更新日:2025/06/24

MOOCとは|導入している大学やおすすめのサービスを紹介

MOOCとは|導入している大学やおすすめのサービスを紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

MOOC(Massive Open Online Course)は、近年の情報通信技術の進歩にともない、日本でもリカレント教育の一環として、仕事に関する専門的な知識やスキルを学ぶビジネスパーソンの利用も増えつつあります。そこで本記事では、MOOCの概要や日本におけるMOOCの現状、そのメリット・デメリットについて解説します。

 

01MOOC(ムーク)とは

MOOCとは

MOOC(Massive Open Online Courses)とは、インターネットを通じて世界中の大学や教育機関が提供する講義を、誰でも受講できる仕組みのことです。2008年頃にアメリカで始まり、スタンフォード大学による試験的な提供を機に、CourseraやedX、Udacityといったプラットフォームが登場しました。以降、世界的に広がり、日本国内でも大学や企業が参加し始めています。

受講には年齢や学歴などの制限はなく、パソコンとネット環境があれば、誰でも無料で質の高い講義を受けられるのが特徴です。受講登録は各プラットフォームで簡単に行え、講義動画の視聴に加え、課題提出やディスカッションなど双方向のやりとりが可能な講座もあります。これにより、仕事を続けながら自分のペースで学習できる点が、多くの社会人にとって大きな魅力となっています。

▶︎参考:総務省|ICT利活用の現状(MOOCに関する資料)

 

02MOOCの仕組み

MOOCの仕組み

MOOCは、大学や教育機関が講義動画をプラットフォームに提供し、それを通じて受講者へ配信する仕組みです。受講者は学びたい講座を選び、受講登録を済ませた後に講義を視聴します。1つの講義はおおよそ10分程度で構成されており、複数の講義が1つのコースとしてまとまっているケースもあります。講座によっては課題やテストの提出が求められ、修了証を取得できることもあります。教育機関・配信プラットフォーム・受講者の三者が相互に関わることで、MOOCの学習環境は成り立っています。

 

03MOOCを導入している主な大学

MOOCを導入している主な大学は、以下の通りです。

  • ・ハーバード大学
  • ・スタンフォード大学
  • ・MIT(マサチューセッツ工科大学)
  • ・カリフォルニア大学バークレー校
  • ・東京大学
  • ・京都大学
  • ・早稲田大学
  • ・慶應義塾大学

これらの大学は、edXやCoursera、FutureLearnなどのMOOCプラットフォームを通じて講座を提供しています。ほとんどの講座は無料で受講でき、修了証の取得や専門分野の深い学習が可能です。グローバルに学びを広げたい受講者にとって、有力な選択肢となっています。

ハーバード大学

ハーバード大学は、edXプラットフォーム上で「HarvardX」として多様な分野の講座を提供しています。芸術や科学、ビジネス、データサイエンスなどを扱い、無料受講と有料認定証の取得が可能です。中でも「CS50」は非常に人気が高く、世界中の受講者に支持されています。ハーバードは教育・研究の両面で世界トップレベルの実績を持ち、MOOCの取り組みでも先導的な存在として知られています。

▶︎参考:HarvardX(edX)公式ページ

スタンフォード大学

スタンフォード大学は、独自のオンライン学習ポータル「Stanford Online」を通じてMOOCを展開しています。人工知能やゲーム理論、ヘルスケアなどの分野に強みがあり、専門性の高いコースが多数用意されています。受講は無料で始められ、有料で修了証の取得も可能です。Stanford Center for Professional Developmentが中心となって運営されており、生涯学習にも重点を置いています。

▶︎参考:Stanford Online|Free Courses

MIT(マサチューセッツ工科大学)

MITは「MITx」としてedXに講座を提供するだけでなく、「MIT OpenCourseWare(OCW)」でも数千件の無料教材を公開しています。科学や技術、数学を中心に、登録不要で講義ノートや試験、ビデオなどを利用可能です。また、YouTubeでも講義を配信し、世界中の学習者に学びの機会を広げています。オープン教育に強くコミットする姿勢が特徴です。

▶︎参考:MIT OpenCourseWare

カリフォルニア大学バークレー校

カリフォルニア大学バークレー校は、BerkeleyXとしてedXに講座を展開しています。2012年にedXに参加して以降、世界150カ国以上の受講者に100以上の講座を提供してきました。プロフェッショナル認定やMicroMastersにも対応し、教育の質と広がりを両立しています。ノーベル賞受賞者を多数輩出する研究機関としての信頼も厚く、多様な専門領域をカバーしています。

▶︎参考:BerkeleyX(edX)公式ページ

東京大学

東京大学は、CourseraやedXと連携し、国内外に向けて多数の講座を提供しています。「ゲーム理論」「気候変動と生活の質」「グローバルヘルス政策」など、国際的かつ社会的意義の高い内容が特徴です。英語対応の講座も多く、認定証はキャリアアップにも活用されています。YouTubeでもコンテンツを配信し、大学の知を広く公開する姿勢を示しています。

▶︎参考:UTokyo MOOC公式ポータル

京都大学

京都大学は、2013年に日本で初めてedXに加盟し、「KyotoUx」の名で講座を提供しています。化学や統計学、動物倫理など多様なテーマを扱い、漫画を活用した生命倫理の講義もあります。MOOCは教育支援や国際発信にも活用され、優秀な受講者へのアプローチや、学内教材としての応用も進められています。Blended Learningの導入にも積極的で、教育の革新に貢献しています。

▶︎参考:KyotoUx(edX)講座ページ

早稲田大学

早稲田大学はedXに講座を提供し、国際的なMOOC展開を進めています。教育の自由・独立性を重視し、アジアや世界でのリーダー育成に力を入れています。幅広い専門領域をカバーし、無料受講と有料認定証の選択肢を設けています。創立150周年に向け、オンライン教育の強化を図りつつ、グローバル教育の柱としてMOOCを位置づけています。

▶︎参考:WasedaX(edX)公式ページ

慶應義塾大学

慶應義塾大学は、FutureLearnを通じてMOOCを提供し、日本文化や先端技術をテーマにした英語コースを展開しています。「日本のサブカルチャー」「和紙の芸術」などユニークな講座が特徴です。無料で受講でき、有料で修了証を取得することも可能です。また、Blended Learningやラーニングデザインの研究も進めており、対面授業との連携にも注力しています。

▶︎参考:FutureLearn|Keio University講座一覧

 

04MOOCの代表的なプラットフォーム

世界中には多様なMOOCプラットフォームが存在しており、それぞれが独自の特色を持ちながら教育機会の拡大に貢献しています。以下に代表的な10のサービスと提供主体、学習者数、参加大学、講座数の概況を紹介します。

サービス名 国名 学習者数(累計) 参加機関(大学等) 講座数
Coursera アメリカ 約1億7500万人 350以上 約16,000件
edX アメリカ 約6,000万人 260以上 約4,200件
FutureLearn イギリス 約1,800万人 260以上 約1,200件
FUN(France Université Numérique) フランス 約2,000万人 140以上 約700件
SWAYAM インド 約3,000万人 200 約4,000件
学堂在線(XuetangX) 中国 約8,300万人 148(中国本大学142) 約3,900件
K-MOOC 韓国 約300万人 —(不明) 約4,000件
JMOOC 日本 約185万人 大学45校 約765件
MiríadaX スペイン 約975万人 1,290 約687件
Edraak ヨルダン 約1,000万人 —(非公開) —(非公開)

Coursera

Courseraはスタンフォード大学発の世界最大級MOOCプラットフォームです。登録学習者は約1億7500万人に達し、350以上の大学・機関と連携しています。16,000件を超える講座では、ITや医療、経営、教養など多様な分野が学べます。無料体験や有料修了証の取得も可能で、スキルアップやキャリア支援の場としても広く活用されています。

▶︎参考:Coursera公式サイト

edX

edXはハーバード大学とMITによって設立されたMOOCプラットフォームで、累計6,000万人以上が利用しています。参加大学は260以上、提供される講座は4,200件に及びます。非営利発でスタートし、MicroMastersや専門資格コースなど、質の高いオンライン教育を提供することで定評があります。

▶︎参考:edX公式サイト

FutureLearn

FutureLearnはイギリスのオープン・ユニバーシティが開設したMOOCです。登録学習者は約1,800万人、参加機関は260以上、講座数は1,200件超と、ヨーロッパ圏で高い影響力を誇ります。学習者同士の対話や共同学習に重点を置いた設計が特徴で、文化・教育・社会分野に強みがあります。

▶︎参考:FutureLearn公式サイト

France Université Numérique(FUN)

FUNはフランス政府主導のMOOCで、約2,000万人の学習者が登録し、140を超える高等教育機関と提携しています。講座は700件を超え、理工系から人文・社会まで幅広い分野を網羅。公的支援のもとで、高等教育のデジタル化とフランス語圏の学びを牽引しています。

▶︎参考:FUN MOOC公式サイト

SWAYAM

インド政府が開発したSWAYAMは、約3,000万人の学習者に向けて無料講座を提供しています。200以上の機関が参加し、講座数は4,000件にのぼります。英語やインド各地の言語で構成された講座は、地方や経済的制約を抱える人々への教育アクセス向上に貢献しています。

▶︎参考:SWAYAM公式サイト

学堂在線(XuetangX)

XuetangXは清華大学主導の中国最大MOOCで、約8,300万人が登録。参加大学は148校(うち中国本土大学が142校)で、講座数は約3,900件に達します。中国語中心の教育リソースを提供し、科学・工学・AIなど先端分野もカバーしています。

▶︎参考:XuetangX公式サイト

K-MOOC

韓国のK-MOOCは教育省が設立した国家プラットフォームで、約300万人の学習者が登録しています。参加大学数は非公開ですが、講座数は約4,000件と豊富で、韓国語による高等教育を誰でも受けられる環境を提供しています。

▶︎参考:K-MOOC紹介(Class Central)

JMOOC

JMOOCは日本国内の大学・企業が連携して提供するMOOCで、約185万人が登録し、45の大学が講座を提供しています。765件の日本語講座が用意されており、社会人の学び直しや教養習得に活用されています。

▶︎参考:JMOOC公式サイト

MiríadaX

MiríadaXはスペイン語圏最大のMOOCで、約975万人の学習者、1,290の大学等が参加。提供されている講座は約687件で、ラテンアメリカ全体への教育機会の拡大に貢献しています。スペイン語での学習を希望するユーザーにとって重要な学習基盤です。

▶︎参考:MiríadaX公式サイト

Edraak

Edraakはヨルダンに本拠を置くMOOCで、Queen Rania Foundationが運営。約1,000万人の学習者が登録し、講座や参加大学数は非公開ながら、アラビア語圏での教育機会を広げています。キャリア教育や基礎教養に特化した無料講座が中心です。

▶︎参考:Edraak紹介(Class Central)


 

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06まとめ

MOOCは、インターネットを通じて誰でも大学レベルの講義を受講できる仕組みであり、忙しい社会人にとっても柔軟な学びを実現します。世界中の大学や教育機関が参加することで、言語・分野・学習スタイルに応じた選択肢が広がっています。自律的なスキルアップやキャリア形成を支援する手段として、MOOCの活用は今後ますます重要性を増すでしょう。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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