ハインリッヒの法則とは?その実例や活用方法について解説する

公開日:2021/12/02
更新日:2022/05/27
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ハインリッヒの法則とは?その実例や活用方法について解説する | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

企業においてミスやトラブルを未然に防ぐ活動は、絶えず行い続けるテーマです。本記事では重大なトラブルを未然に防ぐハインリッヒの法則について、その定義や活用方法について解説しています。ハインリッヒの法則は、ビジネス用語として利用されることも多いため正しい意味を理解し活用していくことで、ミスやトラブルが重大になる前に防ぐ方法を確立していきましょう。

 

01ハインリッヒの法則とは

ハインリッヒの法則には、一つの定義があります。

「1件の重大事故が起こった背景には、軽微で済んだ29件の事故、そして事故寸前の300件の異常が隠れている」 出典:「厚生労働省 職場のあんぜんサイト」

ハインリッヒの法則とは、1920年代にアメリカのハーバード・ウィリアム・ハインリッヒが提唱した重大事故に関する法則のことです。この定義により、「1:29:300」の法則とも呼ばれ、ビジネスにおけるさまざまなシーンで活用される概念となっています。

類似用語との違い|バードの法則

ハインリッヒの法則と類似している用語にバードの法則があります。 アメリカの21業種、約175万件のデータ分析から導き出された法則で「1:10:30:600」という比率が定義されています。考え方は、1件の重大事故の背景には、10件の軽傷事故、30件の物損事故、そして600件のニアミスが存在するという考え方で、ハインリッヒの法則とは比率の差がありますが基本的な概念は同一になります。

 

02ハインリッヒの法則で大切な観点ヒヤリ・ハットとは

ハインリッヒの法則で重要視されるのは、重大な事故の背後にある数多くの事故寸前の軽微な異常です。日本では、この軽微な異常のことを「ヒヤリ・ハット」と呼んでおり、ヒヤリ・ハット活動などとして洗い出し、対策を講じる考え方を持っています。ヒヤリ・ハットとは、仕事中の「ヒヤリ」としたことや「ハッ」としたことを意味しており、危ないことが起こったものの、事故や災害に至らなかった出来事のを指します。ハインリッヒは、このヒヤリ・ハットを無くすことこそが重要だと提唱しています。

ヒヤリ・ハットの事例|事務職

事務職におけるヒヤリ・ハットの事例には「倉庫にある高い位置にある荷物を落としそうになった」「データの入力間違いに気が付かず処理を進めていた」などがあります。 このように、日常の業務において危険を伴うもの、処理のミスによりお客様や自社にご迷惑をお掛けする可能性のあるトラブルもヒヤリ・ハットの対象になります。結果として、外部に出てしまっていれば重要なトラブルになっていたことを予測できることは多々あります。

ヒヤリ・ハットの事例|営業職

営業職におけるヒヤリ・ハットの事例には「営業車両を運転中に交通事故を起こしそうになった」「納品日を誤っており納品が遅れそうになった」などの事例があります。 このように、事務職と同じように危険を伴うものから、処理のミスによりお客様にご迷惑をお掛けしてしまう可能性があることが起きる可能性は日常で沢山あります。また、自社においても仕入件数の誤りにより不良在庫を大量に掛かる可能性があるなど、転記ミスなどの小さなミスから大きな問題になる可能性はいたるところにあると考えられます。

ヒヤリ・ハットの事例|製造業

ヒヤリ・ハットが最も進んでいるのが製造業です。具体的な例としては、「積んでいた貨物がにくずれしそうになった」「危険物の持ち込みが行われた」などがあります。 このように、危険を伴うことを中心に多くのヒヤリ・ハットが生じる可能性があります。作業現場においては特に、危険を伴うヒヤリ・ハットが中心となります。気を緩めて作業をすることで、大きな事故になる可能性が高いため、積極的なヒヤリ・ハット活動が促進されています。

 

03ハインリッヒの法則を活用するメリット

次に、ハインリッヒの法則を活用するメリットについて解説していきます。どのような職種や業種においてもハインリッヒの法則を用いることは有効です。では、活用することでどのようなメリットをもたらすのでしょうか。ここでご紹介するメリットを理解し、自社におけるメリットを整理していきましょう。

トラブルを防ぐための社員意識の強化

ハインリッヒの法則を活用するためには、日常においてヒヤリ・ハットの導入を体系だてて行うことが有効です。ヒヤリ・ハットを活用することで、トラブルを防ぐ意識付けを行い、日常で起きるヒヤリを抑制することにつなげていくことができます。トラブルを発生させない意識が強まる事が最もトラブル抑制に効果的な施策です。ヒヤリ・ハットを通して有効な施策を社内に展開していきましょう。

迅速なクレーム対応による顧客満足度の向上

日常でヒヤリ・ハットを行っておくことは、そのヒヤリに対して予め予防策を講じることや対応方法のルール化、明文化を行うことにつながります。万が一、顧客からのクレームが生じた場合でも、こうしたルールが定義されていることで迅速な対応を行うことができます。結果として、顧客に対してはスムーズな対応による顧客満足度の向上につなげることもできるメリットがあります。

意見の吸い上げによるビジネスチャンスの獲得

ヒヤリ・ハットによる意見の洗い出しは、トラブルを未然に防ぐだけではなく、対応策の構築や新しいアイデアの創出に繋がります。トラブルを発生させない仕組み作り、システムの導入などは、新しいサービスとして展開することもできる場合があり、ビジネスチャンスを獲得するきっかけになることも可能です。全が新しいビジネスにつながる可能性があると言い切ることではなく、新たな仕組み作りのチャンスでもあると理解しましょう。

 

04ハインリッヒの法則活用方法

次にハインリッヒの法則を活用する方法について解説していきます。重大なトラブルを未然に防ぐためのハインリッヒの法則については、さまざまな視点で活用可能です。ここでは、主な活用方法について解説していきます。

インターネットを活用した戦略の立案

ヒヤリ・ハットなどを通じて生じた課題の形成は、同業他社でも持つ課題である場合が多く、解決策は他者でも取り組みを行っている場合があります。こうした情報を収集していくだけではなく、インターネットを利用し情報収集を行うことも未然に防ぐ方法としては有効です。現在は、さまざまな情報をインターネットを通じて得ることが可能です。その中で、自社においてどの方法が有効であるのか、対策を講じる戦略を立案することができます。また、自社の取り組みをインターネトを通して発信することで、同業者への情報発信の役割を担うことも可能にです。

クレーム対応や業務マニュアルへの活用

ヒヤリ・ハットで上がった事例は、クレーム対応に活用することができます。それだけではなく、対応手順などを業務マニュアルに記載することで、同様の事例が起きた場合にスムーズな対応をすることや、人材の育成にも役立てることができます。業務マニュアルに記載しておくことで、トラブルを未然に防ぐことやチェックリストなどを作成しトラブルを回避するなど利用できるシーンは多岐に渡ります。

OJTによる社員育成での活用

ヒヤリ・ハットの事例は、社員育成にも活用できます。OJTを通して、ヒヤリ・ハットの事例を体験させるなどを通じ、よりリアル感のある気付きを得ることも可能です。より社員育成に役立てる場合には、OFF-JTで想定される解決策などを議論し、OJTで実際に体験させるなど組み合わせた研修を通すことが最適です。

 

05ハインリッヒの法則の導入方法

ハインリッヒの法則を導入する方法について解説します。自社にハインリッヒの法則を導入するために必要な観点を整理し、実際に導入する際の参考にしていきましょう。実際には、1つの方法ではなくご紹介している3つの方法を組み合わせ体系だった導入を行っていきましょう。

ヒヤリ・ハットに関する社員育成の実施

導入については、ハインリッヒの法則、ヒヤリ・ハットについての理解を促す社員教育の実施が必要です。どのような効果があるのか、なぜ導入するのかやその考え方について社員教育の場を通して、理解を促します。また、ケーススタディなどを通じて日常で発生しやすいヒヤリ・ハットや過去に経験したヒヤリ・ハットの洗い出しなどを行うことも有効な方法です。

事例を用いた勉強会の実施

導入前の研修だけはなく、導入後も定期的な勉強会の開催を行います。実際に集まった事例を基に、同じような場面ではどのような対応を行うことが良いのかや、未然に防ぐ方法などをディスカッションし、どうようにヒヤリ・ハットが生じない工夫を行います。繰り返しがあるテーマがある場合には、根本的な抑制には対する解決策に関しての勉強会などを通し、抑制に努めることも有効です。

実施に伴うグランドルールの作成

ヒヤリ・ハットなどを行う際には、どのようなフォーマットで、どう意見を収集するかなどのグランドルールを作成する必要があります。どういったサイクルで意見をまとめ勉強会などを行うのか、誰が内容を精査し対応策を検討していくかなどの運用ルールも一緒に取り決めていき、できるだけ同じヒヤリ・ハットが生じない工夫を行っていきます。こうした運用も繰り返し行う必要がありますが、集まった意見や対応策については社内で周知し、抑制を促す活動も重要です。


 

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06まとめ

本記事では、ハインリッヒの法則とヒヤリ・ハットについて解説しています。どのような職種や業種でも、ヒヤリ・ハットの対象となる事象はあります。もともとは製造業を中心として広がった考え方です。しかし、顧客に多大な迷惑をかける、重大なトラブルになることを抑制するためにも、自社の各部門でヒヤリ・ハットを活用していきましょう。

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