公開日:2022/10/05
更新日:2022/11/17

組織で抽象的思考を実践するために必要なものとは?

組織で抽象的思考を実践するために必要なものとは? | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

抽象的思考は、様々な背景を持つ従業員が属する企業において大切にするべき思考方法です。何かを決定するための議論はもちろん、アイディアを出すとき、魅力的なプレゼンテーションを行うときなどにも抽象的思考は非常に有効です。 今回はそもそも抽象的思考とは何か、組織で抽象的思考を有効活用するためには、どのような視点が必要なのかを詳しくご紹介します。

 

01抽象的思考とは?

抽象的思考の前に、そもそも「抽象」とは、事物からある要素・側面・性質をぬきだして把握することを指します。「具体」の反対の意味を表しています。

すなわち抽象的思考とは、具体の中から本質的な要素を取り出し、考えを深めていくことを抽象的思考と言います。

抽象的思考を得意とすると、一見かけ離れているものを結び付けて考えることができます。今見えている要素だけではなく、事物や表象から抜き出した要素からは一見すると見えない要素を思い付くことができるのです。

具体的思考との違い

一方で、具体的思考とは、物事を具体化する要素から考えていく思考方法です。最も分かりやすい例では5W1Hを用いるなどして、事物や表象を具体化していきます。

頭の中のイメージを明確にする際にも、具体化思考が用いられます。イメージを実現するためには何が必要なのか、どのような要素で構成されているのかなど、不明瞭な点一つ一つに疑問を投げかけることで、思考を具体化していくことが可能になります。

 

02なぜ組織では抽象的思考が重要視されるのか

では、なぜ組織では抽象化思考が重要視されるのでしょうか。最も代表的な理由に、物事の本質を捉えるためという理由が挙げられます。

組織において、実際に業務を行うためには具体的思考が非常に重要です。今何をするべきなのかが明確になるため、業務を行うためには必ず必要な思考と言えるでしょう。しかし、なぜその業務を行う必要があるのかと考える際には、抽象的思考が重要になります。

抽象的思考は、物事を大きな視点で捉えることができるため、本質を探るためには最も適した思考です。目的と手段を明確に分けることができるだけではなく、なぜそのことが必要なのか、何のために行うのかといった存在意義がはっきりと分かるようになります。

組織においては、つい目の前の業務に集中してしまいがちですが、一歩引いた目線で本質を探る際には抽象的思考が非常に重要なのです。

 

03抽象的思考で得ることができるもの

では、抽象的視点ではどのようなものを得ることができるのでしょうか。代表的なものを幾つかご紹介します。

論理的思考を身に着けることができる

抽象的思考をする上で、論理的思考は併せて必要な力です。そのため従業員がそれぞれ抽象的思考を身に着けることによって論理的思考も磨かれ、常に本質的かつ論理的な会話をすることができるでしょう。

一見すると、抽象的思考と論理的思考は相反するものに見えるかもしれません。しかし、論理的思考には、以下のような要素が非常に重要です。

  • 1.物事の言い換え
  • 2.物事の構造化
  • 3.複数の事象における因果関係の特定

1.物事の言い換え

物事の言い換えは、とある事象に対して、別な言葉で言い換えを行うことができる能力を指します。組織においては、それぞれの従業員が持つ背景や価値観が異なる中で、全員が同じ理解を持つことは至難の業です。

そんな時、同じ事象を誰もが分かる言葉で置き換えて話すことができると、内容を理解してくれる人を増やすことができます。したがって、抽象的思考によって物事を言い換える能力を持つことは非常に大切なのです。

2.物事の構造化

物事の構造化は、起きている事象をそれぞれ1つの部分に見立てることで、体系化して物事を見ることができる能力を指します。

こちらも一見すると抽象的思考とは関係なさそうに見えますが、物事を一歩引いて俯瞰して見ることができなければ、物事を構造化して理解することはできません。物事を構造化するプロセスは論理的思考には欠かせません。

論理的思考のアプローチは「分解」で、物事を深堀りすることで思考していきます。一方で抽象的思考のアプローチは「抽象化」で、物事の本質を抜き出していくことで思考していくのです。

3.複数の事象における因果関係の特定

物事の構造化とも関連しますが、複数の事象における因果関係の特定にも、抽象的思考と論理的思考が重要な役割を果たします。

物事の因果関係を把握しようとすると、いずれの事象も原因、そして結果として見る能力が求められます。「なぜ?」と事象について何が原因で起こっているのかを深く考えていくのが論理的思考法。一方、1つの事象をより上段で解釈・把握するのに必要なのが抽象的思考です。原因の深堀りをしていくだけでは、事象におけるすべての因果関係を明文化することはできません。深堀りしたり、俯瞰したりしながら、網羅的に事象を見ていくことで因果関係を特定できるのです。

直感を鍛えることができる

抽象的思考を鍛えることで、直感を鍛えることができます。

そもそも直感を鍛えることができるのか?という疑問を持つ方がいるかもしれません。直感とは、論理的な段階を踏まなくても複数の概念がひらめき、感覚によってつながることを指します。そしてこのひらめきは、何もないところから生まれているのではなく、これまでの経験や知識、考えてきたことなど蓄積された情報を元に生まれているのです。そのため、抽象的思考を鍛えると、物事の捉え方がよりシャープになり、閃きも生まれやすくなるのです。

応用力が身につく

抽象的思考が身に付くと、必然的に応用力が身に付きます。

応用力とは、物事を多角的な視点で捉え、様々な変化を加えていくことができる能力です。抽象的思考ができると、一つの事象を様々な角度で捉えることができます。その結果、他の事象に活かす可能性を考えることができるようになります。

抽象的思考を活用して応用力を磨くことができれば、一見すると解決困難に見える事象にも柔軟に対応することが可能です。このようにして、日々の問題解決や課題への対処方法の検討にも抽象的思考は十分に役立つのです。

発想力が豊かになる

そして最も大きな点は、発想力が豊かになることです。抽象的思考は深く考える方法ではなく、俯瞰して考える思考法です。そのため、アートをはじめとする芸術など、理解が難しく感じるものについても俯瞰して自分なりの「本質」を考えることができるのです。

また、ユーモアを持って物事に触れることができるようになるため、突拍子もなく見えるような発想を展開することも可能です。物事を偏見なく自由に理解することができれば、多くの知識や文化を受容することができます。抽象的思考を鍛えることによって、発想力の豊かさに留まらず、様々な事象を積極的に受け入れる姿勢なども身に着けることができるでしょう。

 

04抽象的思考を鍛えるために必要なもの

では、抽象的思考を鍛えるためには何が必要なのでしょうか。抽象的思考を鍛える代表的なノウハウを幾つかご紹介します。

物事の共通点を探す

最も手軽な方法は、物事の共通点を探すことです。この時、既に共通点があることを理解している物事ではなく、一見すると共通点が無さそうな物事から考えてみることがポイントです。

具体的にはまず、どちらか一方の物事の特徴を考えます。そして、それらの特徴を想像できる限りたくさんしましょう。そしてそこから、もう一方に共通しそうな内容はないかを考えていきます。少し強引な発想であっても、共通点を見つけようとすると多くの場合は見つかるものです。ぜひ隙間時間などに実践してみてはいかがでしょうか。 ​​

水平思考クイズに取り組む

抽象的思考力を鍛えるには、水平思考クイズがおすすめです。水平思考とは、「どんな前提条件にも捉われず、自由に発想する思考法」を指します。言い換えれば、今見えている条件に左右されず、物事の本質を見抜く思考方法です。

水平思考クイズでは、自身のバイアスを除去する必要があるため、必然的に抽象的思考を活用することが求められます。水平思考クイズ専用の書籍なども多数販売されているため、興味がある方は実際に購入し、解いてみてはいかがでしょうか。

抽象度が高い書籍を読む

抽象度が高いビジネス書籍を読んでみることもおすすめです。

抽象度が高いということは、すなわち広く一般論や概念、意見、哲学などが語られていると言い換えることができます。読み慣れていない方には難しいかもしれませんが、難しいと感じた言葉の意味をしっかりと理解しながら読み進めることで徐々に理解できます。もしくは自分なりに具体的な内容に落とし込みながら読み進めてもよいでしょう。

初心者向けの経営論やマーケティング論などの本は、比較的抽象度が高い内容が多いため、興味がある分野から読んでみるのはいかがでしょうか。

図解する癖を付ける

物事をシンプルに示すために抽象的思考を活用するという例から、図解する癖を付けてみるのはいかがでしょうか。図解した方が具体的思考になってしまうように感じるかもしれませんが、シンプルに、全員に伝わる図をつくろうと思うと、必然的に抽象的思考が必要となります。

何より図解の際には、それぞれの事象の共通点を必然的に求めなくてはならないため、ただ物事の共通点を探すことが苦痛に感じる人にもおすすめの方法です。

 

05抽象的思考を向上させるSchooのオンライン研修

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抽象的思考に関するSchooの講座を紹介

Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、7,000本以上の講座を取り揃えております。この章では、抽象的思考に関する授業を紹介いたします。

地頭力を鍛える「抽象化思考法」特訓

この授業は「"地頭力"の要素の1つである抽象化思考力を鍛える授業です。」抽象化思考法を身につけることで、いくつかの具体的な事象から共通点を見出し、物事の本質を見抜く(=コツを掴む)ことができるようになります。それは個別の事象に応用をさせる能力であり、これまでの経験を全くの新しい事にも活かすための能力です。この授業で抽象化思考力を身につけましょう。

 
  • ビジネスコンサルタント

    1964年神奈川県生まれ。東京大学工学部を卒業後、株式会社東芝を経てビジネスコンサルティングの世界へ。 アーンスト&ヤング、キャップジェミニ等の米仏日系コンサルティング会社での経験を経て2009年より株式会社クニエのマネージングディレクター。2012年より同社コンサルティングフェロー。 戦略策定や業務/IT改革を製品開発領域等のコンサルティングを実施。近年は問題解決や思考力に関する講演やセミナーの企業や各種団体、大学等に対して国内外で実施中。著書に『地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』等。

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06抽象的思考を鍛えて組織で活躍できる人材育成を

ここまで見てきた通り、抽象的思考はビジネスをスムーズに進める際にも非常に重要なスキルです。何より組織全体で抽象的思考力を高めることができれば、常に本質から逸れない、無駄のない議論を展開することが可能になります。

1日で抽象的思考を鍛えることは難しいですが、手軽なポイントを抑えることで、日々の生活の中でも実行することが可能になります。組織で活躍できる人材を多数育成したいという場合には、抽象的思考力を鍛える方針を検討してみるのはいかがでしょうか。

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