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社会保険制度の5つの種類とは?雇用時に行う手続きや法律改正について解説

公開日:2021/07/20
更新日:2021/08/13
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社会保険制度の5つの種類とは?雇用時に行う手続きや法律改正について解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

社会保険制度は、怪我や病気をした際、または災害や失業時に、従業員の生活を保護する国の制度です。一定の労働条件を満たすことで加入できる制度で、2022年から適用対象の拡大が行われます。本記事では、社会保険制度の概要、雇用時に行う手続きや法律改正を解説します。

 

社会保険制度の概要

社会保険制度は、国の社会保障制度のひとつで、相互扶助で成り立っています。現在は、国民すべてが公的な医療保険に加入することになっています。ここでは、社会保険制度の概要をまとめます。

社会保険制度は国の社会保障制度のひとつ

社会保険制度は、国の社会保障制度のひとつです。社会保障制度は、以下の4つの分野に分かれています。  

  • ・社会保険
  • ・社会福祉
  • ・公的扶助
  • ・保健医療・公衆衛生
「社会保険」は、病気や怪我、死亡、老齢、失業など、生活に困難もたらす事故が生じた際に、一定の給付金を支給する公的保険制度です。 「社会福祉」は、障害者や母子家庭など、社会的困窮者に生活保障を行い、「公的扶助」は、生活保護法に基づいて、高齢者など困窮者に最低限の生活を保障することで自立を助ける制度です。また、「保健医療・公衆衛生」は、予防接種など国民が健康に生活できるよう予防、衛生を維持する制度です。

社会保険制度は相互扶助で成り立っている

保険社会制度は、「相互扶助」で成り立っています。相互扶助とは、社会や組織を構成する人々が、互いを助け合うことを意味します。万一の病気や怪我でまとまった金額が必要となる場合でも、社会保険制度の財源から支払われる仕組みになっています。 社会保険制度の財源には、被保険者や事業主が負担する保険料と、国や地方公共団体などが一部の費用を負担する国庫負担金があります。

日本では1961年に国民皆保険・国民皆年金が実現した

日本において、すべての国民が保険に加入する国民皆保険・国民皆年金が実現したのは、1961年のことです。戦後の1955年頃までは、国民の1/3に当たる約3,000万人が無保険者で、このことが社会問題化になり、社会保険制度の整備が進みました。 国民皆保険の特徴として、国民すべてが公的医療保険で保障されていること、医療機関を自由に選択できること、高度な医療も安価な医療費で受けられることなどが挙げられます。国民皆保険と国民皆年金は、現在に至る国の社会保障制度の根幹を成すことになりました。

 

社会保険制度の5つの種類

社会保険制度には「医療保険」「年金保険」「介護保険」「雇用保険」「労災保険」の5つの種類があります。ここでは、それぞれの種類について解説します。

医療保険

医療保険は、病気や怪我で医療機関を受診した際に、医療費負担を軽減してくれる制度です。加入対象者により保険制度が分類されており、例えば会社員などは「健康保険」、自営業者や扶養されていない家族などは「国民健康保険」、公務員や教職員は「共済組合」に加入することになります。 医療費の自己負担額の割合は1~3割で、年齢によって割合が異なる仕組みです。被保険者に一部負担が課せられているのは、本当に必要な時に診察を受けるようにして、医療機関がサロン化することがないようにするためです。ただし、一部負担が一定額を超えるケースでは、超えた額が返金される「高額療養費制度」があり、自己負担が大きくならないようになっています。 また、失業や災害など、一部負担が支払えないような事態が生じた際は、支払いの猶予や免除が行われることもあります。

年金保険

年金保険は、現役時代から定年までの間に保険料を支払うことで、原則として65歳から老後資金を受け取ることのできる制度です。加入対象者によって「国民年金」と「厚生年金」の2種類に分類されています。国民年金は20歳になると強制加入となります。 会社員や公務員の場合、労使折半により厚生年金に加入しますが、国民年金と厚生年金の両方に加入することになるため、2階建ての年金保険とも言われています。老後給付の他に、一定の要件を満たすと、障害年金や遺族年金が支給される場合もあります。

介護保険

介護保険は、40歳以上を対象に、介護が必要になった場合に、一部負担で介護サービスを受けられる制度です。40歳以上になると加入義務が発生し、介護保険料は医療保険と一緒に徴収されます。 保険適用には「要介護認定」が必要で、認定を受けることで施設サービス、訪問サービス、通所サービスなどを、原則1割の自己負担額で受けることができます。

雇用保険

雇用保険は、失業や就労が困難な場合などに必要な給付をして、労働者の生活を守るとともに再就職をサポートする制度です。会社員になり加入条件を満たすと、事業主が手続きをして、雇用保険料率に従い労働者と事業主で分け合って負担します。 失業から再就職までの必要な給付の他に、就職に必要な知識や技術を習得するために国が指定する職業訓練の受講料の一部が支給されたり、育児や介護で休業したときに給付金が支払われたりもします。

労災保険

労災保険は、勤務中や通勤中に発生した病気や怪我に対して、医療費や休業の保障をする制度です。業務上の病気や怪我は事業主に一切の保障が義務付けられており、保険料の全額を負担します。 労災保険には、病気や怪我の治療費に対する療養補償給付、休業に対する休業補償給付、死亡した際に遺族に年金などが支給される遺族補償給付などがあります。

 

企業の社会保険に加入することのメリット

企業の社会保険に加入することには、いくつかのメリットがあります。。ここでは、政府広報オンラインの情報をもとに、企業の社会保険に加入することのメリットを解説します。
参考:政府広報オンライン

年金額が増加する

企業の社会保険に加入することのメリットとして、年金額の増加が挙げられます。企業の社会保険では厚生年金保険に加入することになり、「全国民共通の基礎年金に加えて、在職中の給料の額に基づいて計算される報酬比例の厚生年金」を受けることができます。 例えば、月収88,000円の労働者が毎月8,000円の保険料を40年間納めた場合、将来の年金額は19,000円増えることになります。厚生年金は平均標準報酬月額によって異なるため、月収と加入年数により年金額をさらに増加させることが可能です。 また、障害がある状態になった場合は、障害基礎年金に加えて障害厚生年金が、死亡の際は遺族に遺族基礎年金に加えて遺族厚生年金が支給されます。

傷病手当金や出産手当金が受給される

会社の社会保険に加入するメリットとして、傷病手当金や出産手当金が受給されることも挙げられます。健康保険に加入していると、業務外の怪我や病気、出産により会社を休まなければならないケースでは、傷病手当金や出産手当金として、給料の3分の2程度が最長1年6ヵ月支給されます。

保険料の負担が軽減される

会社の社会保険に入るメリットとして、保険料の負担が軽減されることも挙げられます。国民年金や国民健康保険は、被保険者が保険料全額を負担しますが、厚生年金保険や健康保険は労働者と会社が折半して負担します。保険料が半額になっていることに加え、厚生年金に関しては自身が支払う額の2倍の保険料が支払われており、それが将来の給付に繋がります。

 

従業員を雇用する際の社会保険制度の手続きについて

従業員を雇用する際に、社会保険制度の手続きを行うことになりますが、ここでは、社会保険制度の加入条件や必要な手続きについてまとめます。

社会保険制度の加入条件

まず、事業所が社会保険適用事業所であることを前提とし、加入条件を満たす従業員は強制的に被保険者となります。雇用保険の加入条件は、所定労働時間が40時間以上、または20時間以上で31日以上継続して雇用される見込みのある労働者です。 健康保険と厚生年金の加入条件は、常時使用されている、または週および月の所定労働日数が常時使用されている従業員の3/4以上の場合です。労災保険はすべての労働者が加入します。 パートやアルバイトなど短時間労働者も、従業員が501人以上の事業所で、週の所定労働時間が20時間以上、月収が88,000円以上、1年以上継続して雇用される見込みがあり、学生でない場合は被保険者となります。従業員が500人以下の事業所では、上記の条件に加えて労使の合意があることが加入条件になります。

社会保険制度の手続きは事業者が行う

社会保険制度の手続きは、基本的に事業者が行います。雇用保険は、「雇用保険被保険者資格取得届」を用意し、翌月10日までに管轄のハローワークに提出します。健康保険と厚生年金は、「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」を、5日以内に管轄の年金事務所へ提出します。

雇用時に提出してもらう書類

社会保険制度の手続きをスムーズに行うために、必要な書類を雇用時に提出してもらいましょう。主な書類は以下の通りです。

  • ・雇用保険被保険者証
  • ・年金手帳
  • ・給与所得者の扶養控除等の(異動)申告
  • ・健康保険被扶養者(異動)届
  • ・通勤手当申請書
  • ・源泉徴収票
社会保険制度の手続きには期日があるため、上記の書類を従業員に早めに提出してもらうことが大切です。

 

社会保険制度の法律改正について

2020年5月に改正年金法が成立し、それに伴い社会保険制度の適用拡大が行われることになりました。ここでは、厚生労働省の「社会保険適用拡大特設サイト」を基に、社会保険制度の法律改正についてまとめます。
参考:社会保険適用拡大特設サイト

2022年から社会保険制度の適用拡大がはじまる

パートやアルバイトでも、要件を満たす場合に社会保険制度の被保険者とする適用拡大は、2016年に従業員が501人以上の事業所においてスタートしていました。そして、2020年5月の改正年金法の成立により、さらなる適用拡大が2022年から始まることとなりました。

企業規模と従業員の要件に変更が加えられる

法律改正により変更が加えられるのは、企業規模と従業員の要件です。企業規模に関しては、従来の従業員500人以上から、2022年10月より従業員数100人以上、2024年からは従業員数50人以上の事業所が対象となります。 従業員の要件は、週の所定労働時間が20時間以上、雇用期間が2ヵ月以上見込まれること、月収が88,000円以上、学生でないことです。今回の法改正で変更となるのは雇用期間で、従来の1年以上から2ヵ月以上に短縮されています。

法改正が企業に与える影響と対策

法改正により、さらに多くのパートやアルバイトも社会保険制度の恩恵が得られるようになりますが、社会保険料を負担するのは企業であるため、コスト面で大きな影響を与えることになります。そこで、労働時間の変更など、労働条件の見直しを早めに行うことが大切なポイントとなるでしょう。 また、加入対象となる従業員を把握し周知すること、個人面談によって社会保険制度へ加入することのメリットなどについて話し合います。施行期限までに適用拡大を行う場合は、助成金を受け取れるため、事前に検討するのも得策だと言えるでしょう。

 

まとめ

社会保険制度の5つの種類や雇用時の手続き、法律改正の概要についてまとめました。社会保険制度は、従業員が安心して就労するために国が定めた保障制度です。今後は、適用がパートやアルバイトなど短時間労働者にも拡大されるため、該当する企業は早めの対応により、保険料の負担や従業員への周知などの対策に繋げることができるでしょう。

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