DX化を成功に導く組織とは?組織作りのポイントや成功事例について解説する

DX化を推進し成功させるためには組織作りが必要です。この記事では、DX化を推進し成功させるための組織作りのポイントを解説しています。組織作りには、何を意識しておくべきかなどについて理解し、成功に導く組織作りを実践しましょう。
- 01.DX化の成功に組織変革が必要な理由とは
- 02.DX化を推進する組織の編成パターンとは
- 03.DX推進組織の役割とは
- 04.DX推進組織を構築する時のポイントとは
- 05.DX推進組織作りの成功事例
- 06.Schoo for BusinessのDX研修
- 07.まとめ
01DX化の成功に組織変革が必要な理由とは
我が国でも促進されているDX化の成功には、組織変革が必要と言われています。どうして組織変革が必要なのでしょうか。最初に、DX化の成功に必要な組織変悪の理由について解説していきます。組織変革の必要性について理解しておきましょう。
組織変革でDX化推進スピードを向上させる
組織変革を行う事でDX化促進スピードを向上させる期待効果があります。既存である組織に既存の業務に追加してDX化推進の役割を担わせることは負荷が多く進行に遅れを生じさせる要素となり問題です。こうしたトラブルを抑制するには、組織変革を行いDX化推進をミッションとする組織を作り予定を遂行することで、推進スピードを向上させる必要がある点を理解した組織作りを行いましょう。
専門部隊構築によるDX化への集中力を高める
DX推進における専門部隊構築により、既存業務から離れDX化への集中化を行います。こうした組織変革を実施することで、DX化推進への集中力を高めDXに関する知識やスキルの習得と推進のスピードアップを図る必要があります。DX化は想定以上に調査項目やスキル習得が必要であり、集中して実施しなければ進行に大きな影響を与え最悪の場合には、DX化推進自体が止まってしまう可能性があることを理解しておく必要があることに注意しておきましょう。
社内周知による協力体制の構築
DX化推進は、専門部隊のみで実施できる訳ではありません。既存システムの改訂や、基盤システムの変更は全社に影響する事案であり、社内各部署との連携が必要です。DX化を推進するには、DXか推進の目的や意義に関する社内周知、各部署での協力体制の構築が必須だと理解しておきましょう。特に、DX化により業務システムに変更が生じる部署については、現状の業務の整理や業務変更の必要があるため連携は必須です。
デジタル化におけるノウハウを集積するため
DX化を促進するにはデジタル化に関するノウハウを蓄積する必要があります。他社の事例や推進方法などをはじめデジタル技術の蓄積などが実施されなければ、自社のDX推進を実施することは難しいと考えた方がいいでしょう。ノウハウを蓄積するには、労力と時間が必要です。専念してノウハウを集積するためには、組織変革を行い専門部隊を構築する必要性があると理解しておきましょう。
02DX化を推進する組織の編成パターンとは
次にDX化を推進する組織の編成パターンについて解説します。DX化を寿司インする組織には主に3つの編成パターンがあるとされており、それぞれに特徴を持っています。次に編成パターンとその特徴について解説していきますので、どの編成パターンが自社に向いているかを考えて選択していきましょう。
IT部門拡張型
既に存在している情報システム部門の延長線上で考えるIT部門拡張型です。既存のITシステム部門がもつITスキルやプログラミングスキルを元にIT部門を拡張して考える組織となりDXを推進するために組織を再編して構築していきます。ITスキルを保有しているメンバーが中心となることで最新のデジタル技術や様々なサービスの検討や導入がスムーズに行える利点があります。その反面、業務スキルを保有しているスタッフが少なく業務効率化や業務プロセス構築については他部門の協力が必須です。この組織を構築するには、IT部門からだけの人選ではなく、業務ノウハウを持つメンバーの参画やパイプ役を担うメンバーの人選が必要となる点に注意が必要であることに注意しましょう。
事業部門主導型
DX推進は、事業部門が主導となりシステム部門がサポートをする形を取るのが事業部門主導型です。事業部門が主導となることで、現場目線でのDX推進が実施できるメリットがありますが、IT技術に関する知識が不足していることで、デジタル化の側面ではスキル不足や進捗の遅れを起こしやすいデメリットが生まれます。この編成パターンを採用する際には、IT部門との連携をしっかりと取る必要がある点に注意しておきましょう。
専門組織型
DX化推進を行うための専門部隊を編成するのが専門組織型です。ITシステム部門や事業部門、外部ベンダーなどを専用部隊として組織化されDX化を促進します。この編成パターンを選択する場合には、専門部隊を率いるリーダースキルが成功の命運を分けるほど重要です。現在、DX化で成功している企業の多くが、この専門組織型を採用しておりDX化を推進する際には最も成功度合が高い編成チームだと理解しておきましょう。
03DX推進組織の役割とは
組織変革を行い構築したDX推進組織の役割とはどんな役割でしょうか。次にDX推進組織が担う役割について解説します。組織構築の際には、どのような役割を担うかを定義し組織ミッションとして整理しておくことが必要です。
実施計画の立案とマイルストーン管理
DX推進組織の最大の役割とも言えるのが、実施計画の立案とマイルストーン管理です。実施計画の立案については、DX化を行う業務範囲などについても明確にしDX化の目的や意義について周囲への説明を含めて対応します。実施計画の立案後には、マイルストーン管理を行いDX化の進捗管理を行いますが、時には関連部署の進捗状況に応じてタスクの再配分なども実施していくことは大きな役割となる点をおさえておきましょう。
リソース管理
推進部隊の役割には、リソース管理も含まれます。人、物、金というリソース管理はプロジェクト遂行には大きなミッションです。特に人員や予算管理という点は、DX化の成功を達成する上で重要な管理項目となり常に状況を把握し問題になる前に対応できるだけの管理を行うことが必要だと理解していきましょう。
既存システムの可視化と再構築の実施
DX化を推進するには、既存システムの可視化が不可欠です。DX推進組織は既存システムの可視化を実施し基盤システム、業務システムの再構築の実施を行います。既存システムの老朽化や設計時の担当者不在によるブラックボックス化が進んでいる可能性もあり時には可視化に想定以上の工数が必要になる場合がありますが、機能の再整理を行う上では必須となる項目であるだけに工数を確保し対応していきましょう。
DX化に伴うリスク管理
DX化に伴うリスク管理も推進組織の役割です。既存システムからの変更によるリスクやDX化に伴う業務プロセスの変更によるリスクもリスク管理の1つであり、リスク管理はDX化を推進する際の成功を決める要素でもありため、慎重な対応を心掛けましょう。
04DX推進組織を構築する時のポイントとは
DX推進組織を構築するポイントについて解説します。DX推進には欠かせない組織作りの重要なポイントです。組織作りにはおさえておきたいポイントについて解説していますので、ポイントをおさえて組織作りを行っていきましょう。
モチベーションが高い人材を集める
モチベーションの高い人材を集めることは、長期化するプロジェクト推進に欠かせません。また、会社を変える役割を担うことを理解し高いポテンシャルを維持できることが必要です。また、周囲を巻き込むコミュニケーション力も必要な人材の要件になります。
外部組織の利用
組織構築は、社内だけで行う必要はありません。社内だけで組織構築ができない場合には、外部組織を利用して推進組織を構築していきます。社内の人材を育成し組織構築を行うにはある一定以上の期間が必要となるため、時には外部組織や外部コンサルなどのリソースを上手く活用しDX化を推進していきましょう。
社内での協力体制を構築する
組織作りを行うと同時に関連部署、全社においてもDX推進の目的や意義を理解してもらい協力体制を構築する必要があります。推進組織へ協力する風土ができることは、業務プロセスの可視化や変更などにおいても協力体制が整いスムーズな移行に紐づく大切な要素です。推進組織は、継続して協力体制を維持できるように活動をしていく必要がある点をおさえておきましょう。
05DX推進組織作りの成功事例
次にDX推進作りの成功事例をご紹介します。多くの企業が、DX化を推進していますが組織作りでの成功事例について3社のご紹介をしますが、自社と同業の企業での事例をあらかじめ確認しておくことも成功の秘訣です。
住友商事
住友商事はDX推進を目的に、全社横断組織「IoT & AIワーキンググループ」を発足しています。同時に2018年4月からは専任組織「DXセンター」をデジタル事業本部に設置し吸いsん組織を構築しました。グループ会社、同社が出資するコンサルティング会社とも連携しDXの推進を継続して実施しています。
花王
花王はDX推進のために専務執行役員直下の「先端技術戦略室(SIT)」を発足させました。デジタル先端技術戦略の立案、実行を推進する役割を担っています。その他にも「能率化活用グループ」「情報戦略グループ」「販売グループ・事業」「IT設計管理グループ」を構築しDX推進を実施しています。
NEC
NECはDX専任組織「Digital Business Office」を発足させました。100名規模の組織で全社横断型体制を確立し、外部メンバーも含まれており必要に応じて新たな役割を担うポジションも臨機応変に用意できる組織を目指し権限委譲も随時行う組織を構築しています。
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■資料内容抜粋
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・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など

06Schoo for BusinessのDX研修
Schoo for Businessでは約8,000本を超える数の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schoo for Businessの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。
Schoo for Business |
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受講形式 | オンライン (アーカイブ型) |
アーカイブ本数 | 7,500本 ※2023年3月時点 |
研修管理機能 | あり ※詳細はお問い合わせください |
費用 | 1ID/1,500円 ※ID数によりボリュームディスカウントあり |
契約形態 | 年間契約のみ ※ご契約は20IDからとなっております |
SchooのDX研修カリキュラム
Schooの数多くの授業の中にはDXが学べる授業も多くあります。ここでは、SchooのDX研修カリキュラムを紹介します。
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DXを推進する上で、ベースとなるビジネススキルの習得を目的とした研修パッケージです。
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DX人材となるために必要な基礎的なスキルや知識を学ぶことができる研修パッケージです。
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与えられた課題に対してそのまま実行に移すのではなく、一歩引いた状態で“与えられた課題の目的・背景”=Whyを考えられる能力を養うことを目的としたパッケージです。
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問題解決を目的としたデータ分析の方法や批判的思考法を学び、デジタル技術を組み合わせながら課題解決をどのように実施していくかを導き出す能力を養うことができます。
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DXのプロジェクトを実際に推進していく人におすすめの研修パッケージとなっています。
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DXは1人では実現できず、チームとして着実に前に進めていく必要があります。この研修パッケージでは、チームとして生産性高く、イノベーションを起こしていく方法を学ぶことができます。
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デジタライゼーションに留まらず、本質的なDXを推進したいという方におすすめの研修パッケージです。
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「じゃらん」や「ホットペッパー」などの事例を用いて、CRMの基礎からデータ分析の方法まで学ぶことができる研修パッケージです。
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インターネットの仕組みから、情報セキュリティに関する知識を習得することを目的としたパッケージです。
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ただ数値を見てボトルネックを発見するのではなく、課題の本質を見抜くという点に焦点を当てた研修パッケージです。
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DXを推進する上でのデジタル技術の基礎を学ぶことができます。IoT導入の担当者やDX推進プロジェクト担当者におすすめの授業です。
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DXを進める上で欠かすことのできない顧客理解・インサイトの見つけ方を習得することを目的としています。
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プロジェクトマネジメントに必要なスキル・知識を体系的に学べる授業をまとめました。PMだけでなくチーム全員で研修を受けておくと、それぞれの視座も上がり、さらにコミュニケーションが円滑になるかもしれません。
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DXを用いた新事業創造や、事業戦略の立案についてを学ぶことができるパッケージ
Schooの研修管理画面
Schoo for Businessには学習管理機能が備わっているため、研修スケジュールの作成を容易に行うことができます。さらに、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、レポート機能を使って学んだことを振り返る機会を作ることも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。
まず、Schoo for Businessの管理画面を開き、「研修を作成するという」ページで作成した研修の研修期間を設定します。ここで期間を設定するだけで自動的に受講者の研修アカウントにも研修期間が設定されるため、簡単にスケジュールを組むことができます。
この、管理者側の管理ツールでは受講者がスケジュール通りに研修を受けているかを確認することができます。もし決められた研修をスケジュール通りに行っていない受講者がいれば注意したり、話を聞くことができるなど、受講者がしっかりスケジュールを守っているかを確認することができます。
07まとめ
本記事では、DX推進に必要となる組織変革、組織の特徴について解説しています。DX化は長期化するプロジェクトであり組織変革による推進は不可欠ともいえます。本記事を参考にDX化を推進する組織を構築し推進力を増していきましょう。
▼【無料】経済産業省が取り組む デジタル人材育成プラットフォーム|ウェビナー見逃し配信中

経済産業省の商務情報政策局 情報技術利用促進課でDXリテラシー標準化の検討会を行っている同課の金杉 祥平氏をお招きし、「経済産業省が取り組むデジタル人材育成プラットフォーム」について語っていただいたウェビナーのアーカイブです。デジタル人材要件の定義や、リスキリングするための構造化された項目、さらに経済産業省で構想している人材育成プラットフォームについてもお話しいただいております。
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登壇者:金杉 祥平様経済産業省 商務情報政策局 情報技術利用促進課 課長補佐(企画)
2006年に経済産業省に入省。過去には、再生可能エネルギーの推進、家電製品の安全基準の整備、電気事業制度のルール整備、福島第一原子力発電所の廃炉推進に従事し、2021年5月から現職。情報技術利用促進課では、地域企業・産業のDXの実現に向けて、デジタル人材の育成を推進するため、デジタル知識・能力を身につけるための実践的な学びの場を提供する「デジタル人材育成プラットフォーム」の制度設計を担当。