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人手不足はこれからも続くのか?原因や対策について解説

公開日:2021/05/28
更新日:2021/05/31
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人手不足はこれからも続くのか?原因や対策について解説 | オンライン社員研修・eラーニング研修 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

人手不足や労働力不足は、多くの企業が抱える問題のひとつで、将来を見据えた対策に取り組む必要があります。この記事では、人手不足の原因や、今後人手不足が深刻な問題になり得る業種について解説します。また、人手不足の対策として企業ができることについても解説します。

 

人手不足の現状と今後の展望

はじめに、人手不足の現状と今後の展望について解説します。各企業は、人手不足の影響をどう感じているのでしょうか。

2021年の調査で正社員が不足している企業は35.9%

帝国データバンクが2021年1月に発表した「人手不足に対する企業の動向調査」によると、「正社員が不足している」と答えた企業は、全体の35.9%であることがわかりました。これは前年2020年1月と比較して、13.6ポイント減少しています。 さらに、「非正規社員が不足している」と答えた企業は、19.1%という結果になっています。これは前年に比べて10.1ポイントの減少です。
帝国データバンク 人手不足に対する企業の動向調査

2021年の調査は新型コロナウイルスの影響による一時的なもの

2021年に行われた人手不足に関する調査結果にみられる数値の減少は、新型コロナウイルスの影響による一時的なものといわざるを得ません。なぜなら、人手不足を訴える企業は、2009年以降右肩上がりで、2年前の2019年1月の調査では、「正社員が不足している」と答えた企業が53.0%にも達していたためです。 さらに2年前の調査では、「非正規社員が不足している」と答えた企業は34.4%でした。特に、飲食店での人手不足は顕著で、84.1%の企業が人手不足を訴えていました。しかし、飲食店は、新型コロナウイルスの影響を直接的に受けた業種のひとつで、2021年の調査では、34.4%にまで減少しています。 2年前の調査結果と比較することで、人手不足に関する2021年の調査は新型コロナウイルスの影響による一時的なものであること、人手不足は依然として大きな社会問題であることがわかります。

 

人手不足の原因は何か

人手不足の原因として、少子高齢化による労働者人口の減少・働き方に関する価値観の変化・景気や社会情勢の変化が考えられます。それぞれの原因を見ていきましょう。

少子高齢化による労働者人口の減少

日本の総人口は、ここ数年減少を続けており、人口に対する高齢者の割合が増加する高齢化が問題になっています。2021年時点で、65歳以上の高齢者が占める割合は29%で、2060年には38%になるであろうと予想されています。 それに対して、出生率の低下により若年者人口が減少する少子化が進んでおり、2021年時点で54%の20~64歳の人口の割合が、2060年には48%にまで減少すると予想されています。 これらのデータから、日本では労働力人口が減少しており、少子高齢化問題が続く限り企業の人手不足は年々悪化することが予想されます。

働き方に関する価値観の変化

少子高齢化に伴い、働き方に関する価値観も変化してきました。かつての日本では、新卒一括採用による終身雇用が一般的でした。しかし、若年者人口の減少により企業が新卒一括採用をすることが難しくなっています。また、人手不足により労働環境が悪化すると、早期退職者も増加し、人手不足がさらに深刻化するのです。 加えて、ワークライフバランスの向上を意識した職業選びをする人が増えていることで、例えば「長時間労働」「低賃金」「休みが取りにくい」など悪いイメージが先行しがちな業界では離職率が増加する結果になっています。

景気や社会情勢の変化

景気や社会情勢の変化もまた、人手不足を加速させる原因のひとつであると考えられています。例えば現在では、新型コロナウイルスの影響により、景気の悪化や失業者の増加が問題になっています。一見すると、各企業の人手不足問題は和らいでいるように見えますが、新しい生活様式に伴う業務の増加により、人手不足が生じる業種も存在します。 また、企業が求める人材と求職者の求める条件が合わないこと、条件が合う限られた人材を企業間で取りあう状況になっていることなどもあり、いつまでも人手不足に悩まされている企業が後を絶ちません。

 

人手不足に悩む主な業界・業種は?

人手不足は、特定の業界や業種において大きな問題になっています。新型コロナウイルスの感染拡大によって、一時的に人手不足の様子が変化していますが、コロナ以前のデータとも比較しつつ、人手不足に悩む主な業界や業種について解説します。

放送

放送業界では、人手不足を感じている企業は56.3%で、2年前は76.9%だったことから慢性的な人手不足に悩まされていることがわかります。ブラック労働を報道することもある業界もありますが、放送業界そのものの働き方や慣習が、早期退社に拍車をかけているようです。 また、放送業界ではAIの導入も加速しています。例えば、スポーツ中継では画面に映る人物を判別して、自動的にテロップを挿入することが行なわれています。ただし新しい試みやテクノロジーの導入には、それに対応できる人材が必要になるという課題もあることから、人出不足しています。

建設

建設業界も慢性的な人手不足に悩んでいます。データによると2019年に67.8%、2021年も54.6%の企業が人手不足を訴えています。国土強靭化対策により公共事業が好調ですが、高い技術を持つ職人を含め、業界全体が高齢化に陥っています。 それに加えて、「3K」のイメージが強い建設業界には若年層が集まりにくく、新しい人材の確保に苦戦しているのが実情です。
帝国データバンク 人手不足に対する企業の動向調査

運送

運送業界は、長時間の運転やそれに伴う事故のリスク、拘束時間の長さなど労働環境の悪いイメージが新しい人材の確保を難しくしています。さらに、ネット通販の普及により仕事量が増えていることも関係していると考えられています。現在のように宅配が主流になると、細かい納期の要望や、少ない積載量で運行するなど、効率を上げるのが難しくなることから、一刻も早い人手不足の解決が望まれています。

情報サービス

情報サービス業界では、ITの利活用が不可欠となっているため、事業の拡大が進む一方で、新しい人材が集まらないことが問題になっています。経済産業省によると、システムエンジニアなどのIT人材が、2030年には79万人不足すると予想されています。 これには、IT市場の拡大に人材確保が追いついていないこと、さらに長時間労働など労働環境の悪いイメージが関係しているようです。
IT人材供給に関する調査

各種商品小売

スーパーマーケットなどを含む各種商品小売でも人手不足が問題になっています。データによると人手不足を感じている企業が2019年の57.5%から2021年の52.0%と横ばいになっており、慢性的な人手不足が続いていることがわかります。 小売業における人手不足の原因として、パートやアルバイトなど非正社員が多いため人間関係の問題が起こりやすいこと、年中無休なので休みにくいこと、給料が安いなどが挙げられています。

電気通信

電気通信業界は、新型コロナウイルスの感染拡大による在宅勤務など、リモート需要の高まりにより人手不足に悩まされるようになっています。2021年の調査では、42.9%の企業が人手不足を訴えており、前年度よりポイントがアップした唯一の業界でした。 営業自粛などで、飲食業が通信販売など新たなシステムを構築するようになっていることや、コンサートのライブ配信増加、5G通信の登場などもあり、電気通信業界全体の需要が高まっています。
帝国データバンク 人手不足に対する企業の動向調査

医療・福祉

医療・福祉は、少子高齢化の影響をもろに受けている業界のひとつです。高齢化により、利用者は増加を続けていますが、人材確保は難しい状況です。これには、労働環境の悪さや、業界全体の給与水準の低さなどが関係しています。

飲食・宿泊

飲食・宿泊業界の慢性的な人手不足は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で数字としては収まっています。しかし人手不足よりも経営そのものが困難になっていることが最大の問題といえるでしょう。 従来、人手不足に悩まされる代表的な業種でもあることから、今後状況が変化した場合に、改めて人手不足の対策が必要になることは明らかです。

 

人手不足が企業に与える影響

人手不足が企業に与える影響として事業縮小や倒産、ミスマッチの採用があります。この章では、それぞれの影響について解説します。

事業縮小や倒産

人材が足りないことで予想されるのが、事業縮小です。各業務に対応できる人材がいないことはもちろん、各従業員のキャパシティにも限界があるため、事業拡大だけでなく現状を維持することすら難しくなります。 人手不足により他社との競争力が弱くなると、経営を続けること自体が困難になり、倒産する可能性も高くなります。人手不足は、後継者不足にも影響するため、特に中小企業においては、リーダークラスの人材確保が課題です。

ミスマッチの採用

無理に人材を確保しようとすると、ミスマッチの採用が増えることにもなりかねません。採用したものの企業が必要とするスキルに達していなかったり、従業員は労働環境に満足できずモチベーションが上がらなかったりすることがあります。 ミスマッチの採用は企業にも従業員にもマイナスとなり、人手不足の根本的な解決にはなりません。

 

人手不足の対策として企業ができること

最後に、人手不足の対策として企業ができることを3つピックアップします。

  • 労働環境の見直し
  • 業務の効率化
  • 外国人や高齢者の雇用

それぞれの対策について解説します。

労働環境の見直し

労働環境を見直すことで、優秀な人材の獲得や在籍している従業員の離職防止につなげることができます。従業員の希望を聞きながら、労働環境改善につながる制度を導入できるかもしれません。検討できる制度にはフレックスタイム制、リモートワーク、賃金アップなどが例に挙げられます。

業務の効率化

業務を効率化することで、各従業員の労働負担を軽減することができるかもしれません。例えば、AIを導入して特定の業務を自動化する、アウトソーシングを利用することなどが対策になります。 また、業務をマニュアル化させることも業務の効率化につながります。これは、欠員が生じた場合でも、他の人材がその業務をカバーできるようになるためです。

外国人や高齢者などの雇用

雇用の幅を広げることもの対策として有効です。例えば、2019年に入管法の改正が行われ、「特定技能」の就労ビザが新たに加えられました。これにより、人手不足が顕著な建設や介護などの業界で、外国人を雇用しやすくなりました。 また高齢者も依然として貴重な労働力になります。高齢者の再雇用や、子育て中の女性でも働ける環境を作るなどして、人手不足の対策ができるでしょう。

 

まとめ

人手不足は、多くの企業を悩ませる大きな問題のひとつです。それに加えて、働き方改革や新型コロナウイルスの感染拡大のような世界情勢の混乱など、企業が直面する問題はたくさんあります。総人口の減少や少子高齢化が進む中、各企業は先を見据えて人手不足対策に取り組む必要があるのです。

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