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社員を守る法定休暇とは?類似用語の違いや割増賃金の計算方法を解説する

公開日:2021/08/26
更新日:2021/09/09
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社員を守る法定休暇とは?類似用語の違いや割増賃金の計算方法を解説する | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

社員を守る制度として法定休暇があります。では、この法定休暇とは、どのような休暇なのでしょうか。法定休暇の意味合いや類似している休暇との違いについて解説していきます。

 

法定休暇とは

法定休暇とは法令に基づき付与される休暇をいいます。労働基準法に定められた法定休暇には年次有給休暇と生理休暇があります。産前産後の休業も労働基準法による法定休暇です。育児休業や介護休業も育児・介護休業法で定められた法定休暇です。

  • 《法定休暇の種類》
  • ・年次有給休暇
  • ・生理日の就業が著しく困難な女子に対する休暇(いわゆる生理休暇)
  • ・産前産後の休業(産前6週間「多胎妊娠の場合には14週間」産後8週間)
  • ・育児休業(満1歳未満の子供を養育する場合。男女は問わない。)
  • ・介護休業(対象家族1人につき1回、期間は連続する93日まで)

参考:労働基準法

法定外休暇

労働基準法やその他の法律の規定ではなく、就業規則等で企業が独自に定めた休暇をいいます。特別休暇という名称で呼ばれることもあります。この休暇は法定ではないので、その請求条件や請求権の時効、有給にするか無給かなどが、独自に定めることができます。慶弔休暇、リフレッシュ休暇、年次有給休暇を超えて設定した有給休暇、育児・介護等の法定休暇を超える期間の休暇等などが、これにあたります。その他にも、創立記念日など、自社オリジナルで定めをすることには問題はありません。

 

法定休暇 有給休暇の扱い

法定休暇の中で、最も取得されるのが有給休暇です。心身の疲労回復や生活のゆとりを確保するために入社後一定期間経過した労働者に与えられる休暇のことで、労働基準法第39条で定められた労働者の権利であるため、事業の規模や業種を問わず、就業規則に規定がなくても取得することができます。
参考:厚生労働省「年次有給休暇取得促進特設サイト」

有給休暇を付与する条件

有給休暇を取得するための条件は、以下の2点です。

  • ・雇用した日から6ヶ月間継続して雇用されていること
  • ・全労働日の8割以上出勤していること

参考:厚生労働省「年次有給休暇とはどのような制度ですか。パートタイム労働者でも有給があると聞きましたが、本当ですか。 」

出勤率の計算

出勤率の計算は、以下の数式で行います。

出勤率を計算する時の「出勤日」は、所定の休日を除いた勤務日数のことです。休日出勤した場合は、休日が全労働日に含まれないので出勤日としてもカウントされません。 遅刻や早退した日、業務上の傷病による休業、育児・介護休業法に基づく育児・介護休業、産前産後休暇、有給休暇を取得した日は出勤日に含まれます。

  • ・出勤率=出勤日÷全労働日
 

労働基準法に定められている有給以外の法定休暇

労働基準法に定められている法定休暇には、いくつかの種類があります。法令で定められているため、違反行為には罰則が定められています。それぞれについて、どのような内容であるかを確認し自社の就業規則などと比較して取得に関する定義が記載されているかを確認しておきましょう。

公民権行使の保障(公民権行使休暇)

選挙権や被選挙権の行使、裁判員制度に参加する際の休暇のことです。公民権行使自体を拒否することは違法ですが、公民権行使に影響がない範囲での時間の変更をすることは可能です。裁判員制度の施行により着目を浴びた休暇です。従来よりあった休暇ですが、取得している率は低いと言われています。

産前産後休業

女性労働者の母体保護のための法定休暇です。原則として以下の場合は就業不可とされています。

  • ・産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内に出産する予定の女性が請求した場合
  • ・産後8週間

社会保険に加入している方が産前産後休業を取得し、その間、無給である場合は健康保険より「出産手当金」が支給される仕組みとなっています。

育児時間

生後満1歳に達しない子を養育している女性が請求した場合には、休憩時間のほか1日2回各々30分の休憩を付与する義務があります。授乳のための時間を確保するためのものである理由から、対象は女性に限定される制度となっており、男性が取得することはできません。

生理休暇

「生理日の就業が著しく困難な女性に対する措置」が正式な名称です。生理日の就業が困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはいけないと定められており、あくまで就業が困難な状況であることが適用要件となっています。診断書等の提出がない場合は休暇を認めないといった取扱いも認められていません。取得日数や時間を制限することも認められていません。

 

育児・介護休業法で定められている休暇

育児・介護法で定めれている法定休暇には、いくつかの種類があります。法令で定められているため、違反行為には罰則が定められています。近年、整備を強化している法令であるため、違反行為に対する指摘は厳しくなっており就業規則等の整備を確実に行っておく必要性があります。
参考:厚生労働省 「育児介護休業法について」

育児休業

子が出生した日から子の1歳の誕生日の前日まで(一定要件により、2歳まで延長可能)労働者が申出た期間休業させなければなりません。雇用保険に加入している方が育児休業を取得し、その間無給である場合は、雇用保険より「育児休業給付金」が支給されます。

子の看護休暇

小学校就学前の子を養育する労働者が申し出たときは、1年度において5日(2人以上の場合は10日)休業させなければなりません。

介護休業

対象家族1人につき、3回まで、通算して93日を限度として、原則、労働者が申し出た期間休業させる必要があります。雇用保険に加入している方が介護休業を取得し、その間無給である場合は、雇用保険より「介護休業給付金」が支給されます。

介護休暇

要介護状態にある対象家族を介護・世話する労働者が申し出たときは、1年度において5日(2人以上の場合は10日)休業させなければなりません。

 

法定休暇を正しく取得するためのポイント

法定休暇を正しく取得するためには、いくつかのポイントがあります。次に、法定休暇を正しく取得するためのポイントについて解説していきます。法令で定まっている

就業規則への記載義務と周知

法定休暇、法定外休暇については、就業規則への記載が義務付けられています。就業規則とは、常時10人以上が勤務する事業所単位で作成する義務があるため、その点も踏まえた作成と記載が必要です。就業規則への記載が行われた場合には、従業員への周知を行う義務もあります。また、就業規則は常に閲覧可能な状態にすることも義務化されており従業員が必要に応じて閲覧、確認が可能にすることも義務化しています。

3年間の管理台帳保管

有給休暇を始めとする法定休暇の取得状況は、台帳等で3か年の保管義務があります。これは、紙面でもデータでも問題ありません。いつでも閲覧可能な状態で保管することが義務化されているため、必要に応じて閲覧可能な保管方法を定め管理をしておく必要があります。

 

法改正による有給取得率促進方法

2019年4月に法改正に伴い有給取得の義務化が開始されています。法令を守るために行うべき施策にはどのような施策があるのでしょうか。「有給休暇取得の義務化」とは、労働基準法の改正に基づきすべての企業が「有給休暇の付与日数が10日以上の労働者」に年5日の有給休暇を取得させなければならなくなったことです。有給休暇を年5日取得していない従業員がいる場合、会社は本人の希望を聞いた上で取得時季を指定しないといけません。もちろん、自主的に年5日取得している従業員への指定は不要です。この法令を遵守するために、行うべき施策にはいくつかの方法があります。

一斉付与の検討

有給の取得は、原則労働者の自由です。しかし、全従業員が自由に有給休暇を取得することは、管理の負荷、業務調整などの負荷が増えてしまいます。こうした負荷を軽減するために、「一斉付与」を講じる企業が増えています。一斉付与とは、あらかじめ企業側で決めた日に対象となる従業員に対して一斉に有給取得をさせる仕組みです。会社単位、部門単位で行うことは問題ではありません。一斉付与を行う場合には、あらかじめ指定日を決め、従業員代表と労使間の合意を得る必要があります。

有給取得管理の整備

有給取得日数、残日数を管理するためには、手動で行うことには限界がではじめています。今後の法令改訂などを想定すると有給取得管理方法を整備することが得策です。勤怠管理システムなどには、有給取得率、取得日数などを管理する機能が付属されているものも多く、こうした機能を活用し有給管理の手法を見直しておく必要があります。多くの従業員が、自分の有給残日数を正しく把握していない場合があるため、管理ツールにおいては、自分自身の残日数を確認できる機能などを含め検討を行いましょう。

従業員への働きかけ

従業員に対しても積極的に有給を取得する働きかけを行っていきましょう。有給は、労働者の権利であることや、法令に従い取得義務があることを伝え、積極的な取得を行い心身の回復に充てることを促します。同時に、有給取得が可能になるための業務調整などについても指導を行い、有給休暇を取得できる業務プロセスや風土作りを行っていく必要があります。有給休暇を取りたがらない従業員に対しては、その理由をヒヤリングするとともに、全社をあげての推進であること、法律で定められていることなどを説明し協力をえる必要もあります。
参考:厚生労働省 年5日の年次有給休暇の確実な取得わかりやすい解説

 

まとめ

本記事では、法定休暇をテーマに法定休暇の種類、主となる有給休暇に関する取得のポインとなどを解説しています。法定休暇は従業員の心身を守るために必要な休暇です。法令を守り正しく取得できる仕組み作りを行っていきましょう。

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