公開日:2021/09/10
更新日:2024/06/21

アサーションとは|メリットや研修カリキュラム例を紹介

アサーションとは|メリットや研修カリキュラム例を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

コミュニケーションが円滑な職場はストレスとは無縁で、良好な人間関係が構築されているのではないでしょうか。「アサーション」は、周囲とのコミュニケーションを円滑にする手法として、近年注目を集めています。当記事ではアサーションの考え方や、アサーショントレーニングが職場にもたらすメリットについて紹介します。

 

01アサーションとは

アサーション(assertion)とは、「自分の気持ちと、相手の気持ちの両方を大切にするコミュニケーションの手法」のことです。アサーションは相手の意見を受け入れ尊重した上で、自分の意見も率直に伝えるという特徴があります。「アサーション」は「アサーティブ」と呼ばれることもあり、この2つの単語はほぼ同義です。

昨今では、ビジネスの現場でアサーションの重要性が高まっています。ビジネスにおいて、意見の相違や利害の対立は不可避です。ただし、忖度をしていても会社に利益をもたらしません。そのため、アサーションというコミュニケーション手法の必要性も高まってきているのです。

アサーションが生まれた背景

アサーションという概念が生まれた背景には、社会的に弱い立場の人々が、上手に意思表示をする必要に迫られたという点があります。アサーションという言葉は、1950年頃のアメリカで精神医学の分野で使われるようになりました。うまく自己主張ができない患者に対する行動療法の手法の1つとして誕生しました。その後、人種差別や性差別に対する人件運動が活発化するなか、社会的に立場が弱い人々の自己主張の手法としてアサーションは発展していきました。


 

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02アサーションが注目されている理由

近年アサーションが注目されるようになった背景には、職場におけるストレスの高まりがあるといえます。働き方や価値観の多様化により、職場の人間関係は複雑になっています。また、テレワークの発達など仕事のスタイルも多様化し、以前に比べ円滑なコミュニケーションが取りづらく、ストレスをためやすい状況にあるといえます。 こうしたなかアサーションはコミュニケーションの改善方法として注目されるようになりました。アサーショントレーニングにより、職場のストレス改善に取り組む企業が増えてきているのです。

ハラスメントの問題

職場のストレスを原因として発生する実害に、ハラスメントの問題があります。上司と部下、あるいは同僚の間で「いじめや嫌がらせ」といったトラブルは、年々増加傾向にあります。ハラスメントは被害者が精神疾患を発症したり、離職の原因になったりと、正常な組織運営の妨げとなります。ハラスメントの原因の多くは、コミュニケーション不全です。こうした背景から、コミュニケーションの改善手法の一つとして、アサーションは注目を集めています。

テレワークのストレス

職場において昨今、新たな問題となっているのは、テレワークを原因としたストレスです。テレワーク経験者の多くは、非対面のコミュニケーションに、相手の気持ちが察しにくいといった不安を感じています。また同僚とのたわいのない雑談といった、職場における気軽なコミュニケーションの機会が激減したことにより、孤独を感じストレスとなっているケースも多いようです。 ストレスが高まることによる衝突を防止する手段として、アサーションを意識したコミュニケーションは注目されています。

 

03自己表現の3タイプ

アサーションでは自己表現のタイプを3タイプに分類しています。いずれのタイプも自己中心性があり、トラブルにつながりやすい側面があります。アサーションではこうした自己表現を改善し、相手の気持ちに配慮した上手なコミュニケーションを目的としています。

自身のタイプを確認する方法は複数ありますが、この記事では平木典子氏が執筆された『改訂版 アサーション・トレーニング さわやかな<自己表現>のために』で紹介されているチェック方法を紹介いたします。

  • 1.あなたは、自分の長所や、なしとげたことを人に言うことができますか。
  • 2.あなたは、自分が神経質になっていたり、緊張しているとき、それを受け入れることができますか。
  • 3.あなたは、見知らぬ人たちの会話のなかに、気楽に入っていくことができますか。
  • 4.あなたは、自分が知らないことやわからないことがあったとき、そのことについて説明を求めることができますか。
  • 5.あなたは、自分が間違っているとき、それを認めることができますか。
  • 6.人からほめられたとき、素直に対応できますか。
  • 7.あなたに対する不当な要求を拒むことができますか。
  • 8.長電話や長話のとき、あなたは自分から切る提案をすることができますか。
  • 9.あなたが注文した通りのもの(料理や洋服など)がこなかったとき、そのことを言って交渉できますか。
  • 10.あなたに対する人の好意がわずらわしいとき、断ることができますか。

上記10の設問で、「はい」と答えた数が5以上の場合は適切に自己主張ができる攻撃的タイプ(アサーティブ)、「いいえ」の数が5個以上だと自己主張が苦手な受け身的タイプ(ノン・アサーティブ)とのことです。

攻撃的タイプ

攻撃的なタイプとは相手の気持ちに一切構わず、一方的に自分の主張を押し付けるタイプのコミュニケーションです。ときには大きな声で相手を威圧したり、巧妙に言いくるめたりして、自分の意見を押し通します。強い自己主張で、はっきりと意見を伝えるのは良いことかもしれませんが、強引すぎると相手には嫌な気持ちが残るものです。その結果、距離を置かれるなどしてコミュニケーションがうまくいかなくなるという状況に陥ります。

受け身的タイプ

受け身的なコミュニケーションは、攻撃的タイプと正反対のスタイルです。常に控えめで、はっきりとした自己主張が苦手な場合も多く、相手の主張に合わせることが多い自己表現です。衝突を恐れ、常に自分の本音を抑圧しているためストレスがたまりやすく、ときにそのストレスが爆発し周囲を驚かせることもあります。こうしたコミュニケーションの根底にあるのは、自己主張することで「嫌われたくない」という消極的な自己中心性であるといえます。

作為的タイプ

作為的なタイプとは、不満があってもストレートに伝えることはせず、嫌味や、態度によって自分の気持ちを伝えようとする自己表現です。このタイプは率直な表現を避けるため本音が分かりにくく、接しにくい印象をもちます。しかし、何か不満を感じていることは態度から分かるため、周囲の人は距離を置くようになりコミュニケーションに問題を生じるようになります。

 

04アサーションを身につけるトレーニング

問題がある自己表現を改善し、周囲とのコミュニケーションを円滑にするには、アサーションを身につけるトレーニングをする必要があります。アサーションを実践できるようになれば、人間関係が円滑になり仕事も進めやすくなります。自分の気持ちを飲み込むことも少なくなるためストレスをためず、良い精神状態で仕事ができるでしょう。 アサーションは理論を学ぶだけで身につくものではありません。日頃から意識してトレーニングすることが習得の近道であるといえます。

アサーションのポイントを知る

アサーションを意識した自己表現を身につけるには、以下に挙げるポイントを普段のコミュニケーションで意識することが重要です。

  • ・自分は「どうしたいのか」気持ちを明確にする
  • ・相手に「どう思われるか」といった周囲の評価を気にしすぎない
  • ・固定観念や思い込みを疑ってみる
  • ・相手の気持ちも尊重する

こうしたポイントを実践できているか、日々のコミュニケーションを振り返り訓練していきます。

Iメッセージ

相手に要望や意見を伝えるときは、私(I)を主語にして伝える習慣を身につけると良いでしょう。あなた(YOU)を主語にして要望を伝えた場合、相手を責めるようなニュアンスが出てしまうものです。「私はあなたに◯◯してほしい」「〇〇してくれると(私は)助かる」というように、私を主語にすることで相手を責めるニュアンスが排除でき、気持ちが伝わりやすくなります。

自分の気持ちや状況を素直に伝える

相手に気を使いすぎず、自分の気持ちや状況をはっきりと素直に伝えることを意識します。困っている状況があれば「私は今とても困っているので手を貸してほしい」というように率直に状況を伝え、協力をお願いします。相手の気持ちに配慮することも重要ですが、それと同じくらい自分の気持ちも重要です。相手と自分は対等な関係であると意識すれば、素直に気持ちを伝えられるようになります。

否定的な表現を使わない

人から何か頼み事をされて、自分がすぐに対応できそうにないとき、「できません」「無理です」と否定的な表現で即座に断ると、相手は拒絶されたように感じます。こうなると、「あの人は自分の頼み事を聞いてくれない」という意識が強く残り、その後のコミュニケーションも円滑にいかなくなります。こうしたときは、「今は無理ですが午後からなら対応できますがどうでしょうか?」というように代替案を出すことを習慣づけます。 即座に否定するのではなく、相手の状況に配慮して前向きな態度と言葉を意識すると良いでしょう。

DESC法を身につける

DESC法とはコミュニケーションの手法の一つで、これを身につけることで自分の気持ちや状況を上手に伝えられるようになります。伝える手順を以下4つのプロセスに分けて考え、それぞれの段階ができているか振り返りをもち、意識して実践します。

  • ・Description(描写)客観的に事実を描写し伝える
  • ・Explanation(説明)自分の意見や感情を説明する
  • ・Specify(提案)自分が対応できる範囲の代替案を提案する
  • ・Choose(選択)相手の反応から自分の行動を選択する

自分の気持ちをどのように表現したら良いのか分からない場合は、こうしたプロセスを意識することでアサーションが身についていきます。

 

05アサーションのメリット

この章では、アサーションにはどのようなメリットがあるのかを紹介します。

コミュニケーションが円滑になる

アサーショントレーニングを実践し、従業員の多くが上手な自己表現を身につけることで、各個人が「我慢すること」が減ります。その結果、職場のストレスの総量が減り、コミュニケーションが円滑になります。

ストレスが軽減される

適切な意思疎通により連携が強化されることで、仕事がスムーズに進むようになり、さらにストレスが軽減するという良い循環が生まれます。 こうした「風通しの良い職場」は、ハラスメントや離職の問題とは無縁の職場となるのではないでしょうか。

心理的安全性に繋がる

アサーションによって、対等な関係で意見交換ができたり、コミュニケーションにおけるストレスが軽減されます。これらによって心理的安全性が職場にも浸透していきます。ただし、尊重と忖度は別物であることを留意しておかなければ、忖度によって健全な議論ができない職場となってしまうので、注意しましょう。

 

06アサーションを職場に浸透させる方法

職場でアサーションを推奨し実践していくためには、まず、研修等でアサーションの考え方や理論を知ってもらう必要があります。自社でこうした取り組みが実施できない場合は、外部に委託するのも良い方法です。昨今ではアサーションに関する研修は充実しており、自社に合ったものを選択すれば高い効果を期待できます。 こうした研修を実施し、従業員全員が日常業務のなかで意識して実践することで、アサーションは職場に浸透していきます。

研修で理解を促す

アサーションを職場に浸透させるには、研修で全社員に重要性や意識すべきことを理解してもらわなければなりません。研修の方法には、社内で講師を立てる方法や、外部講師を派遣してもらう方法などがあります。アサーションは誰にでも必要なスキルであるため、ハラスメント研修や情報セキュリティ研修と同様に全社員を対象とする方が良いでしょう。従業員数や多拠点展開しているかどうかなどの条件を踏まえて自社に適切な手段を選ぶことをお勧めします。

現場で実践できているか確認する

研修で知識をインプットしているだけでは、アサーションは職場に浸透しません。研修で学んだことを現場で実践できているかを確認し、実践できていない人がいる場合は別途フォローを施す必要があります。管理職を中心として、会議や日常の会話の中で他者を尊重しながら自分の意見を主張できているか、自己も確認の対象であることを忘れずに、相互に指摘し合うことが望ましいでしょう。

 

07アサーション研修|Schoo for Business

Schoo for Business

Schoo for Businessでは、約8,500本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。アサーションを習得する研修はもちろんのこと、階層別研修やDX研修なども実施でき、さらにアセスメント機能も標準で備わっています。また、自律学習の支援ツールとしても活用いただいており、「主体的に学び、成長する人材」の育成を目的にして、ご導入いただくことが多いです。

受講形式 オンライン
(アーカイブ型)
アーカイブ本数 8,500本
※2023年3月時点
研修管理機能 あり
※詳細はお問い合わせください
費用 1ID/1,650円
※ID数によりボリュームディスカウントあり
契約形態 年間契約のみ
※ご契約は20IDからとなっております

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アサーション研修のカリキュラム例

Schooでは8,500本以上の動画をすべて自社で作成します。この章では、アサーションに関するSchooの講座を紹介します。研修担当者の方であれば、10日間限定でSchooの全授業をお試し視聴できるデモアカウントを発行可能ですので、気になるものがあれば、お気軽にお問い合わせください。

「正しく伝わる」上司の会話術

この授業では、アサーティブコミュニケーションについて基礎から学ぶことのできます。部下との接し方に悩んでいる人や、アサーティブコミュニケーションに興味がある人におすすめの講座です。

 
  • アサーティブ21代表

    某大手航空会社に就職。航空整備士として働く中で、分からないことが人に聞けない、自分の意見を言うのが怖い自分に気づく。30歳でアサーティブコミュニケーションに出会い、言えない自分を克服。その後、管理職になり、「人に聞ける職場づくり」をテーマに、マネジメントを実践。現在はアサーティブ21の代表として、アサーティブコミュニケーションを広める活動を行っている。すぐに実践できる力が身につく講座に定評がある。

ホンネが分からない相手に“踏み込む“スキル

この授業では、これから関わる相手と本音を話せる関係性を作るために、“もう一歩踏み込んで相手と深く関わる”ためのスキルを学ぶことができます。講師はNPO法人アサーティブジャパン 代表理事の森田様です。

 
  • NPO法人アサーティブジャパン 代表理事

    一橋大学社会学部卒業。学生時代、イギリス滞在中にアサーティブに出会う。社会福祉士の資格を取得後、渡英先でソーシャルワーカーとして勤務した。アサーティブトレーナーの資格を取得して帰国後、2004年にNPO法人アサーティブジャパンを設立。多様な個人がお互いに誠実で対等な人間関係を築くことを目的に「アサーティブ」を伝える仕事を続けて20年、全国のトレーナーと共に、年間2万人を超える方々にアサーティブの研修・講演を実施。

ハラスメントへの「アサーティブ」な対応

この授業では、ハラスメント対策としてのアサーティブ・コミュニケーションを学ぶことができます。、組織のメンバーがお互いの違いを尊重し、対等に意見を言い合える関係性を作るための方法を解説しています。

 
  • NPO法人アサーティブジャパン 代表理事

    一橋大学社会学部卒業。学生時代、イギリス滞在中にアサーティブに出会う。社会福祉士の資格を取得後、渡英先でソーシャルワーカーとして勤務した。アサーティブトレーナーの資格を取得して帰国後、2004年にNPO法人アサーティブジャパンを設立。多様な個人がお互いに誠実で対等な人間関係を築くことを目的に「アサーティブ」を伝える仕事を続けて20年、全国のトレーナーと共に、年間2万人を超える方々にアサーティブの研修・講演を実施。

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導入実績

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Schoo for Businessは、大企業から中小企業まで幅広い企業にご導入いただいております。利用用途も各社さまざまで、階層別研修やDX研修としての利用もあれば、自律学習としての利用もあり、キャリア開発の目的で導入いただくこともあります。

導入事例も掲載しているので、ご興味のあるものがあれば一読いただけますと幸いです。以下から資料請求いただくことで導入事例集もプレゼントしております。そちらも併せて参考にいただけますと幸いです。

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08まとめ

アサーションが浸透した職場は、ハラスメントなどの人間関係のトラブルとは無縁の職場となるでしょう。そのためには従業員がアサーションの知識を身につけ、日々実践することが重要です。従業員がストレスを感じず、活き活きと仕事ができる環境は理想的な職場であるといえます。アサーショントレーニングを実践し、理想の職場を目指していきましょう。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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