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休職中の給与や手当はどうなるのか?利用できる制度や手続きについて解説

公開日:2021/07/20
更新日:2021/08/13
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休職中の給与や手当はどうなるのか?利用できる制度や手続きについて解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

休職制度を設けている企業は少なくありませんが、労働基準法や労働契約法で規定されている制度ではないため、給与や手当をどうするかわからない場合もあるでしょう。本記事では、休職の概要と種類、休職者が利用できる制度や手続きについて解説します。

 

休職の概要と種類

休職は法律で義務付けられている制度ではないため、導入するかどうかは企業の裁量に任されています。ここでは、休職の概要と種類について解説します。

休職とは従業員が自己都合で長期間休むこと

休職とは、従業員が自己都合で長期間休むことで、企業は従業員に対して労働契約を維持しつつ労働義務を一時的に免除します。休職は労働基準法や労働契約法で規定されている制度ではなく、休職制度を設けるかどうかは、企業ごとに自由に決めることができます。 休職制度を設けることを決定する場合は、就業規則の「休職に関する事項」に、休職の際の対応について具体的に記載することになります。こうして休職制度が労働契約の一部となると、企業は従業員に休職制度を適用することが義務付けられます。 休職制度を設けることで、一時的に働けなくなった従業員に解雇猶予を与えることになります。

休職の種類

休職の理由は従業員の自己都合になりますが、ここでは休職の種類について解説します。

病気休職

病気休職は、業務や通勤以外の理由で従業員が病気や怪我をした際に適用されます。業務中や通勤中に発生する労働災害とは異なり、従業員の個人的な事情によるものであるため、私傷病休職とも呼ばれます。

事故休職

事故休職は、業務外の傷病以外の事故で会社を一定期間休む際に適用されます。従業員が刑事事件を起こして逮捕・拘留されている場合や、その他の理由に当てはまらず無断欠勤でもない自己都合の欠勤にも当てはまり、事故欠勤休職とも呼ばれます。

起訴休職

起訴休職は、従業員が起訴された場合に適用されます。起訴されることに加え、従業員が出社することが企業の信用や職場秩序に支障をきたすと判断された場合に認められます。起訴休職の場合、裁判が確定するまで従業員を解雇することはできなくなります。

調整休職

他の制度との調整を図るために従業員を一時的に休ませる際に適用されます。これには、労働組合員である従業員が組合業務に専従するための「組合専従休職」や、会社に籍を残してグループ会社や関連会社に一時的に出向する場合の「出向休職」などがあります。

依願休職

依願休職は、家事都合や、自己啓発のための留学・研修・ボランティア活動などを理由とし、従業員から一時的な休職の申し出があった際に適用されます。

欠勤や休業との違い

欠勤と休職が混同される場合がありますが、業務が免除されているか否かの違いがあります。欠勤は業務が免除されていない状態で自己都合で仕事を休むため、労働契約違反になります。欠勤が連続すると、普通解雇に繋がる場合があります。 休業は、企業の責任または不可抗力により、従業員を一定期間休ませる必要があるケースに当てはまります。例えば、経営悪化により休業を命じることがあり、企業は従業員に休業手当を支給する必要があります。また、産前産後、育児、介護などの場合、従業員には法律上休業を取得する権利が生じます。

 

休職の手続きの流れ

ここでは、従業員が休職に入る際の手続きの流れについて解説します。

従業員から休職の申し出を受ける

まず、従業員から休職の申し出を受けることになるでしょう。従業員が直属の上司に相談する、または人事担当へ相談する場合があります。または、欠勤が何日にも渡り連続する場合もあります。休職の申し出を受ける際は、就業規則に従って対応する必要があります。

従業員から必要な書類を受け取る

病気や怪我による休職の場合は、医師の診断書を提出してもらいます。診断書を確認することで、休職が必要であることや妥当な期間を客観的に判断しやすくなります。そして就業規則で定められた休業申請書にも記入し、提出してもらいます。

休職時の条件を確認する

就業規則には、休職時の給料やボーナスの支給に関する記載がされているので、条件を確認します。また、何らかの手当が発生するかの確認します。病気や怪我による場合は、業務外か業務上で扱いが異なるため、事前に必ず確認するようにしましょう。

休職中は従業員と定期的に連絡を取る

休職中の連絡方法についても話し合います。休職の理由によっては頻繁な連絡が従業員にとって負担になる場合があるため、適度な連絡ができるようにしましょう。休職中のコミュニケーションは、復帰可否の判断を行うため、また従業員を孤独化させないために有効です。

復職の判断を行う

休職期間が満了したら、復職の判断を行います。病気や怪我の場合は、医師の判断を参考にできるでしょう。問題がなければ復職に向けて手続きをし、復帰が難しいと判断された場合は、休職期間の延長か自然退職または解雇の手続きを行うことになります。

 

休職中の給与や手当はどうなるのか

休職によって従業員の労働契約を維持しながら労働義務を一時的に免除しますが、休職中の給与や手当はどうなるのでしょうか。

給与やボーナスの支払いは基本的にない

従業員は、休職中に労務提供を行わないため、基本的に「ノーワーク・ノーペイ」の原則が適用され、給与やボーナスの支払いはありません。ただし、休職中のトラブルを防止するために、休職中の給与の支給については就業規則に明記しておくことが賢明です。 就業規則に、休職中も給与やボーナスの一部または全額が支給されることが記載されている場合は、支払いの義務が生じます。

給与が支給されない場合に利用できる制度がある

休職中に給与が支給されない場合、状況によっては利用できる制度があります。例えば、業務外の怪我や病気には「傷病手当金」、業務上の場合は「労働災害補償保険」、他にも休業の際に利用できるさまざまな制度があります。従業員の生活を守るために、これらの制度について説明し、活用できるようサポートするのは親切なことです。

 

業務外の怪我や病気で休職する際に利用できる「傷病手当金」

業務外の怪我や病気で休職する際に、「傷病手当金」を受給できる場合があります。傷病手当金は、標準報酬日額の2/3が支給されます。ここでは、申請条件や申請の流れについて解説します。

傷病手当金の申請条件

傷病手当金は、業務外の事由による怪我や病気の療養のための休職の際に支給される制度です。連続する3日間を含み、4日以上労働できない状態であることが条件になります。また、休職中に会社から給与の支払いがないことも申請条件のひとつです。

傷病手当金の申請の流れ

従業員本人や担当医師から療養が必要である報告を受けたら、傷病手当金の申請書を用意し、加入している健康保険に提出します。「本人記入欄」「医師記入欄」「会社記入欄」があるので、医師の診断書など必要書類の一覧を用意するなど、休職者がスムーズに申請できるようサポートしましょう。傷病手当金の申請から支給まで、1~2ヵ月ほどかかるとされています。

 

業務上の怪我や病気で休職する際に利用できる「労働者災害補償保険」

業務上の怪我や病気が原因で休職する際は、「労働者災害補償保険」が適用される場合があります。この場合、休業補償給付として給付基礎日額の60%、休業特別支給金として給付基礎日額の20%が支給されます。申請条件や申請の流れは以下の通りです。

労働者災害補償保険の申請条件

労働災害補償保険は、業務上の事由または通勤による怪我や病気で、療養のために労働ができない状況であることが条件になります。加えて、休職中に会社から給与が支給されていないことも申請条件に含まれます。

労働者災害補償保険の申請の流れ

業務災害の場合は「休業補償給付支給請求書 様式第8号」、通勤中の災害の場合は「休業給付支給請求書 様式第16号の6」を用意します。指定医療機関を受診し、請求書に会社の証明欄を記入、押印し、医療機関に治療機関などを記入してもらいます。請求書の記入が終わったら、労働基準監督署に提出します。

 

休職・休業で利用できるその他の制度

出産や育児、介護のために休職、休業をする際にも、利用できる制度があります。

出産手当金

出産のために仕事を休む必要があり、その間に給与の支払いがない場合は、加入している健康保険から出産手当金を受け取ることができます。受給期間は、出産日の42日前から出産の翌日以後56日目までで、休職前の給与の2/3が日割りで支給されます。 妊娠中のトラブルにより産休前に療養が必要になるケースでは、傷病手当金を受け取り、出産手当金の受給期間に入ると切り替えることができます。出産手当金が傷病手当金よりも少ない場合は、傷病手当金の請求により差額を受け取ることが可能です。

育児休業給付金

育児休業給付金は、育児休業開始日から子どもが1歳になる前々日まで支給されます。仕事を休んでいる間に休職前の80%以上の十分な給与が支給されないこと、復職予定であることが条件になります。育児休業給付金は、男女関係なく受け取ることができ、支給額は最初の180日間が休職前の給与の67%、181日目以降は50%となります。

介護休業給付金

2週間以上の常時介護を必要とする家族のために介護休業を取得する際は、介護休業給付金を受け取ることができます。1度の介護休業で最大93日間、同じ家族に対して最大3回まで申請可能で、休職前の80%以上の十分な給与が支給されないことや復職予定であることが条件になります。支給額は、休業前6ヵ月の平均日額の67%になります。

 

まとめ

休職中の給与や手当についてまとめました。休職は、法律で義務付けられている制度ではありませんが、従業員が安心して働き、万一の時に解雇猶予を与えることができる親切な制度であると言えます。休職中は基本的に給与が支給されませんが、さまざまな手当金が受け取れるようサポートすることで、休職に関するトラブル防止に繋げることができます。

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