方法についてご紹介します。

ファシリテーターは講師ではなくガイドに徹する

社員に研修を受けさせる際には、ファシリテーターは答えを持っている「先生」ではなく、思考の方向性を指し示す「ガイド」でなければいけません。問いを投げかけていくことで、参加者である社員が内発的な動機から学びに向かうことができるようになるためです。 そのため、研修を開催する際にはファシリテーターは一方的に答えを教えることがないようにしましょう。質問を受けたとしても即座に返すのではなく、ヒントを与えつつ、従業員自身で一度答えを出してもらうようにしてください。そして最後は受講者全体で話し合って、答えを導き出せるようにしましょう。

座学一辺倒のプログラムを避ける

研修内容を、座学一辺倒のプログラムにしてしまうと、どこか現実感がないものです。研修内容が腹落ちしないといった感想に陥りやすく、研修の効果を実感することができません。 ケーススタディやシミュレーション演習などを積極的に取り入れることで、学びに対する意欲や、向上心を高められ、学習効果を実感できるようになります。自分も意見を発しなければならないとわかれば、受講者の集中力も高まるはずです。

従業員の内発的動機付けを促す

従業員の得意分野や興味によって内発的動機づけが促されると、高い集中力が発揮され、質の高い行動を自ら積極的に継続できるようになります。特に社員の強みや適性に合わせた自己学習やSD(自己啓発)の促進をするといいでしょう。こうして多くの従業員が主体的に研修に参加できるようになれば、管理監督者の負担も軽減できます。

集合研修でもグループごとに別々の課題を与える

グループワークを実施することで、チームと協議しながら課題を解決していく手法を身につけることができます。 ほとんどの仕事は自分一人で済むわけではなく、他人と協力し合いながら進めます。チームとして考えをまとめ、それぞれの役割を正しく理解しながらスキルを発揮していくためには、グループワークを通じたロールプレイングの実施が有効です。

OJTを積極的に取り入れる

ペタゴジー型にしないためには、受動的な学びの機会だけでなく、OJTやグループワークなど実戦の場面も織り交ぜることが重要です。研修は形式上、どうしてもインプットの場に偏りがちです。社員も受動的な姿勢に導きやすいため、実践の場を取り入れることがペタゴジー型にしないためには有効といえるでしょう。

 

まとめ

大人の学びのアンドラゴジーは、学びの先にある結果や実践を重視する、自己決定的なアプローチです。 アンドラゴジーを念頭におくことなく指導方法を設計すると、他者依存的な人材を育てることになってしまいます。そのためアンドラゴジーは学習プログラムを設計する際の指針として、意識しておくことが重要です。 ぜひ、研修やセミナーなど、社員向けの学習を設計する際は、本記事を参考にアンドラゴジーを活用してみてはいかがでしょうか。

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