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就業規則変更届の正しい書き方は?変更方法と注意点を紹介

公開日:2021/07/20
更新日:2021/08/13
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就業規則変更届の正しい書き方は?変更方法と注意点を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

就業規則変更時の手続きや注意点について、本記事では紹介しています。就業規則の変更は、手続き方法を誤ると従業員とのトラブルになりかねないため、正しい手続きの流れや注意点を把握する必要があります。人事担当の方は、本記事をぜひお役立てください。

 

就業規則を構成する要素

就業規則を構成する要素として知っておきたいのが、絶対的必要記載事項と相対的必要記載事項です。絶対的必要記載事項とは、労働基準法第89条において列挙されている、どの事業場の就業規則においても必ず明記しなければならない事項のことです。一方、相対的必要記載事項とは、事業場内のすべての労働者に適用する定めがある場合には、就業規則に明記しなければならないものです。
参考:就業規則について|厚生労働省

絶対的必要記載事項

労働基準法第89条によると、絶対的必要記載事項には以下のとおり三点あり、それぞれ具体例が列挙されています。 1.労働時間関係 2.賃金関係 3.退職関係 「労働時間関係」には、始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合 における就業時転換に関する事項が挙げられます。 「賃金関係」には、賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項が含まれます。 「退職関係」については、退職に関する事項を記載することになっており、解雇の事由を含むとされています
参考:就業規則について|厚生労働省

相対的必要記載事項

労働基準法第89条には、相対的必要記載事項についても具体的に列挙されています。 1.退職手当関係 2.臨時の賃金・最低賃金額関係 3.費用負担関係 4.安全衛生関係 5.職業訓練関係 6.災害補償・業務外の傷病扶助関係 7.表彰・制裁関係 8.その他 「退職手当関係」には、退職手当の計算及び支払の方法などに関する事項があります。 「臨時の賃金・最低賃金額関係」には、臨時の賃金及び最低賃金額に関する事項、「費用負担関係」については、労働者の費用負担に関する事項を含みます。 「安全衛生関係」は、安全及び衛生に関する事項、「職業訓練関係」は、職業訓練に関する事項、「災害補償・業務外の傷病扶助関係」は、災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項、「表彰・制裁関係」は、表彰及び制裁の種類及び程度に関する事項を指します。 また、上記の他に、事業場の労働者すべてに適用されるルールが存在する場合には、就業規則に明記しなければならないとされています。
参考:就業規則について|厚生労働省

任意的記載事項

任意的記載事項は、絶対的必要記載事項と相対的必要記載事項以外の事柄で、法令に反しない限り定款に任意に記載してよい事項のことです。具体例としては、株主総会に関する事項、事業年度、取締役などの員数が挙げられます。
参考:就業規則について|厚生労働省

 

就業規則変更届が必要になるケース

就業規則を変更する場合には、労働基準法第90条によると、労働者の意見を記した書面、つまり就業規則変更届を労働基準監督署に提出しなければならないとされています。労働基準法などの法令においては、就業規則変更届が必要となるケースの具体的な例は挙げられていません。ここでは、一般的に考えられる就業規則変更の事例を紹介します。
参考:労働基準法|e-GOV法令検索

労働関連の法改正発令時

労働基準法や労働安全衛生法など労働関連の法令は、時代の変化に合わせて改正が行われるものです。このような法改正があった場合には、就業規則が法令に違反することのないように記載内容を変更する必要があります。

従業員の給与項目の変更時

従業員の給与に関する事項が変更される場合も、就業規則変更届が必要となります。例えば、家族手当や住宅手当など諸手当が従業員の給与に含まれる場合がありますが、これらの手当のように給与項目に変更が生じる場合が該当します。

賃金体系の変更時

従業員の給与を決定する際には、就業規則で定めている給与の等級や賃金の割増に関する規定をもとにします。このような、基本給の等級の整理、成果報酬制の導入などを含む賃金体系を変更する際にも、就業規則の変更が必要となるため、就業規則変更届提出が義務となるのです。

勤務時間や休日の変更時

時代の流れに合わせて、フレックスタイム制や勤務時間帯のシフト制を取り入れる企業もあるかと思います。このように、就業規則に記載の勤務時間を変更する場合には、就業規則変更届が必要となります。また、休日を変更する場合であっても同様に、就業規則変更届が必要となります。

在宅勤務制度の導入時

多様な働き方が選択できるように、在宅勤務制度や在宅ワークを取り入れる企業が増えてきています。在宅勤務制度の導入にあたっては、労働者の勤務時間や在宅勤務中の費用負担など、新たに定めを置かなければならない事項があるものです。したがって、在宅勤務制度の導入時にも、就業規則変更届が必要となります。

 

就業規則変更手続きの流

就業規則を変更する際の手続きについてみていきます。労働基準法第90条によると、「使用者は、就業規則の変更について、労働者の過半数で組織する労働組合もしくは労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない」と規定されています。 また、「使用者は、変更の届出をする場合、前項の意見を記した書面を添付しなければならない」ともされています。上記の規定を踏まえたうえで、ここでは就業規則変更手続きの具体的な流れについて解説します。
参考:労働基準法|e-GOV法令検索

変更箇所の決定・承認

まず、現行の就業規則のうち、どの箇所を変更すべきか検討します。特に、法改正に合わせて就業規則を変更する際には、法令違反がないか、文言に誤りがないかを複数の担当者で確認するようにしてください。最後に、取締役会において承認を受け、通過後に次のステップに進みます。

就業規則変更届の作成

就業規則の変更について承認が得られたのち、労働基準監督署に提出する就業規則変更届を作成します。どの箇所が変更されたのか一目で理解できるよう、新旧対照表の添付をおすすめします。また、フォーマットについて指定はありませんが、各労働局の公式ホームページで公開されているフォーマットを活用できます。
参考:様式集|厚生労働省 東京労働局

労働者の過半数の代表者による意見書作成

労働基準法第90条、就業規則変更時には「労働者の過半数で組織する労働組合もしくは労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない」とされています。そのため、意見書を作成し提出する必要があります。該当する労働組合がない場合には、管理監督者でない者の中から、挙手や投票などの民主的な方法で選出した代表者の意見を聴くことが求められます。選出された代表者の意見を聞いて内容を書面にまとめて、日付と代表者の署名捺印を入れます。
参考:労働基準法|e-GOV法令検索

労働基準監督署への提出

就業規則変更届と意見書、新しい就業規則が完成したら、これらを所轄の労働基準監督署に提出します。この際には、提出用と社内の控えの二部を用意します。基本的に形式が守られていれば受理されるものですが、万が一、就業規則変更の内容が法令に反していれば、受理されない場合もあります。

社内への周知

就業規則変更をしたあとには、社内への周知が必要となります。従業員全員がアクセス可能なイントラネットにファイルを格納したり、誰でも立ち入れる場所のキャビネットに収納したりなどして、周知してください。 また、従業員に不利益が生じる変更については、労働基準監督署に提出する前に説明会を行うなどして、トラブルを避けたたいところです。

 

就業規則変更をするときの注意点

就業規則を変更する際には、従業員にとって不利益となる変更や労働協約との整合性において、注意すべき点がいくつか存在します。これらの点を踏まえて就業規則の変更を行わない場合、従業員側とトラブルになったり、罰則が適用されたりするおそれがあります。どのような点に気をつけて、就業規則の変更をすべきかをみていきましょう。

就業規則の不利益変更にあたる行為

就業規則の不利益変更は、従業員側の労働条件を現在よりも不利益なものに変更することを意味します。不利益変更に関する規定は、労働契約法の第8条から10条に記載されています。これらの条文の内容を要約すると、使用者は労働者の合意なしでは就業規則の不利益変更を行えません。 「変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なもの」であると認められない限り、就業規則の不利益変更は無効である、ということです。 不利益変更に該当する行為の具体例としては、手当の廃止により給与のダウンや、基本給の見直しによる全従業員の賃金低下などが挙げられます。労働契約法の規定に習い、不利益変更の必要性や相当性、合理性が十分に認められ得る程度かどうかを、必ず確認するようにしてください。
参考:労働契約法|e-GOV法令検索

労働協約と矛盾する就業規則

労働協約とは、企業と労働組合とのあいだで取り決めた労働条件などを記した規約です。労働基準法第92条によると、「就業規則は、法令又は当該事業場について適用される労働協約に反してはならない」「行政官庁は、法令又は労働協約に抵触する就業規則の変更を命ずることができる」とされています。 つまり、就業規則を変更あるいは作成する際には、労働協約および労働関連の法令に反する内容ではないことを確かめる必要があるのです。労働協約と矛盾する就業規則については、行政官庁の指導によって、該当の箇所の変更が命令されることになります。
参考:労働基準法|e-GOV法令検索

変更手続きは事業所ごとに行う

就業規則を変更する際に注意したいのが、就業規則変更届は企業単位ではなく事業場単位で作成し、届け出る必要がある点です。就業規則の作成については、ひとつの企業で複数の営業所や店舗を有している場合、企業全体の労働者の数を合計するのではありませn。それぞれの営業所、店舗をひとつの事業場としてとらえ、常時使用する労働者が10人以上の事業場について作成義務が生じるとされています。 したがって、就業規則の変更を行う際にも、原則としてそれぞれの事業所ごとに行う必要があるのです。ただし、複数の営業所、店舗の事業場を有する企業については、以下のように定められています。営業所、店舗の就業規則が変更前、変更後ともに本社の就業規則と同一の内容である場合に限り、本社所在地を管轄する労働基準監督署長を経由して一括届け出が可能です。
参考:就業規則について|厚生労働省

代替措置を設けることも検討する

労働契約法においては、就業規則の不利益変更が認められるためには、それが合理的であるかどうかが判断されると前述しました。不利益変更の合理性の判断基準は、使用者側による従業員への説明が丁寧かつ十分であったかどうか、また不利益変更の代替措置が設けられていたかどうかが対象となります。 したがって、従業員への手当廃止や給与ダウンなど不利益変更を行う際には、段階的に移行することや代わりの措置を検討することをおすすめします。
参考:労働契約法|e-GOV法令検索

 

まとめ

社会情勢の変化や企業の経営状況に応じて、就業規則は内容を見直し、必要であれば内容を変更されるという性質を持っています。就業規則の変更時には、法令に則って取るべき手順や注意点があるものです。そのため、就業規則の変更の手順が正しいかどうかを確かめたうえで、不利益変更に当たる場合には特に慎重に進めていく必要があります。 本記事で紹介した、法令や就業規則の変更時の注意点を参考にし、トラブルがないよう就業規則の変更を進めてください。

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