タスクとは?効率的な管理法やポイントなどを解説

個人においても企業においても、タスク管理は業務効率化を図るための重要なポイントのひとつです。そもそもタスクにはどのような意味があるのでしょうか?ここでは、タスクの定義やタスク管理のメリット、方法や導入のポイントについて解説します。
- 01.タスクとは
- 02.タスク管理をするメリットとは
- 03.効率的なタスク管理の4ステップ
- 04.タスク管理の4つの方法
- 05.社内でタスク管理ツールを導入する際のポイント
- 06.タスク管理に役立つSchooのオンライン研修
- 07.まとめ
01タスクとは
タスクとは、「課された仕事」「小さな仕事の単位」のことで、特定の目標を達成するために実行される具体的な活動や仕事のことを指します。 それぞれのタスクには、実行すべき具体的なアクションや手順が含まれており、適切なリソースや期限が割り当てられます。
また、期限付きである目的のために集められたチームを「タスクチーム」と呼ぶことがあります。より緊急性が伴っている場合は「タスクフォース」と呼ばれ、短期解決を目指して適材適所の人材配置でチームが組まれます。
ToDo との違い
仕事の単位を表す言葉として似ている言葉に「ToDo」があります。ToDo(やるべきこと)は、個人が実行すべきアクションやタスクのリストで、日常的な活動や目標の達成に関連するさまざまなタスクを含むことがあります。一方でタスクは具体的な目標を達成するために実行される具体的なアクションまたは仕事の単位です。タスクは、プロジェクト管理やチームの作業の一部として定義され、割り当てられたリソース、期限、および目標と関連しています。タスクは、進行状況の追跡や優先順位付けに使用され、プロジェクト全体の進捗状況を把握するためにも利用されます。

プロジェクトやスケジュールとの違い
タスクと同様の頻度で使用される言葉に、「プロジェクト」や「スケジュール」があります。プロジェクトとは、ある目的のために組織されたチームや計画のことです。すぐに取り掛かれる小さな仕事がタスクであるのに対し、プロジェクトは小さな仕事をすべて足した大きな計画であるといえます。 スケジュールも、課された仕事を行うことと関係している点で、タスクと似ています。しかし、タスクは期限内に遂行するのに対し、スケジュールの場合、実施する日付や時間が決まっています。
タスクは管理するもの
漠然とタスクを進めていくと、期日に間に合わない仕事が発生する場合があります。また、プロジェクトを進めるにあたり、タスクは複数あり、さらに他の従業員と協力する必要もあります。 期日に間に合わなかったり、仕事内容を間違ってしまったりすると、個人や企業に大きな損害をもたらします。そこで、タスク管理をして、すべてのタスクが期日までに完了するように計画しなければなりません。
02タスク管理をするメリットとは
タスク管理には4つのメリットがあり、それぞれのメリットを解説します。
タスクの可視化ができる
タスク管理をするメリットのひとつは、タスクの可視化ができることです。業務上、やるべき仕事はひとつとは限りません。また、作業中に新たなタスクが生じる場合も多々あります。やるべき仕事を頭の中で整理したとしても、いつの間にかやるべきことを間違えたり、忘れてしまったりすることがあります。 また、タスクには期限があるため、やるべき時がタスクによって前後します。これらをすべて把握して 、完璧にこなすのは難易度が高いといえるでしょう。タスク管理によりタスクの可視化ができれば、いつでもタスクの確認ができ、ミスを最小限に減らすことにつながります。
作業効率化につながる
タスク管理をすることで、未完了と完了の仕事が一目でわかるようになります。どの仕事からとりかかろうか考える必要がないので、無駄な時間を省いて作業を効率的に行えるようになります。また、不必要な作業や準備を行うことも防ぐことができ、やるべきことに労力を費やすことができます。 作業を効率的に進めることは、期日への意識を高めることにもつながります。2度手間や不必要な残業を減らすことにもなり、余裕をもって日々の作業に取り掛かることができます。
優先順位が付けやすくなる
タスク管理をすることで、今やるべきことの優先順位が付けやすくなります。複数のプロジェクトにかかわっている場合、優先順位を付けて作業を進めることは非常に重要なポイントになります。優先順位がはっきりしていれば、横やりで仕事が入った場合にも、対応できるかどうかがすぐに判断できます。 タスク管理をして、優先順位に従って作業を進めることで、作業の漏れ、重複、ミスを防ぐことになり、プロジェクトの成功につなげることもできます。
チームでタスクを共有できる
タスクをひとりで抱え込むことにはリスクがあります。タスク管理をすることで、チームでタスクを共有し、協力しながら進めることができます。ミスが起こりそうなタスクへの注意喚起、コツやアドバイスの共有なども可能です。 体調不良によりタスクをこなすのが難しい場合でも、タスク管理ができていれば、素早い連絡により、お互いにフォローすることが容易になります。プロジェクトにかかわるチーム全体のパフォーマンスを安定させるためにも、タスク管理は大切なポイントといえます。
03効率的なタスク管理の4ステップ
では、タスク管理はどういうフローで進めると効率が良いのでしょうか。Schooの授業、定時ダッシュのオニが教える タスク管理術では、E-podと呼ばれる以下の4つのステップをしています。
- 1:抽出する(Extract)
- 2:処理する(Preparation)
- 3:整理する(Organize)
- 4:実行する(Do)

1:抽出
タスク管理の最初のステップは、タスクを抽出することです。これは、プロジェクトや目標に関連するすべての活動や仕事を特定し、リスト化するプロセスです。関係者とのコミュニケーションや要件の収集を通じて、実現すべきタスクを明確にします。
2:処理
次のステップは、タスクを処理することです。これには、タスクの優先順位付け、スケジュールの設定、タスクの割り当て、進行状況の追跡などが含まれます。優先順位に基づいてタスクを取り組み、適切なアクションプランを立てます。タスクの進捗状況を追跡し、必要な場合には調整や再割り当てを行いながら、効率的にタスクを処理します。
3:整理
次のステップは、抽出したタスクを整理することです。これにより、タスクの優先順位や関連性、依存関係を評価し、適切なカテゴリーやグループに分類します。また、必要なリソースや期限を割り当て、タスクをより具体的で実行可能な形に整理します。
4:実行
最後のステップは、タスクを実行することです。これには、実際にタスクを開始し、作業を進めるプロセスが含まれます。タスクの指示や手順に従い、必要なリソースや情報を活用しながら、タスクを完了に向けて進めます。適切なコミュニケーションと協力を保ちながら、タスクを効果的に実行します。
04タスク管理の4つの方法
タスク管理の方法を4つ、ご紹介します。
手書きで管理する
誰でも簡単にタスク管理ができる方法として、手書きで管理することが挙げられます。手帳、メモ、付箋、ノートなど、紙に直接書いて管理する方法です。思い立った時にすぐに行える手軽な方法で、自分にとってわかりやすいようにアレンジすることも可能です。チームでのタスク管理には、ホワイトボードの使用も可能です。 ただし、複数のプロジェクトに携わるなど、タスク量が多い場合は、書く作業に労力を奪われてしまうことになります。また、個人のタスク管理には手軽な方法ですが、リモートワークを導入しているチームで行う場合は難しいといえるでしょう。
メールを使って管理する
メールをタスク管理に用いることも可能です。特に、社内外の連絡ツールとして、メールを頻繁に利用している場合は、すぐに導入できる手軽な方法にもなります。具体的な例として、案件ごとにフォルダ分けをして、完了していないものを未読に設定したり、フラグを立てたりして、差別化します。 メールを使う方法は、チームで共有することが難しいというデメリットがあります。また、度重なる返信などで、メールボックスにまとまりがなくなってしまう可能性があります。整理をするのに時間がかかってしまうと、本来の目的から逸れてしまうことになります。
表計算ソフトを使って管理する
ExcelやGoogleスプレッドシートを使って、タスク管理を行うこともできます。Excelは業務用のパソコンに備わっていることが多く、表やフォーマットを作成することで、すぐに開始することができます。 Googleスプレッドシートを利用するなら、オンライン上でチームでの共有も簡単に行えるようになります。各項目を優先度に合わせて色分けしたり、担当者の名前や期日を入れたり、進捗状況がわかるようにしたりできます。関数などを活用することで情報も自動更新されるので、チームで最新の情報を共有することが可能です。
タスク管理ツールを導入する
タスク管理ツールの導入を検討することもできます。タスク管理を目的として開発されているので、自社に合うものを選ぶことで、すぐに導入することが可能です。表計算ソフトのように、表やフォーマットの作成も必要ありません。 ツールによってさまざまな機能があり、価格も異なるため、どのツールが最適なのか調べたり、選んだりする労力がかかります。しかし、一度導入して軌道に乗ると、タスク管理を効率的に行えるようになり、効果を実感できることでしょう。
05社内でタスク管理ツールを導入する際のポイント
社内でタスク管理ツールを導入する際のポイントは以下の3つです。
導入費用と機能の数
タスク管理ツールといっても、さまざまな種類があるので、自社に最適なものを選ぶ必要があります。シンプルにタスク管理がしたければ、無料のツールでも十分な場合があります。ただし、機能性を求める場合や、大人数で使用する場合は、有料になるケースが多いでしょう。 タスク管理ツールの機能としては、カレンダーとの連携、項目ごとの絞り込み、新しいタスクや変更の際の通知などがあります。機能が多すぎても使いこなせない場合があるので、実際に使う機能があるか確認するとよいでしょう。
使いやすさ
チーム全体にとって使いやすいかも確認する必要があります。操作性や使用できる端末についても考慮しましょう。PC、タブレット、スマートフォンに対応しているなら、場所を選ばず情報の共有がしやすくなります。 はじめにタスク管理ツールの無料版を試しに導入してみるのも良いかもしれません。使いやすさを確かめることで、スムーズな本格導入につなげることができます。
運用ルールを明確にする
タスク管理ツールは便利なツールであるとはいえ、メンバー一人ひとりが目的を理解して運用することが大切です。ルールを無視した使い方をする人がいると、チーム全体に混乱を招くことになりかねません。 はじめに運用ルールを明確にして、説明会や勉強会を開催することも有効でしょう。最初は面倒に感じる人もいるかもしれませんが、全員で運用ルールを守って使用することで、効率的にタスク管理ができるようになります。また、導入することで満足するのではなく、改善に向けて運用の見直しを定期的に行うことも大切です。
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■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など

06タスク管理に役立つSchooのオンライン研修
Schoo for Businessは、国内最大級8,000本以上の講座から、自由に研修カリキュラムを組むことができるオンライン研修サービスです。導入企業数は2,700社以上、新入社員研修や管理職研修はもちろん、DX研修から自律学習促進まで幅広くご支援させていただいております。
Schoo for Businessの特長
Schoo for Businessには主に3つの特長があります。
【1】国内最大級8,000本以上の講座数
【2】研修設定・管理が簡単
【3】カスタマーサクセスのサポートが充実
タスク管理に役立つSchooの講座を紹介
Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、8,000本以上の講座を取り揃えております。この章では、タスク管理に役立つ授業を紹介いたします。
「かたづけ思考」でタスク整理
日本初の「かたづけ士」小松易先生に、整理と整頓に基づく考え方「かたづけ思考」を教わる授業です。 仕事のタスクや頭の中の片付け…どこから手をつけたら良いかわからない方も多いのではないでしょうか? 目に見えないものの片付けも、物の片付けも基本的な考え方は同じです。 まずは目に見えるデスク周りの片づけに取り組みながら「かたづけ思考」の考え方を身につけ、様々な場面で応用しましょう。 毎回かたづけ思考の応用の考え方を学び、受講生の皆さんとセルフマネジメントについて考えます。
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日本初の「かたづけ士」 スッキリ・ラボ 代表
大学在学中にアイルランドへ留学し、トランク1つで生活できたことに衝撃を受けて帰国。物を持たない自由と幸せを実感し、自然とかたづけに意識が向くようになる。 大学卒業後は建設会社に入社し、現場でかたづけの重要性を学ぶ。その経験から、プライベートで知人にかたづけを教え、かたづけのさらなる可能性を実感する。 2005年9月に『かたづけを通じて人生を変えるコンサルティング』 「スッキリ・ラボ」を開業。経営者・企業向けに“かたづけ”のコンサルティング、セミナー活動を行う。今まで延べ2万人以上にかたづけ講演・研修を行っている。 著書はシリーズ累計47万部『たった1分で人生が変わる 片づけの習慣』(KADOKAWA /中経出版)、『「すぐやる人」になる1分片づけ術』(日経ビジネス人文庫)ほか多数。最新刊は、『「かたづけ思考」こそ最強の問題解決』(PHP研究所)。テレビ出演に『ガイアの夜明け』(テレビ東京)、『めざせ!会社の星』(NHK教育)、『助けて!きわめびと』(NHK総合)など。 スッキリ・ラボ HP http://sukkirilab.com/ YouTubeチャンネル『かたづけ士 小松やすし の かたづけ やっちゃんねる』
※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。
時間を生み出す「タスク管理」
今回の授業では、時間を生み出す「タスク管理」をテーマに授業を行います。 リモートワークが進められ、リーダー職においては、部下へのコーチングに加えて、自分の業務や上司・社内への進捗共有などタスク管理が成果に大きく影響を与えています。 そこで、今回は、いまのリーダーに必要な「タスク管理」をご紹介いたします。 タスクの優先順位を決めることで必要なタスクを棚卸しができ客観的に振り返る環境が整います。そして、タスク管理をすることで余剰時間が生まれ、より必要な業務に注力することができます。授業では、理論や調査データを基に、"わかる"から"できる"「タスク管理」をご紹介いたします。 授業を通して、トップ5%リーダーに共通するタスクマネジメントを知り、現場でも実践してみましょう。
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株式会社クロスリバー 社長 株式会社キャスター 執行役員
国内および外資系通信会社に勤務、ITベンチャーの起業を経て、2005年に米マイクロソフト本社に入社。 業務執行役員としてパワポなどの責任者を経て独立。 2017年にクロスリバーを設立し、メンバー全員が週休3日・リモートワーク・複業。国内外の700社以上にコンサル提供。 ムダな時間を削減し社員の働きがいを上げながら利益を上げていく「稼ぎ方改革」の実行を支援。
※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。
AI分析でわかった「トップ5%社員」に共通する時間術
「仕事を任されるようになったけど、タスクややることが溜まって残業せざるを得ない」という状況の方、「残業をできるだけゼロに近づけたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。 このコースでは、そうした「マイナスをゼロにしたいビジネスパーソン」の方に向けて、効率や生産性をテーマにしつつも、1を5,10にするのではなく、マイナスを0にする時間術を、AI分析でわかった「トップ5%社員のノウハウ」を活かす方法を解説します。
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株式会社クロスリバー 社長 株式会社キャスター 執行役員
国内および外資系通信会社に勤務、ITベンチャーの起業を経て、2005年に米マイクロソフト本社に入社。 業務執行役員としてパワポなどの責任者を経て独立。 2017年にクロスリバーを設立し、メンバー全員が週休3日・リモートワーク・複業。国内外の700社以上にコンサル提供。 ムダな時間を削減し社員の働きがいを上げながら利益を上げていく「稼ぎ方改革」の実行を支援。
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07まとめ
タスクの定義やタスク管理の必要性について解説しました。人手不足のために、少数精鋭でひとつのプロジェクトに取り組むケースが生じることもあります。その際に、従業員がタスク管理を上手に行うことは重要なポイントです。企業としても、タスク管理ツールの導入を検討し、業務効率化を図ることができるでしょう。