セキュリティ人材の育成方法とは?必要なスキルまで解説

セキュリティ人材の育成方法とは?必要なスキルまで解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

サイバー脅威の高度化・複雑化が進む現代において、セキュリティ人材の育成は企業の喫緊の課題です。本記事では、セキュリティ人材に求められる技術、マネジメント、倫理観、ビジネススキルといった多岐にわたる能力と役割を解説します。また、OJT、座学、実践演習、外部連携といった具体的な育成方法を紹介し、特にeラーニングが時間や場所の制約なく、効果的なスキルアップを支援する有効性に焦点を当てて解説します。


 

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01セキュリティ人材の育成が注目される背景

セキュリティ人材の育成が注目される背景には、(1)高度化・複雑化するサイバー脅威、(2)企業に求められるセキュリティ対策の変化、(3)人材不足と外部依存のリスクの3つがあります。この章では、それぞれの背景について詳しく紹介します。

▶︎参考リンク:情報セキュリティ10大脅威

▶︎参考リンク:情報セキュリティ白書 2024

▶︎参考リンク:サイバーセキュリティ人材の育成促進に向けた検討会最終取りまとめ

高度化・複雑化するサイバー脅威

年々、サイバー脅威の高度化・複雑化は深刻な問題となっています。例えば、生成AIの悪用により、数万通もの「人間らしい」フィッシングメールが生成されたり、ディープフェイクで音声を真似て行われる成りすまし詐欺など、巧妙な攻撃手法が確認されています。

これらの脅威は、企業規模を問わず標的となるため、セキュリティ人材の育成が急務となっています。

企業に求められるセキュリティ対策の変化

セキュリティ人材育成が注目されている背景には、企業に求められるセキュリティ対策の変化があります。これまでは、自主的なガイドラインによる対策が中心でした。

しかし、現在は経済産業省の『サイバーセキュリティ経営ガイドライン』のように、経営層がサイバーセキュリティを国家安全保障の観点から推進することが求められているのです。このような変化を受けて、セキュリティ人材の育成が喫緊の課題となっています。

人材不足と外部依存のリスク

企業の人材不足と外部依存のリスクも、セキュリティ人材育成が注目される背景として挙げられます。自社内に十分な専門人材や体制を持たず、システム運用やインシデント対応などを外部ベンダーに過度に依存すると、契約終了・変更時にセキュリティ運用やノウハウが社内に蓄積されず対応力が著しく低下するリスクがあります。

さらに、外部ベンダーの管理不備・情報漏洩により、自社に被害が波及するリスクも高まるでしょう。

 

02セキュリティ人材に求められる能力・特性と役割

セキュリティ人材に求められる能力・特性と役割は、主に以下の4つがあります。

  • ・技術的スキル
  • ・マネジメント・リーダーシップ
  • ・倫理観・規範・法令遵守
  • ・ビジネススキル

この章では、それぞれの能力や役割について詳しく紹介します。

技術的スキル

セキュリティ人材には、高度化・複雑化するサイバー脅威に対処するための技術的スキルが不可欠です。特に、生成AIによる巧妙なフィッシングやディープフェイク攻撃、未知の脆弱性を悪用した攻撃など、日々進化する攻撃手法を見抜き、防御・検知・対応するには、最新技術の活用能力やリスク分析力、システム開発や運用におけるセキュリティ実装知識が求められます。

マネジメント・リーダーシップ

セキュリティ人材には、サイバーセキュリティを経営リスクとして捉え、組織全体の対策を戦略的に推進するマネジメント・リーダーシップが求められます。高度化・複雑化するサイバー脅威に対応するためには、経営資源(予算、人材)の確保、サプライチェーン全体への対策展開、従業員の意識向上など、技術的知見を基に組織を率いる能力は欠かせないのです。

倫理観・規範・法令遵守

セキュリティ人材には、高い倫理観と規範、法令遵守が不可欠です。登録セキスペには、国家資格としての責務や倫理に関する講習受講が義務付けられ、厳格な秘密保持義務が課されています。これは、情報漏洩やインシデント発生時に、企業が法的責任を問われ、社会的信頼を失うリスクがあるためです。

専門家としての信頼性を維持し、社会全体に甚大なサイバー被害をもたらさないためにも、この能力は極めて重要となります。

▶︎参考リンク:登録セキスペ

ビジネススキル

セキュリティ人材には、サイバーセキュリティを経営リスクとして捉えるビジネススキルが求められます。これは、自社のビジネスモデルや競争優位性を深く理解し、サイバー被害の経済的影響を定量的に把握することで、対策の費用対効果を算出し、最適な優先順位付けを行い、戦略的なセキュリティ投資を主導するために不可欠です。


 

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03セキュリティ人材の育成方法

セキュリティ人材の育成方法には、(1)実務を通じたOJT、(2)座学・eラーニングによる知識の習得、(3)実践的な演習・シミュレーションの実施、(4)外部研修・コミュニティとの連携があります。

この章では、それぞれの手法の概要や特長を紹介します。

実務を通じたOJT

セキュリティ人材育成には、実務を通じたOJTが極めて有効です。技術的スキルやマネジメント・リーダーシップは、座学だけでは学びが定着しません。そのため、実務での活用を前提とした、上司や経験者によるOJTが効果的なのです。

また、登録セキスペの資格更新で、実務経験が講習の代替となることからも実務での活用は必須と言えるでしょう。

座学・eラーニングによる知識の習得

セキュリティ人材を育成するには、座学やeラーニングを通じた体系的な知識習得が不可欠です。セキュリティ基礎理論、ネットワーク、Webアプリケーションセキュリティなど、高度化する脅威に対処するには網羅的な知識が求められます。

また、情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)などの資格取得は、専門能力の証明となり、知識定着を促します。

実践的な演習・シミュレーションの実施

座学で得た知識を「使えるスキル」へと転換するため、実践的な演習・シミュレーションを実施する必要があります。実際のサイバー攻撃を模倣したペネトレーションテストやレッドチーム演習、セキュリティインシデント対応シミュレーション、脆弱性診断のハンズオン、そしてセキュリティ設計に関するケーススタディなどを通じて、実践的な問題解決能力や緊急時の対応力を磨くことが重視されています。

外部研修・コミュニティとの連携

外部研修への参加やコミュニティとの連携は、最先端の情報と技術獲得に役立ちます。セキュリティベンダーが提供する研修プログラムや、外部の専門セミナー・カンファレンスへ積極的に参加することで、座学だけでは得られない実践的知見を深めることができるためです。

また、地域SECUNITYやJ-CSIP等のセキュリティコミュニティとの連携を通じ、情報共有を促進し、組織全体のサイバー脅威への対応力向上を図ることができます。

 

04セキュリティ人材育成におけるeラーニングの有効性

セキュリティ人材の育成は、eラーニングを活用すると効果的に行えます。時間と場所の制約がなかったり、繰り返し学習できたりというeラーニングの特長は、セキュリティ人材の育成に適しているのです。

時間と場所の制約がない

eラーニングは、時間と場所の制約がないという利点があります。サイバー脅威が時々刻々と変化する中で、専門家は常に知識と技能を更新する必要があります。継続的なスキルアップが求められるセキュリティ人材に適している学習方法と言えるでしょう。

繰り返し学習の容易さ

eラーニングは、繰り返しの学習に適している点もメリットの1つです。セキュリティ人材に求められる専門性は高く、1度の集合研修やセミナーの参加では理解が不十分なまま終わってしまうことも珍しくありません。

そのため、何度も自分のペースで学べるeラーニングは、セキュリティ人材の育成に適しているのです。また、eラーニングを、集合研修の事前学習や補完教材として活用するのも良いでしょう。

学習履歴・進捗の可視化による定着促進

eラーニングは、学習履歴・進捗を可視化できます。これにより、学習者は自身の知識・技能の習得度合いを把握し、希望するキャリアパスに不足する要素を明確化できるため、学習意欲の維持に繋がります。

また、人事・教育担当者は、この可視化されたデータに基づき、効果的な学習状況の測定や個別のフォローアップを実施し、計画的な人材育成を推進することが可能となります。


 

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05セキュリティ人材育成におすすめの講座

Schoo for Business

Schoo for Businessは、国内最大級の9,000本以上の講座を保有しており、セキュリティ人材の育成はもちろん、階層別研修からDX研修まで幅広い研修に活用いただけます。また、自己啓発の支援ツールとしてもご利用いただいております。

受講形式 オンライン
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費用 1ID/1,650円
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開発者のためのセキュリティ入門(2021年版)

この授業は、これからセキュリティを意識する開発者を対象に、Webシステムにおけるセキュリティについての基礎知識と具体的な対策手法を解説しています。脆弱性に対する代表的な攻撃をピックし、実際にブラウザを操作したり、セキュリティに問題があるプログラムを動かしたりして、セキュリティの問題を体験しながら、それぞれの攻撃に関する原因と対策を解説しています。

 
  • テクニカルライター

    技術ライター。システムエンジニア・プログラマー。情報処理技術者(「情報セキュリティスペシャリスト」「ネットワークスペシャリスト」)。開発者向けの実践書を多数執筆。主な著書に「ちゃんと使える力を身につける Webとプログラミングのきほんのきほん」(マイナビ出版)、「Amazon Web Services 基礎からのネットワーク&サーバー構築」(共著、日経BP)、「AWS Lambda実践ガイド」(インプレス)、「いちばんやさしい Python入門教室」(ソーテック社)、「ゼロからわかるAmazon Web Services超入門 はじめてのクラウド」(技術評論社)、「UIまで手の回らないプログラマのためのBootstrap 3実用ガイド」(翔泳社)、「プログラムのつくり方」(工学社)など。

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『基本情報技術者試験』対策講座

この授業は、基本情報技術者試験の合格を目指す講座です。全16回の授業で、情報システム開発やシステム監査・システム戦略などの出題範囲の解説だけでなく、3時間の過去問解説もあります。

 
  • デジタルプランニング株式会社 代表取締役

    デジタルプランニング株式会社 代表。udemy講師(開講から1年で受講者18000人、延数25000人)。応用情報技術者試験、データベーススペシャリスト試験合格。著書に「ゲーミフィケーション」(大和出版)。8年間のサラリーマンプログラマを経て、2007年に独立。2009年にデジタルプランニング株式会社設立。ネット集客の知識はもちろん、ネットを使わないいわゆる「リアル」集客も得意とする。

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06まとめ

サイバー脅威の高度化と人材不足から、技術・マネジメント・倫理観・ビジネススキルが必須のセキュリティ人材育成は不可欠です。育成はOJT、座学、実践演習、外部連携が有効です。

中でもeラーニングは、時間・場所の制約なく繰り返し学習でき、進捗可視化でスキルアップを支援します。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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